ニーズとウォンツの違いは?理解すべきことをマーケティング視点で簡単に解説

監修者

佐藤 祐介
佐藤 祐介

株式会社LIFRELL代表取締役。大手代理店、株式会社オプト、電通デジタルの2社でアカウントプランナーを経験。その後、株式会社すららネットでインハウスマーケターとして事業の立ち上げからマザーズ上場水準まで事業を伸長させる。マーケティング戦略の立案からSEO/WEB広告/SNS/アフィリエイト等の施策で売上にコミット。

専門家

深瀬 正貴
深瀬 正貴

Yahoo株式会社 法人マーケソリューション出身。 鎌倉の海のそばでオフィスFHを運営。 リスティングやSEOをはじめとしたデジタルマーケティングで100社以上の売り上げ課題を解決。
最近の趣味はブームに乗っかったように見えてしまう「焚き火ごはん」。

目次

ニーズを正しく理解することは、ビジネスにおいてとても重要です。ニーズを満たす商品やサービスは、売上を拡大し企業の成長に繋がります。

本記事では「ニーズとは何か?」「ニーズとウォンツの違い」「ニーズを理解するための具体的な方法」について解説します。

ニーズの基本的な概念を理解しつつ、どのようにしてマーケティングに活かすことができるのかを見ていきましょう。

「ニーズ」とは?

経済産業省「新しい市場ニーズへの対応」

ニーズとは、簡単にいうと「顧客の需要や欲求、必要としている感情」のこと。「◯◯したい」「◯◯でありたい」などの欲求を表します。ただし、顧客の欲求を解決する方法は見つかっていない状態です。

例えば「休みを有意義に過ごしたい」というニーズに対して、具体的にはどうすれば有意義になるか分かっていない状態です。そこで数ある商品やサービスを比較検討した上で、もっとも欲求を満たしてくれるものを購入することになります。

経済産業省が公開している資料から分かるように、消費者行動やニーズは世代ごとに違う傾向にあります。

マーケティングにおいて「ニーズ」を把握することは基本です。顧客の悩みや欲求をピンポイントで満たす商品を提供するためにも、ニーズそのものを理解する必要があるでしょう。

ビジネスにおいてニーズの正しい理解は重要

ビジネスにおいて、ニーズを正しく理解することは重要です。顧客のニーズ(悩みや欲求など)を解決する商品やサービスを提供することで、売上や顧客満足度の向上、独自性の確保に繋がります。

売上向上を見込める

ニーズを正しく理解することで、売上向上が見込めます。なぜなら、顧客はニーズ(悩みや欲求など)の解決策として商品やサービスを購入するためです。

例えば「雨を凌ぎたいから傘が欲しい」という顧客の場合、ニーズは「雨を凌ぎたい」になります。雨を凌ぎたいのであれば、提案次第では「傘」ではなく「レインカバー」や「防水性のあるアウター」を購入してもらえるかもしれません。

どのくらい雨を凌ぎたいのかなど、顧客のニーズをさらに深く理解する必要がありますが、欲求の解消により顧客の信頼を得ることができるため商品購入に繋がる可能性が高いです。

顧客のニーズを正しく理解し、売上向上に繋げましょう。

顧客の満足度向上に活用できる

ニーズを正しく理解することで、顧客の満足度向上に活用できます。なぜなら、ニーズを満たす商品は顧客の「期待」を超えて「満足」や「感動」に繋がるからです。

顧客は、サービスを行う企業に対して「ここまでしてくれるだろう」という期待をもっています。

そのため満足や感動を与えるためには、企業側が「期待を超えるサービス」を提供しなくてはなりません。しかし、顧客のニーズを正しく理解できていないと、期待値を把握できず適切ではないサービスを提供してしまう可能性があります。

逆に、顧客のニーズを正しく理解したうえでサービスを提供すると、ピンポイントで顧客の悩みを解決することが可能です。さらに、ホスピタリティのある対応ができれば期待を超えて「感動」に繋がります。

顧客のニーズを正しく理解し、顧客満足度の向上に努めましょう。

競合他社と差別化を行い独自性を確保できる

ニーズを商品やサービスに反映させると、競合他社との差別化を図ることができます。同じ業界やジャンルでも、競合他社にはない強みやメリットを生み出すことが可能です。

ファッションを例に挙げます。まずは、以下のようなマーケティング戦略を想像してみてください。

・トレンドを活かしたデザイン性重視の洋服を展開する

・デザインではなく、機能性や着心地重視の洋服を展開する

どちらもファッションにおいて重要な考え方です。では、以下のような特徴のある店舗の場合、上記2つの戦略のうちどちらが効果的でしょうか。

【店舗の特徴】

・郊外にある街の洋服屋

・近隣にはトレンドを重視したショップばかり

郊外にある街の洋服屋さんの場合、デザインではなく機能性や着心地重視の洋服を展開するマーケティング戦略がいいでしょう。なぜなら郊外店舗の場合、顧客は若年層ではなく高齢者が多いと予測ができるからです。

