メールマーケティングとは?導入プロセスや成功するポイントも解説

監修者

佐藤 祐介
佐藤 祐介

株式会社LIFRELL代表取締役。大手代理店、株式会社オプト、電通デジタルの2社でアカウントプランナーを経験。その後、株式会社すららネットでインハウスマーケターとして事業の立ち上げからマザーズ上場水準まで事業を伸長させる。マーケティング戦略の立案からSEO/WEB広告/SNS/アフィリエイト等の施策で売上にコミット。

専門家

深瀬 正貴
深瀬 正貴

Yahoo株式会社 法人マーケソリューション出身。 鎌倉の海のそばでオフィスFHを運営。 リスティングやSEOをはじめとしたデジタルマーケティングで100社以上の売り上げ課題を解決。
最近の趣味はブームに乗っかったように見えてしまう「焚き火ごはん」。

目次

皆さん、メールマーケティングを始めたいと思っているけど、何から始めればいいかわからないと悩んでいる方も多いのではないでしょうか?

本記事では、種類やメルマガとの違いなど基礎知識から、導入プロセスまでわかりやすく解説します。

具体例を交えて分かりやすく紹介しているので、初心者の方でも安心してスタートできるはずです。ぜひ参考にして、あなたのビジネスにメールマーケティングを加えましょう。

メールマーケティングとは?メルマガとの違いは?

メールマーケティングとは、企業が製品やサービスを宣伝し、顧客との関係を強化するために使用するデジタルマーケティングの戦略の一つです。

メールマーケティングの主な目的は、新規顧客の獲得、現在の顧客とのエンゲージメントの強化、ブランド認知度の向上などがあります。メールマーケティングでは、顧客が購読した情報を提供し、時間と共に顧客との関係を深めるために定期的なコンタクトを保つことが重要です。

メルマガはメールマーケティングの一形態であり、特に一定の頻度で(週刊、月刊など)送信されるニュースレターを指します。その内容は企業の最新情報、製品の更新、記事やブログ投稿など、定期的に顧客とコミュニケーションを取るための情報が含まれます。

なぜメールマーケティングが重要視されるのか?

メールマーケティングが重要視される理由は数多くありますが、主な理由は、企業と顧客との継続的なコミュニケーションを可能にしているからです。

また、ROI(投資対効果)が高く、顧客の購買行動を直接的に促進することができる点もその重要性を高めています。

メールの利用率は8割

博報堂生活総研「生活定点2022集計表」

デジタル時代に生きる我々は、スマートフォン、タブレット、パソコンといったデバイスを通じて、日々メールを利用しています。

実際、博報堂生活総研が2年に1回行っている「生活定点2022集計表」によると、メールアドレスを所有している人は79.0%という結果になりました。

このように、SNSの人気が高まる中でも、メールは多くの人々にとって生活の一部となっており、企業が顧客に直接的にリーチするための重要な手段となっています。

継続的に顧客とコミュニケーションがとれる

メールマーケティングは、企業が顧客との継続的なコミュニケーションを保つための有効な手段です。

全てのターゲットに同じメールを配信するのではなく、特定のターゲットの情報を分析し、そのターゲットにあったメールを配信することで、より効果的にアプローチできます。

これにより、深い関係を構築し、顧客ロイヤルティを高めることが可能です。

メールマーケティングをおこなうメリット

メールマーケティングを取り入れることで得られるメリットは数多くありますが、その中でも特に大きいメリットとして、費用対効果がよいことと、簡単に始められるという点が挙げられます。

メリット①:費用対効果がよい

メールマーケティングは非常にコスト効率の良いマーケティング方法です。

テレビや雑誌などの広告と比較すると、メールマーケティングの初期投資や維持費用はずっと低く抑えることが可能です。

また、メールマーケティングは直接的なセールスを可能にするため、その効果は明確に計測可能であり、売上向上やリード獲得などの結果を具体的に把握することが可能です。

このため、投資対効果(ROI)は非常に高くなる傾向にあります。

メリット②:簡単に始められる

メールマーケティングは、特別なスキルや大量のリソースを必要としないため、小規模ビジネスでも容易に取り組むことが可能です。

メールマーケティングを始めるために必要なものは、主に以下の3点です。

・メールアドレスを集める手段(ウェブサイトの登録フォームなど)

・メールを送信するためのプラットフォーム(多くのメールマーケティングサービスが提供されています)

