アフィリエイト広告(成果報酬型)の費用|種類・相場・概算を詳しく解説!実際の効果事例も紹介!

監修者

佐藤 祐介
佐藤 祐介

株式会社LIFRELL代表取締役。大手代理店、株式会社オプト、電通デジタルの2社でアカウントプランナーを経験。その後、株式会社すららネットでインハウスマーケターとして事業の立ち上げからマザーズ上場水準まで事業を伸長させる。マーケティング戦略の立案からSEO/WEB広告/SNS/アフィリエイト等の施策で売上にコミット。

専門家

深瀬 正貴
深瀬 正貴

Yahoo株式会社 法人マーケソリューション出身。 鎌倉の海のそばでオフィスFHを運営。 リスティングやSEOをはじめとしたデジタルマーケティングで100社以上の売り上げ課題を解決。
最近の趣味はブームに乗っかったように見えてしまう「焚き火ごはん」。

目次

アフィリエイト広告について気になっている方も多いのではないでしょうか。

この記事では、アフィリエイト広告の基本的な情報から、費用や種類、相場などをわかりやすく解説しています。
さらに、効果的な出稿ポイントや運用のコツも紹介していますので、初心者の方でも安心して始めることができます。

アフィリエイト広告の仕組みや始め方について理解を深め、効率的な運用方法を身につけてみませんか?

【より理解を深めるために】アフィリエイト広告の仕組みをおさらい

引用:消費者庁作成「アフィリエイト広告等に関する検討会」より

アフィリエイト広告の仕組みは基本的に四つの主要な要素から成り立っています。

・広告主・アフィリエイター(パートナー)
・ASP(アフィリエイトサービス・ユーザー

それぞれの役割と関係性について具体的に見ていきましょう。

広告主

広告主は商品やサービスの提供者で、アフィリエイトプログラムを通じてその商品やサービスの販売を促進しようとします。

広告主は商品の購入、アプリのダウンロード、ウェブサイトへの訪問など、特定のアクションが実行されたときにアフィリエイターに対して報酬を支払います。

アフィリエイター(パートナー)

アフィリエイターは、自分のウェブサイトやブログ、ソーシャルメディアなどのプラットフォームを通じて広告主の商品やサービスを宣伝します。

彼らは広告主の提供するリンクやバナーなどを使用し、ユーザーにクリックしてもらうことで、アクションが発生した場合に報酬を得ます。

ASP(アフィリエイトサービスプロバイダ)

ASPは広告主とアフィリエイターの間の橋渡し役を果たします。
広告主から提供される広告を管理し、それをアフィリエイターに提供します。

また、広告のクリック数やアクションの発生数などをトラッキングし、適切な報酬がアフィリエイターに支払われるようにします。

ユーザー

ユーザーはアフィリエイターのウェブサイトやブログを通じて広告を見たり、クリックしたりします。

ユーザーがアフィリエイトリンクをクリックして広告主のウェブサイトに移動し、そこで商品を購入したり、特定のアクションを実行したりすると、その結果としてアフィリエイターに報酬が発生します。

アフィリエイト広告(成果報酬型)費用の種類と相場

アフィリエイト広告は主に成果報酬型の広告として知られていますが、それ以外にも広告主が負担する初期費用や月額費用が存在します。
各費用の詳細と相場について見ていきましょう。

費用①:初期費用

アフィリエイト広告を開始する際にかかる費用が初期費用です。

これには、アフィリエイトサービスプロバイダ(ASP)との契約費用、広告素材の制作費用などが含まれます。

相場はASPによりますが、3万円から5万円程度が一般的です。
最近は初期費用を無料にして、導入しやすくなっているアフィリエイトが多くなってきています。

費用②:月額費用

ASPへの月額利用料や管理費用が月額費用です。

ASPが提供する広告管理ツールの使用料や、広告運用の支援、レポーティング機能などを利用するための費用です。
一般的な相場は3万円から5万円程度となっていますが、最近はこちらも無料のASPも増えてきました。

費用③:成果報酬

広告がユーザーの行動(例:商品の購入、問い合わせ、アプリのダウンロードなど)に結びついた場合に、広告主がアフィリエイターに支払う費用が成果報酬です。

一般的には販売価格に対しての何パーセントという形で支払われます。
金融や美容、保険などは成果報酬が高い傾向にあり、ECサイトで販売されているような商品は報酬がやや低めなのが一般的です。

