AIO対策・LLMO対策は「一気に」|オウンドメディアで最初に直す10か所

コラムテーマ:AI検索対策(AIO・LLMO・GEO)読了 約15分
オウンドメディアの立て直しは、月額でなく「一気に」。
AI検索時代に最初に直す10か所

AIO対策やLLMO対策と聞くと、新しい施策を毎月足していくものだと思われがちです。けれど実際に自社のメディアを点検し、ある企業のオウンドメディアを診断してみると、成果を止めていたのは「今ある記事の土台」でした。この記事では、全記事と内部対策を2〜3か月でやり切る進め方と、最初に直す10か所を、実際に見つけたことと一緒にまとめます。

執筆:佐藤祐介(株式会社LIFRELL代表。業界歴15年、担当500社・300商材以上) 公開・最終更新:2026年11月7日※提携ASP・代理店を含む実績

0文字

AIのクローラーが受け取った本文(ある企業のメディア)

41本

表示0の43本のうち未登録(LIF Tech)

29件

記事に残っていた閉業などの相談所(婚活メディア)

10か所

最初に直す土台

ある企業の事例は社名・業種・記事数を伏せています。当社サイトの数字は、2026年10〜11月の当社の作業記録によるものです。

この記事は、当社が2026年10〜11月に自社の3つのメディア(コーポレートサイト・技術メディアのLIF Tech・婚活メディア)で行った点検と修正、そして2026年11月にある企業のオウンドメディアを診断し、立て直しを提案したときの記録をもとに書いています。

先に結論

  • AIO対策・LLMO対策・GEO対策とは、AIが回答を作るときに、自社のページを材料や引用元として使ってもらうための対策のことです。土台はSEOと同じで、Googleも「追加の要件や特別な最適化は不要」と説明しています。
  • だから最初にやるのは、新しい記事を書くことではありません。AIと検索エンジンが「読める・信じられる・迷わない」状態に、今ある全記事を直すことです。
  • 月に数本ずつ直すと、一巡に何年もかかり、その間にアップデートや担当者の交代が起きます。2〜3か月で全記事と内部対策をやり切るほうが、成果を説明できます。
  • 詰まりやすいのは作業量ではなく社内の確認です。確認が少なくて済む仕組みと、社内にお願いする条件を、始める前に決めます。

こんな方向け

  • オウンドメディアの流入が落ちていて、何から手をつければいいか迷っている担当者の方
  • SEOを月額で外注しているが、成果が見えにくいと感じている方
  • 「AIO対策」「LLMO対策」と言われても、具体的に何をするのかピンとこない方

この記事でわかること

  • AIO・LLMO・GEO対策とは何か、SEOとどう違うのか
  • 月額で少しずつ直す進め方と、一気にやり切る進め方の違い
  • AI検索時代に最初に直す10か所と、それぞれの確かめ方
  • 2〜3か月でやり切る流れと、社内の確認を減らす仕組み
01 / What

AIO対策・LLMO対策とは?SEOとの違い

AIO対策・LLMO対策・GEO対策とは、ChatGPTやGoogleのAI Overviewsなどが回答を作るときに、自社のページを読んで、材料や引用元として使ってもらうための取り組みのことです。呼び方が違うだけで、土台はSEOと共通です。

たとえば、社員の健康管理について調べている人が、Googleで質問を入れたとします。検索結果のいちばん上に、AIがまとめた答えが出ることがあります。これがAI Overviews(Google検索の上に出る、AIによる要約。日本語の画面では「AIによる概要」)です。ChatGPTやPerplexityに直接質問する人も増えています。その答えの材料として、自社の記事を選んでもらう。これが、AIO対策やLLMO対策と呼ばれているものの中身です。

呼び方意味ひとことで
AIO対策AI Optimization(AI最適化)の略AIの回答に、自社のページを使ってもらう対策
LLMO対策Large Language Model Optimization の略。LLMは、ChatGPTのように文章を作るAIのことChatGPTなどの回答に出るための対策
GEO対策Generative Engine Optimization(生成エンジン最適化)の略答えを「生成」する検索への対策

