LINEは、今や日本国内のあらゆる年代の人々に愛用されているコミュニケーションツールですね。老若男女を問わず、多くの人が日々のコミュニケーションにLINEを活用しています。特に、LINEのトークリストは、私たちが日常的に何度も開くものでしょう。そんな中、トークリストの一番上に広告を掲載することができる、というお話をお聞きになったことはありますか?
この広告スペースは、ユーザーが頻繁に目にするため、広告主にとって非常に魅力的な掲載場所といえます。日々の生活の中で自然と目に触れるLINEのトークリストは、ユーザーにとって馴染み深い場所。その最上部に広告が掲載されることで、広告の視認性は格段に高まります。
このような背景から、今回は「Talk Head View」という機能にスポットを当て、その魅力と利用方法について詳しくご説明していきたいと思います。Talk Head Viewを活用すれば、LINEを使用する多くのユーザーの目に留まるような効果的な広告キャンペーンを展開することができるでしょう。
さあ、この新しい広告の形態を通じて、あなたのビジネスやプロモーション活動に新たな息吹を吹き込んでみませんか?
LINEトークリスト最上部の役割
LINEのトークリストの最も上に位置するエリア、それはトークタブの頂点にある特別な枠を意味します。この場所には、使用者の個別の関心や好奇心に基づいて厳選されたおすすめの内容や、公共的な価値を持つ情報、そしてLINEの広告が展開されます。
LINEトークリストの強みとは
LINEは国内月間アクティブユーザー(MAU)が9,200万人以上で、日本の人口の約7割が利用するプラットフォームです。特にトークタブは日常的に確認される場所であり、常にユーザーの目に留まる可能性が高いです。
トークリストは1日約6,500万UU(ユニークユーザー)以上のリーチ数を誇り、国内で最大規模です。これは他の媒体と比較しても圧倒的な数値であり、利用率の高さから普段SNSを使用しないユーザーにもリーチできる点で注目されています。
LINEトークリスト最上部に限定して広告を出すTalk Head View、Talk Head View Customについて
LINEプラットフォーム上でトークリストの一番上に広告を掲載する方法について、これまで解説してきましたが、どのようにしてこの貴重なスポットに広告を表示させることができるのでしょうか。ここでは、トークリスト最上部での広告表示を可能にする2つの配信オプションについて、より詳しくご紹介していきます。
まず、トークリストの最上部に広告を出稿するための2つの配信オプションがあります。
・「Talk Head View」
・「Talk Head View Custom」
どちらも、トークリストの最上部に広告を表示するために利用できる方法です。
これらの配信オプションを利用すると、広告を横長のスペースいっぱいに表示したり、タップすると拡大して動画が再生されるクリエイティブ、または自動再生される動画など、魅力的な広告クリエイティブを用いて、製品やブランドの認知度向上に大きく貢献できます。具体的には、次の3つの広告フォーマットが利用可能です。
- 動画と静止画の組み合わせ
- 静止画のみ
- 自動再生動画
「Talk Head View」と「Talk Head View Custom」は、掲載場所や表示方法は同じですが、”Talk Head View Custom”には特定の制限があります。
種別 | Talk Head View | TalkHead View Custom |
---|---|---|
販売形式 | 予約型 | 運用型 |
料金 | 1000万円~ | 50万円~ |
配信期間 | 1日 | 1日~31日 |
入札方法 | なし(最優先配信) | ⼿動のみ |
最低入札価格 | なし | CPM800円〜 |
オークション方法 | なし(最優先配信) | セカンドプライスオークション |
ターゲティング | 性別のみ可(男性/女性/男女) | 指定可(LINE広告同様) |
配信設定 | LINE社 | 代理店・広告主 |
“Talk Head View”は配信日を事前に予約することで確実な配信量を保証するメニューで、その分、料金は高めに設定されています。一方で、”Talk Head View Custom”は最低50万円から始められ、LINE広告の運用型メニューと同様にターゲティング設定が可能ですが、運用型であるため、入札方法によっては配信が確実でない場合もあるという点に注意が必要です。
それでは、これらのメニューをもう少し詳しく見てみましょう。
1.Talk Head View
“Talk Head View”は、広告を掲載する日付やターゲットとなる性別を指定して配信する予約型のメニューで、指定された日にトークヘッドの最上部に確実に広告を表示させることができます。これにより、広告のリーチ力を最大限に活用することが可能です。”Talk Head View”には、平日や土日祝日、全日や半日など、配信日を選ぶことができる4つのプランがあり、性別をターゲットに設定することもできます。これにより、予算に合わせた柔軟な配信設定が可能になります。
Talk Head View (予約型) | ||||
---|---|---|---|---|
