全国の自治体や企業と連携し、年間50回以上の婚活イベントをコーディネートしている荒木直美さんにインタビュー! “歩くカップル製造機”や“婚活界の松岡修造”と称されるほどの熱量で、これまで約2,500組ものカップルを誕生させてきたその手腕と想い、さらに「結婚はいいもの!」と断言できる原動力をじっくりうかがいました。

婚活パラダイス編集部 × 荒木直美さん スペシャル対談

婚活講師・婚活イベント主催
荒木直美さん
独自の「荒木メソッド」で日本各地の婚活イベントや行政事業を多数成功に導き、これまで約2,500組ものカップリングを誕生させてきました。若者目線の出会いづくりや独身者の背中を押す明快なサポートが評判となり、テレビや新聞などメディア出演も多数。
「婚活コーディネーター」ってどんなお仕事?
— まずは荒木さんが、「婚活コーディネーター」として活動を始められたきっかけを教えてください。

私は中学時代から“お節介”なタイプだったんですよ(笑)。
友達が「○○君のこと好きなんだ…」なんて言うと、すぐに彼を呼び出して「ほら、もう付き合っちゃいなよ!」って背中を押してしまう。
大人になってからも、合コンの司会とか友人の恋愛相談など、いつのまにか頼まれることが多くなりました。


— 当時はまだ“婚活”という言葉自体がなかったと思いますが、徐々に社会的なブームになりましたよね。



そうですね。ブームが来て「婚活」って言葉がテレビや雑誌に出るようになって、「あ、私がずっとやってきたお節介は“婚活支援”そのものだったんだ!」と気づいたんです。
ちょうど自治体が少子化対策で結婚支援事業を積極的に進め始めた時期でもあって、私も声をかけてもらう機会が一気に増えました。
行政との連携:お節介がなくなった時代こそ必要
— 実際に自治体と組んで、結婚支援イベントを数多く手がけていらっしゃいます。なぜ今、行政がそこまで力を入れているのでしょうか?



少子化や未婚化の問題は、本当に深刻です。アンケートを取ると、18〜34歳の独身男女のうち「結婚願望がある」と答える人は8割を超えるんですよ。
でも、実際には結婚数が減っている。つまり「結婚したいけどできない人」が増えているんです。
昔のように近所のおばあちゃんや会社の上司が“世話焼き”になってお見合いをセッティングする時代は、ハラスメントを気にして減ってしまった。
だからこそ今は自治体が、イベントなどを通して出会いの“お膳立て”をする必要があるんですよね。
— 確かに「お節介を焼いてもらえない時代」に入ってしまいましたものね。



そうなんです。昔なら「〇〇君、そろそろ結婚しないの?」なんて声をかけてくれて、自然と出会いが生まれた。
でも今は、プライベートに踏み込みにくい空気感があるから、誰も世話を焼かなくなった。
その結果、多くの独身者が「どうすればいいか分からない」状態で止まっちゃってるんです。
“恥をかかせない”が鍵! 荒木メソッドの秘密
— 荒木さんのイベントでは、カップリング率が5割〜7割と非常に高いですよね。何か特別なプログラムがあるのでしょうか?



私はずっと「婚活はハートの筋トレ」だって言ってるんです。
つまり何度か挑戦してみないと上達しないし、最初から上手にできる人はそう多くない。でも皆さん、恥ずかしい思いをしたくないし、失敗したくもないから、最初の一歩が重くなるんです。
そこで重要なのが“恥をかかせない仕組み”を作ること。たとえばスマホで気になる相手に投票して、結果は本人にだけ通知されるシステムにすると、他の人にはバレませんよね。
そうすると、恥ずかしい思いをするリスクが減るから、意外とみんな積極的に行動できるんです。
— なるほど。大人数の前で「○○さんが好きです!」と告白するのは、ハードルが高いですからね。



そうそう。昔のテレビ番組みたいに、全員の前で発表するシステムだと、フラれた時のダメージが大きいじゃないですか。
だから途中で中間投票を挟んで、自分に好意を持ってくれそうな人が分かれば、後半に本腰を入れてアプローチできるようにしているんです。
結果として、カップリング率が自然と高くなる。これが、いわゆる“荒木メソッド”ですね。
“結婚はいいもの”──その熱量の源は?
— ところで荒木さんは本当に“熱量”がすごいと各メディアで言われていますよね。ご自身としては、その原動力は何でしょうか?



