ロングテールキーワードの戦略的メリットは?ツールや探し方も紹介

監修者

佐藤 祐介
佐藤 祐介

株式会社LIFRELL代表取締役。大手代理店、株式会社オプト、電通デジタルの2社でアカウントプランナーを経験。その後、株式会社すららネットでインハウスマーケターとして事業の立ち上げからマザーズ上場水準まで事業を伸長させる。マーケティング戦略の立案からSEO/WEB広告/SNS/アフィリエイト等の施策で売上にコミット。

専門家

深瀬 正貴
深瀬 正貴

Yahoo株式会社 法人マーケソリューション出身。 鎌倉の海のそばでオフィスFHを運営。 リスティングやSEOをはじめとしたデジタルマーケティングで100社以上の売り上げ課題を解決。
最近の趣味はブームに乗っかったように見えてしまう「焚き火ごはん」。

目次

ロングテールキーワードは、特定のニッチなトピックやクエリに関連する、比較的長いキーワードやフレーズを指します。

ロングテールのキーワードは、一般的なキーワードよりも検索ボリュームは少ないかもしれませんが、正確なターゲットを絞り込むことができるため、多くのマーケターやウェブサイトオーナーにとって価値があります。

この記事では、ロングテールキーワードの戦略的メリットと、それを効果的に見つけるためのツールや方法について詳しく解説します。

ロングテールキーワードとは?特徴を詳しく解説

ロングテールキーワードは、細かい情報や具体的な内容を検索するユーザーをターゲットにするためのキーワードです。

ここでは、ロングテールキーワードの主な特徴を詳しく解説します。

ロングテールキーワード=3語以上を組み合わせたキーワード

ロングテールキーワードは、通常、3語以上のフレーズや語句を組み合わせて作られます。
これにより、より具体的で詳細な検索クエリを表現することができます。

例えば、「靴」や「ランニングシューズ」ではなく、「短距離 ランニングシューズ レディース」のような具体的なキーワードがロングテールキーワードになります。

スモールキーワードやニッチキーワードと呼ばれることも

ロングテールキーワードは、その特定性から「スモールキーワード」や「ニッチキーワード」とも呼ばれることがあります。

一般的なキーワードよりも検索ボリュームは少ないものの、特定のニッチなターゲット層に非常に効果的であるためです。

ロングテールキーワードを使用することで、特定のユーザーグループや市場に焦点を当て、より高いコンバージョン率を達成することができます。

「〇〇駅 居酒屋」

次に、そのほかこだわり条件を追加していくことになります。

「〇〇駅 居酒屋 個室」「〇〇駅 居酒屋 個室 焼き鳥」

など。

検索が細かくなればなるほど、すぐにアクションを起こすような検索をしていることになり、そのため、ロングテールはコンバージョンが高いと言われているのです。

ロングテールキーワードを探す基本的な流れ

検索ボリュームは数100前後と比較的小さい規模ですが、上位表示がしやすいのが特徴です。

ここでは、ロングテールキーワードを探す際の基本的な流れを解説します。

手順①:サイトやブログの軸・ジャンルを明確に決める

ロングテールキーワードを効果的に活用するためには、まずサイトやブログの軸やジャンルを明確に決めることが重要です。

これにより、ターゲットとする読者層やユーザー層を明確にし、関連するキーワードを絞り込むことができます。

手順②:メインのキーワードを選定する

次に、関連キーワード取得ツールを使用して、軸となるメインキーワードを選定します。

このメインキーワードを基に、さまざまな関連キーワードやロングテールキーワードの候補を探すことができます。

手順③:関連キーワードや検索ボリュームを調査する

メインキーワードを基に、関連キーワードを取得します。
さらに、キーワードプランナーなどのツールを利用して、各キーワードの検索ボリュームを調査します。

検索ボリュームが10〜100の範囲であるキーワードは、ロングテールキーワードとして適しています。

手順④:実際の検索結果から検索意図を読み取る

最後に、選定したロングテールキーワードで実際に検索を行い、上位表示されているサイトやコンテンツを確認します。

これにより、そのキーワードの検索意図やユーザーのニーズを読み取ることができます。

特に、検索結果の10位以内に個人ブログや小規模なサイトが表示されている場合、そのキーワードでの上位表示が比較的容易であると判断できます。

ロングテールキーワードの探し方

ロングテールキーワードは、検索ボリュームは低いものの、コンバージョン率が高いとされています。

