自営業・フリーランスは結婚できない？婚活のポイントと対策を紹介

個人事業主として頑張っているのに、婚活で苦戦していませんか？事業も軌道に乗り、そろそろ結婚を考えたい。でも「自営業」と言うと、女性からの反応が今ひとつ…。こんな経験をした自営業の男性は意外と多いものです。

収入が低いわけでも、仕事に問題があるわけでもないのに、なぜか婚活市場では人気が出ないのはなぜでしょうか。自営業の男性が婚活で直面する課題と、それを乗り越えるためのヒントを探っていきます。

一方で、自営業には会社員とは異なる魅力がたくさんあります。その魅力に気づいていない人も多いかもしれません。自営業だからこそ得られる結婚のメリットや、注意すべき点についても見ていきましょう。

この記事では、自営業男性の婚活事情を詳しく解説します。成功への近道や、相手の見極め方なども紹介していきます。自営業者の皆さん、婚活を諦める必要はありません。むしろチャンスかもしれないのです。

自営業の男性が婚活で人気がない理由

IBJ成婚白書2020年度版の「職業と成婚しやすさ」によると、自営業の男性の成婚しやすさは38業種中第31位と低迷しています。特に法人ではない個人事業主の人気が低い傾向にあります。その主な理由を詳しく見ていきましょう。

収入が不安定

会社員の場合、毎月決まった給与が支給されるため収入の安定性があります。一方、自営業は収入が変動しやすく、これが大きなデメリットとなっています。業種や仕事の受け方によっては収入の変動を抑えられる場合もありますが、完全に安定させるのは難しいのが現状です。ある月は100万円の収入があっても、翌月はゼロということもあり得ます。また、将来にわたって同じ仕事を続けられるかどうかの保証がないことも不安要素となっています。

土日に休めない、まとまった休みがとれない

自営業は、顧客のニーズに合わせて仕事をする必要があるため、休日の概念が会社員とは異なります。土日祝日であっても仕事をしなければならないことが多く、長期休暇を取ることも容易ではありません。家族との時間や旅行の計画が立てにくいという点で、パートナー候補から敬遠されがちです。仕事と私生活のバランスを取るのが難しいと見られているのです。

住宅ローンなどの審査で不利

自営業者は、安定した収入を証明することが難しいため、住宅ローンの審査で不利になることがあります。金融機関は、返済能力を重視するため、収入の安定性や将来性を厳しくチェックします。そのため、自営業者は審査に通りにくかったり、金利が高めに設定されたりすることがあります。これは、将来の生活設計に不安を感じさせる要因となっています。

事業の将来性や病気リスクを考えると怖い

自営業は、経済状況や市場の変化に敏感に影響を受けやすい面があります。景気の悪化や競合の台頭により、事業の継続が難しくなるリスクがあります。また、病気やけがで働けなくなった場合、収入が途絶えてしまう可能性が高いです。会社員のような傷病手当金などのセーフティネットが整っていないことも、パートナー候補に不安を与える要因となっています。

厚生年金じゃないと老後の暮らしが不安

自営業者は国民年金に加入することになりますが、厚生年金と比べて将来の受給額が少なくなる傾向にあります。そのため、老後の生活設計に不安を感じる人が多いのです。また、iDeCoや確定拠出年金などの自助努力による老後資金の準備も必要となり、将来の経済的な安定性に疑問を感じる人が少なくありません。

自営業と聞いて女性がチェックする7つのポイント

自営業といっても、業種や職種によって女性の評価は大きく異なります。安定性や将来性、生活スタイルなど、様々な角度から判断されることになります。ここでは、自営業の男性を結婚相手として考える際に、女性が特に注目する7つのポイントを詳しく紹介します。これらを理解することで、自営業の男性も婚活での成功率を高めることができるでしょう。

