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結婚相談所の「成婚率」は信じていい?数字のカラクリと“本当に成婚できる”相談所の見極め方

「成婚率〇〇%!」
結婚相談所を探し始めると、まずこの数字が目に飛び込んできます。
「やっぱり、成婚率が高いほうが安心できる」
「どうせ入会するなら、実績があるところがいい」
そう考えるのは当然のことです。
しかし、同時に「A相談所は50%、B相談所は20%…なぜこんなに違うの?」「この数字、本当に信じていいの?」という疑問を感じたことはありませんか?
もしそう感じたなら、その直感は非常に重要です。
なぜなら、結婚相談所の「成婚率」には、業界で統一された計算ルールが存在しないからです。
この記事では、これまで50社以上の結婚相談所や100名以上の利用者にインタビューを行ってきた私たち「婚活パラダイス編集部」が、成婚率のカラクリと、数字に惑わされずに「あなたにとって本当に成婚できる相談所」を見極めるための本質的な方法を、徹底的に調査・解説します。

執筆:佐藤祐介
婚活パラダイス運営のLIFRELL代表取締役。自ら婚活や恋愛に関する専門家へインタビュー取材、インタビュー数35名以上、また結婚相談所へのインタビュー、利用者へのインタビューは100本以上実施。専門家から得られた知識を記事に反映しています。

編集:婚活パラダイス編集部
婚活や結婚相談所、マッチングアプリなど、多様な出会いの形をサポートするために、正しい情報と実践的なノウハウを発信することを目指しています。年齢や性別を問わず、すべての方が自分らしい出会いを楽しめるよう、専門家や経験豊富なアドバイザーの知見を取り入れながら、信頼できる情報をわかりやすくお伝えしています。▷著者プロフィールを見る
衝撃の事実!「成婚率」に統一の計算ルールは存在しない
まず、最も重要な事実として、「成婚率」の計算方法には、国や業界団体が定めた統一の基準がありません。
多くの方が「成婚率」と聞くと、「全会員のうち、結婚できた人の割合(=成婚退会者数 ÷ 全在籍会員数)」をイメージするかもしれません。
しかし、実際には「どの数字を分子(成婚した人)にし、どの数字を分母(全体の数)にするか」は、すべて各相談所の判断に委ねられています。
私たち婚活パラダイス編集部は、この「成婚率」という言葉は、各社が自社の魅力を伝えるために使用する「広告上の指標の一つ」と捉えるのが、現実に即していると考えています。
大切なのは、数字の大小に一喜一憂することではありません。その数字が「どのような計算式」で導き出されているのか、その背景を知ろうとする姿勢です。
もし、ある相談所が「成婚率80%」をうたっていても、その計算根拠が曖昧であれば、私たちはその数字を安易に信じるべきではないと考えています。
なぜ数字が違う?結婚相談所の「成婚率」計算パターンを徹底解剖
では、具体的に「成婚率」はどのように計算されているのでしょうか。事業者への取材や公表されている情報を分析すると、主に以下のようなパターンが見えてきます。
それぞれのパターンがどのような特徴を持ち、なぜ数字に差が出るのかを知るだけで、数字の見え方が大きく変わるはずです。
高い数字が出やすい「パターンA:成婚退会者数 ÷ 総退会者数」
これは、多くの相談所が採用している、あるいはそれに近い定義と推測される計算方法です。
- 分子: 1年間に「成婚」して退会した人の数
- 分母: 1年間に「なんらかの理由」で退会した人の総数
この計算式の特徴は、「成婚率が非常に高く出やすい」ことです。
なぜなら、「活動がうまくいかない」「仕事が忙しくなった」などの理由で、成婚せずに途中で活動を辞めた人が、分母の「総退会者数」に含まれていない可能性があるからです。
例えば、1年間の退会者が100人いたとします。
- 成婚して退会した人:20人
- 活動が合わずに途中で辞めた人(退会):80人
この場合、「成婚退会者数(20人) ÷ 総退会者数(100人)」で、成婚率は**20%**です。
しかし、もし相談所が「(成婚以外の)途中で辞めた人は、分母にカウントしない」というルールを独自に設けていたらどうでしょうか。
(例:成婚退会者数 20人 ÷ 成婚退会者数 20人 = 100% ※これは極端な例ですが)