呼び方は会社やメディアによって使い分けが違います。この記事では、まとめて「AI検索対策」と呼ぶこともあります。

SEOと何が違うのか

Googleは、AI Overviews・AI Modeに表示されるための条件を、通常の検索と同じだと説明しています。ページがインデックスに登録され、スニペット(検索結果の説明文)付きで表示できる状態であること。そして「追加の要件や、特別な最適化は必要ない」と明記しています(Google検索セントラル「AI機能とウェブサイト」、2026年11月7日に確認)。

同じページでGoogleは、重要な内容をテキストで用意すること、構造化データを画面の文章と一致させること、内部リンクで重要なページを見つけやすくすることを挙げています。どれもSEOの基本です。違いが出るのは、成果の見え方と、ページのどこが読まれるかです。

これまでのSEOAI検索対策
目指すこと検索結果で上位に出て、クリックされるAIの回答で、材料や引用元として使われる
見られる単位ページ全体見出しごとの一節が切り出されることがある
成果の数字順位・クリック引用・言及。答えが画面で完結し、クリックが減ることもある
共通の土台本文が読めること、情報が正しいこと、誰が書いたかが分かること同じ

「見出しごとの一節」と書いたのには理由があります。当社の婚活メディアで、2026年10月12日にSearch Consoleの直近28日を見たところ、上位1,000URLの表示回数の61%が、URLの末尾に「#見出し」が付いた形でした。クリックは50回だけです。AI Overviewsなどで、ページの中の特定の見出しへリンクされた表示とみられます。記事を丸ごとではなく、一節ずつ見られている。これは当社の見立て(有力な仮説)ですが、だからこそ記事のどの段落を切り取られても困らない状態にしておく必要があります。

02 / Why at once

なぜ月額で少しずつではなく「一気に」直すのか

評価は記事ごとだけでなくサイト全体にもつくため、半分だけ直した状態がいちばん成果が見えにくいからです。月に数本ずつ直すと一巡に何年もかかり、その間にアップデートや担当者の交代が起きて、何が効いたのか説明できなくなります。

多くのオウンドメディアでは、SEOを月額で外注し、毎月数本ずつ記事を直したり足したりしています。毎月の新しい記事や助言が必要な会社には、それが合うこともあります。ただ、本文が届かない、URLが分かれている、古い情報が残っているといった土台の問題は、一度まとめて直せば済むものがほとんどです。

月に数本ずつ直す進め方と、2〜3か月で一気に直す進め方の比較。月に数本ずつだと、例として120本を月5本ずつ直すと一巡に24か月かかり、途中でアップデートが来ると直した記事と古い記事が混ざって原因を説明できず、担当者が替わると止まりやすく、社内の確認が終わりなく続く。一気に直すと、12週で全記事と内部対策を直し切り、全体を直したあとの結果として順位の変化を見られ、引き継ぐ前に終わり、確認は記事の型の承認と決まった確認会に集められる。
図1:月に数本ずつ直す進め方と、2〜3か月で一気に直す進め方の違い(本数と期間は説明のための例)

図1のとおり、違いは4つあります。一巡にかかる時間、アップデートの影響の読み方、担当者が替わったときの続きやすさ、そして社内の確認の負担です。順に説明します。

理由1:サイト全体が一緒に落ちる

当社の婚活メディアでは、2025年9月に1日2,428あった検索からのクリックが、2026年10月初めには436まで減りました。分析すると、2026年4〜6月に手を入れた記事だけでなく、3月以前から一度も更新していない記事も、ほぼ同じ割合で落ちていました(以前の水準に対して、サイト全体が29%、未更新の記事が28%。2026年10月11日の当社分析)。記事ごとの出来ではなく、サイト全体の評価が下がったと考えるのが自然です。