私がずっと「結婚っていいもんだな」と思ってきたからだと思います。
結婚して30年、双子の息子を育ててきましたが、やっぱり夫と子どもたちのおかげで、いろんな幸せを味わってきました。運動会で涙したり、入学式や成人式で達成感を味わったり。
そういう“素敵な景色”を体験していると、「同じ景色をみんなにも見せたい」というバスガイド的な気持ちになるんですよね。
私は元バスガイドでもあるので(笑)、「この素晴らしい景色があるから行こうよ!」と案内するのが好きなんです。
— 確かに、“いい景色”を見ている人ほど、人を案内したくなるものかもしれません。



そうなんですよ。もったいないじゃないですか、「本当は結婚したいんだけど、なんか恥ずかしくて…」とか「出会いがなくて諦めちゃった…」とかで終わっちゃうなんて。
私からすると、「いやいや、ちょっとでも背中を押せば、人生がガラッと楽しくなるのに!」と思うから、つい全力でお手伝いしたくなるんです。


地方創生と少子化への思い
— 一方、地方では若者の人口流出が深刻で、婚活支援イベントそのものを開催しても対象者が少ないという課題もあります。



そうなんです。いくら高いカップリング率を出そうとしても、参加する若者そのものがいない地域はどうにもならない。
だからこそ私は自治体の首長さんたちにも「若者が生活しやすい環境づくり」をもっとやってくださいとお伝えしています。
結局、仕事や収入、ライフスタイルが確保されないと、若い女性は都市部へ出て行ってしまう。
そうすると男性は「まだ周りに女性が残ってるから」って先延ばしするけど、そのうち本当にいなくなるという悪循環が起こるんですよね。
— 自治体が結婚支援に本気になるのは、まさに少子化対策にも直結するからなんですね。



そうです。結婚して子どもが生まれるかどうかはもちろん本人たちの自由ですが、少子化を食い止めるには結婚の数を増やすのが不可欠。
若い人たちが「ここで暮らして、ここで家庭を持ちたい」と思える仕組みづくりと、私たちが行う“結婚支援イベント”をセットで推進できれば理想ですね。
読者へのメッセージ
— 最後に、婚活パラダイスの読者へメッセージをお願いします。



結婚はライフイベントの一つ。“色っぽいこと”と捉えすぎてしまうと、恥ずかしさが先に立ってしまい動けなくなります。
でも、今はいろんな自治体や民間が「恥をかかずに参加できる」仕組みを用意しています。私も全国を飛び回って、皆さんを応援していますよ!
ぜひ「自分が恥ずかしい思いをしないかな?」という不安は脇に置いて、「ハートの筋トレだ」と思って気軽にトライしてみてください。
バッターボックスに何度か入るうちに、きっと自分でも驚くようなホームランを打てるようになりますからね。
婚活パラダイス編集部より
「ハートの筋トレ」「恥をかかない仕組み」「まずは友達から始めよう」など、思わず気がラクになるフレーズが満載の荒木メソッド。自治体と二人三脚で少子化・未婚化を食い止めようと邁進する姿は、まさに婚活界のトップランナーとも言えます。
いざ婚活を始めたいけど踏み出せない…と悩んでいる方は、ぜひ荒木さんが手がけるイベントや講座、自治体の結婚支援サービスなどを活用してみてはいかがでしょうか? 一歩踏み出せば、あなたの世界がきっと大きく広がるはずです。