Pinterestの広告配信に興味がある方、またはすでに実施している方へ向けて、本稿ではPinterestアドの特性とその効果的な運用方法について詳しく解説していきます。Pinterestは、そのユニークなプラットフォームとターゲット層のため、他の広告媒体とは異なるアプローチが求められます。これは、既に他の媒体で広告を運用した経験のある方にとっても新たな挑戦となるでしょう。
そこで、この記事ではPinterestアドを最大限に活用するための12の重要ポイントを、広告を掲載する前の準備段階、広告の配信設定、そして配信開始後の各ステージに分けて詳しくご紹介します。これらのポイントは、これからPinterestでの広告配信を始める方だけでなく、すでに広告を出している方にとっても、現在の設定を見直す良い機会となるはずです。
特にPinterestアドは、ビジュアルに強い印象を与えることが重要です。そのため、画像の選定やデザインに特に注意を払う必要があります。また、ターゲット層がPinterestユーザーの嗜好に合わせているかどうかもポイントです。Pinterestユーザーは特定の趣味や関心事に強い関心を持っているため、そのニーズに合わせた広告を作成することが成功の鍵となります。
さらに、配信設定においては、ターゲット層の精度を高めるためにも、キーワードやデモグラフィックの設定に細心の注意を払うことが重要です。そして、広告が配信された後は、パフォーマンスの分析と改善が欠かせません。このプロセスを通じて、Pinterest広告のROI(投資対効果)を最大化し、ビジネスの成長に寄与することができるでしょう。
Pinterestアドの広告掲載に確認しておくべき重要なポイント
Pinterestアドの広告掲載を計画している際、掲載開始前に注意深く確認しておくべき重要なポイントがいくつかあります。
広告出稿を進めていく上で、「予期せぬ障害に直面したらどうしよう」という心配は当然のことです。特にPinterestでは、広告の掲載可否に関する申請を、一般的な方法では行うことができません。例外的にPinterest社の営業担当者が関わっている場合は別ですが、それ以外では自らの判断と準備が必要となります。
ここでは、掲載開始前に確認すべきポイントを2つ解説します。
配信が禁止または制限されているコンテンツ
完全に配信が禁止されているコンテンツ、もう一つは配信が可能だが特定の制限があるコンテンツです。広告主としては、これらの規制を理解し、広告の掲載前に自社のコンテンツがこれらの規制に該当するかどうかを慎重に検討する必要があります。
Pinterest アドで完全に禁止されているコンテンツについて考えてみましょう。ここで言う禁止コンテンツとは、Pinterestが広告として受け入れない一連の商材やサービスのことを指します。これには、アダルトコンテンツ、クリックベイト、薬物関連の商品、絶滅危惧種や生きている動物の取引、違法商品、偽造品、政治関連の商品や主張、センシティブな内容、タバコ、詐欺的な商法、武器と爆発物などが含まれます。これらのコンテンツは、他の広告プラットフォームでも一般的に禁止されています。Pinterestアカウントの開設自体は可能ですが、これらのコンテンツの広告は禁止されているため、広告配信はできないことに注意が必要です。
特定のターゲティングに制限があるコンテンツ
配信は許可されるものの特定のターゲティングに制限があるコンテンツもあります。これらはPinterestの基本方針に基づいて設定されたガイドラインに従っています。
例えば、「ボディニュートラリティ」に基づく方針のため、ダイエット関連の広告や脂肪吸引法、脂肪燃焼サービスなどの広告配信が制限されています。これは、Pinterestがユーザーにポジティブで安全な発見の場を提供するための独自の取り組みです。規制対象となる他のコンテンツには、アルコール、金融製品、ギャンブル、ヘルスケア製品などが含まれます。これらの商品やサービスの広告は、特定の条件を満たした場合に限り配信が可能です。
重要なのは、これらの規制が単にサービスや商品の性質に基づくだけでなく、広告の表現方法によっても変わることです。たとえば、アルコール製品の広告は可能ですが、未成年者の飲酒を示唆するような表現や過度な飲酒を助長するような内容は規制の対象となり得ます。したがって、広告の内容や表現方法を慎重に選ぶことが、Pinterestアドでの成功の鍵となります。この点で不確かな場合は、Pinterestの規制コンテンツのガイドラインを参照することを強くお勧めします。