サイト全体の評価が問題なら、何本かを良い記事にしても、残りの古い記事や重複したURLに引っ張られます。半分だけ直した状態が、いちばん成果が見えません。

理由2:一巡に時間がかかりすぎる

計算は単純です。記事の本数 ÷ 1か月に直せる本数 = 一巡にかかる月数。たとえば120本の記事を月5本ずつ直すと、一巡に24か月かかります(説明のための例)。2年前に直した記事は、一巡したころにはまた古くなっています。

理由3:途中でアップデートが来ると、説明できなくなる

婚活メディアの下落は、2026年3月下旬〜4月上旬と、5月下旬〜6月上旬に大きく起きていて、Googleのコアアップデート(検索の評価の仕組みの大きな更新)の時期と重なっていました。直している途中でアップデートが来ると、直した記事と古い記事が混ざったまま評価されます。上がっても下がっても、何が効いたのかを社内に説明できません。

理由4:担当者が替わると止まる

少しずつ進める施策は、担当者の異動や採用で体制が変わると、引き継がれずに止まりがちです。技術メディアのLIF Techでも、2026年10月11日に確認すると、記事の最終公開・最終更新が8月19日で止まり、週あたりの表示回数がピークの週から約30%減っていました。社内の手が回らなくなると、更新はあっさり止まります。短い期間で終わらせ、成果まで一度で見える形にするほうが、結果を残しやすいと考えています。

月額が合う会社もあります

毎月新しい記事を出したい、継続的に助言がほしい、という場合は月額の支援が合います。この記事でおすすめしているのは「土台の立て直し」を一気にやることで、その後の運用まで否定するものではありません。

03 / Checklist

AI検索時代に、オウンドメディアで最初に直す10か所

最初に直すのは、新しい記事ではなく、全記事に効く土台の10か所です。とくに「AIに本文が届くか」「URLが1つに決まっているか」「インデックスに登録されているか」の3つは、直さないと記事を書き直しても届きません。

AI検索時代に最初に直す10か所。1 AIに本文が届くか、2 URLが1つに決まっているか、3 インデックスに登録されているか、4 同じテーマの記事が重なっていないか、5 情報が古くないか、6 誰が書き誰が確かめたか、7 冒頭の1文が答えになっているか、8 構造化データが画面と一致しているか、9 数字に出典と日付があるか、10 リンク・転送・サイトマップ。1〜3は直さないと記事を書き直しても届かない土台。
図2:最初に直す10か所。1〜3は、直さないと記事を書き直しても届かない土台

図2の10か所を、上から順に説明します。それぞれ「確かめ方」と、当社が実際に見つけたことを並べました。

1. AIのクローラーに本文が届くか

AIのクローラーとは、AIの会社がページを読みに来るプログラムのことです。最近のサイトには、最初に返すHTMLがほぼ空で、JavaScriptを実行してから本文を表示する作りのものがあります。人がブラウザで見ても違いは分かりませんが、JavaScriptを実行しない読み手には、空の枠しか届きません。

確かめ方:ブラウザで「ページのソースを表示」を開き、本文の一文を検索します。見つからなければ、本文は後から差し込まれています。

実際にあったこと:ある企業のオウンドメディアでは、GPTBot(OpenAIのクローラー)として記事を取得すると、本文が0文字、見出し(h1)も段落(p)も0でした。Googleの検索結果には出ていたので、社内では誰も気づいていませんでした。

2. URLが1つに決まっているか

同じ記事が2つのURLで開けると、評価が2つに分かれます。よくあるのは、URLの末尾の「/」あり・なしの両方が開ける状態です。canonical(「正式なURLはこちら」と検索エンジンに伝える指定)で1つにまとめます。

確かめ方:「/」あり・なしの両方を開き、片方がもう片方へ転送(301)されるかを見ます。canonicalがJavaScriptを実行する前のHTMLに1つだけあるかも確かめます。

実際にあったこと:ある企業では、「/」あり・なしの両方が開け、canonicalはJavaScriptで後から付き、それぞれ自分自身を指していました。サイトマップは「/」なし、検索で順位がついているのは「/」あり、記事の中のリンクも両方が混ざっていました。

