恋愛と結婚の“両視点”で背中を押す! 久野 浩司さんが語る“婚活マインド”の本質

音楽プロデューサーとしてのキャリアを経て、家族とともにカナダへ移住――。さらに、日記的に書いていたブログが思いがけず多くの読者を集め、「All About」のガイドとして恋愛・婚活コラムを発信するに至った久野浩司さん。

「結婚はゴールではなく、自分の生き方をどうデザインするかが大切」という独自の視点から、多数のセミナーを開催し多くの受講生を幸せな結婚へと導いてきました。
今回は、レコード会社時代の裏話から“書くのが苦手”だったはずのブログが大勢に支持されたエピソード、カナダ移住がもたらした家族観や人生設計への影響、さらには婚活成功の鍵となる“自分軸”の大切さに至るまで、たっぷり伺いました。

婚活パラダイス
目次

婚活パラダイス編集部 × 久野 浩司さん スペシャル対談

恋愛アドバイザー

久野 浩司さん

プロフィール

10代でアメリカに留学し、20年以上にわたりレコード会社の音楽プロデューサーとして活躍。40代で念願だった「海外子育て」を叶えるためカナダへ移住し、帰国後は恋愛や結婚を支援するカウンセラー・コーチとして活動を再開。

— 本日はどうぞよろしくお願いします。まずは、レコード会社でプロデューサーをされていた時代から伺いたいのですが、どうして恋愛・婚活の分野に関わるようになったのでしょう?

久野 浩司さん

よろしくお願いします。レコード会社の現場にいた当時は、もちろん恋愛や婚活の世界に飛び込むとは思っていなかったです。ただ、人とコミュニケーションをとるのが好きで、よく飲み会やイベントなどを企画することはありました。

その頃、いつか本を出版してみたくて軽い気持ちで「日記的なブログ」を始めたら、思いのほか多くの方に読まれたんですね。

そこで恋愛観や男女の本音を綴っていたら、「もっと男性の本音を詳しく知りたい」「コラムとしてまとめてほしい」という声が増えていったんです。

— 最初はあくまで“日記”的に書いていたものが、後にオールアバウトでそんなに多くの人に注目されたんですね。ご本人としては驚きが大きかったのでは?

久野 浩司さん

はい、ものすごく驚きましたよー(笑)。書くこと自体は決して得意ではなかったし、当初は「自分の備忘録的に書いてみよう」くらいの感覚だったので。

でも「こんなに読まれているんだ」とわかってからは、じゃあもう少しきちんと形にしようと思って。

All Aboutガイドへの応募と“本気の執筆”

— そこで「All About」にもガイドとして応募されたとか。実際に採用が決まったときは、さらに大きな反響があったのでは?

久野 浩司さん

そうですね。All Aboutのガイドは当時かなり人気のあるポジションだったので、応募して「やってみますか?」と声をかけてもらえたときは本当に嬉しかったですね。

自分では「文章苦手だし…」と思っていたからこそ、大きな転機だったと思います。

実際に書き始めると、編集の方や周囲のサポートもあって、いわゆる“男性心理”の切り口で恋愛や婚活に悩んでいる女性向けの記事が好評を博しました。

「やっぱり男性目線の本音は貴重だ」と言っていただくことが多かったですね。

— なるほど。男性心理を踏まえたアドバイスをわかりやすく発信していたからこそ、多くの女性に支持されたのですね。

久野 浩司さん

そうだと思います。あと、よく言われたのは「女性の気持ちもわかっている」と(笑)。

実は僕、昔から「ちょっと男を感じさせないね」と周りに言われるくらい、女性っぽい感覚を持っているところがあるんです。

だから「男性視点」と「女性視点」を同時に伝えられるのがうまくハマったんでしょうね。

カナダ移住がもたらした“ライフデザイン”の視点

— その後、ご家族でカナダに移住されたとも伺いました。海外移住は婚活サポートには大きなチャレンジじゃなかったですか?

久野 浩司さん

当時はまだ円高で、カナダの生活コストが日本より負担になりにくかったので、思いのほかスムーズでした。子供の教育環境も考えて海外で暮らす夢があったんです。

もちろん、音楽の現場は離れることになりましたが、セミナー関係は「日本に戻ったときと海外に来てもらって開催」という形で続けられました。

実際に海外で生活してみると、家族や結婚に対する考え方が柔軟になりましたね。

日本だと「結婚する=安定」みたいなイメージも強いですが、カナダではより夫婦や家族として「今後どう暮らしていくか」「子育てをどうしたいか」といった“ライフデザイン”が自然と視野に入るんです。

— やはり「結婚はゴールではなくスタート」というのが、より鮮明になったわけですね。

久野 浩司さん

まさにそうです。結婚はスタート地点にすぎず、その後の人生をどうデザインするかが重要。海外での経験は、その価値観をさらに強めてくれました。

久野 浩司さんご提供・カナダのご様子

セミナーでの成功例――“自己肯定感”と“自分軸”を育む

— 日本ではワンデーセミナーを中心に、多くの受講生をサポートされていたとお聞きしました。そこでは具体的にどんな指導やカリキュラムを?