特定のカテゴリにおいてターゲティングに規制がかけられていることも
Pinterestアドでは、特定のカテゴリにおいてターゲティングに規制がかけられていることがあります。
これは、広告のコンテンツ自体に規制がかかっているわけではなく、その広告がどのように配信されるか、つまりターゲティングの方法に制限があることを意味します。このポリシーは、Pinterestをユーザーにとって心地よく安全な場所として維持するためのもので、特定のカテゴリに関する広告配信をより慎重に行うことを目的としています。
ターゲティングに制限がかかる主要なカテゴリとしては、クレジット関連の商品(クレジットカードや住宅ローンなど)、人材募集(正社員、パート、アルバイト、在宅勤務などの求人広告)、そして不動産(土地や住宅の購入、販売、賃貸)などがあります。このようなカテゴリの広告を配信する際、Pinterestは特定のターゲティング規制を設けることで、ユーザーの快適さとプライバシーを守るという基本方針に沿った運用を行っています。
この背景には、ユーザーの人種、肌の色、民族、経済的背景などに基づくターゲティングを制限するという考え方があります。これはPinterestに限らず、他の大手プラットフォームでも採用されているグローバルスタンダードの一環と言えます。例えば、Meta(以前のFacebook)では2021年に同様の規制が適用されています。
Pinterestの広告管理画面では、これらの制限されたターゲティング条件を設定することができるかもしれませんが、実際にはそのような設定を行った広告は配信されないことに注意が必要です。また、広告主が意図せずにこれらの制限に触れる設定をしてしまう可能性も否定できません。そのため、広告キャンペーンを効果的かつ適切に運用するためには、これらのターゲティングに関する規制を正しく理解し、遵守することが非常に重要です。
このように、Pinterestアドでの広告配信を検討する際には、ターゲティングに規制がかかるカテゴリに特に注意を払う必要があります。適切な理解と対応により、広告効果を最大限に発揮し、同時にプラットフォームの方針とユーザーの利益を尊重することができるでしょう。
Pinterest アドを効果的に活用するために
Pinterest アドを効果的に活用するためには、まずウェブサイトの所有権を証明するための認証作業が必要です。
このプロセスは、広告配信を可能にするだけでなく、Pinterestアナリティクスを介して自社サイトから作成されたピンのパフォーマンスデータを分析することを可能にします。このデータは、マーケティング戦略の洞察と改善のために非常に価値があります。
ウェブサイトを認証することは、アカウントの信頼性を高める意味でも重要です。認証作業を完了すると、アカウントのプロフィール画面に「認証マーク」が表示され、これがあなたのアカウントが正式に認証されたものであることを示します。この認証マークは、他のユーザーに対して信頼性を示すだけでなく、偽アカウントによるなりすましを防ぐ効果もあります。つまり、認証マークを取得することは、Pinterestを利用する上で多くのメリットをもたらすため、まだ認証を受けていない広告主には是非とも実施をお勧めします。
Pinterestでウェブサイトを認証する方法には主に三つがありますが、その中でも最も推奨されるのは「HTMLファイルをウェブサイトへアップロードする」方法です。この方法は、PinterestからダウンロードしたHTMLファイルを自社サイトのルートフォルダにアップロードするだけで完了します。操作が簡単で、ウェブサイトの管理や編集権限を持つ人なら誰でも簡単に行うことができるため、他の方法と比較しても手順が分かりやすいのが特徴です。
他の二つの方法、「HTMLタグをウェブサイトへ設置する」方法と「DNS TXTレコードをドメインホストへ追加する」方法は、それぞれウェブサイトのメタタグの編集やネームサーバーの設定に関する専門的な知識が必要になるため、社内のエンジニアや外部の専門家の協力が必要になる場合があります。これらの方法は、認証プロセスに少し複雑さが加わりますが、ウェブサイトやドメインの設定に精通している人であれば、それほど難しくはありません。