仕事の内容と規模

まず女性が気になるのは、仕事の中身や事業の規模です。同じ自営業でも、ある程度の従業員を抱える法人や、医師・弁護士・公認会計士などの専門職は、安定した収入が期待できるため人気があります。これらの職業は社会的な信頼度も高く、将来性も見込めるため、結婚相手としての評価が高くなりやすいのです。

一方で、休みが不規則で収入が変動しやすい小売業や、理美容・飲食業はあまり人気がありません。これらの業種は景気の影響を受けやすく、長時間労働になりがちなことも敬遠される理由の一つです。また、収入が良くても、仕事がきついイメージのある農業や漁業を避ける女性も多いようです。これらの職業に対する理解を深めてもらうためには、仕事の魅力や将来性をしっかりと伝える努力が必要かもしれません。

課税所得（年収）

自営業の場合、手取りに相当する課税所得が収入の目安となります。この点は会社員とは大きく異なるポイントです。例えば、売上が2000万円あっても、経費が8割を占めて課税所得が400万円なら、実質年収400万円の会社員と変わりません。そのため、単に売上の金額だけでなく、実際の手取り収入がいくらになるかが重要になります。

目安として、20代から30代前半の男性なら500万円以上、30代後半なら600万円以上の課税所得があれば、結婚の可能性は高くなります。ただし、これはあくまで目安であり、地域や生活スタイルによっても変わってきます。大切なのは、安定した生活を送れるだけの収入があるかどうかです。また、収入の増加傾向や将来的な見通しについても、具体的に説明できるようにしておくと良いでしょう。

資産と借金

将来性を判断するため、銀行からの融資額を確認されることもあります。事業拡大のための融資は一般的ですが、会社勤めの女性にとって「借金」は馴染みがない場合が多いです。そのため、融資の意味や必要性を丁寧に説明する必要があるかもしれません。

例えば、年収が1000万円あっても、5000万円の借り入れがあると聞くと、積極的に結婚を考える女性は少ないでしょう。ただし、これは必ずしもネガティブな要素ではありません。真剣に結婚を考えているなら、なぜその借り入れが必要なのか、どのような返済計画があるのか、そしてその借り入れによって事業がどのように成長する見込みなのかをしっかりと説明することが大切です。

事業に関わる家族構成と住居

自営業は家族経営の形態をとることが多いため、男性側の家族との関わり方や住居の自由度を確認したい女性は少なくありません。家族経営の場合、仕事と私生活の境界線が曖昧になりやすく、新しく家族に加わる女性にとっては不安要素となることがあります。

経営の実権を男性側の家族が握っている場合、「都合よく扱われるのではないか」と不安に思う女性もいます。例えば、意思決定の過程や収益の分配方法など、家族経営の仕組みについて詳しく知りたいと考える女性も多いでしょう。また、同居が必要な場合は、女性にとってさらにハードルが高くなります。プライバシーの確保や生活スタイルの違いなど、様々な課題が生じる可能性があるため、相手を見つけるのが難しくなることもあります。このような不安を解消するためには、家族経営のメリットや将来的な展望について、丁寧に説明することが大切です。

妻が仕事に参加するかどうか

結婚後も今の仕事を続けられるかどうかは、多くの女性にとって重要な判断材料となります。人材会社エン・ジャパンが2018～2019年に行った調査によると、実に87％の女性が結婚・出産後も働きたいと回答しています。この数字からも、キャリアの継続に対する女性の強い意志がうかがえます。

自営業の男性と結婚して、積極的に仕事を手伝い、共に事業を成長させたいと考える協力的な女性もいるでしょう。このような場合、夫婦で協力して事業を発展させていく姿は理想的と言えます。ただし、「結婚したら家業だから、手伝って当然」という態度は決して好ましくありません。相手の意思を尊重し、参加するかどうかは自由に選択できるという姿勢が大切です。また、参加する場合でも、役割分担や報酬について明確に話し合うことが、良好な関係を築く上で重要です。

休日と家事分担

家庭生活にどれだけ関われるかも、結婚を考える上で女性が非常に気にするポイントの一つです。ワークライフバランスの重要性が叫ばれる現代において、家事や育児への参加は、男性にとっても避けて通れない課題となっています。