商品メニュー | 1Day Lite | 1Day Half | 1Day ALL 性別ターゲティング | 1Day ALL |
配信設定期間 | 1⽇(11:00〜翌⽇10:59) ※⼟⽇・祝⽇配信不可 | 1⽇(11:00〜翌⽇10:59) ※⼟⽇・祝⽇配信可 | ||
ターゲティング | オールリーチ (ノンターゲティング) | 男性/女性 | オールリーチ (ノンターゲティング) | |
想定リーチ数 | 約1,300万UU | 約 3,250万UU | 男性︓約3,000万UU ⼥性︓約3,500万UU | 約 6,500万UU |
商品金額 (グロス)※税別 | 1,000万円 | 2,000万円 | 2,500万円 | 4,000万円 |
2.Talk Head View Custom
“Talk Head View Custom”は、ターゲティング
配信期間、入札方法などを自由に設定できる運用型のメニューです。掲載場所はトークリストの最上部と同じですが、オークション方式やターゲティングの基本設定はLINE広告に準じています。そのため、配信量は保証されず、設定によって変動する可能性がある点に留意が必要です。最低出稿料金は50万円からと、”Talk Head View”に比べて手頃であり、様々なサービスでの実施が考えられます。
どのようなサービスに適しているか
どちらのメニューを選択すれば良いのかについては、サービスの性質や目的に応じて異なります。
Talk Head View配信がおすすめの場合
Talk Head Viewにチャレンジするにあたっておすすめの広告主がこちらです。
- 最低1000万円の配信予算が確保できる
- 性別や年齢が関係のないサービス、または性別のみで傾向の分かれるサービスを扱っている
- 特定の日を狙って配信を行いたい
まず、Talk Head Viewの配信に関してお話ししますが、このプラットフォームを利用するためには、最低でも1000万円の予算が必要となります。ですので、まず第一に、そのような予算をご用意できるかどうかが、このサービスを利用する上での大きな前提条件となりますね。加えて、ターゲティングの選択肢にもある程度の制限があるため、年齢や性別を問わず広範囲にわたってサービスを提供しているファッションのECサイトや、様々な動画を楽しめる配信サービスのように、幅広い層にアプローチしたい場合には、特に利用しやすいかもしれません。しかし、特定の年齢層をターゲットにしている化粧品のような商品では、このターゲティングの制約によって、活用が難しい場合もあるでしょう。
さらに、予約型広告の特徴を上手く生かして、例えば毎月29日の「肉の日」など、特定の日に向けて広告を打つという方法も考えられます。このように、特定の日に焦点を当てた広告展開は、消費者の関心を引きつける効果的な手段となり得るでしょう。この戦略は、ターゲットとなる消費者の関心が高まるタイミングを見極め、その瞬間に最大限のインパクトを与えることを目的としています。
Talk Head View Custom配信がおすすめの場合
Talk Head ViewよりもTalk Head View Customの配信に適している広告主はこちらです。
- 少額からトークリスト上部だけの配信にチャレンジしたい
- ターゲティングを詳細にコントロールしたい
- LINE広告をすでに実施している
Talk Head View Customは、LINE広告の運用経験がある方にとっては、取り組みやすい選択肢と言えます。すでにLINE広告のキャンペーンを行ったことのある方なら、操作方法に大きな違いはなく、スムーズに取り組むことができるでしょう。また、Talk Head Viewとの比較では、料金設定やターゲティングの精度をより細かく調整できる点が大きなメリットです。この柔軟性の高さは、様々なタイプのサービスにおいて、効果的な広告キャンペーンを実施する大きなチャンスを提供してくれます。結果として、Talk Head View Customは、様々なニーズに応えることができる非常に魅力的な広告メニューと言えるでしょう。
最終的に、どちらのオプションを選ぶかは、広告主のニーズや目的によって左右されるでしょう。リーチの強化や特定のターゲット層へのアプローチ、または予算の制約など、様々な要素を考慮して、最適な広告戦略を立てましょう。
Talk Head View、Talk Head View Customの申し込み方法
以下は、Talk Head ViewとTalk Head View Customの申し込み方法に関する説明です。
Talk Head Viewの場合
- LINE Biz Process Managerを利用: Talk Head Viewを申し込むためには、LINE Biz Process Managerという純広告の案件管理システムの権限を持つ代理店を通じての申し込みが必要です。このプロセスを管理するためには、該当する代理店からの支援を受けることが必須となります。広告を掲載したい企業は、このシステムを利用できる代理店に相談して手続きを進める必要があります。
Talk Head View Customの場合