・顧客に有用かつ魅力的なコンテンツを提供するスキル

これらを用意すれば、すぐにでもメールマーケティングを開始することができます。

メリット③:フィールドセールスしなくても顧客にアプローチできる

メールマーケティングのもう一つの大きなメリットは、フィールドセールスを行わなくても顧客に直接アプローチできることです。

従来のセールスアプローチでは、物理的に顧客を訪問したり、電話をかけたりする必要がありましたが、メールマーケティングでは、顧客のメールボックスに直接メッセージを届けることができます。

これにより、効率的に大量の顧客にリーチすることが可能で、時間とリソースを大幅に節約することができます。

メリット④:効果測定がおこなえる

メールマーケティングは効果測定が容易なのも大きなメリットです。

開封率、クリック率、コンバージョン率といった具体的な指標を用いて、キャンペーンのパフォーマンスを評価することができます。これにより、キャンペーンの成功度を直感的に理解し、改善のための具体的な方向性を見つけ出すことが可能です。

また、A/Bテスト(2つのバージョンを比較して効果を測定する方法)を用いて、最も効果的なメールのデザインやコンテンツ、送信時間などを見つけることも可能です。

メールマーケティングをおこなうデメリット

メールマーケティングには数多くのメリットがありますが、それにもかかわらずいくつかのデメリットも存在します。

デメリット①:人材確保や時間的リソースが必要

メールマーケティングはコスト効率が良いとはいえ、それでも適切な人材を確保し、時間的リソースを割く必要があります。

効果的なメールコンテンツを作成し、適切なターゲットに送信するための戦略を立案し、効果測定を行うためには専門的な知識やスキルが必要です。

このため、中小企業やスタートアップなどでは、これらのリソースを確保することが難しい場合があります。

デメリット②:ユーザーの動向を追わなければならない

メールマーケティングは、顧客の行動や興味を把握し、それに応じたメッセージを提供することが求められます。

これは、顧客の動向を常に追跡し、解析する必要があることを意味します。

また、データプライバシーの問題も考慮に入れなければならず、顧客からの許可を得てからメールを送信するなど、適切な手続きを踏む必要があります。

デメリット③:コストがかかってしまう

メールマーケティングは一般的に他の広告手法と比較してコスト効率が良いとされていますが、それでも一定のコストがかかることは避けられません。

メール配信システムの設定や運用、メール作成のためのコンテンツ制作、配信リストの管理といった作業には、人件費やソフトウェアの費用が必要となります。

また、大規模なメールマーケティングを行う場合、専用のソフトウェアやサービスを利用することが多いですが、これらは月額費や使用量に応じた費用が発生します。

さらに、高度なセグメンテーションやパーソナライゼーションを行うためには、それらを支えるデータベースの管理や分析にも費用がかかることがあります。

したがって、企業はメールマーケティングに投資する際には、そのコストと期待されるリターンをしっかりと評価する必要があります。

メールマーケティングには5つの種類がある

メールマーケティングは、その内容や目的によって様々な形式で展開されます。主な種類として、一斉配信型の「メルマガ」や徐々に顧客との距離を縮める「ステップメール」があります。

種類①:一斉配信可能|メルマガ

メールマガジン(通常メルマガと略される)は、特定のテーマに基づいた情報を定期的に一斉配信する形式のメールマーケティングです。

新製品の情報やキャンペーンの案内、業界の最新動向についてのニュースなど、企業やブランドからの最新情報を顧客に届けることで、顧客とのつながりを維持し、顧客のブランドに対する関心を喚起します。