自営業は土日祝日に休めなかったり、昼から夜にかけて働くなど不規則な勤務形態も多く、家事や子育てに参加しづらい男性も少なくありません。そのため、結果的に女性が家事や育児の大半を担わざるを得なくなる可能性があります。これは、女性が結婚をためらう大きな原因の一つとなり得ます。この問題を解決するためには、可能な限り規則的な休日を設けることや、柔軟な勤務体制を整えることが重要です。

男性本人の性格・能力・健康

これまで挙げてきた収入や安定性、家族との関係性などの条件も確かに大切ですが、最も重視されるのは男性本人の魅力です。人柄や価値観、生き方に共感できるかどうかが、多くの女性にとって最も重要な判断基準となります。

条件が多少悪くても、それを補って余りある魅力的な男性であれば、結婚をためらう理由はありません。思いやりのある性格や仕事への情熱、事業主としての行動力や責任感などの魅力を、交際中にしっかりと示すことが大切です。また、健康面での不安がないことも重要なポイントです。自営業は体力的にも精神的にもストレスが大きい仕事ですので、日頃から健康管理に気を配っていることをアピールするのも良いでしょう。さらに、生涯学習への意欲や趣味の充実度なども、魅力的な要素となり得ます。

不人気を打破する自営業男性の婚活対処法

自営業の男性が婚活で成功するためのポイントを5つご紹介します。これらの方法を参考に、自分に合った戦略を立てていくことで、婚活の成功率を高めることができるでしょう。

仕事に理解がある女性を探す

自営業の男性が婚活で成功するコツは、仕事への理解が得やすい相手を見つけることです。同業者や似た目標を持つ女性との出会いを積極的に求めましょう。業界の会合やセミナーなどで声をかけてみるのも良い方法です。

また、企業勤めの女性でも、看護師や介護士、美容関係、接客業など、シフト制で働く方を探すのもおすすめです。不規則な勤務時間や休みの取りにくさに対して理解を示してくれる可能性が高いでしょう。

貯蓄や資産形成の計画を立てる

事業を始める際、多くの場合は金融機関からの融資が必要になります。借入金があることに不安を感じる女性もいますが、そんな時こそ、しっかりとした貯蓄計画や将来の資産形成の見通しを示すことが大切です。

融資を受ける理由や、今後の返済計画、事業拡大の見込みなどを具体的に説明できるようにしておきましょう。将来に向けての明確なビジョンを持っていることが、相手に安心感を与える重要なポイントとなります。

積極的に家庭に関わる姿勢を見せる

自営業ならではの柔軟な働き方を活かして、家庭に関われる魅力をアピールするのも効果的です。例えば、自宅でプログラマーや学習塾講師として働いている場合、女性のパートナーが仕事中に家事や育児を担当したり、食事の準備をしたりできる可能性が高くなります。

女性の不安に対して誠実に答える

2020年にウエディングパークが行った調査によると、女性が結婚相手に求める第一条件は、高収入ではなく思いやりや優しさだということがわかりました。確かに、経済的な安定は重要ですが、それ以上に大切なのは相手の気持ちを理解し、誠実に向き合う姿勢です。

女性が抱える不安や疑問に対して、一つひとつ丁寧に答えていく態度を示すことで、信頼関係を築くことができます。まずは相手の本音をしっかりと聞き、理解しようとする姿勢から始めましょう。

結婚相談所を利用する

日々の仕事に追われて、女性と出会う機会が少ない場合は、結婚相談所の利用を検討してみるのも良い選択肢です。結婚相談所は入会に一定の費用がかかり、身元確認も行われるため、真剣に結婚を考えている人が集まる傾向にあります。

専門のコーディネーターが条件に合う相手を紹介してくれるので、自営業であることを予め了承している女性とだけ出会うことができます。事業規模や年収なども事前に登録しておけば、後から詳しく聞かれて断られるといったリスクも減らせるでしょう。