高齢者の多くは「楽に快適に着たい」というニーズがあるため、デザイン性ではなく機能性を重視します。したがって、近隣のトレンドを意識したショップにはないであろう「機能性や着心地重視の洋服」を展開すると良いでしょう。

上記はあくまで一例のため、必ずしも正解とは限りません。マーケティング戦略を立てるにはもっと深くニーズを理解する必要があります。

顧客のニーズを正しく理解し、競合他社との差別化を図りましょう。

一口にニーズといっても様々な種類が存在する

ニーズには、様々な種類が存在します。ニーズの種類や特徴を把握すれば、顧客に対して的確なサービスや商品を提供することが可能です。

顧客ニーズ

顧客ニーズとは、商品やサービスを購入したい、その企業だから利用したいと思う身体的および心理的な動機のこと。顧客ニーズは、さらに2種類のニーズに分類されます。

・身体的ニーズ

・心理的ニーズ

身体的ニーズは「体の変化」を優先した動機のことを指します。

例えば、お腹が空いたから食べ物を買う場合「お腹が空いた」が身体的ニーズです。

一方、心理的ニーズは「感情」を優先した動機のことを指します。

仕事でストレスを感じたから甘いチョコを買った場合は「ストレスを感じた」が心理的ニーズです。

顧客ニーズを把握することによって、顧客の悩みを解消できるベストな提案ができます。

顕在ニーズ

顕在ニーズとは、顧客が欲しいと思っている明確な動機のこと。自分の課題を解決する方法が顧客のなかで明確化されている状態を指します。

例えば「平均よりも低い給料を上げたい」は「給料を上げたい」という明確な動機を顧客自身が自覚している状態です。

顕在ニーズは課題が明確なので、対策を立案しやすいメリットがあります。顕在ニーズを把握して、顧客へのスムーズなアプローチをしましょう。

潜在ニーズ 

潜在ニーズとは、顧客が自覚なしに欲しいと思っている動機のこと。顧客自身は意識していないが、欲求の度合いはかなり高い状態です。

例えば、心のなかで老後を心配している顧客がいると仮定しましょう。

「平均よりも低い給料を上げたい」という欲求の奥底にある潜在ニーズは「老後が不安だから今のうちに稼いで投資に回したい=給料を上げたい」になります。

潜在意識のなかにある不安や葛藤を把握し、顧客に潜在ニーズを自覚させることで、購買意欲を高めることが可能です。

基本的なニーズ 

基本的ニーズとは、人が生きていくために最低限必要なことを欲する動機のこと。「衣食住」「基本的人権」「健康面」などに該当するものは、基本的ニーズにカウントされます。

例えば「雨を凌げる家が欲しい」や「お腹が空いたからご飯を食べたい」などが基本的ニーズです。

基本的ニーズを満たしていない商品やサービスは、顧客にとって選択の余地がなく購入に繋げることはできません。ニーズのなかでも基盤となる欲求と捉えられるでしょう。

副次的なニーズ 

副次的ニーズとは、基本的ニーズの次に満たしたいと思う動機のこと。「もっとこうならいいのに」など、基本的ニーズに加えて出てきた欲求が副次的ニーズに当たります。

例えば「雨を凌ぎたいから家を購入する」という基本的ニーズが満たされた、あるいは満たせる場合、次にくる副次的ニーズは「リビングは広い方がいい」「庭が欲しい」などになるでしょう。

副次的ニーズを把握すれば、商品やサービスの魅力を引き上げられるため、顧客の購買意欲をさらに高めることができます。

情緒的なニーズ 

情緒的ニーズとは、顧客が商品を使うことによって得られる「感情面」や「精神面」に作用する欲求のこと。「プライド」「優越感」「楽しみ」などが情緒的ニーズに該当します。

