「LP」と聞いたことはありますか?
Web広告において、LPは非常に重要であり、集客や売上アップに大きく影響します。
今回は、初めてLPを作ろうと考えている方に向け、LPの特徴やメリット、デメリットについて解説します。
加えて、LPを作成する際に重要なポイントや、気をつけなければならないことも紹介しています。
この記事を参考に、より効果的なLPの作成を目指していただければ幸いです。
広告におけるLP(ランディングページ)とは?
インターネット広告がますます重要な役割を果たす現代において、広告主は効果的な広告戦略を構築するために、LP(ランディングページ)を利用しています。
では、LPとは何でしょうか?その特徴は何でしょうか?
この記事では、広告におけるLPの概要と特徴を紹介します。
LP(ランディングページ)とは広告の飛び先のこと
LP(ランディング=着地する、ページ)とは、広告をクリックした後に表示されるWebページのことを指します。
一般的にはLP(エルピー)と呼ばれることが多いです。
LPは、ユーザーが広告に興味を持ってクリックした後に、最終的に目的のアクション(例:商品購入、問い合わせ、会員登録など)に誘導するために最適化されたページです。
そのため、広告におけるLPは、広告の効果を最大限に引き出す上で重要な役割を果たしています。
LP(ランディングページ)と特徴
ランディングページは、広告の効果を最大限に引き出すために、独自の特徴がいくつかあります。
特徴①:縦長のレイアウトで作成される
LPは通常、縦長のレイアウトで作成されます。
これは、ユーザーがスクロールしながら情報を得やすく、興味を持ち続けるためです。
縦長のレイアウトにより、情報が順序立てて伝えられ、ユーザーの目線を自然に目的のアクションに誘導します。
特徴②:他ページのリンクがほとんどない
LPは、目的のアクションに集中させるため、他ページへのリンクがほとんどありません。これにより、ユーザーが他のページに移動して興味を失うことを防ぎ、コンバージョン率を向上させることができます。
特徴③:商品やサービスの情報が1ページにまとまっている
LPでは、商品やサービスの情報が1ページにまとまっています。
これにより、ユーザーは情報を簡単に把握でき、興味を持ったまま最終的なアクションに進むことができます。
また、情報が分かりやすくまとまっていることで、ユーザーの購買意欲を高める効果も期待できます。
特徴④:目立つ色やデザインが使われている
LPは、ユーザーの注意を引きつけるために、目立つ色やデザインが使用されます。
例えば、「購入」ボタンにはコントラストの強い色が使われることが多く、目的のアクションを明確に示すことで、ユーザーが迷わずに進むことができます。
特徴⑤:広告と組み合わせることで効果を発揮する
LPは、広告と組み合わせることでその効果を最大限に発揮します。
広告とLPのメッセージが一致していることで、ユーザーは広告から自然にLPへと誘導され、より効果的なコンバージョンを促すことができます。
また、広告のターゲティング機能を活用し、適切なユーザー層にLPを見せることで、さらに高いコンバージョン率を実現することが可能です。
広義の意味では広告に限らず「最初に閲覧したページ」を指す
広告に関連するLPに焦点を当ててきましたが、広義の意味では、LPは広告に限らず「最初に閲覧したページ」を指します。
ユーザーが検索エンジンやSNS、リンクなどから初めて訪れた自社サイトや商品・サービス紹介ページも、そのユーザーにとってはランディングページです。
ただし、ここで紹介するLPは主に広告運用でLPを活用する際に関連するものです。
広告運用でLPを活用するメリット
広告運用でLPを活用することには、いくつかのメリットがあります。以下では、その主なメリットを紹介していきます。
メリット①:訪問者が他のページに離脱しにくい
LPでは、他ページへのリンクが最小限に抑えられています。
これにより、訪問者が他のページへ誘導されるリスクが低くなり、目的のアクションへの導線が明確になります。
また、訪問者が必要な情報を効率的に取得できるよう、ページ内の情報構造が最適化されています。訪問者の関心を維持することで、コンバージョンへの道筋が整えられるのです。
メリット②:訪問者が情報を得る順番をコントロールできる
縦長のレイアウトを活用することで、訪問者がスクロールしながら情報を得る順番をコントロールできます。
これにより、広告主は重要な情報やメッセージを適切なタイミングで訪問者に伝えることが可能となります。
さらに、ストーリーテリングを用いて情報を伝えることで、訪問者の感情や興味を引きつけ、アクションにつなげやすくなります。
メリット③:商品やサービスのコンバージョン率を高められる
LPは、商品やサービスの特長やメリットを効果的に伝えることで、訪問者の購買意欲を高めます。
また、目立つCTAボタンや適切なデザインを採用することで、訪問者を最終的なアクションに誘導しやすくなります。