結婚におけるフリーランス・個人事業主のメリット

フリーランスや個人事業主との結婚には、意外にも多くのメリットがあります。その代表的なメリットをいくつか紹介しましょう。

家事・育児に参加してもらいやすい

フリーランスや個人事業主の方は、特に在宅勤務の場合、家事や育児への協力を得やすいという大きな利点があります。厚生労働省の令和元年度雇用均等基本調査によると、2019年の男性の育児休業取得率はわずか7.48％でした。この数字は、働き方改革が叫ばれる中でも、まだまだ多くの男性会社員が職場を離れにくい現状を示しています。

一方、フリーランスや個人事業主の方は、時間や場所の融通が比較的利きやすいため、子供との時間を持ったり、幼稚園の送迎をしたり、炊事や洗濯を分担したりと、家庭内の様々な役割を担いやすい環境にあります。

さらに、自宅で仕事をしているフリーランスや個人事業主の場合、家賃や水道光熱費の一部を経費として計上できる可能性があります。これは確定申告の際にチェックされる内容ですので、もしお相手がご存知なければ、ぜひ情報を共有してみてください。

人によっては会社員より年収が高い

フリーランスや個人事業主の方は、自身の努力が直接収入に反映されやすいという特徴があります。例えば営業職の場合、通常の企業では売上の粗利がそのまま給与になることはありませんが、フリーランスや個人事業主では経費を除いた金額が全て自身の収入となります。

つまり、同じ量の仕事をこなせば、フリーランスや個人事業主の方が会社員よりも多くの収入を得られる可能性が高いのです。ただし、これには注意点もあります。フリーランスや個人事業主の方は、仕事を獲得するために受注金額の引き下げなどの努力が必要になることもあり、結果的に会社員よりも収入が低くなるケースもあります。

婚活では仕事への熱意が自分の魅力になる

結婚を考えている女性と出会ったら、自分の仕事の魅力や将来のビジョンについて、情熱を込めて語ってみましょう。自営業の面白さや、これから実現したい計画など、具体的に伝えることが大切です。

婚活市場で自営業の男性があまり人気がないのは、多くの人が仕事の実態をよく知らないまま、「自営業は不安定」といったイメージだけで判断しているからです。しかし、実際の自営業には、そのイメージ以上の魅力がたくさんあります。

最近の独身女性の多くは、結婚後も仕事を続けたいと考えています。自分自身が経済的に自立していることもあり、結婚相手に求める条件として「年収よりも性格」を重視する人が増えてきています。このような傾向は、自営業の男性にとってはチャンスと言えるでしょう。

まとめ

自営業の方の婚活における特徴や課題について、理解を深めていただけたでしょうか。確かに自営業は、収入の変動や不規則な勤務時間など、会社員とは異なる働き方をすることが多いものです。しかし、その一方で魅力的な点もたくさんあることがわかります。

例えば、自分のペースで仕事ができる自由さや、自身の努力が直接収入に反映されるやりがいなどは、自営業ならではの魅力と言えるでしょう。また、柔軟な時間管理ができることで、家庭生活との両立がしやすいという利点もあります。

結婚において最も大切なのは、お互いを理解し、尊重し合えるパートナーと出会うことです。そのためには、自営業の持つ独自の魅力や可能性を理解してくれる相手と出会うことが重要なポイントになります。

婚活を始めるにあたっては、まず結婚相談所の利用を検討してみるのも良いでしょう。専門のカウンセラーのサポートを受けながら、自分の魅力をしっかりとアピールし、価値観の合う相手を見つけやすくなります。また、自営業ならではの強みや将来のビジョンを明確に伝えることで、理解ある相手との出会いの可能性が高まります。

自営業者の皆さん、自信を持って婚活に臨んでください。あなたの仕事に対する情熱や、自分らしい生き方を大切にする姿勢は、きっと素敵なパートナーとの出会いにつながるはずです。