最新ガイド：Google商品リスト広告（PLA）の効果的な活用法

Googleの商品リスト広告（Product Listing Ads, PLA）は、検索エンジンの力を活用して消費者の目に留まるように設計された革新的な広告ツールです。これは、ユーザーの検索語句に基づいて表示されるため、検索結果と密接に連動しています。この形式の広告は、視覚的な魅力を備えた画像、商品の価格、販売店の名前、そして任意で追加できるメッセージを掲載することができます。こうした要素が組み合わされることで、従来のテキストベースの広告よりも高いクリック率とコンバージョン率を実現し、同時にクリック単価も比較的低く抑えられる傾向にあります。このため、効果的な広告配信方法として多くのマーケターから注目を集めています。

Googleの商品リスト広告の管理は、ショッピングキャンペーンを通じて行われます。このキャンペーンでは、各商品に対して個別の広告を作成する必要がなく、キーワード入札にも頼らないため、広告の管理がよりシンプルになります。必要なのは、GoogleアドワーズのアカウントとGoogle Merchant Centerのアカウント、そして宣伝したい商品の商品フィードの準備だけです。ショッピングキャンペーンの実施には、Merchant Centerでのアカウント設定、商品フィードの作成、そしてGoogleアドワーズでの設定という、3つの主要なステップが含まれます。これらのステップを詳しく理解することで、Googleショッピングキャンペーンの効果を最大限に引き出すことができるでしょう。

今後の連載では、ショッピングキャンペーンの設定方法に焦点を当て、ステップバイステップでそのプロセスを紹介していきます。なお、本連載では従来の商品リスト広告キャンペーンの終了に伴い、ショッピングキャンペーンに特化した内容をお届けします。また、ショッピングカートASPサービスを利用している方については、各ASPごとに設定手順が異なるため、この連載ではその範囲を超えることはありません。それでは、この新しい広告ツールを最大限に活用し、ビジネスの成功につなげていきましょう。

ショッピングキャンペーンを効果的に運用するためには、Google Merchant Centerのアカウントが不可欠です。このシステムは、商品データを中心に構築されているため、適切なGoogleアカウントの準備が必要になります。Googleアドワーズで既にGoogleアカウントを使って管理している場合は、同じアカウントをMerchant Centerの管理にも活用できます。これにより、広告の管理を一元化し、効率的に行うことが可能になります。

一方で、Merchant Centerの管理には別の新しいGoogleアカウントを設定することもできます。これにより、ショッピングキャンペーンとGoogleアドワーズの管理を分けることができ、特定の運用に特化したアカウント管理が可能になります。新しいアカウントを作成することで、異なるキャンペーンやビジネスラインに対してより専門的なアプローチを取ることができるため、広告戦略の柔軟性が増します。

このように、Google Merchant Centerのアカウントを設定する際には、既存のGoogleアカウントを使用するか、新たなアカウントを作成するかを選択できます。どちらの方法を選ぶにせよ、商品データの効果的な管理とショッピングキャンペーンの成功に向けて重要な一歩となります。これらの選択肢を検討し、ビジネスの目的や運用スタイルに最適なアプローチを選択することが重要です。

いきなり文章が英語になりますが、必要な事項は下記3つです。後ほど言語の設定による日本語化と詳細設定を行いますので、ここでは最低限必要な事項だけ設定しておきます。

以上で、アカウントの開設が完了します。

Merchant Centerの初期設定として、下記を行います。

左サイドメニュー[Settings]→[General]の順に選択します。画面下部に[EDIT SETTINGS]という赤いボタンが表示されますので、そのボタンをクリックすると、各項目の編集ができるようになります。

画面の最下部に[Display configuration]という項目があるので、それぞれ下図のとおりに設定して保存します。すると、管理画面が日本語になります

企業情報については省略が可能ですが、Googleは情報の透明性を重視する企業であるため、念のため入力をしておきましょう。

「ウェブサイトのURL」で設定したウェブサイトと、ウェブサイトの所有者が一致するか、既にMerchant Centerが利用されているウェブサイトではないかの確認と、その申し立てをGoogleに対して行います。ウェブサイトのURLを設定すると、下記のキャプチャのように表示されます。

表示がされている場合は、確認にはウェブマスターツールを通して確認します。[ウェブマスターツールでウェブサイトを確認する]をクリックして次に進みます。

確認方法として、下記5つの手段が提供されます。どの方法を利用して頂いても問題ありません。Merchant Centerに設定したアカウントで既にGoogleアナリティクスや、Googleタグマネージャを利用している場合は、それぞれで利用している計測タグやコンテナスニペットで確認が行われるため、ファイルのアップロードや編集は不要です。

