止まっていた成果報酬型広告を再始動。
9社のパートナー網と「照合・審査」の仕組みで、Web新規を目標の線に戻した9か月
働く女性向けのヘアケアブランドを持つ通販メーカー。以前は記事広告で数日に100件ほど取れていた時期もあったが、競合が増えて記事が通用しなくなり、成果報酬型の広告(アドアフィ)は止まっていた。LIFRELLはこの再立ち上げを、パートナー開拓から計測・記事審査・運用の切り替えまで一貫して担当しました。計測タグが反応しない、件数が合わない、許可していない記事が出回る。表には出ない「裏側」の崩れを一つずつ直しながら、獲得を目標の線まで戻した9か月の記録です。
9社
成果報酬のパートナー。5月中に6社が稼働
10面以上
ニュースアプリ・ネイティブ広告・SNSの配信面
約1か月
再開からWeb新規の件数予測がプラスに転じるまで
急上昇1位
口コミサイトのカテゴリ別ランキング(実施会社の報告)
SCOPE / 関与した範囲
クライアントの了承を得て掲載しています。クライアント名・パートナー名・媒体名は伏せています。数字はプロジェクトのチャット記録・ASPの管理画面・実施会社の報告書にあるものだけを使い、出どころを本文に書いています。
すぐに相談したい方へ
Chatworkにお困りごとを一言いただければ、代表の佐藤がすぐにヒアリングし、その場で打ち手をご提案します。押し売りや営業のお電話はいたしません。お互いの課題と解決策がかみ合ったときだけ、お手伝いします。
着手前:一度は取れていた。だから「同じやり方」が通用しないことに気づきにくい
クライアントは、忙しい女性のためのブランドを掲げる通販メーカーです。看板のシャンプーは定期・単品・3本セットで販売し、購入者の中心は30〜40代の女性。以前は、記事広告でCVR5〜6%、数日で100件ほど取れていた時期もありました。ところが同じジャンルの競合が一気に増え、当時の記事では採算が合わなくなり、記事広告を使った成果報酬の運用は止まっていました。
当時の記事が通用しない
競合は、表現の限界まで攻めた記事で件数を取っていた。同じ土俵に立つには、記事の作り直しと、それを守る審査の両方が要る。
成果単価が相場に届かない
当時の成果単価は1万円。パートナー側の運用CPAは1万5,000円前後で、「1万円では採算が合わない」という声が最初から出ていた。
受け皿が整っていない
購入の導線が3つに分かれ、計測タグは媒体ごとにばらばら。テスト注文の時間帯も限られ、媒体を増やすほど確認作業が詰まる構造だった。
最初に決めたこと:「とにかく媒体を増やす」と「受け皿を先に整える」を同時に走らせる。どちらかを待つと、旬の時期(シャンプーは夏に向けてCVRが上がる)を逃すからです。その代わり、増やした分だけ裏側が崩れることを前提に、崩れた箇所をすぐ直す体制を先に作りました。
9か月の全体像
初回打合せから、クライアントと並んだセミナー登壇まで。前半の2か月で成果報酬の網を作り、夏にはリニューアルと運用型広告への切り替えを並行で進めました。
MONTH 1〜2
網を作る
ASP・代理店・記事制作会社に同時に声をかけ、5月中に6社が稼働(夏までに計9社)。成果単価を一時的に相場まで引き上げ、記事の表現チェックを毎日回す。
MONTH 2〜3
崩れを直す
計測タグの不具合、件数のずれ、無許可の記事。媒体を増やすのを止め、照合と違反対応のルールを固める。予算の上限で全媒体を一斉停止。
MONTH 3〜5
作り直す
商品リニューアルに合わせてLP・バナーを作り直し、自社で回す記事LPも制作。口コミ施策を並行し、表現の線引きをクライアントと詰める。
MONTH 5〜9
運用を移す
SNS広告のクリック課金に軸足を移し、学習が回る配信設計へ。最後は、クライアントの部門長・担当者と経営者向けセミナーでパネル登壇。
詰まった7つの場面と、どう解いたか
01
パートナーを1社ずつではなく、同時に9社動かした
成果報酬の広告は、パートナーが「やりたい」と手を挙げて初めて動きます。1社の結果を見てから次に進むと、旬が終わります。そこでASP・広告代理店・記事制作会社に同時に声をかけ、契約書・取引申請・計測URLの発行・テスト注文までを並行で進めました。初回打合せから約1か月の5月中に6社経由の配信が始まり、夏までに計9社に広がりました。
同時に動かすと、パートナーごとに聞かれることが毎日ばらばらに届きます。テスト注文のルール(氏名・時間帯・支払い方法・注文番号の送り方)を1枚にまとめ、全社に同じ文面で渡すことで、問い合わせの往復を減らしました。
02
成果単価は「期限つき」で相場まで上げ、下げる道筋も同時に示した
