自社メディア(オウンドメディア)とは?運用するメリットから成果をあげるコツまで紹介

監修者

佐藤 祐介
佐藤 祐介

株式会社LIFRELL代表取締役。大手代理店、株式会社オプト、電通デジタルの2社でアカウントプランナーを経験。その後、株式会社すららネットでインハウスマーケターとして事業の立ち上げからマザーズ上場水準まで事業を伸長させる。マーケティング戦略の立案からSEO/WEB広告/SNS/アフィリエイト等の施策で売上にコミット。

専門家

深瀬 正貴
深瀬 正貴

Yahoo株式会社 法人マーケソリューション出身。 鎌倉の海のそばでオフィスFHを運営。 リスティングやSEOをはじめとしたデジタルマーケティングで100社以上の売り上げ課題を解決。
最近の趣味はブームに乗っかったように見えてしまう「焚き火ごはん」。

目次

自社のメディアを運営して、自社のブランド力を高めたいと考えているあなたへ。

今回は、自社メディアの運営についてのメリットや、成功するためのポイントを紹介します。

自社メディアを運営することで、ブランド力を高めることができるだけでなく、サービスや製品を広く知ってもらうこともできます。

では早速メリットから紹介していきます。

自社メディア(オウンドメディア )を運用する6つのメリット

今回は、自社メディアを運営することのメリットについてご紹介します。コンテンツマーケティングの力を理解する企業が増える中、自社メディアを管理することは、デジタル社会で成功するための重要な要素に急速に変化しています。

メリット①:集客効果

自社メディアを運営するメリットのひとつに、Webサイトへの自然流入を増やせることが挙げられます。

コンテンツが検索エンジンに最適化されていれば、検索結果での上位表示により、関連情報を探している人たちから無料でトラフィックを生み出すことができます。

ターゲットのニーズと関連性が高いコンテンツを作成することがポイントです。

メリット②:売上向上

リード獲得は、あらゆるビジネスのマーケティング活動において重要な役割を担っています。

自社メディアでは、それぞれのターゲットに響くようなコンテンツを作成することができます。

例えば、髪の毛をセットしたい時に、ワックス、ジェル、スプレー以外にどのような商品があるかを知らないような潜在顧客など、ユーザーの現在の悩みに合わせたコンテンツを発信することで、売上やコンバージョンにつながるリードを獲得することができます。