メルマガは大量の顧客に一度に同じ情報を伝えるため、配信効率が良いと言えます。

種類②:徐々に距離を縮める|ステップメール

ステップメールは、定期的または特定の行動に基づいて段階的にメールを送信する形式のメールマーケティングです。

初回の購読登録後に感謝のメッセージを送ったり、商品の購入後に使用方法やレビュー依頼を送るなど、顧客の行動や顧客との関係性の進展に合わせてメッセージを送ります。

これにより、顧客一人ひとりに合わせたパーソナライズされたコミュニケーションを行うことが可能となり、顧客満足度を高めることが期待できます。

ステップメールは、顧客との信頼関係をゆっくりと築き上げるための有効な手段です。

種類③:購入意欲を後押し|リターゲティングメール

リターゲティングメールは、顧客が一度興味を示した商品やサービスに対して再度訴求するメールマーケティングの手法です。

例えば、顧客がウェブサイトで商品をカートに入れてチェックアウトを完了しなかった場合、その商品についてのリマインダーを送るなどが可能です。

リターゲティングメールは、消費者の購入を促進し、カート放棄率を減らすための効果的な手段となります。

種類④:個別のニーズに応える|セグメントメール

セグメントメールは、特定の顧客グループのニーズに特化したメッセージを送るメールマーケティングの形式です。

顧客の行動履歴、購入履歴、デモグラフィック情報などを元にセグメント(顧客グループ)を作成し、それぞれのグループに対して適切なメッセージを送ります。

これにより、顧客一人ひとりのニーズや関心に直接的に応えることができ、顧客満足度の向上や顧客ロイヤリティの向上に寄与します。

セグメントメールは、個々の顧客との関係性を深め、長期的なビジネスの成功につながる効果的な手法です。

種類⑤:再度の商品購入へ|休眠顧客発掘メール

休眠顧客発掘メールは、過去に何らかの行動(通常は購入)を取ったが、一定期間何の行動もとっていない顧客、いわゆる休眠顧客に対して送信するメールマーケティングの一種です。

この手法の目的は、休眠顧客を再活性化し、再度商品やサービスの購入につなげることです。

特定の割引やキャンペーンの情報を伝えたり、新製品やサービスのアップデート情報を提供することで顧客の関心を引きつけ、ブランドへの関心を再び喚起します。

この方法は顧客のライフタイムバリューを最大化するために重要で、新たな顧客獲得よりも既存の顧客を保持する方がコスト効率が良いという理論に基づいています。

メールマーケティングを実施するまでのプロセス

効果的なメールマーケティングを行うためには、以下のような一連のプロセスを経ることが必要となります。

STEP①:KPIやKGIを設計する

最初のステップは、KPIやKGIを設定することです。これらは、メールマーケティング活動の効果を測定するための基準となります。

KPIとは、マーケティング活動が計画通りに進行しているかを評価するための指標です。

一方、KGIは、最終的なビジネス目標(例えば、売上増加やリード獲得など)を達成したかを判断するための指標です。

例えば、あるECのファッションブランドビジネスでは、メールマーケティングの目標を「新製品の販売を増加させる」と設定したとします。それに合わせて、KPIとしては「メールからの直接の売上」、「メールのクリック率」、「新製品に関連するメールの開封率」などを設定できます。一方、KGIは「新製品の販売数の増加」や「新製品に関連する総売上の割合の増加」などが考えられます。

STEP②:ペルソナを設計する

次に、ターゲットとする顧客のペルソナ(理想的な顧客像)を設計します。ペルソナは、メールコンテンツの作成や配信戦略の立案において、重要な役割を果たします。

ペルソナ設計では、ターゲットとなる顧客の年齢、性別、職業、趣味、購買行動、情報収集の傾向などを明らかにします。

これにより、顧客のニーズや関心を理解し、それに対応したメッセージを作成することが可能となります。

例えば、上記のECのビジネスで、新作デニムをターゲットとする顧客のペルソナを設計する場合のペルソナを作成するとします。
「20~30代の都内在住、会社員独身女性、ファッションに敏感で、インスタでトレンドを追っている、月に一度以上はオンラインショッピングを楽しむ」といったペルソナを作成します。

STEP③:メール配信リストを準備する

メールマーケティングを開始するには、まずメールを送信するための配信リストを作成する必要があります。これは、Webサイトの購読フォームや購入時のメールアドレス入力、キャンペーンやイベントでの集客などを通じて構築します。

重要な点は、このリストを適切にセグメント化し管理することです。顧客の購買履歴、行動パターン、デモグラフィック情報などを基にセグメントを作成し、各セグメントに対して最適化されたメッセージを送ることで、より高いエンゲージメントを得ることができます。

また、メール配信リストは常に最新の状態を保つように定期的にメンテナンスを行うことが重要です。これにより、無効なメールアドレスや配信停止を希望する顧客をリストから除外することができ、配信効率を高めることが可能となります。

例えば、Webサイト上で「新製品情報の先行入手を希望する」フォームを設置し、顧客から自主的にメールアドレスを収集します。
さらに、購入履歴から新製品に関心を示す可能性が高い顧客を見つけ出し、そのメールアドレスもリストに追加します。

STEP④:メールコンテンツを作成する

メール配信リストが整備されたら、次はメールのコンテンツを作成します。この段階では、ペルソナの設定や目標の設定が重要な役割を果たします。

まず、メールの目的を明確に定義します。これは新製品の案内、特別なオファーの提供、顧客との関係強化など様々な形を取り得ます。

その目的に基づいて、メールの件名、本文、コール・トゥ・アクション(CTA)などを作成します。また、デザインやレイアウトも重要な要素であり、視覚的に魅力的で読みやすいメールを作成することが必要です。