さらに、広告とLPのメッセージが一致していることで、訪問者の期待に応えることができ、コンバージョン率の向上が期待できます。
メリット④:ターゲットに合わせた請求ができる
広告運用でLPを活用することで、ターゲット層に合わせてカスタマイズされたメッセージや請求を提供することができます。
例えば、年齢層や興味・関心に基づいて異なる広告を配信し、それぞれに対応したLPに誘導することが可能です。
これにより、訪問者に最適な情報を提供することができ、コンバージョン率を向上させることができます。
メリット⑤:課題を把握しやすくすぐに改善に取りかかれる
LPは、訪問者の行動を追跡しやすく、課題を把握することが容易です。
例えば、訪問者がどのセクションで離脱しているか、どのCTA(Call to Action=コンバージョンへ導く)ボタンがクリックされているかなどの情報を収集できます。
これにより、広告主はページの効果や問題点を素早く特定し、改善策を適用できます。
LPにはデメリットも
効果的なLPを活用することで多くのメリットがありますが、一方でデメリットも存在します。以下で、LPのデメリットをいくつか紹介します。
デメリット①:制作・運用に工数やコストがかかる
LPの制作には、デザインやコピーライティング、ウェブ開発などの専門知識が必要です。
これにより、自社での制作が困難である場合や、外部に依頼する場合でもコストがかかります。
また、効果的なLPは定期的な分析や改善が必要なため、維持・管理にも工数やコストがかかります。
広告運用のROI(投資利益率)を向上させるためには、LPの制作・運用コストと効果をバランスよく考慮することが重要です。
デメリット②:SEO対策としての効果は期待できない
LPは広告運用に特化しているため、検索エンジン最適化(SEO)対策としての効果は限定的です。
LPのコンテンツがターゲットに特化していたり、画像が多く使われ、読み込みに時間がかかりやすいLPは、検索エンジンからの評価が低くなりがちです。
また、他ページへのリンクが少ないため、検索エンジンがサイト全体の価値を正しく評価できないことがあります。
LPは広告から流入のためと割り切って、自然検索からの流入は期待しないようにしましょう。
デメリット③:直帰率が高くサイト回遊はされない
LPは訪問者を特定のアクションに誘導することを目的としているため、他ページへのリンクが最小限に抑えられています。
このため、訪問者が他のページにアクセスする機会が減り、直帰率が高くなることがデメリットとして考えられます。
また、サイト内での回遊が少ないことで、訪問者がブランドに対する理解や関心を深める機会が減ることが懸念されます。
広告運用で活用できるLPの基本的な作り方
効果的なLPを広告運用に活用するためには、以下の手順に沿って作成を進めましょう。
手順①:ターゲットを目的を明確にする
まず、広告運用で活用するLPのターゲット層を特定します。
顧客の年齢、性別、興味・関心などの情報をもとに、最も効果的なメッセージを考えます。さらに、LPで達成したい目的を明確に設定します。
これには、商品購入、メール登録、問い合わせ、ダウンロードなどが含まれます。目的が明確であれば、効果的なコンテンツやデザインを考える際に役立ちます。
【具体例】
20-30代の女性向けの化粧品を販売するLPを作成する場合、ターゲットは20-30代の女性で、目的は商品の購入を促すことです。
そのため、このターゲット層が興味・関心を持ちやすいメッセージやデザインを検討します。
手順②:構成案・デザイン案を作成する
ターゲットと目的が明確になったら、次にLPの構成案を考えます。
構成案では、訪問者がどのような情報を求めているか、どのような順番で情報を提供すべきかを検討します。
具体的には、ヘッダー、商品・サービス紹介、特長説明、お客様の声、FAQ、CTAなどの要素をどのように配置するかを決定します。
デザイン案では、ターゲットにとって魅力的なビジュアル要素や、使いやすいインターフェースを考えます。
目立つCTAボタン、鮮やかなカラー、興味を引く画像・動画などを効果的に配置し、訪問者のアクションを促します。
【具体例】
先ほどの化粧品のLPの構成案では、以下の要素を配置することを考えます。
1. ヘッダー:ブランドロゴとキャッチコピー
2. 商品紹介:商品画像と簡潔な説明
3. 特長説明:成分や効果についての詳細
4. お客様の声:レビューやインフルエンサーの推薦
5. FAQ:よくある質問と回答
6. CTA:購入ページへのボタン
デザイン案では、ターゲット層が好む色合いやフォントを選び、美容に関連する魅力的な画像や動画を配置します。また、CTAボタンは目立つ色でデザインし、適切な場所に配置します。
LPのワイヤーフレームの作り方とは?作成手順や費用相場も解説 – 株式会社クロスバズ( X BUZZ Inc.)