3. インデックスに登録されているか

インデックスとは、検索エンジンがページを登録している台帳のことです。登録されていないページは、検索にもAI Overviewsにも出ません。

確かめ方:Search Consoleの「ページのインデックス登録」で、未登録の理由ごとにURLを1件ずつ開き、状態・転送先・robots・canonical・本文の量・更新日を見ます。種類分けで止めないのがコツです。

実際にあったこと:lifrell.co.jpでは、未登録の1,078件を13の理由すべてで確かめました。約9割は正しく除外されていましたが、登録されるべき一覧ページがnoindexになっていたり、転送先が404の転送が5か所見つかったりしました。LIF Techでは、3か月間表示が0だった43本のうち41本が「クロール済み – インデックス未登録」でした。

4. 同じテーマの記事が重なっていないか

同じ検索語を、自社の記事同士で取り合っている状態を「カニバリゼーション(共食い)」と呼びます。どちらの記事も中途半端な評価になりやすくなります。

確かめ方:主な検索語ごとに、自社のどの記事が出ているかを並べます。同じ検索語に2本以上あれば、1本にまとめるか、役割を分けます。

実際にあったこと:ある企業では、同じテーマの記事が3本ありました。LIF Techでは、別の記事と本文が40%重なっていた記事を、301転送で1本にまとめました。

5. 情報が古くないか、誤りがないか

法改正、料金の改定、社名の変更、サービスの終了。書いた時点では正しくても、時間がたつと記事のほうが古くなります。AIの回答は、その古い一文をそのまま材料にするおそれがあります。

確かめ方:「最新」「現在」「○年時点」などの言葉と、料金・法律・統計の数字を全記事で洗い出し、公式・公的な資料と照合します。

実際にあったこと:ある企業では、ある法改正について、同じテーマの記事の大半が改正に触れていませんでした。同じサイトの新しい記事では改正を解説していたので、サイトの中で情報が食い違っていました。当社の婚活メディアでは、全472記事の照合で約3,500件の修正案が出て、閉業などの相談所が29件残っていました(詳しくは472記事のファクトチェックの手順)。

6. 誰が書き、誰が確かめたか

健康・お金・法律など、暮らしに大きく関わるテーマでは、誰が書き、誰が確かめたかが重く見られます。Googleも、作成者が分かることや、その人の経歴を確かめられることを、確かめるべき点に挙げています。

確かめ方:記事に著者名と監修者名があるか、著者ページがあるか、構造化データ(検索エンジン向けにページの情報を書いたデータ)の著者と画面の表示が同じかを見ます。

実際にあったこと:ある企業では、社内に専門家がいるのに、記事に監修者の表示が1本もありませんでした。LIF Techでは、構造化データの著者名がログインIDのままだったので、実名と著者ページにそろえました。

7. 冒頭の1文が答えになっているか

AIは、質問への答えになっている一文を探します。冒頭が「〇〇で悩んでいませんか?」という問いかけだと、答えの一文が見つかりにくくなります。

確かめ方:主な記事の冒頭3行を読み、検索した人の質問に1〜2文で答えているかを確かめます。

実際にあったこと:婚活メディアで2026年10月30日に4つの検索語のAI Overviewsを見ると、当サイトの引用は少なく、上位30記事はすべて悩みの問いかけで始まっていました。30記事の冒頭に、太字の1文+2文の答えの段落を足しています。効果は11月13日〜27日に測る予定です。

8. 構造化データが画面と一致しているか

Googleは、構造化データをページ上の文章と一致させるよう求めています。FAQや日付、著者の情報が画面とずれていると、信頼を落とします。

確かめ方:構造化データのテストツールで、エラーの有無に加え、FAQの文・日付・著者が画面と同じかを見ます。日付は「2026-11-07」のような形式で、更新日が公開日より前になっていないかも確かめます。

実際にあったこと:lifrell.co.jpでは、テーマとSEOプラグインの両方が構造化データを出して二重になっていたので、1組にしました。LIF Techでは、FAQの構造化データが画面とずれていた7本を作り直しました。