あるいは、「(成婚退会者 20人) ÷ (成婚退会者 20人 + 何らかの理由で退会した人の一部 20人)」 = 50% というように、分母の定義を調整することで、数字は大きく変動します。
このパターンで算出された高い成婚率は、「活動を最後までやり遂げた人の中での成功率」に近い指標ではないかと、私たち編集部は分析しています。
実態に近い(?)「パターンB:成婚退会者数 ÷ 在籍会員数」
次に、消費者がイメージする「成婚率」に最も近い計算方法です。
- 分子: 1年間に「成婚」して退会した人の数
- 分母: 特定の時点(例:年始)の「全在籍会員数」
この計算式の特徴は、「成婚率が低めに出やすい」ことです。
分母が「活動中のすべての会員」となるため、入会したばかりの人も、長く活動している人もすべて含まれます。そのため、パターンAに比べて数字は必然的に低くなります。
一見、厳しく見える数字ですが、「相談所全体のパワー」として、どれだけの会員を成婚に導けているかを知る上では、一つの参考になるかもしれません。
あまり使われない「パターンC:成婚退会者_数 ÷ 入会会員数_」
- 分子: 1年間に「成婚」して退会した人の数
- 分母: 1年間に「新しく入会」した人の数
この計算方法は、あまり実態を反映しているとは言えません。なぜなら、その年に入会した人が、その年のうちに成婚するとは限らないからです。婚活の活動期間は平均8~10ヶ月程度(※後述)であり、この計算式はあまり合理的とは言えず、参考程度に留めるべきでしょう。
「成婚者数」と「成혼率」は違う
もう一つ注意したいのが、「率(%)」ではなく「実数(名)」でアピールしているケースです。
「年間成婚者数 16,000名突破!」
これは、主に会員数の多い大手の結婚相談所連盟(IBJなど)や、大手事業者が使うアピール方法です。
「成婚率」が高いかどうかは分かりませんが、「それだけ多くの人が、そのサービスを通じて結婚している」という事実は、サービス(プラットフォーム)の規模や信頼性を示す強力な指標となります。
一方、地域密着型やサポート重視の小規模な相談所では、会員数が少ないため「実数」では大手に勝てません。そのため、手厚いサポートによる「成婚率(パターンAなど)」の高さをアピールする傾向があります。
「実数」が多いことは、出会いの「量」が多いことを示唆しています。「率」が高いことは、サポートの「質」が高いことを示唆している 可能性 があります。
あなたが「とにかく多くの人に会いたい」のか、「手厚いサポートで質を高めたい」のかによって、どちらの数字を重視すべきかが変わってくると言えるでしょう。
「成婚」の定義すら違う?確認必須の“ゴールの違い”
「成婚率」の計算方法がバラバラであることに加え、さらに問題を複雑にしているのが、「“成婚”の定義」そのものも相談所によって異なるという事実です。
私たちは「成婚=婚約(プロポーズ成功)」と考えがちですが、必ずしもそうとは限りません。
パターン1:婚約(プロポーズ成功)=成婚
これは最も一般的で、多くの利用者がイメージする「成婚」です。
IBJ(日本結婚相談所連盟)など、多くの大手連盟がこの定義を採用しています。
- 定義: お互いが結婚の意思を固め、プロポーズが成功した(受け入れられた)段階。
- 特徴: 結婚というゴールが明確であり、利用者との認識のズレが最も少ない定義です。成婚退会後、両家への挨拶や入籍準備に進むことになります。
パターン2:交際(真剣交際)=成婚
一部の相談所(特にデータマッチング型や一部のオンライン完結型)で採用されていることがある定義です。
- 定義: 結婚を前提とした「真剣交際(※)」に入った段階。(※真剣交際:他の人とはお見合いやデートをせず、一人とだけ向き合う期間のこと)
- 特徴: この定義の場合、「婚約」まで至っていなくても「成婚」とカウントされます。
「真剣交際=成婚」とみなす背景には、「当人同士が真剣交際になれば、あとはお二人で進めてください」という相談所のスタンスや、早く実績(成婚料)を確定させたいという事業者側の事情が隠れている可能性も否めません。
パターン3:入籍=成婚
非常に稀ですが、「入籍」をもって成婚とする相談所も存在します。
これは利用者にとっては最も確実なゴールですが、入籍までの期間は個々のカップルによって異なるため、相談所の「実績」としてカウントするタイミングが難しく、一般的ではありません。
