Webサイトを運営している際、リダイレクトの設定が必要になった経験はないでしょうか。
リダイレクトが自社サイトに与える影響を理解していないと、ユーザーエクスペリエンスやSEO、リンクの信頼性など、Webサイトのさまざまな側面に悪影響を及ぼす可能性があります。
この記事ではリダイレクトを設定する目的、必要な理由、種類、設定方法や注意事項などについて詳しく解説しています。
Webサイト担当の方が効果的かつ効率的に使いこなせるようになる方法を解説しているので、ぜひ最後までご覧ください。
リダイレクトについて
リダイレクトとはWebサイトの閲覧において、指定したWebページから自動的に他のWebページに転送されることを指します。
WebページのURLが変わった時、元のURLから新しいURLへ誘導する時に用いられるのが一般的です。
また、リダイレクトはWebサイトのSEO対策にも効果的です。
例えばURLが変わった時に設定しておくと、検索エンジンは新しいURLを認識するようになり、元のURLで獲得していた評価を新しいURLに引き継ぐことができます。WebサイトのユーザーエクスペリエンスやSEO対策に効果的であるため、適切に設定することでWebサイトの品質を向上させることができます。
リダイレクトを設定する目的とは何か
リダイレクトを設定する目的として主に以下のことが挙げられます。
目的①コンテンツの移動
Webサイトの構造やURLが変更された際、旧URLから新URLへ自動転送がかかることで、コンテンツの移動を円滑に行い、既存のリンクやブックマークを使用しているユーザーも目的のコンテンツにアクセスできるようになります。
目的②Webサイトの再編
Webサイトの再構築や再編成が行われる場合、一部のページやセクションを別の場所に移動する必要があります。ユーザーは古いURLから新しい場所に自動的に転送され、ナビゲーションや利便性を向上させることができます。
目的③ドメインの変更
Webサイトのドメインを変更する際、古いドメインにアクセスするユーザーは新しいドメインに自動的に転送されます。これにより既存のリンクやブックマークを更新しなくても、ユーザーは新しいドメインのコンテンツにアクセスすることができます。
目的④一時的な転送
特定のページが一時的に利用できない場合、ユーザーを一時的な代替ページに転送することがあります。これにより、ユーザーにはエラーページやメンテナンスページではなく代替コンテンツが表示され、スムーズなユーザーエクスペリエンスを提供できます。
リダイレクトはWebサイトの変更や再構築時にコンテンツの移動をサポートし、ユーザーエクスペリエンスの向上、リンクの保持、サイトの再編成をスムーズに行うために利用できるのです。
【具体的な状況で説明】なぜリダイレクトの設定が必要に?
リダイレクトの設定が必要な理由はWebサイトの構造やURLの変更、コンテンツの移動、ユーザーエクスペリエンスの向上など、さまざまな要因によって起こるマイナスの影響を最小限に抑えるためです。
ユーザーが以前のURLでWebサイトにアクセスした際に、もしリダイレクトされていなかったら、ユーザー側にエラーページが表示されるのみで、目的のコンテンツにアクセスできません。
正しい設定により、ユーザーは自動的に新しいURLに転送され、スムーズに新しいWebサイトにアクセスできます。
サイトの再構築やセクションの移動が行われる場合も重要です。
例えば特定のセクションを別の場所に移動した場合、古いURLを参照している他のWebサイトやブックマークが存在するかもしれません。
これらのリンクが適切に転送されない場合、ユーザーはエラーページや古いコンテンツに遭遇し、混乱や不便を感じることになります。
Webサイトのドメインを変更する場合も、リダイレクトは欠かせません。
古いドメインから新しいドメインに切り替える際、ユーザーが直接新しいWebサイトにアクセスできない可能性があります。
しかし、リダイレクトを活用することで、ユーザーは自動的に古いドメインから新しいドメインに転送され、スムーズに新しいWebサイトにアクセスすることが可能になるため、ユーザーエクスペリエンスを向上させることができます。