メリット③:広告費削減

電通「2021年 日本の広告費」

自社メディアを運営するもう一つのメリットは、広告費を大幅に削減できることです。

オーガニック検索(広告を通さない自然検索)で人々が自社サイトにやってくると、広告掲載料やクリック数を支払う必要がありません。

いかに広告に費用をかけず、他のマーケティング戦略に使える予算を確保かが重要です。

各企業が必死になってSEOを行っているのはこのためであると言っても過言ではないでしょう。

メリット④:ファンの獲得

ユーザーの悩みを解決したり、質問に答えたりするコンテンツは、ユーザーにとって大変ありがたい存在です。

ユーザーの悩みが解決されることによって信頼を得て、ファンを獲得することができます。

ファン層の獲得は顧客との長期的な関係を築くのに役立ちます。

メリット⑤:コンテンツ資産

コンテンツがたくさん増え、Google検索結果の強調スニペットや上位に記事が表示されればWebサイトへの訪問者は増加します。

これにより、ウェブサイトへのトラフィック量が大幅に増加し、より多くのリードと売上につながるのです。

また、数多くの訪問者があることで自社メディアに広告枠を設けることも可能になり、広告収益も得ることができます。

メリット⑥:人材マッチング

企業の雰囲気や求める能力をコンテンツで伝えることで、適切な人材とマッチングしやすくなります。

実際、企業のブログを読んでミッションに共感し、求人に応募してくるケースも多いそうです。

適切な人材を確保することで、企業も自社の文化にマッチした人材を確保でき、会社としての成長にもつながります。

このような手法は「オウンドメディアリクルーティング」と呼ばれます。

自社メディア(オウンドメディア )を運営する3つのデメリット

自社メディアの運営にはデメリットもいくつかあります。

メディア運営をスタートする前に、あなたの会社がこのデメリットに当てはまっていないかを確認しておきましょう。

では、自社メディア運営の3大デメリットを紹介します。

デメリット①:ランニングコスト

自社でメディアを運営する場合、初期費用以外に考慮しなければならないコストがいくつかあります。

例えば、人材の雇用、サイトのメンテナンス、ドメイン、サーバー、データストレージなど、あっという間に費用がかさんでしまうこともあります。

限られた予算の中ですでに苦労している企業にとっては大変な負担になります。

さらに、自社メディアの運営にかかる費用は、長期的な負担になるため、その点も注意が必要です。

デメリット②:専門知識が必要

コンテンツの作成は、特に専門知識やノウハウがない場合、時間がかかるものです。

期待しているような結果を得ることも難しくなります。

コンテンツマーケティングは実は、ほんの少し方向性を間違えただけでリーチやコンバージョンに影響を及ぼす可能性があります。

明確な戦略がなければ、リソースを効果的に使えず、結果的に成果が全く出ないということにもなりかねません。

デメリット③:成果が出るまでの時間

弊社独自調査「何本上げても効果が出ない!?SEO記事対策に効果はあるのか」

消費者の大半が検索エンジンを使って必要なものを探しているため、検索結果の上位に表示されることが多くの企業の目標であることはよく知られています。

しかし、残念ながらSEOはそれほど簡単ではありません。

競合他社などの要因にもよりますが、検索結果の上位に表示されるまでに6カ月以上かかることもあります。また、50本程度の記事作成は必要になります。

さらに、検索エンジンに表示されるようになったとしても、コンバージョン率が向上するかどうかはまた別の問題のため、別施策が必要になります。

自社メディア(オウンドメディア )運用を開始するまでの6つのステップ

自社メディアを構築しようとする場合、プロセスを成功させるために必要な手順があります。

では、独自のメディア運営を開始するために取るべき6つのステップを概説します。

ステップ①:自社メディアの目的とターゲットを設定

メディア運営を始めるときの最初のステップは、メディアの目的とターゲットを決めることです。

あなたのプロジェクトの目的は何ですか?

情報を提供したいのか、楽しませたいのか、あるいはその両方の実現させたいのか?

メディアの目的とターゲットを知ることで、どのようなコンテンツを作成するか計画することができます。また、ブランド・アイデンティティを確立し、理想的なオーディエンスを引きつけることにもつながります。

ターゲットのニーズは何なのか?

どうすれば彼らのニーズを満たすことができるのか?

どのようなコンテンツやスタイルを使えばいいのか?

ターゲットにアプローチする最良の方法は何か?

これらを明確に理解することで、ターゲットのニーズに合わせたコンテンツを作成することで期待している結果を得ることができます。

ステップ②:コンセプトを決める

次のステップは、サイトのコンセプトを決めることです。

どのようなトピックを取り上げるのか?

どのように取り上げるのか?

どのように独自性を出すか?

そのために必要なものは何かを明確にすることで、作成するコンテンツに一貫性が生まれ、ユーザーにとって有益なコンテンツにすることができます。

ステップ③:成約までのプロセスを設計する

ターゲットが誰なのか、どんなトピックを扱うのかがわかったら、いよいよ記事やコンテンツの企画に取りかかりましょう。

まず、カスタマージャーニーについて考えてみましょう。

ターゲットはどこからスタートするのか?

何を学びたいのか?

情報をわかりやすく提供するにはどうしたらいいのか?

まずは記事の構成案を作成することで、ユーザーの目的にマッチしたコンテンツを作成することができます。

ステップ④:サイト制作に着手

Webサイトを制作する上で、ユーザーインターフェース(UI)とユーザーエクスペリエンス(UX)デザインは最も重要です。

Webサイトを作成する際には、まず第一にユーザーフレンドリーなサイトの作成が必要です。

つまり、人々が関連するコンテンツを簡単に見つけられるように、ナビゲーションタブ、カテゴリー、サブカテゴリーをわかりやすく作成する必要があります。

またインデックス(目次)や、投稿したすべてのコンテンツのアーカイブを用意することにより、読者が迷うことなく、必要な情報を得ることができるようになります。

普段何気なくみたいるサイトは、実はそのようなことを考えてデザインされているのですね。

ステップ⑤:コンテンツを作成

メディア運営を始める際の最後のステップは、コンテンツの作成です。

コンテンツは検索キーワードと関連性が高く、内容も楽しく魅力的なものにする必要があります。

そのためには、業界のトレンドを常に把握し、さまざまな種類(テキスト、動画、オーディオなど)のコンテンツを作成することも必要です。

また、ライティングに関しては、ターゲットに響くようなコンテンツを作る経験豊富な人を探しましょう。

サイトのデザインは、Webデザインの専門家を探すことで魅力的なコンテンツを作り上げることができるようになります。

自社メディア(オウンドメディア )の運営で成果をあげるポイント6つ

もし、あなたが自社メディアの運営という大変な仕事に挑戦することを決めたのなら、覚えておくべきいくつかの重要なポイントがあります。

ここでは、コンテンツの作成からSEOまで、自社メディアの運営を成功させるための6つのポイントをご紹介します。

ポイント①:継続的に一貫性のあるコンテンツを作成する

まず、ターゲットに必要な情報を提供することが目的であることを念頭におきましょう。

ユーザーの探している情報と関連性があるのか、どんな疑問を持っているのか、どんな答えを求めているのか決めたコンセプトから外れることなく、コンテンツを作成し続けましょう。