全てのコンテンツは、メールを開封してアクションを起こすように顧客を誘導することを目指すべきです。そして、それは顧客にとって価値があり、興味深く、関連性が高い内容でなければなりません。

例えば、新製品の販売促進を目的としたメールを作成するとします。
件名は「新作登場!先行販売にご参加ください!」、本文は新製品の詳細とその魅力を具体的に説明し、CTAは「今すぐ購入する」のような形になるでしょう。

STEP⑤:メールを配信する

メール配信リストとコンテンツが準備できたら、次はメールの配信です。配信する日時や頻度は、ターゲット顧客の活動パターンやメールの目的によって変わります。

例えば、特定のセールスイベントに合わせて配信する場合や、定期的なニュースレターを送る場合などがあります。

多くの場合、メール配信ツールを利用して自動化することが可能です。

これにより、大量のメールを一度に送ることや、指定した日時に自動的に送信することができます。また、ABテストを用いて、異なる件名やコンテンツ、配信時間でどれが一番効果的かをテストすることも重要です。

例えば、メールは新製品の販売が開始される数日前に配信します。さらに、新製品販売開始の当日とその翌週にリマインダメールを送るなど、複数回にわたり情報を提供します。

STEP⑥:効果測定をおこなう

最後に、設定したKPIやKGIに基づいてメールマーケティングの効果を測定します。

メールの開封率、クリック率、コンバージョン率などが一般的な評価指標となります。また、ABテストの結果も効果測定に役立ちます。

効果測定により、どのメールがよく開封され、どのメールがアクションを引き起こし、最終的にどのメールがビジネス目標達成に寄与したかを知ることができます。これらの情報を元にメールマーケティング戦略の見直しや改善を行うことで、より効果的なメールマーケティングを実施することが可能となります。

また、各メールからの購入数や売上を追跡し、最もパフォーマンスが良かったメールや、最も購入につながった顧客のセグメントを特定します。さらに、配信時間や曜日、件名の長さなども評価し、これらの要素が開封率やクリック率にどのように影響したのかを評価します。

メールマーケティングの効果を得るために見るべきポイントとは?

ポイント①:開封率

開封率は、配信されたメールが実際に開かれた割合を示します。

これは、メールの件名やプレビューテキストが顧客の関心を引きつけるかどうかを評価する重要な指標となります。

メールが魅力的で興味を引くものでなければ、顧客はメールを開かない可能性が高くなります。

ポイント②:到達率

到達率は、配信したメールが受信者のメールボックスに届いた割合を示します。

到達率が低いと、どれだけ素晴らしいコンテンツを作成しても、それが顧客に届かなければ意味がありません。したがって、高い到達率を確保することはメールマーケティングの成功にとって重要です。

到達率を向上させるためには、メールがスパムフィルタに引っかかる要素を避けることが重要です。

たとえば、全て大文字の件名、過度な句読点や記号、スパムと見なされやすい単語(「無料」、「勝つ」、「キャッシュ」など)を避けることが役立ちます。また、定期的にメールリストのメンテナンスを行い、無効なメールアドレスを削除することも、到達率を向上させるのに役立ちます。

ポイント③:クリック率

クリック率は、開封したユーザーのうち、メール内のリンクをクリックした割合を示します。

これはメールの内容がユーザーにとって興味深く、価値あるものであるかを評価する重要な指標となります。良質なコンテンツと明確なコールトゥアクション(CTA)を提供することで、クリック率を向上させることができます。