私たちが考えるポイント
もし、「真剣交際=成婚」の相談所Aと、「婚約=成婚」の相談所Bが、どちらも「成婚率50%」をうたっていたとしたら、その中身(=ゴールの難易度)は全く別物です。
相談所を選ぶ際は、その数字の背景にある「御社における“成婚”の定義は、どの段階ですか?」と、無料カウンセリングなどで必ず確認することが不可欠です。
公的な婚姻統計と業界データから見る「婚活の現在地」
「成婚率」という個別の指標を見る前に、まず「日本全体で結婚することが、今どうなっているのか」という大きな視点を持つことが重要です。
公的データ:婚姻数の減少という現実
厚生労働省が発表している「人口動態統計」を見ると、日本の婚姻件数は長期的に減少傾向にあります。
- 1970年代(第2次ベビーブーム期): 年間100万組を超える婚姻件数
- 2019年(令和元年): 約59.9万組
- 2023年(令和5年・概数): 47万4,717組
出典
- 厚生労働省「令和5年(2023) 人口動態統計月報年計(概数)の概況」
- 厚生労働省「令和元年(2019)人口動態統計月報年計(概数)の概況」
これは、未婚化・晩婚化の進行など、社会全体の大きな流れを示しています。つまり、「結婚すること」自体のハードルが、数十年前と比べて客観的に高まっている(あるいは結婚を選ばない人が増えている)という現実があります。
業界データ:サービスを通じて「成婚」している人の実数
一方で、結婚相談所のようなサービスを通じて、実際に「成婚」している人はどれくらいいるのでしょうか。
国内最大級の結婚相談所連盟であるIBJ(日本結婚相談所連盟)は、最新の「2024年度版 成婚白書」(2024年のデータを集計したもの)を公表しています。IBJの定義する「成婚」は、前述の「パターン1:婚約」です。
- 2024年のIBJ内での成婚組数:16,398組
- 成婚者の傾向(中央値):
- 代表的な成婚者像: 男性 36歳、女性 34歳
- 活動期間: 男性 303日(約10.1ヶ月)、女性 251日(約8.4ヶ月)
出典: 株式会社IBJ「成婚白書2024年度版」
(編集部の分析)
公的データ(婚姻数の全体的な減少)と、業界データ(IBJだけで年間1.6万組以上が婚約)を組み合わせて見えてくるのは、以下の点です。
- 社会全体としては結婚が難しくなっている(あるいは選択されなくなっている)傾向がある。
- しかし、結婚を真剣に望み、能動的に活動する場(結婚相談所)では、毎年一定数以上の人が「婚約」というゴールにたどり着いている。
- その活動期間は、決して短くはなく、平均して約8ヶ月~10ヶ月程度かかっている。
この「リアルな実態」を踏まえることが、結婚相談所選びの第一歩となります。
なぜ公表しない?「成婚率非公表」の相談所は誠実な可能性も
ここまで「成婚率」について議論してきましたが、中には「成婚率」をあえて公表していない相談所も数多く存在します。
「数字を出せないということは、実績がないのでは?」
「非公表なんて、怪しい…」
そう不安に思うかもしれません。しかし、私たち婚活パラダイス編集部の見解は、「成婚率非公表 = 悪」とは一概に言えない、というものです。
非公表にしている相談所には、むしろ誠実な理由が隠されているケースもあります。
理由1:計算基準の曖昧さを理解している(誠実な姿勢)
これまで述べてきたように、「成婚率」は非常に誤解を招きやすい数字です。計算方法や定義次第で、高くも低くも見せることができてしまいます。
あえて、そうした誤解を生む可能性のある数字を公表せず、「サービスの質」や「会員様との相性」、「サポート体制」で勝負しようという、誠実な姿勢の表れかもしれません。
理由2:小規模・地域密着型で「率」が安定しない
会員数が数十名程度の小規模な相談所の場合、たまたまその年の成婚者が1人減るだけで、「成婚率」が何%も変動してしまいます。
実力やサポートの質は高いにもかかわらず、統計上の「率」だけが独り歩きしてしまうことを避けるために、あえて公表しないケースもあります。
理由3:コンプライアンス(法令遵守)を意識している
「成婚率」の公表は、もしその根拠が不当なものであった場合、消費者庁から「景品表示法違反(優良誤認)」として指摘を受けるリスクがあります。