最終的には、自社のリソースや技術的な背景を考慮して、最適な認証方法を選択することが重要です。認証プロセスに関する疑問や不明点がある場合は、Pinterestのヘルプセクションを参照することをお勧めします。これらのリソースは、認証プロセスをスムーズに進めるための詳細なガイダンスを提供しています。認証を完了することで、Pinterest アドの潜在的な利益を最大限に活用し、デジタルマーケティング戦略の強化に役立てることができます。
Pinterestアドで広告を配信する際の主要な設定項目
Pinterestアドで広告を配信する際には、特に「スケジュール」、「ターゲティング」、「クリエイティブ」という三つの主要な設定項目に注意を払うことが重要です。
Pinterestはアメリカを拠点としている企業であるため、そのシステムや設定画面のデフォルト設定には、アメリカの基準が採用されていることが多いのです。これは、タイムゾーンの設定やターゲティングの範囲の定義など、他のSNS広告プラットフォームと異なる点が見られるため、特に留意が必要となります。
Pinterest アドにおける広告キャンペーンの管理
Pinterest アドにおける広告キャンペーンの管理には、特にスケジュール設定に関して注意が必要です。
デフォルト設定では、タイムゾーンが協定世界時間(UTC)になっており、日本時間(JST)との時差が+9時間あることを忘れてはなりません。日本で広告を配信する際には、この時差を考慮して広告スケジュールを設定する必要があります。たとえば、日本時間の12月31日23時59分に広告配信を停止したい場合は、管理画面上では12月31日14時59分(UTC)と設定する必要があります。このようにタイムゾーンの違いを認識し、正確に設定しなければ、広告が予定した時刻を過ぎても配信されてしまう可能性があります。しかし、毎回この時差を計算するのは大変な作業です。そのため、広告管理画面では設定した時刻が現地時間に変換されて表示されますが、表示サイズが小さいため見落とさないように注意が必要です。
Pinterest アドでキャンペーンのスケジュールを設定する際の注意
Pinterest アドでキャンペーンのスケジュールを設定する際は、特定の仕様に注意を払う必要があります。一度終了日時を設定したキャンペーンは、その終了日を過ぎると再開することができません。
終了日時が設定されていても、その日時が到来する前であっても、一度設定した終了日時を変更してキャンペーンを延長することもできないのです。このため、スケジュールを設定する際には、配信期間が正確であるかを十分に確認し、間違いがないかを事前にチェックすることが非常に重要です。
もし配信終了日を過ぎたキャンペーンを再開させたい場合、そのキャンペーンを複製して新たに開始する必要があります。ただし、キャンペーンを複製する際には、過去の配信で得られた学習内容は復元されないことに注意が必要です。そのため、特に期間限定キャンペーンなど予め配信期間が決まっている場合を除き、キャンペーンに終了日を設定することは推奨されません。
アクトアライクオーディエンス機能
Pinterest アドでは「アクトアライクオーディエンス」機能を使用して、既存のオーディエンスに似たユーザーへの広告配信を行うことができます。
これは類似ターゲティングとして知られており、類似の基となるオーディエンスを選択した後、対象国と類似度を選ぶことができます。ただし、デフォルト設定ではアメリカ合衆国が基準となっているため、日本向けの配信を行う場合は「対象国」を日本に変更する必要があります。
手順①:アクトアライクオーディエンスはヘッダーメニューの「広告」タブから「オーディエンス」を選択します。
手順②:「オーディエンス」の画面に遷移をしたあと、「オーディエンスを作成する」を選択します。
手順③:設定済みのオーディエンスを選択したのち、「国」と「類似度」を指定して、完了です。
Pinterest アドのオプション「拡張ターゲティング」の利用
Pinterest アドでは「拡張ターゲティング」というオプションも利用できます。これは、広告内のクリエイティブ、タイトル、説明文などのテキストを基にして、特定のキーワードやインタレストに基づいてターゲットを広げることができる機能です。
ターゲティングオプション | 仕組み |
オーディエンス | Pinterestの利用動向や顧客情報を用いてターゲティングをする方法です。 |
属性 | 「性別」「年齢」「場所」「言語」「デバイス」を選択してオーディエンスを絞り込めます。 |
