コンテンツマーケティングにかかる費用はいくら?内訳ごとに相場を解説

監修者

佐藤 祐介
佐藤 祐介

株式会社LIFRELL代表取締役。大手代理店、株式会社オプト、電通デジタルの2社でアカウントプランナーを経験。その後、株式会社すららネットでインハウスマーケターとして事業の立ち上げからマザーズ上場水準まで事業を伸長させる。マーケティング戦略の立案からSEO/WEB広告/SNS/アフィリエイト等の施策で売上にコミット。

専門家

深瀬 正貴
深瀬 正貴

Yahoo株式会社 法人マーケソリューション出身。 鎌倉の海のそばでオフィスFHを運営。 リスティングやSEOをはじめとしたデジタルマーケティングで100社以上の売り上げ課題を解決。
最近の趣味はブームに乗っかったように見えてしまう「焚き火ごはん」。

目次

コンテンツマーケティングをお考えの方、こんにちは!

コンテンツマーケティングを実施するにあたって、どのような費用がかかるのか、気になるところではないでしょうか?この記事では、コンテンツマーケティングにかかる費用の内訳や相場をご紹介します。

コンテンツ制作、プロモーション、効果測定など、コンテンツマーケティングを実施するために必要な投資を把握し、成功をおさめるためのコツも解説します。ご覧ください!

コンテンツマーケティングの費用内訳と相場

まずは、コンテンツマーケティングを始めるにあたって「自社で内省する場合」と「外注する場合」の具体的な費用について解説します。

内製する場合にかかる主な費用内訳

投資を始める前に、自社で取り組む際に関連するいくつかのコスト内容について確認しておきましょう。

サーバー代

Webサイト運用する場合、維持するためにサーバー料金を支払う必要があります。

この料金は、通常毎月請求されます。

さらに、コンテンツ管理システム(CMS)を使用している場合、サービスにアクセスするための月額料金を支払う必要があります。

WordPressなど、フリーのCMSもありますが、選択したCMSの種類によって、月々数百円から年間数万円の範囲となります。

ドメインの契約費用

2つ目のコストは、ドメイン費用です。

ドメイン名の購入と維持にかかる費用は、ドメインの拡張子(.comや.netなど)により異なります。

キャンペーンで初年度無料というものが多いですが、2年目以降に高額な

料金が発生する場合もありますので、2年目以降の条件も必ず確認してください。

いくつかのプロバイダーを調査して、価格を比較することも重要です。

一般的には「.com」「.net」などは年間1,000円〜2,000円の維持費がかかります。

「.shop」や「.site」といったドメインの場合、年間4,000〜5,000円が発生しますので、どのドメインを選択するかは予算面も含めた検討をお勧めします。

また、ドメイン名にキーワードを使用する予定がある場合は、追加料金を支払う必要がある場合があります。

さらに、ドメイン名がすでに使用されている場合は、現在の所有者と交渉するか、彼らからドメイン名を購入する必要があります。年間で数百円から数千円の料金設定が多いです。

記事に掲載する写真やイラストの入手費用

コンテンツには、文章に文脈を加えるために関連する写真やイラストが含まれています。

内容によっては、関連する写真やイラストを購入する必要があります。

これらの写真やイラストの費用は、1枚数百円から数万円の範囲であり、写真やイラストの質によって変わってきます。

「写真AC」や「パクタソ」など、フリーで提供されている無料の写真を利用するもの構いませんが、コストをかければオリジナリティのある写真やイラストが手に入り、競合に差をつけることができます。