9. 数字に出典と日付があるか

数字に出典がないと、読む人もAIも確かめられません。Googleは、公開日や更新日を画面に見えるように表示し、構造化データの日付と一致させることをすすめています(Google検索セントラル「日付」)。

確かめ方:数字のある段落に、出典のリンクと確認した日付があるかを見ます。中身を変えずに日付だけ新しくするのはやめます。Googleも、内容がほとんど変わらないのに日付だけ変えていないか、を確かめる点に挙げています(有用なコンテンツの作成)。

実際にあったこと:ある企業では、出典を書いている記事は半分に届きませんでした。当社の婚活メディアでも、出典が見つからない調査の数字は外しました。

10. リンク・転送・サイトマップ

内部リンクは、検索エンジンとAIが記事を見つける道です。切れたリンクや、残ったままの転送設定は、気づかないうちに読者を迷わせます。

確かめ方:サイトマップの全URLと、記事の中のリンク先をすべて開き、404・転送の重なり・サイトマップの更新日(lastmod)を確かめます。

実際にあったこと:LIF Techでは、削除した記事への転送設定が残っていて、公開中の記事が404に飛ばされていました。lifrell.co.jpでは、カテゴリーのサイトマップの更新日が1970年になっていました。外部リンクは、切れている候補41件を1件ずつ開くと、本当に開けないのは17件でした。

自社のサイトで「1. AIに本文が届くか」をまとめて確かめたい場合は、当社のAI検索対策(LLMO・AIO)の診断と立て直しのページで、自社3サイトを8種類のクローラーの名乗りで実測した結果と、確かめ方を紹介しています。

04 / Schedule

全記事を2〜3か月でやり切る進め方

進め方は「準備→仕込み→一気に公開→仕上げ」の4段階です。全記事を「残す・直す・まとめる・外す」に分け、技術の修正と記事の書き直しを並行で仕込み、公開はまとめて行います。

2〜3か月で立て直す流れ。1か月目は準備で、全記事の棚卸し、数字の見える化、技術の修正の仕様、記事の型づくり。社内は権限の付与と方針・型の承認。2か月目は仕込みで、全記事の書き直しと事実確認、技術の修正をテスト環境へ、監修の論点の一覧。社内は監修者の日程を押さえる。3か月目は一気に公開で、技術の修正を本番へ、記事を確認会で決めて順に公開、監修の一括確認。社内は週2回の確認会と公開の判断。その後は仕上げで、順位・流入・AIでの引用を確認し、伸びない記事を直し、次の計画をまとめる。社内は月1回の報告会。
図3:2〜3か月で立て直す流れ。期間は当社が提案している目安で、サイトの規模と社内の体制で変わります

図3のとおり、作業の量は外部がまとめて持ち、社内には「決める・承認する・監修する」に集中してもらいます。ポイントは、書き直した記事を1本ずつ小出しにせず、技術の修正と一緒に、まとまった時期に公開することです。

最初の1か月:全記事を4つに分ける

最初にやるのは棚卸しです。棚卸しとは、全記事を1本ずつ見て、どう扱うかを決めることです。当社は次の4つに分けます。

分け方対象やること
重点の書き直し流入が大きい記事、順位を落とした記事一次情報(自社だけが持つ事実や経験)を入れて、構成から書き直す
底上げ大きくは直さなくてよい記事タイトル・説明文・冒頭の答え・FAQ・法改正の追記などを直す
まとめる・外す同じテーマで重なる記事、役目を終えた記事1本にまとめて301転送する。外す記事も転送先を決める
新しく書く検索の需要があるのに記事がない検索語土台を直したうえで、足りない記事だけを足す

同時に、Search Consoleやアクセス解析の数字を見える形にし、技術の修正の仕様と、記事の「型」(構成・書き方・用語・監修の方針の見本)を作ります。型を最初に決めておくと、あとで全記事にぶれなく当てられます。

2か月目:書き直しと技術の修正を仕込む

全記事の書き直しと事実確認を進め、技術の修正はテスト環境に反映して確かめます。監修が必要なテーマは、記事を丸ごと読んでもらうのではなく、判断してほしい論点だけを一覧にして渡せるように準備します。