以上の例から分かるように、正しく設定しておくことはWebサイトの変更や再構築時に重要です。
正しく設定することでユーザーエクスペリエンスの向上、既存のリンクやブックマークの保持、サイトの再編成の円滑化を実現し、Webサイトの信頼性と利便性を高める役割を果たします。
リダイレクトを2種類に分けてそれぞれの特徴を理解しよう
リダイレクトは大きく2種類に分けられます。
2種類それぞれについて把握しておくことは、利用する上で重要なことです。
Webサイトのリダイレクト戦略を適切に運用するためには、異なるリダイレクトの種類を理解する必要があります。
それぞれどのような特徴があるか、詳しく見ていきましょう。
スクリプトによるクライアントサイドリダイレクト
スクリプトによるクライアントサイドリダイレクトは、Webページの読み込み後、ブラウザ上で実行されるJavaScriptなどのスクリプトを使用して行われる手法です。
クライアントサイドリダイレクトはサーバ側ではなく、クライアント側で処理されます。
クライアントサイドリダイレクトの実現方法は以下の手順で行います。
手順①ページの読み込み
最初に対象のWebページがユーザーのブラウザによって読み込まれます。
手順②トリガー
ページの読み込み後にスクリプトが実行され、特定の条件が満たされるとリダイレクトがトリガーされます(ボタンのクリック、一定の時間経過、特定の条件の検出など)。
手順③実行
トリガーされると、スクリプトが指定された新しいURLを使用してブラウザを自動的に別のページへと転送します。ユーザーはこれにより、新しいページへ自動的に転送されます。
クライアントサイドリダイレクトのメリットは、即座に実行できることです。
サーバーサイドの処理や通信が不要なため、パフォーマンスが向上することもあります。
クライアントサイドリダイレクトが正常に機能しない場合に備えて、使用する際は適切な条件と入力値検証の実装、代替の対策(例えばメタリフレッシュタグの使用)などを検討しておくことも大切です。
Webサーバーによるサーバーサイドリダイレクト
サーバーサイドリダイレクトは、Webサーバーがリクエストを受け取った時点で転送を行う手法です。
サーバーがクライアントに適切なレスポンスを返し、自動的に新しいURLへと転送されます。
一般的な手順は以下の通りです。
手順①リクエストの受信
クライアントからのリクエストがWebサーバーに送信されます。
手順②条件判定
サーバーサイドのアプリケーションやルールエンジンにより条件が判定されます(特定のURLパターンに一致する場合や認証が必要な場合など)。
手順③レスポンス
リダイレクトが必要と判断された場合、サーバーは新しいURLを含むリダイレクトレスポンスをクライアントに送信します。
手順④クライアントの転送
ブラウザがリダイレクトレスポンスを受け取ると自動で新しいURLへ転送、ブラウザは新しいURLに対して新たなリクエストを送信し、サーバーから新しいページのコンテンツを取得します。
サーバーサイドリダイレクトのメリットはサーバー側で処理されるため、クライアント側に依存しない安定性と信頼性があることです。
検索エンジンに対しても正確な情報を提供し、インデックスやランキングに影響を与えません。
サーバーサイドリダイレクトをさらに2種類に分けると
一般的にサーバーサイドリダイレクトは、主に2つのタイプに分類されます。
2つのタイプはそれぞれ異なる目的と効果を持っており、2つとも理解しておくことが重要です。
特徴を理解して適切に使用することで、Webサイトのパフォーマンス、検索エンジンの最適化、ユーザーエクスペリエンスの向上など、さまざまな目的を達成することができます。
それぞれのサーバーサイドリダイレクトについて詳しく見ていきましょう。
【永続的な移動を示す】301リダイレクトについて
301リダイレクトは「Moved Permanently(恒久的に移動した)」を意味し、元のURLが完全に新しいURLに移動したことを示します。
301リダイレクトを使用すると、ユーザーは以前のURLをブラウザに入力したり、既存のリンクをクリックしたりした場合でも自動的に新しいURLに転送されるため、ユーザーはスムーズに目的のコンテンツにアクセスすることができます。