- LINE Ad Managerを利用: Talk Head View Customは、LINE Ad Managerを通じて、広告アカウントを持っているユーザーなら誰でも実施可能です。広告を掲載したい企業や個人は、LINE Ad Managerにアクセスして直接手続きを行うことができます。
- 機能付与の申請が必要: Talk Head View Customを利用するには、特定の機能付与の申請が必要です。この申請により、広告配信のための追加機能をアカウントに付与することができます。
- 広告アカウントの審査が前提: 権限付与申請を行う前に、配信予定の広告アカウントの審査が完了している必要があります。審査が未完了の状態では、権限付与の申請は通過しないため、事前にアカウントの審査を完了させておくことが重要です。
STEP①:LINE広告管理画面の右上のヘルプからお問合せをクリック
STEP②:お問い合わせ番号を取得して、表示された番号をコピーします
STEP③:ページ下部の権限申請から申請するをクリックします
STEP④:申請内容のタブを「Talk Head View Custom」に選択し、出てきた必須項目を入力し、送信して完了です
以上の説明から、Talk Head ViewとTalk Head View Customの申し込みプロセスには、それぞれ異なる手順と要件があることがわかります。具体的な実施方法や申請については、それぞれのプラットフォームの公式ガイドラインやサポートチームに確認することをお勧めします。
広告フォーマットは3種類から選択可能
Talk Head ViewおよびTalk Head View Customでは、クリエイティブの表現に用いるために、特別な形式を3種類ご用意しており、お選びいただけます。
- 動画と静止画の組み合わせ
- 静止画だけ
- 自動再生される動画
これらの広告は、トークリストの最上部に設けられた横長の広告スペースに表示されます。「静止画だけ」の場合、静止画バナーをタップすることでユーザーは指定されたリンク先に直接移動します。「動画と静止画の組み合わせ」の場合、横長の静止画バナーをタップすると動画が拡大表示され、再生が終わると再度タップすることで指定のリンク先へ移動します。
「自動再生される動画」のオプションを選択した場合、動画は自動的にスタートし、ユーザーが動画をタップすれば画面が拡大され、タップしない場合でも元のサイズで動画は再生され続けます。どちらの場合も、動画再生終了後に表示される「詳細を見る」ボタンをタップすることで、ユーザーは指定のリンク先へと導かれます。
LINEアプリの設定で動画の自動再生をオフにしているユーザーには、「自動再生動画」の代わりに「動画と静止画の組み合わせ」が表示されます。
特に「動画と静止画の組み合わせ」や「自動再生動画」は、動画が画面全体に拡大して流れるため、サービスの雰囲気を伝えることができるだけでなく、豊かな印象を与える効果が期待できます。
クリエイティブ作成時の注意点とは
エキスパンド前のイメージ素材は、トークリストの最上部に配置される広告枠に合わせて横長のサイズになります。特にクリエイティブが否認されやすいポイントをいくつか挙げて、ご注意いただきたい点をお伝えします。
- 広告枠全体にイメージを配置する
- 広告主の表記を必ず含める
- 余白やぼかしを入れない
- 人物や商品が不自然に切れないようにする
- 注意表示が切れないようにする
表示領域内にすべてレイアウトをする
広告枠内にすべての要素を配置し、特にエキスパンド前のイメージクリエイティブは、投稿した素材が全画面表示されるわけではないため、素材の一部が切り取られて使用されます。表示領域外の要素は審査対象外となりますので、すべての重要な要素を範囲内に配置しましょう。特に、狭い端末のサイズに合わせてレイアウトすることをお勧めします。
広告主の表記を必ず含める
広告主の表記を含めることで、誰のどのような広告か一目でわかるようにしてください。
- 会社名
- ブランド名
- 商品名
- サービス名
- 会社・ブランド・商品・サービスのロゴ
余白やぼかしを入れない
余白やぼかしは審査での否認理由となりますので、表示領域を完全に活用し、クリエイティブを作成してください。
人物や商品が不自然に切れないようにする
注意表示等が見切れないようにする
人物や商品が不自然に切れてしまうことがないように配慮し、注意表示が必要な場合は、それも表示領域内にきちんと収めるようにしてください。
参考:Talk Head View審査ガイドライン クリエイティブガイドラインより
参考:媒体資料の一覧ページ 2022年10-2023年3月期 媒体資料P178 より
入稿前に表示領域確認用プレビューツールで確認
クリエイティブを入稿する前に、表示領域確認用のプレビューツールを使用して、作成したクリエイティブが適切に配置されているかを確認しましょう。これにより、ロゴ表示や人物・商品・テキストの切れ込みがないかを確かめることができ、より安心して入稿することができます。
出稿できないサービスに注意
一部のサービスでは出稿に制限がある場合がありますので、出稿対象外となるサービスについても事前に確認しておくことが重要です。
Talk Head View審査ガイドライン
【LINE広告】出稿対象外となる業種・サービスについて
ブランドリフトサーベイの利用も効果的