成果報酬1:定率報酬

定率報酬は、ユーザーが購入した商品の売上金額に対して決められた割合で報酬が支払われる方式です。

例えば、売上が10,000円で報酬率が10%であれば、報酬は1,000円となります。報酬率の相場は業界や商品によりますが、5%から30%程度が一般的です。

成果報酬2:定額報酬

定額報酬は、ユーザーの行動一つ一つに対して決められた固定額が報酬として支払われる方式です。

例えば、ユーザーがアプリをダウンロードすると500円、商品を購入すると1,000円など、行動内容によって報酬が異なります。
相場は商品やサービスの内容、成果の難易度などによりますが、数百円から数千円程度が一般的です。

費用④:手数料

広告主が成果報酬をアフィリエイターに支払う際に、ASPが一部の手数料として取る費用があります。

この手数料は、アフィリエイトプログラムの管理やトラッキング、報酬の精算など、ASPが提供するサービスの対価となります。
手数料の相場はASPによりますが、成果報酬の10%から30%程度が一般的です。

費用⑤:アフィリエイターに広告起用を促すための費用

広告主は競争が激しいアフィリエイト市場で自社の広告を優先的に取り上げてもらうため、アフィリエイターに対して追加のインセンティブを提供することがあります。

これには、成果報酬の上乗せや特別ボーナスなどが含まれます。また、プロモーションやコンテストを開催し、賞金を出すこともあります。

これらの費用は一概には言えませんが、広告の競争力を高め、アフィリエイターの動きを活性化させるために重要な投資となります。

費用⑥:広告出稿の代理店を利用する場合にかかる費用

アフィリエイト広告の運用を専門の代理店に依頼する場合、その代理店に対して報酬を支払う必要があります。

これには、広告戦略の策定、広告素材の制作、広告運用の管理、レポート作成などの作業が含まれます。

相場はサービス内容や代理店によりますが、一般的には広告予算の10%から20%程度が設定されます。
また、一部の代理店では数万程度の固定の月額料金を設定している場合もあります。

アフィリエイト広告(成果報酬型)費用の概算

アフィリエイト広告の費用は大きく分けて、自社で運用する場合と、代理店に運用を任せる場合とで異なります。それぞれの場合の概算について見ていきましょう。

自社で運用する場合

自社で運用する場合、初期費用(3万円~10万円程度)、月額費用(数千円~数万円程度)、成果報酬(商品の売上に応じて変動)、ASPの手数料(成果報酬の10%~30%)、アフィリエイターに広告起用を促すための費用(変動)が必要となります。

例:

アフィリエイター募集費用10万円、月額費用5万円、固定成果報酬1件1,000円で50件の成果が出た場合、費用例は以下の通りです。

月額費用:50,000円

成果報酬:1,000円×50件=5万円

手数料:50,000円×30%=15,000円

アフィリエイター募集費用:100,000円

合計:50,000円+50,000円+15,000円+100,000円=215,000円

成果報酬型なので、実際の費用は広告のパフォーマンスに大きく依存します。費用を抑えつつ成果を上げるためには、効果的な広告戦略の立案や広告素材の工夫、アフィリエイターとの良好な関係構築が求められます。

代理店に運用を任せる場合

代理店に運用を任せる場合、初期費用(3万円~10万円程度)、月額費用(数千円~数万円)、成果報酬(商品の売上に応じて変動)、ASPの手数料(成果報酬の10%~30%)、アフィリエイターに広告起用を促すための費用(変動)、そして代理店への報酬(広告予算の10%~20%または固定の月額料金)が発生します。

代理店に依頼することで広告のプロフェッショナルの支援を受けられますが、その分の費用が追加で必要となります。また、代理店に依頼することで時間的な負担が軽減されるため、自社のリソースによっては有効な選択となる場合もあります。

例:

月額費用10万円、ASP手数料20%が発生して、100件の成果が出た場合、費用例は以下の通りです。

月額費用:10万円

成果報酬:1,000円×100件=100,000円

ASP手数料:100,000円×20%=20,000円

代理店手数料:100,000円+20,000円×20%=24,000円

合計:200,000円+200,000円+60,000円+52,000円=512,000円

メジャーなASP3社の費用・手数料比較

ここでは、日本国内のメジャーなASP3社(A8.net、バリューコマース、アクセストレード)の費用や手数料を比較します。

なお、具体的な数値は2023年7月時点のものであり、変更される可能性もありますので、最新の情報は各ASPの公式ウェブサイトやカスタマーサービスに問い合わせてください。

A8.net

引用:A8.net

A8.netは、日本国内のアフィリエイトサービスプロバイダー(ASP)としては最大規模の会員数を誇ります。

そのため、様々なジャンルの広告主とアフィリエイターが集まり、多岐にわたる広告展開が可能となっています。また、導入が容易で初心者にも扱いやすく、サポート体制も整っているため、アフィリエイト初心者にとっては取り組みやすいASPと言えます。

A8.netの初期費用は無料で、月額利用料も基本的には無料です。
ただし、一定の成果が出ない月には管理費として数千円が必要となる場合があります。

成果報酬は商品やサービスによりますが、ASPの手数料として成果報酬の10%が一般的です。

バリューコマース

引用:バリューコマース

バリューコマースは、業界の中でも高い評価を受けているASPの一つで、ヤフーとの提携が特徴です。

これにより、Yahoo!ショッピングやYahoo!トラベルといったヤフーの各種サービスへの広告掲載が可能となっています。
また、専門的な知識を必要とするプログラムも提供しており、中級者以上のアフィリエイターにも対応しています。

バリューコマースも、初期費用や月額利用料は無料です。

ただし、一定の成果が出ない月には管理費として数千円が必要となる場合があります。

成果報酬は商品やサービスによりますが、ASPの手数料として成果報酬の20%が一般的です。

アクセストレード

引用:アクセストレード

アクセストレードは、初心者から上級者まで幅広いレベルのアフィリエイターが利用できるASPです。

他のASPにはない独自のプログラムを提供しているほか、成果報酬が高いプログラムも多く、アフィリエイターからの評価も高いです。
また、アフィリエイト初心者向けの情報を豊富に提供しており、始めたばかりの人にとっても利用しやすい環境を提供しています。

アクセストレードの初期費用は無料で、月額利用料も基本的には無料です。
成果報酬は商品やサービスによりますが、ASPの手数料として成果報酬の20%を取ることが一般的です。
ただし、一定の成果が出ない月には管理費として数千円が必要となる場合があります。

ASPを通じてアフィリエイト広告を出稿する方法

アフィリエイト広告を出稿する方法は以下の通りです。

①ASPの選択

まずはじめにASPを選びます。ASPは多数存在しますので、各ASPの特性、利用条件、費用、手数料などを比較し、自社のビジネスモデルや予算に最も適したASPを選びます。

②登録

選んだASPのウェブサイトにアクセスし、広告主として登録します。必要な情報を入力し、利用規約に同意します。

③広告の設定

登録が完了したら、広告を設定します。商品やサービスの詳細、広告の形式(バナー広告、テキストリンクなど)、成果報酬の金額などを設定します。

④広告の公開

設定が完了したら広告を公開します。ASPを通じて多数のアフィリエイターに広告が配信されます。

⑤成果の確認と報酬の支払い

広告が公開されたら、アフィリエイターがユーザーに対して広告を紹介し、その結果生じる成果(クリック、購入、問い合わせなど)を確認します。成果に応じてASPを通じてアフィリエイターに報酬を支払います。

アフィリエイト広告の運用効率を高めるためのチェックポイント3つ

アフィリエイト広告の運用効率を高めるためのチェックポイントは以下の通りです。

ポイント①:広告形式と自社の商材との相性はどうか?

広告の形式は、自社の商材との相性を考えて選ぶ必要があります。

例えば、ビジュアルが重要な商品であればバナー広告、商品の説明や特徴を詳しく伝えたい場合はテキストリンクや記事広告が適しています。

ポイント②:ASPは自社の商材に合っているか?