主な目的は以下の2つです。
目的①コンテンツの移動
Webサイトの構造やコンテンツの配置が変わった時に旧URLから新URLに転送します。ユーザーは新しい場所に正しくアクセスでき、検索エンジンも新しいURLをインデックスします。
目的②SEOの維持
検索エンジンは元のURLのリンク価値を新しいURLに引き継ぎ、Webランキングと信頼性を維持します。
また、メリットは以下の通りです。
メリット①ユーザーエクスペリエンスの向上
ユーザーは自分で何もしなくても新URLへ勝手に転送されるため、URLが変わったことを知らずに以前のURLにアクセスしたとしても迷子になったり、エラーページに遭遇することはありません。
メリット②検索エンジン最適化の維持
検索エンジンは新しいURLをインデックスしてリンク価値を引き継ぐため、Webサイトのランキングと可視性を向上させます。
メリット③リンクの一貫性の維持
他のWebサイトやブックマーク、リンクされたコンテンツなど、旧URLを参照しているリンク先は新URLに転送されます。
301リダイレクトはWebサイトの運営者にとって重要な設定であり、コンテンツの移動やWebサイトの再構築時に適切に使用されることが求められます。
301リダイレクトについてさらに理解を深めたい方は、301リダイレクトについてのGoogleの公式YouTube動画をご覧ください。
301リダイレクトをトリガーすると何が起こるか、そして正規化に必要なさまざまなポイントについて解説しています。
【一時的な移動を示す】302リダイレクトについて
302リダイレクトは「Found」や「Temporary Redirect」とも呼ばれ、元のURLから別のURLへ一時的に転送されることを示すものです。
302リダイレクトが発生すると新しいURLへ自動で転送されます。
ただし、これは一時的なものであり、将来的に元のURLに戻るようになっています。
主な目的は以下の通りです。
・一時的な転送
Webサイトの一時的なメンテナンスやリンクの一時的な修正、一時的なリンクの共有など、さまざまな理由で一時的にURLを変更する必要がある場合に、元のURLから別のURLへの転送のために使用します。
これはWebサイトやリンクの一時的な変更に対応するための方法であり、短期的なメンテナンスや修正が必要な場合に使用され、ユーザーに正しい情報を提供します。
・ユーザーエクスペリエンスの向上
一時的な転送を使用すると、ユーザーは一時的な変更や修正を経て正しいコンテンツにアクセスできるようになり、スムーズに目的のコンテンツへと到達できます。
これにより、ユーザーは将来的に元のURLを使用してWebサイトにアクセスできるため、一貫性を保ちつつ、一時的な変更後でも正しいコンテンツにスムーズにアクセスできます。
検索エンジンは一時的な転送だと元のURLを保持し、新しいURLに関しては一時的なものとして扱うことがあります。
これにより、元のURLに対するランキングやインデックスを保持し、WebサイトのSEOへの影響を最小限に抑えることが可能です。
一時的な状況でURLの変更や転送を行う際に使われるため、正確な状況判断と目的に応じて使用することが重要です。
【ケース別】リダイレクトを設定する方法・手順について
ケース別にリダイレクトを設定する方法と手順について解説します。
リダイレクトを効果的に活用するにはそれぞれのケースに合わせて対応することが大切です。
正しい方法と手順で設定することにより、Webサイトの移行や再構築、SEOへの影響抑制、ユーザーエクスペリエンスの向上、リンクの一貫性維持に役立ちます。
どのようなケースにでも対応できるよう、リダイレクトの設定方法と手順を理解しておきましょう。
.htaccessファイルを使用する場合
.htaccessファイルを使用してリダイレクトを設定する場合、以下の手順で行ってください。
手順①テキストエディタを使用して、Webサイトのルートディレクトリにある.htaccessファイルを開きます。
手順②リダイレクトのタイプに応じて適切なリダイレクトコードを追加します。
・301リダイレクトの場合(恒久的な移動)