例えば、新製品の紹介メールでは、新製品の詳細な説明と共に、「詳しく見る」や「今すぐ購入する」などの明確なCTAを含めることが効果的です。

ポイント④:コンバージョン率

コンバージョン率は、メールを通じて目標とする行動(例えば、商品の購入、イベントへの登録、アンケートへの回答など)を取ったユーザーの割合を示します。

これはメールマーケティングの最終的な成功を評価する指標であり、高いコンバージョン率は、メールが目的を達成していることを示します。

コンバージョン率を向上させるためには、メールの内容をターゲット顧客のニーズや興味に合わせることが重要です。

また、メールのデザイン、CTAの位置や色、ユーザーがコンバージョンに至るまでのステップ数など、ユーザーエクスペリエンスもコンバージョン率に大きな影響を与えます。

ユーザーエクスペリエンスを最適化することで、コンバージョン率を向上させることが可能です。

ポイント⑤:購読解除率

購読解除率は、メールを受け取る購読者のうち、メールの購読を解除した人の割合を示します。

この指標は、購読者が提供されるコンテンツに満足していないこと、またはメールの頻度が多すぎると感じていることを示す可能性があります。

購読解除率が高い場合、メールマーケティングの戦略を見直す必要があります。顧客が価値を感じるコンテンツを提供し、適切な頻度でメールを送信することが重要です。

また、メール購読者に対するセグメンテーションを行い、各購読者の興味やニーズに合わせたメッセージを送信することで、購読解除率を低く保つことが可能です。

また、新規購読者に対して、最初にどのようなメールが送信されるか(ウェルカムメール)、どの程度の頻度でメールが送信されるかを明確に伝えることも、購読解除率を抑えるために重要な手段となります。

顧客が自分が何を期待すればよいかを理解することで、メールから得られる価値を最大限に引き出すことができます。

メールマーケティングに必要なツールを紹介

メールマーケティングを効率的に行うためのツールを2つご紹介します。

メール配信ツール

メール配信ツールとは、メールの送信作業を一手に引き受けてくれる便利なツールです。

メールの作成からデータの収集、解析まで、効率的に進行したい場合には、このメール配信ツールの活用を強く推奨します。

多種多様なメール配信ツールが存在し、その中には視覚的に訴える力が強いHTMLメールを容易に作成することができるものもあります。

さらに、ステップメールの送信、予約配信、配信エラーの解析や自動停止といった運用上の利便性を高める機能も充実しています。

更に一部のツールでは、開封率やクリック率をグラフで視覚化することで、効果測定を簡単に行ったり、反応を示したユーザーをリスト化して改善策の策定に役立てたりすることも可能です。これらの機能を巧みに使いこなし、効果的なメール作成を目指しましょう。

こちらの記事にメール配信サービスの一覧がありましたので、紹介いたします。

メール配信サービスを比較!選ぶポイントやおすすめサービスを紹介|biznes

MAツール

MAツールは、マーケティングの複雑なタスクを自動化し、効率を高めるための道具箱とも言えます。これらのツールは、メール配信ツールが持つ機能を含んでおり、それ以上に広範な機能を提供します。

これには、ランディングページの構築や広告の管理、リードの追跡といったマーケティング作業を簡略化する多くの特性が含まれています。

もしメールマーケティングだけでなく、他のマーケティングプロセスもシステム化し効率化したいと考えているなら、MAツールの導入が理想的な選択となるでしょう。

メールマーケティングの実践事例

おわりに、メールマーケティングの詳細な実施イメージをご理解いただくべく、実例をご紹介します。

官公庁や自治体をメインとした行政専門のサービス比較サイトを運営する某社は、MAツールの活用で、メールマーケティングを行っていたのですが、施策の意図や評価基準がはっきりしておらず、ひたすらリスト宛てのメール配信が続いていたのです。

その結果、期待する成果が得られないことから、ご相談を受けて、メールマーケティングの方針の再設定を開始しました。行政向けサービスの資料ダウンロードが収益源となるビジネス形態だったので、メールマーケティングの目標を、リストを利用した資料のダウンロードへと明確に指向しました。

従来、メーリングリスト宛に「役立つであろう」と担当者が主観で決める情報をベースにメール文を作成していましたが、文の内容を資料のダウンロードを促進する形に修正しました。

このメールマーケティングの意図の明確化と文の再構築のみで、同じリストに送信した結果、ダウンロード件数が以前の3倍以上に拡大。そして、継続的な成果の確認を目的として、MAツールを駆使したA/Bテストの体制も構築されています。

メールマーケティングが「単なるメール」と軽く見られがちな中、適切な目的と評価基準で正確なコンテンツを提供すれば、一つのメールでも大きな事業への寄与が期待できる、という実証された例といえます。

まとめ

この記事では、メールマーケティングについて詳しく解説しました。

メールマーケティングのメリットや種類、メルマガとの違い、効果測定の指標などについて理解を深めることができましたね。

また、メールマーケティングを実施する際に必要なCRMやメール配信ツール、MAなどのツールの種類や、具体例を交えた実施手順についても説明しました。

メールマーケティングは手軽で導入のハードルが低く、効果測定もしやすいため、今後ますます重要な施策となることが予想されます。

是非、この記事を参考にして、効果的なメールマーケティングを実施してみてください!

    WEBマーケティングロードマップ
    資料ダウンロードフォーム


    プライバシーポリシーに同意する