例えば「スポーツカーを購入したい」は、車の機能性ではなく「スポーツカー」を持っているという「優越感」を優先した欲求です。

情緒的ニーズは、ブランドのコンセプトや商品価値を明確にすることができます。したがって情緒的ニーズを把握すれば顧客の「ファン化」を促進することができるでしょう。

機能的なニーズ 

機能的ニーズとは、顧客が求める商品自体の「機能」や「品質」を満たす欲求のこと。基本的ニーズ同様、商品を購入する際に最低限必要とされます。

近年、技術の発展により機能面での差別化は難しくなってきています。したがって、機能的ニーズを満たすだけでは、顧客の購買意欲を高めることはできません。

機能的ニーズを満たした上で、情緒的ニーズを含むその他のニーズを同時に満たす必要があるでしょう。

ニーズとウォンツの違いを理解しよう | NeedsとWants 

ニーズとウォンツの違いは、以下の通りです。

  • ニーズは「動機」や「欲求」を指す
  • ウォンツはニーズを満たすための「手段」を指す

ウォンツとは、顧客のニーズを満たす具体的な手段のことを指します。ウォンツを理解すると、顧客がどんな商品やサービスを求めているか具体的に理解することが可能です。

ニーズだけ把握しても、具体的な手段(ウォンツ)を把握しなければ顧客満足度を上げることはできません。また、ウォンツだけが明確になっていても顧客のニーズとズレていては購買に繋げることは難しいでしょう。

ニーズとウォンツが細かく反映されている商品やサービスは、顧客に「自分のために開発されたもの」と思ってもらえます。ニーズとウォンツの違いを正しく理解し、より効果的なマーケティング戦略を立案しましょう。

具体的にはどのようにしてニーズを理解すれば良いのか 

ニーズを理解するためには、商品やサービスのレビューや口コミ、統計データなど、分析できる情報を集める必要があります。

具体的な収集方法を知り、分析に反映させましょう。

顧客データやアクセス解析を通じた分析 

これまでアクセスした顧客データをもとに、ニーズが理解できます。なぜなら、顧客データからは統計的なニーズを把握することができるためです。

アクセス解析で分かる顧客データは、以下の通りです。

・年齢

・性別

・地域

・アクセスした時間帯など

年齢や性別など、どういった特徴の顧客がサービスを購入しているかが分かります。年齢、性別、地域などの特徴に偏りがあれば、ターゲットとなる顧客の属性をセグメントできるためニーズを可視化することが可能です。

ニーズを理解するために、まずは商品やサービスをすでに購入している顧客のデータを分析しましょう。

インターネットを活用した市場やユーザー行動の分析 

総務省 令和3年版情報通信白書「インターネット利用率の推移」

ニーズを理解する具体的な方法として、インターネットを活用した分析もおすすめです。

なぜなら、市場のトレンドをいち早く収集できるからです。

昨今では、インターネットの普及により1日に得られる情報量が格段に増えました。特にSNSは、ユーザーのリアルな口コミを得られる情報収集ツールとして利用されています。

SNSでは、発信した内容に対して他のユーザーがコメントできる機能があります。商品やサービスの口コミに対して共感するようなコメントがあれば、そこでニーズを把握することができるでしょう。

ユーザーすべてが閲覧可能なSNSは、ネガティブな口コミを書きづらいというデメリットがあります。したがって、深層心理にある「潜在ニーズ」を読み取りづらいでしょう。それでもコメントを分析することで、なぜ欲しかったのかという「顕在ニーズ」は把握できます。

インターネットを活用して、市場の動向やユーザー行動を分析しましょう。

アンケートやイベントなどの直接的なヒアリングによる分析 

ニーズを理解する方法として、アンケートやイベントなどの直接的なヒヤリングもおすすめです。データやインターネットから得たものよりも、一歩踏み込んだ情報を得ることができるためです。

顧客から商品やサービスの感想を直接ヒアリングすることで、文面だけでは読み取れない「潜在ニーズ」を把握することができます。

具体的には、顧客と対話を繰り返していくなかで、顧客本人が気づいていない「深層心理にあるニーズ(潜在ニーズ)」を引き出すといいでしょう。

アンケートやイベントを行うコストが発生するデメリットはありますが、より深くニーズを理解する点においては有効的な方法になります。

まとめ 

ニーズは様々な種類があり、顧客によって該当するニーズが異なります。一概に「これが正しい」というものはありませんが、ニーズが何かを正しく理解することで、企業のマーケティング戦略に活用することが可能です。

インターネットの普及で顧客との距離感は近くなり、情報収集できる量が増えた今「ニーズを理解しウォンツを把握すること」で、より効果的な戦略を練ることができます。

ニーズを正しく理解し、企業と顧客双方に価値のある商品やサービスを提供しましょう。

    WEBマーケティングロードマップ
    資料ダウンロードフォーム


    プライバシーポリシーに同意する