・302リダイレクトの場合(一時的な移動)
手順③リダイレクト先のURLには完全なURLまたはルートパスを使用することが可能です。
(http://example.com/new-pageや/new-pageなど)
手順④必要に応じて複数のリダイレクトルールを追加、各ルールは新しい行で記述します。
手順⑤ファイルを保存して閉じます。
手順⑥Webサイトにアクセスしてリダイレクトが正しく動作するかテストし、古いURLにアクセスして新しいURLにリダイレクトされるかどうかを確認します。
.htaccessファイルを使用することで、ApacheウェブサーバーはリクエストされたURLを解釈し、設定されたリダイレクトルールに基づいてクライアントを適切なページに転送します。
ただし、.htaccessファイルを使用するためにはサーバーが.htaccessファイルを許可している必要があります。
.htaccessが使用できない場合のリダイレクトの方法
.htaccessが使用できない場合でもリダイレクトを実装する方法はあります。
方法①サーバコンフィグレーションファイルの編集
サーバーコンフィグレーションファイル(通常はApacheの場合はhttpd.conf)を編集してリダイレクトを設定することが可能です。ただし一般的にはWebホスティングサービスなどの管理者権限が必要となります。
方法②サーバーサイドスクリプトの使用
PHPやPythonなどのサーバーサイドスクリプトを使用してリダイレクトを実装することが可能です。スクリプト内で条件を判断してリダイレクトを実行するロジックを組み込むことができます。
PHPでのリダイレクトの実装例
方法③Webサーバーのルーティング機能の利用
Webサーバーのルーティング機能を使用してリダイレクトの実装が可能です。Nginxの場合はrewriteディレクティブを使用したり、Apacheの場合はmod_rewriteモジュールを利用する方法などで、サーバー設定ファイルの編集や追加のモジュールのインストールが必要な場合があります。
方法④Webサーバーの管理者に相談
Webホスティングサービスやサーバー管理者に連絡し、リダイレクトを実装するためのオプションや代替手法について相談してください。
環境や設定によって利用できる方法が異なる場合があるため、Webサーバーのドキュメンテーションやサポートリソースを参照しましょう。
WordPressでのリダイレクトの設定方法
WordPressではリダイレクトを実装するために以下の方法があります。
方法①プラグインを使用
WordPressにはリダイレクトを簡単に設定できるプラグインがいくつかあり、プラグインをインストールして管理画面からリダイレクトの設定や管理を行うことが可能です。
方法②テーマのfunctions.phpファイルを編集
WordPressのテーマにはfunctions.phpというファイルがあり、このファイルを編集してリダイレクトを設定することが可能です。
使用例:
上記の例では$redirects配列に古いURLと新しいURLの対応関係を指定し、template_redirectフックを使用してリダイレクトのルールを適用します。
方法③.htaccessファイルを使用
Webサーバーのルートディレクトリにある.htaccessファイルを編集してリダイレクトを設定する方法です。
リダイレクトを設定する前は必ずバックアップを取り、正確な構文や文法に従ってリダイレクトを設定しましょう。
WordPressではプラグインやテーマの機能を使用して簡単にリダイレクトを設定できるため、適切な方法を選択してリダイレクトを実装してください。
リダイレクトを設定する際の注意事項を覚えておこう
リダイレクトを設定する際の注意事項について解説します。
何に注意すればいいか把握しておくことで、正しいHTTPステータスコードを選択できたり、リダイレクトループの回避、リンクの更新、SEOへの影響、パフォーマンスの考慮などに対応できるようになります。
リダイレクトの注意事項についてよく理解しておきましょう。
適切なリダイレクト期間とは
リダイレクト期間は具体的な要件や目的によって異なります。