久野 浩司さん

朝10時から夕方くらいまでみっちり講義やワークをして、その後は懇親会でさらに本音トーク、という流れでした。

個別カウンセリングもやりましたが、どちらかというと“グループセミナー”に力を入れていました。参加者同士が互いに刺激し合うと、自己肯定感が高まりやすいんですよ。

婚活って、結果が出ないとどんどん自信がなくなってしまう方が多いです。

でも、「自分は本当にどうなりたいのか」「どんな人生を送りたいのか」を見つめ直し、さらに“相手のスペック”じゃなく“自分そのものの未来”にフォーカスできるようになると、行動や会話が劇的に変わっていくんですね。

そうするとセミナー内で新たな交友が生まれ応援しあい、お互いに結婚されてからも親友になっていく方もたくさんいらっしゃいました。

— 相談所やマッチングアプリにフォーカスするというよりは、メンタル面や自分軸の再構築がメインなんですね。

久野 浩司さん

ええ。僕自身がマッチング業務をする立場ではなかったので、いわゆる「35歳以上の方をまとめて成婚させる」というようなことはしていません。

ただ、多くの方が「婚活を頑張るうちに自己肯定感が下がり、辛くなる」という悩みを抱えていたので、まずはそこをケアして自己肯定感をあげると成果が出やすいと感じていました。

実際、「相手に合わせなきゃ」と思いすぎるあまり自分を見失っている方、「条件ばかり見てしまう」方は多いです。そういう方に“自分軸”を取り戻してもらうだけで、婚活が驚くほど好転するんですよ。

久野 浩司さんご提供、セミナーのご様子

婚活の失敗原因は“条件依存”と“自信の欠如”

— では、婚活で失敗してしまう最大の原因は、やはりそういった“自己肯定感の低さ”や“条件依存”だと?

久野 浩司さん

そうですね。自分に自信が持てないから、相手に対しても本当の人間性に興味を持たず、結局は年収や学歴やらのスペックでしか選べなくなってしまう。

あるいは男性側でも「いい条件の女性がいい」という発想しかなく、コミュニケーションが浅くなる。

一方で「じゃあ年収など何も見なくていいの?」というわけではありませんが、スペックだけに振り回されるのではなく、まずは人として尊敬できて一緒に人生を楽しめるかどうかをしっかり見ることが重要。

その土台があってこそ、結婚後の“共同経営”というか、“共に生きる”視点が持てるんですよね。

— まさに“ライフデザイン”の視点ですね。海外でのご経験もあって、その考え方がより一貫している気がします。

久野 浩司さん

おかげさまで、「自分の人生ビジョンをしっかり描こう」「結婚はその先の人生をどう作るかが大事」というメッセージを、ずっと発信し続けることができました。

今後の活動

— これから婚活や恋愛に関する活動はどうされるのでしょう?

久野 浩司さん

一緒に組めるパートナーやプラットフォームが見つかれば、グループセミナーや講演を再開してみたい気持ちはあります。

お互いにサポートしあえるグループワーク型セミナーのほうが僕には合っているし、参加者同士の交流が生まれやすいので。

— 最後に、婚活パラダイスの読者に向けてメッセージをお願いします。

久野 浩司さん

婚活中は結婚を「ゴール」として捉える人は多いですが、実際は結婚そのものはスタート地点なんですよね。

そこからどう生きたいか、どうパートナーと人生の共通ゴールを創っていきたいかをしっかり描けば、自然と「この人なら一緒に進んでいける」という相手を見つけやすくなります。

だからこそ、まずは本当の自分がこの先にどんな人生を手に入れたいのかをじっくり考えてみてください。自己肯定感を高め、自分軸を持ったうえで相手を見れば、婚活の結果は必ず変わってくると思います。

婚活パラダイス編集部より

婚活に疲れてしまったと感じる人ほど、まずは「自分の人生ビジョン」を描き直してみるのが大事。
久野さんの経験や海外生活の話は、「条件やスペックばかりでは見えてこない大切なこと」に気づかせてくれます。
“結婚をどう活かすか”という視点で、自分の未来図を改めて考えてみると、婚活の風向きが変わるかもしれません。

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