- 優良誤認とは: 商品・サービスの内容が、事実と異なり、実際よりも著しく優れていると消費者に誤解させるような表示のこと。
(参考)消費者庁「景品表示法」
こうした法令遵守の観点から、トラブルを未然に防ぐために、あえて「成婚率」という曖昧な指標を公表しない、という経営判断をしている相談所も存在します。
私たちが本当に警戒すべきは、「非公表」の相談所よりも、「計算根拠や成婚の定義を一切示さずに、現実離れした高い成婚率(例:80%、90%など)」をアピールしている相談所かもしれません。
高い数字には、必ず「なぜその数字が出るのですか?」と、その根拠を冷静に確認する姿勢が重要です。
成婚率より重要!“本当に成婚できる”相談所の見極め方5選
「成婚率が信じられないなら、一体何を基準に選べばいいの?」
そう思われた方のために、私たち婚活パラダイス編集部が、多くの専門家や事業者、そして成婚者への取材を通じて確信している「成婚率よりも重視すべき5つのチェックポイント」をご紹介します。
この5つの視点で相談所を比較検討すれば、数字に惑わされず、あなたに合った「本当に成婚できる」相談所を見つけられるはずです。
チェックポイント1:「成婚の定義」と「計算根拠」の確認方法
これが最も重要です。「成婚率」を公表しているか否かにかかわらず、無料カウンセリングなどで必ず確認しましょう。
ポイントは「聞き方」です。
(無料カウンセリングでの質問例)
- 「御社における『成婚』の定義は、どの段階(真剣交際、婚約、入籍)を指しますか?」
- (もし成婚率を公表している場合)「差し支えなければ、公表されている『成婚率〇〇%』が、どのような計算式(分母と分子)で算出されているか教えていただけますか?」
私たちが考えるチェックポイント
これらの質問をしたときの「担当者の反応」こそが、その相談所の信頼性を測る最大の指標となります。
良い反応
- 「当所では『婚約』を成婚と定義しています」と明確に答える。
- (計算式について)「はい、当所では『年間の成婚退会者数 ÷ 年間の総退会者数』で算出しています」など、誠実に(たとえそれがパターンAであったとしても)説明しようとする姿勢。
注意が必要な反応
- 「成婚の定義ですか? 皆さん結婚されてますよ」など、質問をはぐらかす。
- 「計算式はちょっと…」「他社さんも同じですよ」と曖昧にする。
- 不機嫌になったり、答えを渋ったりする。
たとえ成婚率が高くなくても、自社の定義や計算方法について誠実に説明してくれる相談所の方が、信頼できるパートナーとなり得ると私たちは考えます。
チェックポイント2:会員の「質」と「量」(=出会える層)が自分と合っているか
どれだけサポートが素晴らしくても、あなたが「出会いたい」と思う層の会員がいなければ、成婚は困難です。
「量」と「質」の両面からチェックしましょう。
「量」のチェック
大手連盟への加盟: IBJ、TMS、良縁ネット、NNRなど、大手連盟に加盟している相談所は、数万人規模のデータベースにアクセスできるため、出会いの「量」は担保されやすいです。これが現在の主流です。
自社集客のみ: 独自のブランドで会員を集めている相談所。出会える数は限られますが、その相談所の理念に共感した「質」の高い会員が集まっている可能性があります(例:特定の職業専門、ハイステータス専門など)。
「質」のチェック
「どのような会員さんが多く活動されていますか?」(年齢層、年収、職業、居住地域など)
可能であれば、(個人情報を伏せた形で)実際の会員プロフィール(検索システム)のデモ画面を見せてもらい、自分の希望条件に合う人がどれくらいいるかを確認しましょう。
編集部の見解
「量」は非常に重要です。多くの相談所は大手連盟に加盟することで、この「量」を確保しています。その上で、カウンセラーの「質」や相談所の「理念」が、自分と合うかを見極めることが重要です。
出会いの「量」を重視するなら大手連盟加盟の相談所、カウンセラーとの「密な連携」や特定の「会員層(例:ハイステータス専門など)」を重視するなら自社集客型の相談所、という視点も持っておくと良いでしょう。
チェックポイント3:あなたに合うのは?「仲人型」と「データマッチング型」のサポート体制