3か月目:まとめて公開する

技術の修正を本番に出し、書き直した記事・まとめた記事・新しい記事を、確認会で決めながら順に公開します。監修もまとめて確認してもらいます。

その後:成果を見て、伸びない記事を直す

時期見る数字
公開を終えた時点技術の修正の完了(URLの統一、AIに本文が届く状態、構造化データ)、インデックス未登録の解消
公開の1か月後落とした検索語の順位、書き直した記事の流入、決めておいた質問でのAIの引用
半年後検索からの流入の下落が止まり、増加に転じたか(目標の数字は、実際のSearch Consoleの数字を見てから決める)

AIでの引用は、よく聞かれる質問を20問など決めておき、同じ質問を定期的に聞いて記録します。GoogleのAI Overviews・AI Modeからのクリックは、Search Consoleの検索パフォーマンスに含まれるとGoogleは説明しています。

05 / Review

社内の確認を減らす仕組み:なぜ1行ずつ読まなくて済むのか

立て直しが止まる原因は、作業量より社内の確認です。記事の「型」を最初に1回だけ承認してもらい、基準を満たすまで機械で確かめてから出し、記事ごとに「変えた箇所・根拠・確認表」を付ければ、全文を1行ずつ読まなくても判断できます。

オウンドメディアの立て直しでよく詰まるのは、次のような状況です。マーケティングの担当は少人数で、届いた記事を1行ずつ確認しているので、月に確認できる本数に限りがある。外注先から届く記事が決めた書き方を守っておらず、直しても次の納品でまた同じことが起きる。確認に時間を取られ、施策そのものが進まない。

これは珍しい話ではありません。外注先を替えても、確認の仕方が同じなら、同じところで詰まります。そこで当社は、社内が確認する量そのものを減らす仕組みを提案しました。

社内の確認が少なくて済む仕組み。社内は記事の型を最初に1回だけ承認する。AIエージェントが、書く、表現ルールと事実を機械でチェックする、直す、を基準を満たすまで繰り返し、満たさない記事は出さない。納品のときは記事ごとに変えた箇所・根拠・確認表を1枚つける。社内で見るのは抜き取り確認・公開の判断・論点の一覧での監修。学ばせるのは当社の判断基準と、その会社の表現ルール・一次情報・法令の原文で、最後は人が確認する。
図4:社内の確認が少なくて済む仕組み

図4の真ん中にあるのが、その会社専用のAIエージェントです。AIエージェントとは、指示を受けて、調べる・書く・確かめる・直すを自分で繰り返すAIのことです。チャットのAIに1回頼んで1回返ってくる使い方とは、仕組みが違います。

  • 学ばせるもの:当社がSEOとAI検索対策で積み上げてきた判断の基準に、その会社の表現ルール(レギュレーション)、一次情報(社内の専門家の見解や自社の資料)、法令の原文を加えます。
  • 基準を満たすまで回す:書く → 表現ルールと事実を機械でチェック → 直す、を繰り返します。基準を満たさない記事は、社内に出しません。
  • 一度決めたら、全記事がぶれない:型・用語・監修の方針を一度決めれば、全記事に同じように当てます。人や日によるばらつきが出にくくなります。
  • 最後は人:全記事の要点は当社の担当が確認し、医療や法律などの専門の判断は、社内の監修者に任せます。

社内に見てもらうのは、次の4つだけです。

  1. 記事の「型」を、最初に1回だけ承認する
  2. 抜き取りで確認する(重点の書き直しは全件、底上げは10本に1本など)
  3. 公開してよいかを判断する
  4. 監修する(記事を丸ごとではなく、論点の一覧で)

AIで一次チェックをするときの精度の測り方は、広告の審査で同じ考え方を試した広告クリエイティブの審査が詰まる原因と直し方にも書いています。AIの指摘は、人の判断の代わりではなく、人が見る場所を絞るために使います。