アクトアライク オーディエンス | いわゆる類似オーディエンスで、既存のオーディエンスと行動が似ている新しいユーザーにリーチします。 |
インタレスト | 関連したトピックを選択することで、特定のトピックに関心のあるユーザーにリーチします。 |
キーワード | Pinterest で検索する際のキーワードまたはフレーズを指定してターゲティングできます。また、対象の除外も可能です。 |
プレースメント | Pinterest で広告を表示させたい場所を、ホームフィード、検索結果、関連するピンから選択が可能です。 |
拡張 | 広告の画像やタイトル、説明文をもとに、関連性のあるアイデアに興味を持っている、もしくは検索している可能性のあるユーザーも自動的に広告のターゲットに設定できます。 |
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ただし、シグナル情報が不足しているオーディエンスターゲティングや属性ターゲティングを使用する場合、拡張ターゲティングを併用しても、設定したオーディエンス範囲を超えるターゲット拡大は行えません。
拡張ターゲティングを使用するシーンに合わせてリーチがどのように変化するかを表で整理しました。「拡張ターゲティングはインタレストターゲティングとキーワードターゲティングと相性がいい」と覚えておくといいですね。
ターゲティングのタイプ | リーチ |
拡張ターゲティングのみ(インタレスト、キーワード、オーディエンスなし) | 潜在的なリーチが減少 |
拡張ターゲティング + オーディエンス | 潜在的なリーチが減少 |
拡張ターゲティング + いくつかのキーワードやインタレスト | 潜在的なリーチが拡大 |
拡張ターゲティング + すべてのインタレスト | 潜在的なリーチが拡大 |
拡張ターゲティングなし(インタレスト、キーワード、オーディエンスもなし) | 潜在的なリーチが拡大 |
各広告フォーマットの詳細や入稿規定
キャンペーンの目的によって使用できる広告フォーマットが異なるため、事前に確認しておくことが重要です。各広告フォーマットの詳細や入稿規定は、「広告仕様を確認する」セクションから確認できます。
キャンペーン目的 | 広告フォーマット | ||||||
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画像 | カルーセル | 動画 | ワイド動画 | コレクション | アイデアアド | ショッピングアド | |
ブランド認知度 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | |
動画視聴回数 | ◯ | ◯ | |||||
比較検討 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ||
コンバージョン | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ||
カタログ販売 | ◯ | ◯ |
クリエイティブ|視認性に注意
Pinterestでの広告展開には、プラットフォーム特有のデザイン要素を考慮する必要があります。Pinterestは独自のレイアウトを持ち、縦2列のフィード面にコンテンツが並べられて表示されます。この特徴は、広告の見え方にも影響を及ぼし、Instagramや他のSNS媒体に比べて、広告のファーストビューでの画面占有率が低くなる傾向があります。
このため、他の広告プラットフォーム、例えばMeta広告やGoogle広告で使用されていた広告クリエイティブをPinterestにそのまま適用する際には、特別な注意が必要です。商品画像や画像内のテキストが小さすぎると、Pinterestのフィード形式では視認性が低下し、ユーザーの注意を引き付けることが困難になる可能性があります。Pinterestでは、画像の中心部分に焦点を当て、視覚的に魅力的で理解しやすいデザインを心がけることが重要です。
成果分析と活用
Pinterest アドの広告配信においては、配信設定を行った後の成果分析とその活用が非常に重要です。広告の準備と配信はあくまでスタートに過ぎず、配信後の成果の確認と分析を通じて、今後の広告戦略を練ることが成功への鍵となります。
Pinterest アドでの成果分析には、プラットフォーム特有の指標が存在します。これらの指標を正確に理解し活用することは、効果的な広告運用には欠かせません。以下では、Pinterest アドにおける主要な指標について詳しく説明し、それぞれの指標が何を意味するのか、どのように活用すべきかを解説します。