1万円の単価では、どのパートナーも本腰を入れません。5月は特別単価として2万円を出し、「その分、気合いの入った記事と多くの応募を」と条件をつけました。一方で、2万円のままでは赤字になります。最初から「6月15日まで2万円、16日以降は1万5,000円」と期限を区切り、その間に1万円以下で取れる記事に仕上げることを、パートナーと共通の目標にしました。
着手時
10,000円
パートナーの運用CPAは約15,000円
5月〜6月15日
20,000円
期限つきの特別単価
6月16日〜
15,000円
急に下げると媒体が離れるため段階的に
03
記事の表現チェックを、毎日回る流れにした
パートナーが増えると、記事の確認依頼が1日に何本も届きます。化粧品の広告は、言える効能の範囲が決まっています。クライアントの制作チームと私で役割を分け、パートナーから届いた記事に修正指示を入れて戻す流れを毎日回しました。広告の印である「PR」の表記がある場合とない場合で求められる書き方が変わるため、1本の記事に2通りの修正版を用意しています。
確認していない記事は配信しない、という線も最初に引きました。後で効いてくるのが、この線です(05を参照)。
04
計測タグが反応しない。だから毎日、件数を突き合わせた
配信面が十数に増えると、媒体ごとの計測タグが増えます。設置したのに反応しない、注文番号がうまく渡らない、ASPの管理画面とカートの受注数が合わない。テスト注文と修正を何度も繰り返しました。あるパートナーとは、媒体の配信を一度止めて原因を探し、タグを差し替えてから再開しています。
再発を防ぐために、パートナーごとの計測コード別に、前日までの受注件数を毎日共有する運用にしました。ASPの成果一覧に注文番号が出ないと請求の確認ができないため、注文番号を出せるようにタグの書き方も変えています。件数が合っていることを双方が確かめられる状態が、成果報酬の信頼の土台です。
05
「半額キャンペーンを見た」という問い合わせに、翌日全社へ動いた
6月1日、クライアントのコールセンターに「ニュースアプリで半額のキャンペーンを見たが、半額で買えるのか」という問い合わせが入りました。そんなキャンペーンは存在しません。翌日、全パートナーに同じ文面で状況を伝え、許可した記事以外が配信されていないかの確認を依頼しました。悪質な内容であれば、提携の解除や成果の不承認もありうることも、この時点で明記しています。
各社は配信中の記事のURLを出して確認に協力してくれました。7月には、別のパートナーで確認前の旧記事が回る事態もありましたが、媒体の不正ではなく、商品リニューアルの切り替え時期をめぐるパートナー社内の認識違いだと分かり、その日のうちに止まっています。「確認していない記事は配信しない」と最初に決めていたから、調べる根拠と止める根拠がありました。
06
勝ちパターンでも、誤解を招く見せ方は採用しなかった
自社で回す記事LPを外部の制作会社に頼んだとき、先方から「記事で語る専門家が商品の開発にも参加している、という見せ方が私たちの勝ちパターン。注釈を入れて残したい」という提案がありました。実際には、その専門家はリニューアル後の商品の開発に関わっていません。注釈をつけても、お客様がそこまで読むとは限りません。クライアントと相談し、この見せ方は採用しないことにしました。
満足度の数字も同じです。「満足度94.4%」には、調査の時期と人数(自社調べ・36人)を必ず添え、バナーで別の数字が入っていた箇所は修正させました。件数を取りにいく場面ほど、こうした一つひとつの判断が後で効いてきます。
07
成果報酬だけに頼らず、学習が回る運用型広告へ軸足を移した
夏以降、成果報酬はパートナー側の採算が合う単価が1万3,000〜1万4,000円より下がらず、伸ばし方が頭打ちになりました。そこでSNS広告のクリック課金に軸足を移します。配信を細かく絞って少しずつ回すのではなく、購入者に似た人へ広く配信して週に40件ほどの成果を早く発生させ、その後は広告の自動最適化に効率を上げさせる設計です。成果報酬の単価が1万〜2万円だったのに対し、こちらは目標CPAを7,500円に置きました。
9月には、クリック課金の予算に追加の提案が集まり、空きがない状態になりました。翌春には、成果報酬の予算もパートナー経由ですでに使い切っており、新しい申し出を断るところまで進んでいます。
この事例と同じ課題をお持ちなら、まずは気軽にご相談ください
Chatworkにお困りごとを一言いただければ、代表の佐藤がすぐにヒアリングし、その場で打ち手をご提案します。押し売りや営業のお電話はいたしません。お互いの課題と解決策がかみ合ったときだけ、お手伝いします。