※既にMerchant Centerに利用するアカウントでウェブマスターツールを利用している場合は、ウェブマスターツール上で既にウェブサイトの確認が行われているため、[ウェブサイトの申し立てを行う]というチェックボックスにチェックをするだけで設定は完了します。

配送料については、ショッピングキャンペーンでは設定をしなくても、大きな影響はありませんが、Googleショッピング上では利用される項目になるため、設定をしておきます。

[単一の料金]を選択し、平均的な配送日数、金額を入力します。

商品重量や購入金額に応じて配送料が変わる場合、Google Merchant Centerでは柔軟な設定が可能です。まず、商品の名前や配送先の国、平均的な配送条件を入力した後、[複数の料金]オプションを選択します。このオプションにより、購入金額の範囲ごとに異なる配送料を設定することができます。

例えば、よくある設定パターンとして、「購入金額に応じた配送料」が挙げられます。この場合、購入金額の範囲に基づいて異なる配送料を設定します。例を挙げると、商品代金が3,000円（税抜き）以上の場合は送料無料とし、それ以下では配送料が発生する設定が考えられます。料金テーブルでは「0円～3,239円」と設定し、その範囲内での配送料を明示します。

ただし、Merchant Centerでは全ての金額を税込みで入力する必要があります。これは非常に重要なポイントで、2014年5月時点の消費税率が8％であることを考慮すると、3,000円の商品の税込み価格は3,240円となります。したがって、税込みで3,240円未満の最大の価格帯は3,239円となり、この金額までの範囲で配送料を設定することになります。

このように、Google Merchant Centerでは、商品の価格や配送料の設定を細かくカスタマイズすることが可能です。適切な設定を行うことで、消費者にとって明確で理解しやすい購入プロセスを提供し、購入体験を向上させることができます。また、正確な価格設定は、キャンペーンの効果を最大化する上でも重要な要素です。

税込み3,240円以上は送料無料(0円)のなので、[その他の価格]に0円を設定します。他の複数の料金テーブルが存在する場合は、[別の範囲を設定する]をクリックして、テーブルの追加を行い、料金設定を繰り返します。

アドワーズ上でショッピングキャンペーンを設定するために、アドワーズアカウントのリンクを行います。リンクを行うには左サイドバーメニューから[設定]→[AdWords]を選択します。

既にMerchant Centerを設定しているアカウント上で、アドワーズも利用している場合、[アカウントをリンク]をクリックするだけで設定が完了します。アドワーズアカウントが別にある場合は、[別のアカウントをリンクさせる]をクリックし、該当のアドワーズアカウントのお客様IDを入力してリンクします。

Googleのショッピングキャンペーンを最大限に活用するためには、いくつかの基本的なステップが必要です。その中でも重要なのが、Merchant Centerアカウントでの商品フィードのアップロードです。これは、URLの確認と申し立てを行うだけで済む、比較的簡単なプロセスです。しかし、ショッピングキャンペーンの真の力を引き出すには、これだけでは不十分です。

ショッピングキャンペーンは、従来のGoogle検索結果だけでなく、Googleショッピングにも表示されるGoogleアドワーズの一部です。これは、商品やサービスを消費者に直接的かつ効果的にアピールするための強力なツールです。しかしながら、ショッピングキャンペーンやGoogleショッピングの将来はまだ未知数です。オンラインショッピングの世界は日々進化しており、今後、ショップ情報や配送情報の透明性などがより重要な評価基準となる可能性は否定できません。

そのため、ただ商品をアップロードするだけでなく、店舗に関する情報や配送オプションなど、より詳細な情報を設定することが推奨されます。これにより、消費者に対して信頼性の高いショッピング体験を提供し、将来の検索アルゴリズムの変更にも対応しやすくなります。詳細な設定を施すことは、現在のパフォーマンスの向上だけでなく、将来の変化に備える意味でも重要です。

Googleショッピングキャンペーンは、オンラインマーケティングの効果的な手段であると同時に、ビジネスの成長に不可欠な要素です。そのため、現在および将来の両方の観点から、最善の方法でキャンペーンを設計し、運用することが重要です。これにより、より多くの顧客にリーチし、ビジネスの成功を確固たるものにすることができるでしょう。