Pinterestショッピングアドは革新的なフォーマット
Pinterestショッピングアドは、登録した商品フィードを基に自動生成される商品カタログから広告を配信する革新的なフォーマットです。このシステムにより、Pinterestに登録した商品カタログは、プラットフォーム上でオーガニックなピンとして自動的に生成されます。
このプロセスの大きな利点は、商品カタログの登録だけで、追加の広告費をかけずに自社製品をターゲットユーザーに届けることができる点にあります。しかし、この便利さには落とし穴もあり、特にサードパーティーの計測ツールを使用する際には、広告配信とオーガニック配信のデータが混在しないように注意深く管理する必要があります。
オーガニック配信と広告配信を正確に分けて計測するためには、特定の機能を利用することを推奨します。その一つが「ad_link」カラムの追加です。この「ad_link」カラムは、Pinterest ショッピングアド専用に設計されたもので、特定の商品URLを指定するために使用します。この機能を活用することで、オーガニック投稿のピンがクリックされた場合には「link」カラムのURLに、広告のピンがクリックされた場合には「ad_link」カラムのURLにユーザーが自動的に導かれます。これにより、広告配信単体の成果を正確に把握し、オーガニック配信との混合を防ぐことが可能になります。
Pinterest ショッピングアドの運用に関しては、関連するブログ記事などを参考にすることで、さらに理解を深めることができます。これらのリソースを活用することで、Pinterestショッピングアドの効果的な利用方法や、その機能の特性についての理解を高めることができるでしょう。Pinterestショッピングアドは、適切に利用すれば大きな成果をもたらす可能性を秘めていますが、そのためにはその特性と機能を正しく理解し、適切に運用することが重要です。
「ペイド」と「アーンド」の違い
「ペイド」は、実際に広告費をかけて各配信面に表示した広告に関する値です。一方、「アーンド」は、広告を見たユーザーによって個人のボードに保存された広告が、ボードを経由して表示・クリックなどのアクションを取られた際の数値を示します。
広告管理画面上のレポートでデフォルトで表示される項目は、ペイドとアーンドの値が合算された数値ということも理解しておきましょう。純粋に広告配信での成果のみを確認する場合は「ペイド」の値を確認する必要があります。
Pinterestアドでの広告効果を詳細に分析する際、特に注目すべきなのが「ペイド」と「アーンド」という二つの区別された指標です。これらの指標は、広告に対してユーザーがどのようなアクションをとったかを示すもので、具体的には以下の項目が対象になります。
- インプレッション数:広告がどれだけ表示されたか。
- エンゲージメント数:広告に対するユーザーの反応の総数。
- ピンクリック数:広告のピンがクリックされた回数。
- CTR(クリックスルーレート):クリック数とインプレッション数の比率。
- 保存数:ユーザーが広告のピンを保存した回数。
- アウトバウンドクリック数:広告から外部サイトへのクリック数。
- 保存率:保存された回数とインプレッション数の比率。
- 動画視聴回数:動画広告が視聴された総回数。
- 動画の特定時点での再生回数(3秒間、25%、50%、75%、95%、100%時点)。
- 動画開始回数:動画広告が開始された回数。
- 動画の平均再生時間。
- コレクションピンのサブ素材のインプレッション数とクリックスルー数。
- アイデアピンページの進む・戻るアクション数。
「ペイド」は広告に直接費用を支払って得られた結果を指し、一方の「アーンド」は広告を通じて間接的に得られた結果、例えばユーザーによる共有や保存を通じた影響を表します。これらの数値を確認するためには、レポートの表示項目をカスタマイズする必要があります。具体的には、以下の手順で希望する「ペイド」または「アーンド」の指標を選択し、レポートに反映させます。
手順①:レポート画面の右上にあるペンマークをクリックします。
手順②:エンゲージメント」カテゴリーから、「ペイド」または「アーンド」で確認したい指標にチェックを入れ、「適用する」をクリックします。
手順③:表示される表に選択した指標が追加されます。