取材にかかる費用

インタビューを伴うコンテンツを制作する場合、それに伴う追加費用が発生します。

一般的には有名な人物ほど費用が高額になります。

また、有名人はスケジュールも抑えづらいため、コンテンツ作成のスケジュールに影響することも頭に入れておいてください。

完全に無料でインタビューできるケースもあります。

コンテンツ掲載が有名なメディアの場合、インタビューを受ける側に宣伝のメリットがある場合などがそれに当たります。

インタビューコンテンツを作成する際には、出演料だけでなく、出演者の衣装代や交通費、カメラマンの費用、撮影機材代もかかることも頭に入れておきましょう。

人件費

コンテンツ制作の際に考慮すべき最後のコストは人件費です。

コンテンツの制作をフリーランスや広告代理店等に委託する場合は、コンテンツディレクター、ライター、イラスト制作、カメラマンなどの費用がかかります。

このコストは、仕事に必要な専門知識や経験のレベルに応じて変化します。

委託する場合にかかる主な費用内訳

コンテンツマーケティングの重要性はますます高まっており、多くの企業がコンテンツマーケティングをアウトソースすることを選択しているのは驚くことではありません。

ここでは、コンテンツマーケティングに関連するコストについて、初期設定費用から毎月の費用、1回限りのイレギュラーな費用まで見ていきます。

トータルで10万円〜30万円程度の初期費用がかかるケースが多くなっています。

一般平均的にはトータル月額で15万円〜30万円前後のケースが多くなっています。

不定期・単発でかかる主な費用の内訳

コンテンツマーケティングは基本、計画的に進められるため、あまり突発費用は発生しないのですが、何らかの理由(発注者側が原因のもの)で記事の差し替えや書き直しが発生した場合には追加費用が発生します。

また、コンテンツとは別にホワイトペーパーの作成や広告を出稿するなどの場合は別途費用が発生します。

予算上限額によって異なるコンテンツマーケティング委託内容の目安

10〜30万円|記事4〜10本

1ヶ月に10本程度の記事を依頼する場合は10〜30万円の予算感です。

記事1本当たり3〜5万円が目安です。

30〜60万円|トータルサポート

現状のサイトのコンサルティング、SEOを意識したキーワード選定、企画、ネタ集めなどのサポートを希望する場合は30〜60万円程度になります。

50〜60万円以上|トータルサポート・記事10本

これらのサポートにプラスして記事を定期的に制作したい場合は50万円以上の費用がかかります。

コンテンツマーケティングの費用対効果には4つの特性がある

では、コンテンツマーケティングの費用対効果と、効果が出る際の特徴を探ります。

1.効果と費用は同時に増加

経験豊富なコンテンツライターやデザイナーにはコストがかかりますが、優秀なコンテンツを制作するためには惜しんではならない部分になります。

高い効果を望むなら、ライターやデザイナーの費用は可能な限り高めに見積もっておく方がベターといえます。

2.効果と数は同時に増加

コンテンツの数が増えれば増えるほど、製品やサービスに関する露出が増えます。

また、コンテンツの情報によって、ユーザーに関心を持たせ、満足度を高め、そして売上やリードの増加につなげることができるのです。

そのためにはある程度のコンテンツの露出数が必要となります。

3.他の施策より費用対効果が高い

費用対効果という点では、コンテンツマーケティングはWeb広告等の別の広告に勝ります。

外注で制作費用はかかるものの、作成したコンテンツは長期にわたって使い続けることができ、リピーターやWebサイトへの訪問者を増やす資産として成長していきます。

ここが単発で終わってしまう広告施策との大きな違いになります。

4.初期の費用対効果の計測が難しい

Googleが新規サイトを評価するのに時間がかかるので、評価されるまでの間はオウンドメディアの費用対効果を測定するのが難しいです。

Googleがサイト内のコンテンツをインデックスし、評価するまでに数ヶ月から半年ほどかかります。

しかし、長期的には、コンテンツはオンライン上に残り、SEO対策をすることでさらに継続的に価値を高め、ビジネスの認知度を高めるため、非常に費用対効果の高いものとなります。

コンテンツマーケティングの成功事例を4つ紹介

BtoC向けメディア①

「北欧、暮らしの道具店」株式会社クラシコム(2000万PV/月)

オーダーメイドの北欧家具、クラシコムのコンテンツサイトです。

このサイトは家具をストレートにPRする情報発信にこだわっているBtoCメディアです。

綺麗な写真を載せ、気に入った家具があればその場で購入できるという導線の良さが特徴です。

ある意味Instagramと似たような使い方がされています。

BtoC向けメディア②

「SUUMOジャーナル」株式会社リクルート

リクルートの住宅情報のコンテンツです。

SUUMOジャーナルそのもののPVは発表されていませんが、本体のSUUMOは月間2億PVを超える巨大サイトに成長しました。

元々は同じ住宅ポータルの「LIFULL HOME’S」「アットホーム」との戦いに勝つために始めたものです。

賃貸や売買に関するトラブル・法律などの多岐にわたる情報提供により、引越しや住宅購入を検討したユーザーが集まってくる仕組みを上手に構築したコンテンツの例となっています。

BtoB向けメディア①

「サイボウズ式」サイボウズ株式会社(20万PV/月)