ASPの選択も重要です。ASPにはそれぞれ特色があり、一部のASPでは特定の商品やサービスに特化したアフィリエイターが多く集まることもあります。

自社の商材とアフィリエイターの専門性がマッチしているASPを選ぶと、成果報酬型広告の効果が高まります。

ポイント③:成果報酬等の金額設定は適切か?

成果報酬の金額設定は、広告の成果を左右します。高すぎるとコストが掛かりすぎ、低すぎるとアフィリエイターのモチベーションが下がります。

他社の設定金額や、自社商品の価格、利益率などを考慮して適切な金額を設定しましょう。

また、報酬形態も重要で、単純なクリック報酬型だけでなく、成約報酬型など様々な成果に対する報酬形態を設定することで、アフィリエイターの活動をより効果的に引き出すことができます。

アフィリエイト広告でかかるお金の損益分岐点とは?

アフィリエイト広告でかかるお金の損益分岐点とは、広告費用(成果報酬、手数料など)と広告によって得られる利益が等しくなる点を指します。

つまり、損益分岐点を超えると広告は利益をもたらし、逆にそれ未満では広告の投資が回収できず赤字となる状態を指します。

損益分岐点を計算するには、広告によって得られる単位あたりの利益(一つの商品を売ったときの利益など)と、広告にかかる費用(一つの商品を売るために必要な広告費用など)を知る必要があります。これらの情報を用いて、広告の投資が回収するために必要な販売数や収益を算出します。

例えば、成果報酬が1,000円で、一つの商品を売ったときの利益が500円であれば、一つの広告に対して最低でも2つの商品を売る必要があります。この「2つの商品販売」が損益分岐点となります。

アフィリエイト広告の成果報酬単価の決め方を知っておこう

アフィリエイト広告の成果報酬単価は、広告主が自社の商品やサービスをアフィリエイターに紹介させるために支払う金額です。
この単価を決定する際には、これからご紹介する要素を考慮します。

・自社の利益率

・市場の相場

・広告の効果

・商品の価格

①自社の利益率

成果報酬単価は、自社の利益率に基づいて決定することが一般的です。
高すぎると自社の利益を圧迫し、低すぎるとアフィリエイターが広告を配信する意欲を失います。

②市場の相場

他の広告主がどの程度の成果報酬を設定しているかを調査し、市場の相場を理解することも重要です。
自社の設定単価が市場の相場より低すぎると、アフィリエイターは他の広告主の広告を優先して配信する可能性があります。

③広告の効果

広告がクリックされた回数や商品が購入された回数など、広告の効果によっても成果報酬単価は変動します。
広告の効果が高ければ高いほど、広告主はより高い単価を設定することができます。

④商品の価格

商品の価格も単価を決める際に考慮する要素です。高価な商品ほど、アフィリエイターには高い成果報酬が期待されます。

これらの要素を考慮し、適切な成果報酬単価を設定することが、アフィリエイト広告の成功にとって重要です。

【現場でよくある事例!】アフィリエイトの広告効果は?

運用現場でよくあるお話として「アフィリエイトって効果があるの?」という疑問です。

結論から言うと、アフィリエイト広告には即効性はありません。
純顕在層の顧客データを蓄積し、ナーチャリングしていく場合にはアフィリエイトは有効です。

なぜならば、アフィリエイトのユーザーは「ある程度自社の課題を理解できている」ケースが多いため、問い合わせ後にメールマガジンを送付することによって購買意欲を高めるというやり方が王道です。

そのため、アフィリエイト広告の効果が全然ないから広告をやめる…という短期的な考え方は御法度です。

アフィリエイトは長期的な視点で検討するのが良いかと思います。

まとめ

今回の記事では、アフィリエイト広告について費用や種類、相場、出稿のポイント、そして運用効率を高める方法について解説しました。

アフィリエイト広告は、インターネットを活用した広告手法であり、自分のサイトやブログを通じて広告を掲載し、成果があった場合に報酬を得ることができます。

アフィリエイト広告は、誰でも手軽に始めることができる広告手法ですが、その効果を最大限に引き出すためには、情報を収集し、努力を重ねる必要があります。

記事で解説したポイントや方法を参考にしながら、自分のアフィリエイト活動を成功させてください。

成功への第一歩は、あなたの情熱と行動力です。頑張ってください!

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