ポイント②:ユーザーにとって価値のあるコンテンツを作成する

決めたコンセプトで継続するのは大事ですが、作成するコンテンツがターゲットにとって価値があり、役に立つものであることを随時確認しましょう。

競合他社の分析も行い、どのようなコンテンツが視聴者の役に立つかを考え、ユーザーニーズを常にアップデートしながらチューニングをすることが大事です。

ポイント③:メディア運営に必要な人材を確保する

メディア運営に必要な人材を確保する重要性も考えましょう。

実は人の部分は数値で表せない定性的な部分のため、運営プロセスの中でも難しい部類に入ります。

コンテンツライター、グラフィックデザイナー、WEBディレクターなど、可能な限り経験豊富な人材を集めることを検討しましょう。

経験豊富なチームを持つことは、自社メディア戦略を成功させるための重要な鍵となります。

ポイント④:SEOに取り組む

検索エンジン最適化(SEO)は、自社メディアを運営する上で欠かせない要素です。

SEOは、コンテンツが検索エンジンに表示され、Webサイトの自然流入を増やすために行う施策です。

内容としてはコンテンツ内のキーワードで最適化することや、メタタグの設定、リンクの最適化などが含まれます。

SEOを活用することで、ユーザーが検索した際に検索結果の上位に表示され、Webサイトへの安定した訪問者を確保することができるのです。

ポイント⑤:短期間で成果をあげようとしない

メディア運営には時間がかかります。

検索エンジンの結果上位表示やサイトへの安定した訪問者を集めるには時間がかかります。

検索エンジンに認識されるのは運営スタートの時期ほど時間がかかるものです。

一晩で結果を出そうとしないでください。サイト全体のパワーが強くなるまで努力と忍耐を継続することで成功が訪れます。

ポイント⑥:チームのコミュニケーション

組織内で協力体制を築くことは、自社のメディア運営を成功に導くことにもつながります。ライティングチームやデザインチームが定期的にミーティングを行うことで、全員が最新情報を入手し、アイデアを出し合うことができます。

チームメンバー間でいかに潤滑なコミュニケーションをとるかがメディアマネジメント戦略の成功の分かれ目となるのです。

忘れてはいけない!自社メディア運営後に必要な効果測定

自社メディアの運営を始めたら、必ず効果測定が必要になります。

検索エンジンの順位、セッション数、クリック率に関連する指標を継続的に分析しましょう。

検索順位

検索順位は、メディア管理に不可欠な指標です。

検索エンジンのメインとも言えるGoogleは定期的にアルゴリズムを更新しており、それが検索順位に影響を与えます。

そのため、競合他社に負けないようにするには、最新のアルゴリズム更新と変更点を把握しておく必要があります。

また、自社メディアが検索順位の急激な低下を経験した場合、その理由を調査して、ポジションを回復するために必要な措置を講じることが重要です。

セッション数

メディアを管理する際にモニターすべきもう一つの重要な指標は、セッション数です。

セッション数を追跡することで、メディアの全体的なパフォーマンスを判断することができます。

・セッション数は増えているのか、減っているのか?

・リピートユーザーはいるか?

これらの点から、メディア内の問題点と、修正を行うためのヒントを発見します。

また、訪問回数だけでなく、各ユーザーのサイト滞在時間を把握することも重要です。

クリック率(CTR)

最後に、クリック率(CTR)は、メディアを運営する際に追跡すべき重要な指標です。

CTRは、ユーザーがサイトを訪問した際に、希望するアクション(問い合わせ、商品の購入など)率を図るもので、CTRが低いとWebサイトのデザイン、コンテンツ、機能性に問題がある可能性があります。

Webサイトのパフォーマンスを向上させ、クリック率を最適化するには、 Webサイトの全体的な構造とデザイン、公開されているコンテンツの種類、または機能性の問題を確認・修正する必要があります。

まとめ

自社メディアを運用することは、認知度を高め、ファンを増やしてリードを獲得するためには有効な方法です。

目標を設定し、パフォーマンス指標を追跡するなどの手順に従うことで、インサイドセールスを行い成功を収めることができます。

また、自社メディアは一度作成すると長期的に読まれるコンテンツのため、長く運用すればするほど費用対効果も向上していく「資産」となるでしょう。

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