06 / Conditions

やり切るために、社内で決める6つのこと

作業の量は外部が持てても、「決める・承認する・監修する」は社内にしかできません。決める人、確認会の時間、監修の時間、返事の期限、権限、確認のやり方の6つを、始める前に決めておきます。

一気にやり切る進め方は、途中で止まると、月額で少しずつ進めるよりも傷が深くなります。だから当社は、提案の段階で、社内にお願いする条件をはっきり書くようにしています。

決めること中身の例決めないと起きること
決める人を1人方針・優先順位・公開を決める人を1人に意見が割れたときに止まる
確認会の時間公開の月は週2回・各1時間を先に押さえる公開がばらばらになり「一気に」の意味がなくなる
監修の時間監修者の時間を、公開の前に先に確保する監修待ちで公開が遅れる
返事の期限確認の依頼には2営業日以内に返事止まった日数が、そのまま公開の遅れになる
権限Search Console・アクセス解析の閲覧、CMSの編集数字が見えず、反映も外部でできない
確認のやり方1行ずつ読むのをやめ、型の承認・抜き取り・公開の判断にする確認が追いつかず、また元の詰まりに戻る

中身は例です。会社によって変えてかまいません。

条件がそろわないなら、始めないほうがいい

当社は、月に数本ずつ直す進め方を希望される場合、ほかの会社のほうが合うとお伝えしています。条件がそろわないまま始めると、どの外注先に頼んでも同じところで止まるからです。

07 / Failures

実際にあった失敗

失敗の多くは「調べ方の手抜き」から起きました。種類分けで止めた点検、ツールで測らずに言い切った競合の評価、相手に合わせすぎた進め方の3つです。

失敗1:Search Consoleを種類分けで止めて、落ちた記事を見逃した

2026年10月30日、lifrell.co.jpのインデックス未登録を点検したとき、最初はURLを理由ごとに種類分けしただけで「約9割は正しい状態」と報告しました。ところが「クロール済み – インデックス未登録」の中身を1件ずつ見ていなかったため、中身のある記事が13本落ちていたことに気づけていませんでした。

防ぎ方:理由ごとに全URLを開き、状態・転送先・robots・canonical・本文の量・更新日を見て、「対応不要」か「何を直すか」を全件で表にします。婚活メディアでは、robotsの指定がシングルクォート(’)で書かれていて、ダブルクォート(”)だけを探す確かめ方ではnoindexを見落としました。両方の書き方を拾い、Googlebotの名乗りでも確かめています。

08 / Template

そのまま使える、全記事の棚卸しシート(例)

棚卸しシートは、全記事を1行ずつ並べて「残す・直す・まとめる・外す」を決める表です。下の列をそのまま使えます(中身は例です)。

列書くこと(例)
URL記事のURL(「/」あり・なしは、どちらかにそろえて書く)
主な検索語Search Consoleでその記事が最も表示されている検索語
直近3か月の表示・クリック・順位Search Consoleの数字。前の3か月とも比べる
インデックスの状態登録済み/未登録(理由)
AIに本文が届くかJavaScriptを実行する前のHTMLの本文の文字数
古い情報法改正・料金・社名・終了したサービスなど、見つかったもの
重なる記事同じ検索語に出ている自社の別の記事
判定重点の書き直し/底上げ/まとめる・外す(転送先)/そのまま
直す内容と根拠何を、どの資料にもとづいて直すか(URLと確認日)
確認する人抜き取りの対象か、監修が必要か

判定に迷ったときは、次の順で考えると決めやすくなります。

  1. 読者にとって間違いになっている情報があるか → あれば、まず直すか外す
  2. 同じ検索語に自社の記事が2本以上あるか → あれば、まとめるか役割を分ける
  3. 表示や順位を落としているか → 落としていれば重点の書き直し
  4. どれにも当てはまらない → 底上げ(冒頭の答え・タイトル・説明文・FAQ)
09 / FAQ

よくある質問

AIO対策・LLMO対策と、オウンドメディアの立て直しについて、よく聞かれる質問をまとめました。

Q.AIO対策・LLMO対策・GEO対策の違いは何ですか?