手順③:制作して実装する
構成案・デザイン案が決まったら、実際にLPを制作し、ウェブサイトに実装します。
制作には、ウェブデザイナー、コピーライター、ウェブ開発者などの専門家が必要ですが、簡易的なLPであれば、LP制作ツールを利用することもできます。
制作が完了したら、広告運用を開始し、訪問者の行動を追跡・分析します。
Google Analyticsなどのツールを使って、訪問者がどの部分で離脱しているか、どのCTAボタンが効果的かなどの情報を収集しましょう。
分析結果に基づいて、LPの改善・最適化を行い、コンバージョン率を向上させましょう。これらの手順を繰り返すことで、広告運用でのLP活用がより効果的になります。
【具体例】
化粧品のLP制作には、ウェブデザイナーがデザインを作成し、コピーライターがキャッチコピーや商品説明を書き、ウェブ開発者がコーディングを行います。
完成したLPは、企業のウェブサイトに実装され、広告運用が開始されます。広告運用が始まったら、訪問者の行動を追跡・分析します。
例えば、どの部分で離脱が多いか、どのCTAボタンがクリックされるかなどの情報を収集し、LPの改善に活かします。これにより、コンバージョン率が向上し、広告運用の効果が最大化されます。
LPの制作にかかる費用相場
ランディングページ(LP)の制作費用は、デザインや機能、制作会社や個人事業主の技術力・実績、制作スケジュールなどによって大きく変わります。以下に、LP制作にかかる費用の相場を幅広くご紹介します。
パターン①:テンプレートを使用した簡易なLP
費用相場: 5万円~10万円
テンプレートを使用し、簡単なデザインや構成のLPを制作する場合、費用は比較的安くなります。ただし、独自性やオリジナリティに欠けることがデメリットです。
パターン②:オリジナルデザインのLP
費用相場: 15万円~30万円
オリジナルデザインのLPは、企業のブランディングやターゲットに合わせたデザインが可能で、独自性が高まります。
制作費用はテンプレートを使用した場合より高くなりますが、効果的な広告運用が期待できます。
パターン③:高度な機能やインタラクションを持つLP
費用相場: 30万円~100万円以上
高度な機能やインタラクションを持つLPは、ユーザー体験が向上し、コンバージョン率を高める効果が期待できます。ただし、制作費用は最も高くなります。
制作会社や個人事業主、フリーランスによっても費用相場は異なります。
制作会社vsフリーランス
制作会社はブランディングや企画力に優れている場合が多いですが、費用が高くなることがあります。
一方、個人事業主やフリーランスは費用面でリーズナブルな場合が多いですが、技術力や実績にばらつきがあるため注意が必要です。
これらの相場はあくまで目安であり、実際の費用は要件や制作会社・個人事業主によって変わります。複数の制作会社や個人事業主から見積もりを取得し、適切な予算で効果的なLPを制作できるパートナーを見つけましょう。
LPを使って効果的に広告を運用するコツ
LPを活用して広告運用を効果的に行うためのコツを以下にまとめます。
コツ①:A/Bテストを実施する
A/Bテストは、同時に異なるバリエーションのLPを運用し、どちらのバージョンがコンバージョン率やクリック率が高いかを比較する方法です。
例えば、キャッチコピーAとキャッチコピーBをそれぞれ異なるLPで表示し、どちらのページがより多くの問い合わせや購入につながるかを調べます。A/Bテストの結果をもとに、最適なLPの要素を見つけて最適化を進めましょう。
コツ②:さまざまな端末で閲覧できるようにする
現代のインターネット利用者は、さまざまなデバイスを使ってウェブサイトにアクセスします。
レスポンシブデザインを採用することで、LPがPC、スマートフォン、タブレットなどの様々な画面サイズに対応し、閲覧しやすくなります。ユーザーがストレスなく情報を得られるLPは、コンバージョン率を向上させる可能性が高まります。
コツ③:広告におけるユーザーのニーズや行動を分析する
効果的な広告運用を行うためには、訪問者のニーズや行動を把握することが欠かせません。
Google Analyticsなどの分析ツールを活用して、訪問者がどのページからLPにアクセスしているか、どのコンテンツに興味を持っているか、どのような行動を取っているかを調査しましょう。
このデータをもとに、LPの最適化を進めていくことで、より効果的な広告運用が可能になります。
コツ④:改善のタイミングはきちんと検討する
LPの改善や最適化は適切なタイミングで行うことが大切です。
すぐに改善を行いたい気持ちはわかりますが、データが十分に蓄積されていない状況では、効果的な改善策が見つかりにくいです。
データが一定量集まったら、分析結果に基づいて改善策を検討しましょう。
例えば、特定のセクションで離脱が多い場合、その部分のデザインやコンテンツを変更してみることが考えられます。
また、改善策を実施した後は、その結果をしっかりと検証しましょう。