これらの指標を適切に把握し分析することで、広告の成果をより詳細に理解し、効果的な改善策を導き出すことが可能になります。Pinterestアドでの広告効果を最大限に引き出すためには、これらの指標を正しく活用することが重要です。
Pinterest広告の効果を適切に評価する
Pinterest広告の効果を適切に評価するためには、「エンゲージメント」、「クリック」、そして「アウトバウンドクリック」という3つの主要な指標の意味を理解することが非常に重要です。これらの指標は、広告がユーザーにどのように影響を与えているかを測る上での基本となります。
指標 | 定義 |
エンゲージメント | ピンに対してユーザーが以下のアクションを取った合計回数。・保存数・ピンクリック数・アウトバウンドクリック数・カルーセルカードのスワイプ数・サブ素材(コレクション)クリック数 |
クリック | ピンまたは広告をクリックして拡大表示した合計回数 |
アウトバウンドクリック | ピンのクリック後、さらにユーザーが操作を行って、Pinterest 以外のサイトのURL にアクセスした合計回数 |
まず、「エンゲージメント」という指標は、ユーザーが広告に対してどれだけ反応を示しているかを表します。これには、広告のピンを保存する行動や広告をクリックする行動が含まれます。エンゲージメント数が高いということは、ユーザーが広告に強い興味を持ち、積極的に反応していることを意味します。これは、広告が目的のオーディエンスに対して魅力的であることの一つの証です。
一方で、「クリック」は広告のピンがクリックされた回数を示す指標で、広告の引き付ける力を測るための重要な指標です。「アウトバウンドクリック」は、広告がクリックされた後にユーザーが広告主のウェブサイトへ遷移した回数を表します。この指標は、広告が単に注目を集めるだけでなく、実際にユーザーを広告主のサイトに導くことができているかを示すため、広告のコンバージョン効果を測定する上で非常に重要です。
例えば、クリック数が多い広告でも、アウトバウンドクリック数が少ない場合は、ユーザーが広告に興味を示しつつも、最終的には広告主のサイトに訪れていないことを意味します。このため、広告の真の成功を判断するには、単にクリック数を見るだけでなく、アウトバウンドクリック数を含む全体のコンバージョンパフォーマンスを評価する必要があります。
これらの指標を理解し適切に分析することで、広告の実際の影響力を正確に把握し、今後の広告戦略をより効果的に計画することが可能になります。Pinterest広告においては、これらの指標を適切に活用し、広告のパフォーマンスを最大限に高めることが重要です。
新しい広告媒体を効果的に利用する
新しい広告媒体を効果的に利用するためには、そのルールや仕組みを理解することが非常に重要です。しかし、新しい媒体のルールや指標を一つ一つ細かく覚えるのは大変な作業です。
単に情報を暗記するのではなく、媒体の背景や文脈を理解することで、より深い理解に繋がります。つまり、媒体がどのような思想やミッションに基づいてルールが設定されているかを知ることが、その媒体への理解を深める鍵となります。
Pinterestを例にとると、このプラットフォームは「自分らしい人生を実現するためのインスピレーションを求めて人々が集う場所」として設計されています。ユーザーが楽しく自由にアイデアを保存し、共有できるような環境が重視されているのです。この思想に基づき、Pinterestは「ボディーニュートラリティー」を導入し、ダイエット関連のコンテンツ掲載を禁止するなど、自分の外見や体型へのポジティブな受け止めを促進しています。この方針は広告配信にも適用されており、広告掲載基準やターゲティング内容にもその影響が見られます。
Pinterestのこのような特性を理解することで、Pinterest アド独自の仕様もより容易に把握することが可能になります。Pinterestの新しい広告ポリシーで身体の受け入れを採用した背景なども、広告配信の際に重要な参考情報となり得ます。
もちろん、Pinterest アドの全ての細かい点を覚えておく必要はありません。大切なのは、必要な情報や知識を必要なタイミングで引き出せるように、この記事の内容を思い出すことです。Pinterest アドを使いこなすためには、ルールや指標だけでなく、その背後にある思想やミッションの理解が不可欠です。それにより、より効果的で、ユーザーにとって価値ある広告コンテンツを作成することができるでしょう。