つまずいた場面と、そこから標準にしたこと
- 媒体を一気に増やした。5月下旬には「そろそろ十分。タグの不具合も出ているし、予算管理も怖い」と判断して、新規の追加を止めました。増やすほど件数は伸びましたが、照合と記事確認の手間も同じだけ増えました。今なら、照合の仕組みを固めてから増やします。
- 予算が先に尽きた。6月上旬に月の予算が見えてきて、夜のうちに全媒体へ停止を連絡しました。停止しても数日は後追いの成果が発生します。配信の上限を月初に決めておけば、急停止で媒体の熱を冷ますこともありませんでした。いまは、月初に配信の上限と停止の手順を全パートナーと決めてから始めています。
- 社内の進行が止まった時期があった。急いで始めた分、クライアント社内のタスクが期限を過ぎたまま動かない時期がありました。期限内に終わらない場合は早めに共有する、というルールを提案し、止まっていたタスク表の更新から立て直しました。いまは、期限・報告・タスク表の更新ルールを、キックオフの時点でクライアントと合意しています。
- リニューアルと配信が重なった。商品の切り替え期に、旧商品の記事と新商品の記事が混在しました。いまは、LP・バナー・記事の切り替え日を全社に日付で通知し、旧素材の停止を確かめてから新素材を出しています。
何が変わったか
Web新規が目標の線に戻った
再開から約1か月の5月下旬、クライアント側で「Webの件数予測がプラスになった」という報告がありました。検索広告やディスプレイの面もかなり押さえられ、場合によっては前月の未達分も取り戻せる、という見込みまで来ています。
口コミの評価が積み上がった
5月に実施したブログでのレビュー施策では、実施会社の報告で、使った人の満足度が99%。施策後には口コミサイトのランキングでも、カテゴリ別の急上昇1位、頭皮ケア2位に入りました。
「確認してから配信する」が定着した
記事の確認・テスト注文・日次の照合が、パートナー全社に共通の手順になりました。問題が起きても、調べる根拠と止める根拠がある状態です。
予算が足りない側に回った
夏以降はクリック課金の予算にも提案が集まり、翌年春には成果報酬の予算も使い切って新しい申し出を断る状態に。広告費をどこに置くかを選べる立場になりました。
プロジェクトの締めくくりに、クライアントの部門長・担当者と一緒に、経営者・事業責任者向けのセミナーでパネル登壇しました。テーマは、ブランドを軸にした「真っ当な」Webマーケティングと、外部の専門家を社内でどう活かすか。この9か月で詰まった場面と解き方の多くは、そのまま当日の話題になりました。
この案件でLIFRELLが担当した領域
この事例について、よく聞かれること
Q.一度止まった成果報酬型の広告は、また動きますか?
A.動きます。ただし、止まった理由(記事が通用しない、単価が相場に届かない、受け皿が整っていない)を直さずに再開しても同じ結果になります。この案件では、単価・記事・計測を同時に直してから再開しました。
Q.成果単価を上げると、そのまま戻せなくなりませんか?
A.最初から期限を区切って出すことが大切です。この案件では「いつまで2万円、いつから1万5,000円」を最初に伝え、その間に安く取れる記事を一緒に作ることを条件にしました。急に下げると、押さえた媒体が一気に離れます。
Q.パートナーは何社くらいが適切ですか?
A.数より、照合と記事確認が回るかどうかで決めます。この案件では9社まで広げたところで追加を止めました。毎日の件数照合と記事の確認が追いつく範囲が上限です。
Q.今のLIFRELLでも同じ支援を受けられますか?
A.はい。この案件で作った「テスト注文のルール」「日次の照合」「記事確認の流れ」は、LIFRELLのアドアフィ支援の標準手順です。現在は案件の条件シートや審査の体制まで含めて、最初から設計します。
この案件から、いまも使っている3つの原則
広げる前に、照合を決める
件数が双方で合っていない成果報酬は、いずれ揉めます。パートナーを増やす前に、日次の照合と注文番号の受け渡しを決めます。
単価は期限つきで動かす
相場に合わせて上げるのは悪くありません。いつまで上げ、いつ戻すかを先に伝え、その間に安く取れる記事を一緒に作ります。
確認していないものは出さない
記事・数字・専門家の見せ方。件数を取りにいく場面ほど、確認していない表現は出しません。それが問題が起きたときに止める根拠になります。
止まっている成果報酬の広告を、もう一度動かせるか。
30分で判定します。
成果単価・記事・計測・審査の体制を見て、パートナーが動く条件との差と、最初に直す箇所をその場でお伝えします。費用はかかりません。