結婚相談所のサポート体制は、大きく「仲人型」と「データマッチング型」(実際には両方の要素を持つハイブリッド型も多い)に分けられます。
自分がどちらのサポートを求めているかを明確にすることが重要です。
表:サポート体制の比較
| タイプ | 仲人型(地域密着・小規模~中規模に多い) | データマッチング型(大手に多い) |
| 特徴 | 専任カウンセラー(仲人)が手厚くサポート | データベースから自分で相手を探すのが基本 |
| サポート | お見合い調整、日程調整、交際中の相談、プロフィールの書き方、服装アドバイス、プロポーズの演出まで、二人三脚で伴走。 | 基本はシステムが提供する情報。相談はオプション(有料)の場合もある。 |
| 向く人 | 恋愛経験が少ない、背中を押してほしい、客観的なアドバイスが欲しい人。 | 自分のペースで進めたい、データ重視で選びたい、費用を抑えたい人。 |
| 料金傾向 | サポートが手厚い分、高め(成婚料あり) | 初期費用・月会費が安め(成婚料なし)の場合も |
婚活は、時にメンタルが落ち込むこともある孤独な戦いになりがちです。そんな時、「最近どうですか?」と声をかけてくれたり、お見合いのフィードバックを客観的にくれたりする「仲人」の存在は、非常に強力な支えとなります。
無料カウンセリングでは、担当してくれるカウンセラー自身が「この人になら本音で相談できそうか」「自分の話を遮らずに聞いてくれるか」という「相性」を、厳しくチェックしてください。
チェックポイント4:総額いくら?活動期間別シミュレーションで見る料金体系
料金体系は、相談所によって千差万別です。「安い」か「高い」かだけでなく、「何に」お金がかかるのかを分解して比較しましょう。
- 初期費用: 入会金、登録料など。
- 月会費: システム利用料、サポート料。
- お見合い料: お見合い1回ごとにかかる費用。(無料の場合も多い)
- 成婚料: 成婚退会時に支払う成功報酬。
特に注目すべきは「成婚料」の有無です。
成婚料あり(仲人型に多い)
(メリット)相談所側も「成婚させないと売上にならない」ため、サポートに力が入る傾向がある。
(デメリット)総額が高くなる。
成婚料なし(データマッチング型に多い)
(メリット)総額を抑えられる可能性がある。
(デメリット)「入会」がゴールになりやすく、活動中のサポートが手薄になる可能性も。
(例)活動期間別シミュレーション(表)※あくまで架空の例です
| プラン | 初期費用 | 月会費 | 成婚料 | 6ヶ月活動・成婚 | 1年活動・成婚 |
| A社 (成婚料重視) | 10万円 | 1万円 | 30万円 | 46万円 | 52万円 |
| B社 (成婚料なし) | 15万円 | 2万円 | 0円 | 27万円 | 39万円 |
| C社 (バランス型) | 15万円 | 1.5万円 | 20万円 | 44万円 | 53万円 |
この表から分かるように、短期間(6ヶ月)で成婚できる自信があるならB社が最も安くなります。しかし、じっくり1年活動する場合は、A社とC社がほぼ同じ総額になります。
「自分がどれくらいの期間で成婚したいか」(最新データの平均は約8~10ヶ月)をイメージし、「総額」で比較することが重要です。
チェックポイント5:信頼できる相談所の証「マル適マーク(CMS)」と「退会ルール」
結婚相談所選びでは、信頼性が最後の砦となります。
マル適マーク(CMS)の有無
「マル適マーク」とは、特定商取引法や個人情報保護法などの法令を遵守し、一定の基準を満たした結婚相手紹介サービス事業者にのみ付与される認証マークです。
これが「ない」からダメ、というわけではありませんが、「ある」ことは、その相談所がコンプライアンスを意識している一つの目安となります。
退会・休会・返金ルールの明確さ
入会前に、「クーリング・オフ制度(契約から8日以内)」や、「中途解約時の返金」について、書面(契約書)で明確に説明してくれるかを確認しましょう。
活動がうまくいかなかった場合や、仕事の都合で「休会」したい場合のルール(休会中の費用など)も、事前に確認しておくことがトラブル回避につながります。
「成婚率」に関するよくある質問(Q&A)
最後に、成婚率に関して私たちがよく受ける質問について、編集部の見解としてお答えします。
Q1. 大手の相談所と中小の相談所、結局どっちが成婚しやすいですか?