恒久的な移動(301リダイレクト)の場合
古いURLから新しいURLへのリダイレクトを維持する期間を長く設定することで、検索エンジンや他のWebサイトのリンクが新しいURLに更新されるまでに十分な時間が確保できます。一般的には6ヶ月以上または1年以上といった期間が適切とされています。
一時的な移動(302リダイレクト)の場合
リダイレクトを維持する期間は比較的短く設定。Webサイトが一時的なメンテナンスなどの理由で古いURLが使用できない場合に、ユーザーが新しいURLにアクセスするために利用されます。一般的には数日から数週間程度の期間に設定するのがいいでしょう。
ただし、具体的な期間は状況や要件によって異なるため、各Webサイトやプロジェクトの特定のニーズに基づいて設定する必要があります。
Webサイトのアナリティクスデータやトラフィックの変動、検索エンジンのクロールの頻度などを分析し、適切なリダイレクト期間を決定することが推奨されます。
状況に応じて期間を見直し、必要な場合はリダイレクトを解除しましょう。
リダイレクトがループしないようにする
リダイレクトがループしないようにするためには、以下の点に注意してください。
注意点①リダイレクトの設計を慎重に検討
リダイレクトの目的や必要性を明確にして、設計段階で潜在的なループの可能性を考慮する必要があります。適切なリダイレクトルールや条件を設定し、ループしないように予防策を取りましょう。
注意点②リダイレクトチェックを実施
リダイレクトが設定された後、実際に動作をテストしてループの有無を確認します。Webブラウザやツールを使用してループが発生していないか、リダイレクトのチェックをしてください。
注意点③条件付きリダイレクトを使用
ループの発生を防ぐために条件付きリダイレクトを使用します。例えば特定のクッキーの有無やリファラーの値に基づいてリダイレクトを行うなどで、条件を設定してループを回避できます。
注意点④リダイレクトループの監視
Webサイトのアナリティクスやログを監視して、リダイレクトループの兆候を早期に検知します。リダイレクトループが発生した場合は、Webサイト管理者が迅速に対処してループを解除できます。
注意点⑤適切なテストと監視の継続
リダイレクトの設定や変更を行った後も、定期的なテストと監視を継続しましょう。Webサイトやリダイレクトの仕組みに変更があった場合や、新しいページやリンクが追加された場合にもリダイレクトループが発生しないかを確認することが大切です。
※配信時に、これらの文章を太字+文章全体に黄色ハイライトをお願いします。
リダイレクトループは、Webサイトのパフォーマンスやユーザーエクスペリエンスに悪影響を与える可能性があるため、ループが発生しないように気をつけましょう。
リダイレクトは同テーマのWebページに遷移するように設定する
同テーマのWebページにリダイレクトするためには、以下の手順で実行しましょう。
手順①目的のURLを決める
リダイレクト先となる同テーマのWebページのURLを特定します。例えばリダイレクト元のURL「example.com/old-page」に対し、リダイレクト先のURLを「example.com/new-page」に指定するなどが適切です。
手順②リダイレクトの種類を選択
同テーマのWebページにリダイレクトする場合、恒久的な移動を示す301リダイレクトを使用するのが一般的です。これは検索エンジンや他のサイトが新しいページを正しく認識し、古いページの権威やランキングを新しいページに引き継ぐために利用します。
手順③リダイレクトの設定
リダイレクトの設定方法は、使用しているWebサーバーやプラットフォームによって異なります。
・Webサーバー(例: Apache)を使用している場合
Webサーバーの設定ファイルである「.htaccessファイル」を編集してリダイレクトルールを追加します。
ファイルを編集する際は慎重に行い、正しい文法と構文を使用してください。
例:
・WordPressを使用している場合