オフィスの業務効率化ツールを提供しているサイボウズは、元々広告をメインにマーケティングを行っていました。TVCMでご覧になった方も多いと思います。

その後、競合サービスが増えてきたことにより、販売の伸び悩みが発生したためにコンテンツマーケティングをスタートさせました。

特徴的なのは、あまり製品案内をせずに、読み物として集客し、名前を知ってもらうことを目的としたいわゆる「ブランディングマーケティング」の一つの例になります。

BtoB向けメディア②

「経営ハッカー」freee株式会社(400万PV/月)

会計ソフトで有名なこちらの会社。

初めは社長の個人的なブログだったとのことです。

しかし、経営者視点での発信がとても面白く、他の経営者にとっても有意義な内容だったことからコンテンツマーケティングとしてリニューアルしています。

サイボウズと違うのは、実際に導入した際のシミュレーションや導入事例もたくさん紹介されているところ。

典型的なリード獲得を目的としたコンテンツと言えるでしょう。

コンテンツマーケティングの注意点5つ

では、コンテンツマーケティングを最大限に活用するために知っておくべき注意点をご紹介します。

注意点1.クオリティ最優先

ターゲットが求める専門性や独自性が高いコンテンツを作成する必要があります。

ユーザーのことを常に念頭に置き、顧客の関心のあるコンテンツ内容や抱えている課題を解決することに焦点を当てて設計しましょう。

ターゲットの心に響くコンテンツを作ることができれば、競合他社と差別化を図ることができます。

また、ユーザーがより多くの情報を求めて自社サイトに再度足を運ぶきっかけにもなります。

注意点2.目的の明確化と適切な指標設定

コンテンツマーケティング戦略を立てる際には、明確な目標を設定し、成功を測るための指標を定義することが重要です。

ターゲットの明確化、KPIと指標の設定、プロジェクトの範囲の定義を明確にし、プロジェクトに参加しているメンバーが同じゴールに向かって動けるように設定することが重要です。

注意点3.外注先の選定

外注会社を選ぶ際には、自社の目的や目標にうまくマッチする会社を選びましょう。

提供されるサービスについて十分に調査し、見積もりや業務内容について複数の会社に問い合わせて判断しましょう。

注意点4.成果は長期的に判断

コンテンツマーケティングは一夜にして成功するものではなく、実際には長期的な投資となります。

コンテンツ戦略の成果は、数週間や数カ月ではなく、1年以上をかけて判断することを忘れないでください。

成功の度合いを測る際には、エンゲージメント率、Webサイトのトラフィックとコンバージョン、そして顧客からのフィードバックに注目しましょう。

注意点5.オウンドメディア以外の媒体も活用

総合的なコンテンツマーケティング戦略を構築するために、複数のチャネルを活用することを心がけましょう。

自社ブログサイトも重要ですが、他のマーケティングチャネルを活用してターゲットオーディエンスにリーチすることも同じくらい重要です。

InstagramやX(旧Twitter)などのSNSを活用し、You Tubeで動画コンテンツを公開することで、より幅広いターゲットにリーチすることができます。

コンテンツマーケティングの委託先を選定するポイント

コンテンツマーケティングを誰に委託するかを決めるとき、確認しておかなければならないことがあります。

・プロジェクトの範囲

どのようなサービスが必要なのか、どのような結果が必要なのか、完成までのスケジュールはどうなっているのか、などです。

あまり曖昧だと委託先もサービスを進められず、制作開始までに時間を要してしまうことがあります。

・委託先の具体的な実績や経験

同じ業界で経験を積んできたかどうかも確認点として重要です。

あまり自社の業界を知らないままですと、自社サービスについての理解が薄くなることが懸念されます。

・業務体制

委託先が全ての業務を担当しているのか、一部を別の会社に外注しているのかを確認しましょう。

連絡体制によってはプロジェクトの進行スケジュールに影響が出る可能性があります。

・信頼できる担当者

プロジェクトの進行中に変更や疑問が生じた場合に備えて、信頼できる担当者がいるかどうかを確認しておくことが大切です。

これらを確認しておけば、コンテンツマーケティングのパートナーを決定し、すぐにでも成果を上げることができるはずです。

まとめ

コンテンツマーケティングのコストは、プロジェクトの規模や範囲、そして依頼する代理店やライターによって決まります。

コンテンツマーケティングのためのアウトソーシング・パートナーを選ぶ際には、その経験、評判、高品質の結果を出す能力を考慮しましょう。

質の高いコンテンツと確かな戦略があれば、予算内で簡単にリードを生み出し、コンバージョンを促進することができます。

コンテンツマーケティングは、手順を正しく行うことによって、時間の経過とともにビジネスを成長させてくれる素晴らしい投資となりうるでしょう。

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