A1.(編集部の見解)
一概にどちらとは言えません。両方にメリット・デメリットがあります。
- 大手のメリット: 会員数(母数)が多い、システムが洗練されている、ブランドとしての安心感がある。
- 中小のメリット: カウンセラーとの距離が近く、個別の事情に合わせた手厚いサポート(仲人型)が期待できる。
重要なのは、多くの中小の相談所も「大手連盟(IBJなど)」に加盟しているという点です。つまり、「出会える会員データベース」は大手も中小も同じ(数万人規模)であることが多いのです。
その上で、「大手の洗練されたシステムとブランド力」を取るか、「中小の手厚い個別サポート」を取るか、という選択になります。
Q2. 「成婚率50%」の相談所に入れば、私も50%の確率で成婚できますか?
A2.(編集部の見解)
残念ながら、答えは「No」です。
これまで解説した通り、その「50%」という数字の計算根拠(パターンAなど)が、あなたのイメージと異なっている可能性が高いからです。
また、成婚は「相談所の力」と「あなた自身の活動(お見合い回数、交際への積極性など)」の掛け算で決まります。
高い成婚率はあくまで「参考指標」の一つと捉え、その相談所のサポート体制が「自分に合っているか」を重視すべきです。
Q3. データマッチング型の成婚率が低い(または非公表の)はなぜですか?
A3.(編集部の見解)
これには2つの理由が考えられます。
- サポートのスタンス: データマッチング型は「出会いの場の提供」が主であり、その後の交際や婚約への介入は「仲人型」ほど積極的ではありません。利用者が自分の力で進める部分が大きいため、仲人型に比べて「成婚(婚約)」までのハードルが高くなる傾向があります。
- 成婚料の有無: データマッチング型は「成婚料なし」のプランが多く、相談所側の売上が「月会費」に依存しています。そのため、「成婚」をゴールとして強く追うインセンティブが(成婚料ありの仲人型と比べて)働きにくい構造とも言えます。
ただし、自分のペースで活動したい人にとっては、データマッチング型の合理的なシステムが最適であるケースも多々あります。
Q4. 活動期間が長くなると、成婚しにくくなりますか?
A4.(編集部の見解)
これは「傾向としては、Yes」と言わざるを得ません。
IBJの最新データでも、成婚者の活動期間の中央値は約8~10ヶ月です。
活動が長引くと、
- 精神的な疲れ(婚活疲れ)
- お見合いのマンネリ化
- 「もっと良い人がいるかも」という判断基準の迷走
などが起こりやすくなります。
だからこそ、「仲人型」の相談所では、「ダラダラ活動させない」ために、カウンセラーが活動計画を立てたり、定期的に面談(喝入れ)をしたりして、短期集中での活動を促すことが多いのです。
まとめ:成婚率の「数字」ではなく、その「中身」と「人」を見て判断しよう
結婚相談所の「成婚率」は、統一された基準がなく、相談所によって計算方法も「成婚」の定義もバラバラである、という現実をお伝えしてきました。
高い数字は魅力的に見えますが、その数字に踊わされてはいけません。
私たち婚活パラダイス編集部が、多くの取材を通じて確信しているのは、**「成婚率が高い相談所」が「良い相談所」なのではなく、「あなたと真摯に向き合い、あなたに合ったサポートを提供してくれる相談所」こそが、「あなたを成婚に導く良い相談所」**であるという事実です。
最後に、後悔しない相談所選びのための「おさらいチェックリスト」です。
【相談所選び・おさらいチェックリスト】
- [ ] その「成婚率」の計算式(分母と分子)は何か?
- [ ] 「成婚」の定義は「婚約」か、それとも「真剣交際」か?
- [ ] 公表されている数字の「根拠」を、誠実に説明してくれたか?
- [ ] あなたが出会いたい「会員層」(年齢・地域・年収など)は在籍しているか?
- [ ] サポート体制は、あなたに合っているか?(仲人型 or データマッチング型)
- [ ] 料金体系は明確か?(特に「成婚料」の有無と「総額」)
- [ ] 退会・休会・返金ルールは書面で明記されているか?
- [ ] (そして最も重要な)無料カウンセリングの担当者は、信頼できる「人」だったか?
この記事を読んだあなたが、次に取るべき行動は、**「最低3社の無料カウンセリングを予約してみる」**ことです。
その際、ぜひこの記事のチェックリストを手に、「成婚の定義」や「サポート体制」について、同じ質問をしてみてください。
その時の「担当者の反応」や「相性」こそが、数字では決して分からない、その相談所の「本当の価値」を示しているはずです。
あなたの婚活が、数字に惑わされず、本当に信頼できるパートナー(相談所)と共に、素晴らしい結果に結びつくことを心から願っています。
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