改善策が効果的であれば、そのまま継続して運用しますが、逆に効果が見られない場合は、さらなる改善策の検討が必要です。
このプロセスを繰り返すことで、徐々にLPのコンバージョン率を向上させることができます。
ランディングページ(LP)の参考デザインサイト
ランディングページの実例をピックアップしたサイトを5つ紹介します。
これらのサイトを参考に、CV(コンバージョン)を高める魅力的なランディングページを構築してみましょう。
1.LP ARCHIVE
「LP ARCHIVE」は、リスティング広告の遷移先として利用されるランディングページを中心に掲載しているポータルサイトです。
全体のページデザインを確認できるだけでなく、業界やカラー、商品別に絞り込んで検索することができ、自社に近いLPを見つけやすいです。
日々10ページ以上が新たに追加され、PCデザインの掲載数は3万件以上と、豊富なデータベースを持っています。
お好きなデザインを保存したり、共有したりすることも、手軽に実行できます。
URL: https://rdlp.jp/lp-archive/
2.WebDesignClip
「WebDesignClip」は、ランディングページ作成の参考になるデザインを取り揃えたギャラリーサイトです。
注目のデザインを選択することで、アイキャッチやページ構成、セールスライティングなどの詳細を確認できます。
現在、2,178件のサイトが掲載されており、自社ブランドにマッチするデザインを発見できるはずです。
さらに、画面右上のハンバーガーメニューを利用すると、業界や業種に限らず、カテゴリーや色、タグでの絞り込み検索も実施できます。
ランディングページのサンプルサイトを探しているなら、WebDesignClipがピッタリです。
URL: https://webdesignclip.com/
3.LP advance
「LPadvance」は、ランディングページ制作のプロフェッショナルやコピーライター向けのリンク集サイトとなっています。
他のサイトとは一線を画す特徴は、メインビジュアルや特定のエフェクトを基に好きなランディングページを検索できることです。
実際の業務での利用に適したランディングページのリソースを探している方に、LPadvanceはピッタリです。
その上、「キャッチコピー集」や「カテゴリー」「色別検索」など、多彩な検索機能も装備していますので、見逃せません。
URL: https://site-advance.info/
4.ランディングページ集めました。
「ランディングページ集めました。」は、Webディレクターの中の人が運営するランディングページ情報サイトです。
2009年からの運営歴を持つこのサイトでは、「健康食品・サプリ」「美容・スキンケア」に関するランディングページが特に多いです。
特定の業界に特化したLPの制作を考えている方は、このサイトを参照すると良いでしょう。
そして、月ごとのアーカイブ検索機能も搭載しているため、最新のデザイントレンドをチェックするのに便利です。
URL: http://lp-web.com/
5.LP幹事
「LP幹事」は、2,584件のランディングページ事例を展示しているサイトです。
トップページには業界・カラーパレット・イメージなどの検索オプションがあり、希望の条件でランディングページをAND検索することができます。
さらに、最新のLPデザインも頻繁にアップデートされており、トレンドを追いたい方には特におすすめです。
【現場でよくある事例!】ランディングページに必要な情報とは?既存ページのコピペはNG!
ランディングページに関して解説してきましたが、運用現場でよく起こる事例として「LPに既存サイトのコピペをやってしまう」という内容があります。
既存サイトにある文言のコピペをやってしまうことによってコンバージョン率が下がったり、広告との関連性が薄くなったり、色々な弊害が発生してしまいます。
ランディングページに既存サイトの文章をそのままコピペすることがNGな主な理由は以下の点です。
- ランディングページに最適化された文言ではないため効果が期待できない
- 検索意図との整合性が低くなる可能性が高い
- キーワード密度などのSEO要素が不適切になり検索順位に悪影響
- 代理店作成のコンテンツの場合、複製原稿が多くなりSEOリスクが高まる
- ユーザーを納得させ誘導する漏斗構造になっていない
- 長すぎるコンテンツではCV率の低下要因となる
要するに、ランディングページにはその目的に合わせた最適化が必要不可欠なため、既存サイトからの単純コピペは効果的とは言えません。独自に作成する必要があります。
まとめ
この記事では、Web広告におけるLP(ランディングページ)について解説しました。
LPには、訪問者のアクションを誘導するための重要な役割があるので、作成時には訴求ポイントやアクションを明確にし、ユーザーが購入につながるための導線を工夫する必要があります。
LPは何の目的で作成をするか、そしてどんなターゲットを相手にするかに応じて使い分けることで、ビジネスの成果を最大化させることにつながります。