ここでは、ロングテールキーワードを見つけるためのツール別の方法について詳しく解説します。

方法①:キーワードプランナーを使ったロングテールキーワードの探し方

Googleのキーワードプランナーは、キーワードの検索ボリュームや競合度を調査するためのツールです。

ロングテールキーワードを探す際には、関連キーワードの提案機能を利用して、ニッチなキーワードを見つけることができます。
ツール:キーワードプランナー

方法②:Googleサーチコンソールを使ったロングテールキーワードの探し方

Googleサーチコンソールは、ウェブサイトの検索パフォーマンスを確認するためのツールです。

このツールを使用して、ウェブサイトにアクセスしているユーザーがどのようなキーワードで検索しているかを確認することができます。
これにより、ロングテールキーワードのヒントを得ることができます。
ツール:Googleサーチコンソール

方法③:ラッコキーワードを使ったロングテールキーワードの探し方

ラッコキーワードは、ロングテールキーワードを効率的に探すためのツールです。
このツールは、関連キーワードやその他の情報を提供してくれるため、ロングテールキーワードの探しやすさが向上します。
ツール:ラッコキーワード

方法④:ahrefsを使ったロングテールキーワードの探し方

ahrefsは、バックリンクやキーワードの情報を提供するSEOツールです。

ロングテールキーワードの探し方としては、キーワードエクスプローラーを使用して、関連するキーワードやその他の情報を調査することができます。
ツール:ahrefs

方法⑤:Google検索を使ったロングテールキーワードの探し方

Google検索を利用してロングテールキーワードを探す方法は、検索ボックスにキーワードを入力し、表示されるサジェスト機能を利用することです。

これにより、関連するロングテールキーワードのヒントを得ることができます。

ロングテールキーワードを活用するメリット

ロングテールキーワードは、複数のキーワードの組み合わせで構成された、検索キーワードのことを指します。

これらのキーワードは月間検索ボリュームが少ないものの、多くのメリットがあります

メリット①:スムーズにコンテンツを制作できる

ロングテールキーワードは、一般的なキーワードに比べてテーマが明確であるため、コンテンツの制作が容易です。

例えば、「コーヒー」のような一般的なキーワードでは、テーマを広げることができるため、コンテンツの作成が難しくなることがあります。

しかし、ロングテールキーワードであれば、「コーヒー 豆の選び方 エスプレッソ用」といった具体的なテーマが絞り込まれるため、ユーザーのニーズに合わせたコンテンツを提供しやすくなります。

記事作成に慣れていない初心者の方でも、比較的簡単にコンテンツを作成することができるでしょう。

メリット②:検索エンジンで上位表示を狙いやすい(SEO対策)

ロングテールキーワードは、競合が狙っていないキーワードであることが多いため、上位表示されやすいです。

競合が少ないということは、競合が多い一般的なキーワードに比べて、上位表示されやすいのは明らかです。

また、一度上位を獲得してしまえば、その後の安定したサイト流入が確保できるというメリットもあります。

メリット③:コンバージョンにつながりやすい

ロングテールキーワードは、ユーザーの意図が明確であるため、コンバージョン率が高まる傾向にあります。

例えば、「ワイン」よりも「ワイン 赤 フランス産 辛口」といったキーワードは、検索回数は少ないものの、ユーザーの購入意図が明確に分かります。

ユーザーの検索意図が明確なキーワードは、コンバージョンに繋がりやすいです。

メリット④:サイト全体で高評価を受けやすい

ロングテールキーワードの対策を行うことで、サイト全体の評価が向上する可能性があります。

特定の一般的なキーワードに依存せず、多くのキーワードで流入を獲得することで、サイト全体のリスク対策が可能となります。

コンテンツ一つあたりの流入数が少なくても、コンテンツ数を増やすことで、安定した集客を期待することができます。

ロングテールキーワードにはデメリットもある

デメリット①:爆発的な流入は見込めない

ロングテールキーワードで制作した1記事からは、多くの流入数やコンバージョン数を期待するのは難しいです。

これは、ロングテールキーワードがニッチなテーマで月間検索数が少ないため、コンテンツへの流入数も限られるからです。
流入数が少ないと、たとえコンバージョン率が高くても、実際のコンバージョン数も少なくなります。