Talk Head ViewおよびTalk Head View Customでは、LINE社の担当営業またはLINE for Businessの「お問い合わせ」ページからブランドリフトサーベイを依頼できます。このサーベイは、広告接触者と非接触者に対して広告やブランドの認知度、利用経験、好意度、利用意向などを調査し、特にTalk Head Viewでは1日あたりの予算も大きく、ターゲットとなるユーザーも多いため、施策の効果やブランドリフトへの影響を把握するのに役立ちます。
このサーベイを利用することで、広告の効果を測定し、後のマーケティング戦略に活かすことが可能です。
しかし、Talk Head ViewとTalk Head View Customではブランドリフトサーベイの利用料金体系が異なるため注意が必要です。
メニュー | 料金 |
---|---|
Talk Head View | 基本無償(有償プランあり) |
Talk Head View Custom | 基本有償100万円(800万円以上の配信で無償提供) |
設問内容について
調査結果では、回答者の基本情報や各調査設問のリフト効果、性年代別のリフト効果などがレポートされます。
ブランディング指標 | 助成想起、認知・利用経験、好意度/興味度、関与意向、利用意向、推奨意向 |
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広告認知度/クリエイティブ評価 | Talk Head Viewの認知度/動画評価、テレビCMの認知度/評価 |
メディア利用状況 | メディア利用状況、主要SNSサービスの利用状況、テレビの1日あたり視聴時間 |
設問内容には、ブランディング指標の他に、Talk Head View枠に対するユーザーの評価やメディアの活用方法などが含まれ、広告だけでなくLINEとしての媒体評価も得られます。
Talk Head Viewの配信コンテンツは再利⽤可能
Talk Head Viewを通じて配信されたコンテンツは、その効果が終わった後も再利用の可能性を秘めています。具体的には、配信結果を基にしてLINE広告のターゲットオーディエンスとして活用することができるのです。この際、オーディエンスの選定基準は、動画と静止画を組み合わせたフォーマットと静止画のみのフォーマットで異なります。
フォーマット | オーディエンスデータ | 指定するオーディエンス |
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動画+静止画 | 動画クリック | 動画をクリックした人 |
動画視聴開始 | 動画を再生した人(3秒以上/25%/50%/75%/95%) | |
動画視聴完了 | 動画を最後まで再生した人 | |
静止画のみ | 静止画クリック | 画像をクリックした人 |
また、ユーザーの反応に応じて、より細かい分類でオーディエンスを作成し、ターゲットを絞った再アプローチが行えるのも、Talk Head Viewの魅力の一つです。このようにして得られるデータを収集し、効率的に利用することは、Talk Head Viewの強力なリーチ能力を活かす秘訣と言えるでしょう。
運用型LINE広告のフォーマットもトークリスト最上部へ表示可能
運用型LINE広告の展開において、静止画Card(1200×628)、Square(1080×1080)、及びSmall Imageという三つのフォーマットがトークリストの最上部にも表示できるよう配信先に設定されている点は注目に値します。これにより、特定のメニューを使用しなくても、出稿の機会が広がる可能性が生まれます。しかしながら、この運用型LINE広告では、出稿先の具体的な指定や、後からのレポートによる広告掲載面の確認が行えないという制限があります。したがって、広告をトークリストの最上部にのみ特定して掲載したい場合は、Talk Head ViewやTalk Head View Customといった特定のメニューの利用が推奨されます。これらのメニューを適用することで、より戦略的かつ目的に沿った広告展開が可能となり、効果的なリーチとエンゲージメントの実現が期待できます。
まとめ
LINEは老若男女を問わず多くの人々に愛用されており、特にトークリストの最上部は、ユーザーの目に触れやすいLINE内でも特に価値の高いスペースとされています。このような貴重な場所において、Talk Head Viewを通じて広告を掲載することが可能です。LINEの中でも特に注目度の高いこのエリアで広告を展開することにより、幅広いユーザー層に対して、あなたのサービスや製品を効果的に紹介する絶好の機会を得ることができます。
さらに、ただ単に広告を配信するだけでなく、Talk Head Viewでは、ブランドリフトサーベイやオーディエンスデータの活用など、広告効果の分析やマーケティング戦略のさらなる洗練に役立つ機能も提供しています。これらの機能を駆使することで、広告キャンペーンの効果を最大限に高め、ターゲットとなる顧客層に対してより響くメッセージを届けることが可能です。
是非この機会に、LINEのトークリスト上部という貴重な広告スペースをフルに活用し、効果的な広告配信を通じて、多くのユーザーにあなたのサービスや製品の魅力を伝えてみてください。それにより、あなたのビジネスがさらに発展し、多くの人々に受け入れられるきっかけとなることでしょう。