A.呼び方の違いで、狙いはほぼ同じです。どれも、ChatGPTやGoogleのAI Overviewsなどが回答を作るときに、自社のページを読んで材料や引用元として使ってもらうための対策です。土台はSEOと共通です。

Q.AIO対策のために、llms.txtのような特別なファイルは必要ですか?

A.GoogleのAI Overviews・AI Modeについては、Googleが「AI用のテキストファイルや特別なマークアップは不要」と説明しています。llms.txtを置いても、HTMLに本文が入っていない状態を補えるわけではありません。先に、本文がHTMLにあるかを確かめます。

Q.月額のSEO支援をやめて、一気に立て直したほうがいいですか?

A.本文が届かない、URLが分かれている、情報が古いといった土台の問題があるなら、一気に直すほうが成果を説明しやすいと当社は考えています。毎月の新しい記事や継続的な助言が必要な場合は、月額の支援が合うこともあります。

Q.立て直しには、どれくらいの期間がかかりますか?

A.当社では2〜3か月を目安にしています。ただし、Search ConsoleとCMSの権限をもらえること、社内で決める人と確認の時間を先に確保できることが前提です。ここが決まらないと、期間は延びます。

Q.社内の担当者が少なくても進められますか?

A.進められます。作業の量は外部が持ち、社内は「決める・承認する・監修する」に集中します。記事の型を最初に1回承認し、あとは抜き取り確認と公開の判断にすれば、全文を1行ずつ読む必要はありません。

Q.AIでの引用は、どうやって測りますか?

A.よく聞かれる質問を決めておき、ChatGPTやPerplexity、GoogleのAI Overviewsで定期的に聞いて、自社のページが引用されるかを記録します。GoogleのAI Overviews・AI Modeからのクリックは、Search Consoleの検索パフォーマンス(ウェブ)に含まれるとGoogleは説明しています。

10 / Summary

まとめと、まず今日やること

AIO対策・LLMO対策で最初にやるべきことは、今ある全記事を、AIと検索エンジンが「読める・信じられる・迷わない」状態に、2〜3か月で一気に直すことです。

  • AIO・LLMO・GEO対策の土台はSEOと同じ。Googleも特別な最適化は不要と説明している
  • 月に数本ずつ直すと一巡に時間がかかり、アップデートや担当者の交代で説明できなくなる
  • 最初に直すのは10か所。とくに「本文が届くか」「URLが1つか」「インデックスに登録されているか」
  • 止まる原因は社内の確認。型の承認・抜き取り・公開の判断に変え、社内で決める6つのことを先に決める

まず今日やること3つ

  1. 主な記事を1本開いて「ページのソースを表示」し、本文の一文を検索する。見つからなければ、AIのクローラーに本文が届いていない可能性があります
  2. 同じ記事のURLを、末尾の「/」あり・なしの両方で開く。両方とも開けて転送されないなら、URLが2つに分かれています
  3. Search Consoleで「クロール済み – インデックス未登録」を開き、上から10件を実際のページで確かめる

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佐藤祐介株式会社LIFRELL 代表取締役/アドアフィ専門・成果報酬型マーケター

オプト(全社MVP)、電通デジタルを経て、すららネットでマーケティング責任者としてBtoC事業を35倍に伸ばし上場に貢献。2018年にLIFRELLを設立。業界歴15年、担当500社以上・300商材以上。年間150億円規模のアドアフィ取扱に関わり、月15億円規模の広告費をマネジメント。医薬品・美容・健康食品・家電・デンタル・キッズのメーカー各社の事業側に外部CMOとして入り、数十商材の成果報酬型獲得を同時に運用。2026年10〜11月には、自社のコーポレートサイト・技術メディア・婚活メディアで、Search Consoleの全URL点検、全記事のファクトチェック、構造化データと表示速度の修正を自ら行いました。本記事の内容は、社名・業種・記事数を伏せたうえで、実際に起きた出来事と当社の作業記録だけを書いています。※提携ASP・代理店を含む実績

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