この問題を解決するための対策としては、関連する複数の記事を制作し、流入数と回遊率を増やすことが考えられます。

デメリット②:成果が出るまで時間や手間がかかる

ロングテールキーワードのSEO対策は、競合が少なく、検索ボリュームも少ないため、短期間での成果を期待するのは難しいです。

しかし、中長期的な視点で取り組むことで、安定したトラフィックを獲得することができます。

デメリット③:サイト内でコンテンツの内容が重複しやすい

ロングテールキーワードを用いて複数の記事を制作する際、管理が不十分であると、記事同士が類似してしまうことがあります。

1つのサイト内に類似した記事が多数存在すると、ユーザーが「同じような内容の記事が多い」と感じてサイトを離れる可能性があります。
また、Googleからの評価も分散してしまい、検索結果の上位表示が難しくなることも考えられます。

この問題を避けるためには、記事のキーワードや内容をきちんと管理し、重複を避けるよう努力する必要があります。

戦略的なロングテールキーワードを探すためのポイント

ロングテールキーワードは複数のキーワードを組み合わせたもので、その選定や活用には特定のポイントが必要です。

適切なキーワードを選ぶことで、コンバージョン率を高めることができ、上位表示されやすくなります。

しかし、一度選定したキーワードが常に有効とは限らず、時代やユーザーニーズの変化に合わせて定期的な見直しが必要です。

ポイント①:サイト全体のテーマに沿ったキーワードを選ぶ

キーワードの選定においては、サイト全体のテーマや目的に合致したものを選ぶことが重要です。

例えば、特定の商品やサービスに関するサイトであれば、その商品やサービスに関連するキーワードを中心に選定することで、ターゲットとなるユーザーに的確にアプローチすることができます。

ポイント②:検索するユーザーの意図や心理を理解する

ユーザーが検索窓に入力するキーワードは、その背後にある意図や心理を反映しています。

例えば、「Doクエリ」は取引や行動に関するキーワードであり、「Knowクエリ」は情報収集を目的としたキーワードです。

これらのクエリの特性を理解し、ユーザーの真のニーズに応えるキーワードを選ぶことが求められます。

ポイント③:キーワードやコンテンツ内容は定期的に見返す

キーワードのトレンドやユーザーニーズは時代と共に変化します。

そのため、一度選定したキーワードやコンテンツの内容を定期的に見直し、最新の情報やニーズに合わせて更新することが重要です。

これにより、サイトの情報が常に最新であり、ユーザーにとって価値のあるコンテンツを提供することができます。

ポイント④:YMYLに関するキーワードは慎重に選ぶ

YMYL」は「Your Money or Your Life」の略で、健康や金融など、人々のお金や人生に影響を与える内容を指します。
YMYLに関連するキーワードは、その情報の信頼性や正確性が求められるため、非常に慎重に扱う必要があります。

特に、医療や法律などの専門的な情報を提供する場合は、専門家による監修や確認が必要となります。

まとめ

ロングテールキーワードを戦略的に活用することで、競合が少なく、コンバージョン率が高いトラフィックを獲得することが可能です。
これは、特定のニーズを持つユーザーをターゲットにすることができるためです。

今回紹介したツールや方法を使用することで、効果的なロングテールキーワードを見つけ、ビジネスやウェブサイトの成果を向上させることができます。

定期的なキーワードリサーチと、それに基づいたコンテンツの作成や最適化を行うことで、持続的な成果を得ることが期待できます。