「Redirection」や「Simple 301 Redirects」などの、プラグインを使用してリダイレクトの設定を行いましょう。WordPressでそれぞれのプラグインをインストールし、「ツール」メニューからプラグインを選択します。「リダイレクトの追加」でリダイレクト元URLとリダイレクト先URLを入力して「リダイレクトを追加」ボタンをクリックしたら完了です。後の調整はプラグインの設定画面で行ってください。
手順④リダイレクトのテスト
リダイレクトの動作をテストするために、Webブラウザを使用して古いページのURLにアクセスし、正しいリダイレクトが新しいページに行われるかを確認します。
同じテーマのWebページにリダイレクトを設定することで、ユーザーが古いページにアクセスしても適切なページに誘導されるため、ユーザーエクスペリエンスの向上やSEO効果が期待できます。
不正なリダイレクトが自社サイト内にあると通知された時の対処法
自社サイト内に不正なリダイレクトがあると通知される場合は、以下の手順で対処してください。
手順①通知の内容を確認
不正なリダイレクトに関する通知には具体的な情報や詳細が含まれており、通知を注意深く確認してどのページやリンクが問題を引き起こしているのかを特定します。
手順②リダイレクトの原因を特定
不正なリダイレクトがなぜ発生しているのかを特定するために、問題のページやリンクを調査します。誤った設定、不正なコードの挿入、セキュリティ侵害、外部リンクの改ざんなどにより不正なリダイレクトが発生している可能性があります。
手順③リダイレクトを修正
不正なリダイレクトを修正するためには、原因に応じた対策を実施する必要があります。設定の見直しや修正、セキュリティパッチの適用、外部リンクの削除などを行いましょう。
手順④影響範囲の評価と修正
不正なリダイレクトが影響を及ぼしている範囲を確認して修正を行いましょう。特にSEOの観点から影響を受ける可能性があるため、検索エンジンのクロールやインデックスに適切な情報を提供するように修正しましょう。
手順⑤セキュリティの確認
もし不正なリダイレクトがセキュリティ侵害の結果として疑われる場合は、セキュリティチェックを実施して、他の潜在的な脆弱性や攻撃の手がかりを調査しましょう。セキュリティの問題が発見された場合は、セキュリティの専門家やWeb開発者に相談しましょう。
手順⑥変更のテストと監視する
リダイレクトの修正や変更を行った後、適切な動作を確認するためにテストを実施しましょう。定期的にサイトを監視して、不正なリダイレクトが再発しないように注意してください。
問題が発生した時でも慌てることなく、上記の手順で冷静に対処しましょう。
よくあるリダイレクトについての質問
リダイレクトに関して、異なる状況やニーズによってさらに具体的な情報が必要になる場合も少なくありません。
リダイレクトについての質問の中でも、特に代表的なものを3つ紹介します。
リダイレクトはページがもつSEO評価を受け継ぐ?
リダイレクトを行うと、ページのSEO評価を受け継ぐことができます。
検索エンジンの視点から見ると301リダイレクトは「恒久的な移動」を示すものであり、古いページのURLが新しいページのURLに変更されたということになります。
検索エンジンはこの情報を受け取って、新しいページに古いページの権威やランキングを移行させます。
検索エンジンはリダイレクト元のページのSEO要素を、新しいページに対して適用することで、新しいページのランキング向上に寄与します。
ただし、リダイレクトが正しく設定されていることが必要です。
正しく設定されていない場合、検索エンジンはリダイレクトを適切に認識できず、SEO効果が十分に発揮されません。
検索エンジンはユーザーエクスペリエンスやコンテンツの質を評価してランキングを決定しているため、質の高いコンテンツを提供することが重要です。
リダイレクトが一時的なものである場合、検索エンジンは一時的な移動として認識し、古いページのランキングは持続されません。そのため、恒久的な移動を示す301リダイレクトを使用することが推奨されます。
問題なくリダイレクトが設定されているか確認する方法は?
リダイレクトが正しく設定されているかを確認するためには、以下の方法を試してみましょう。
方法①直接アクセス
リダイレクトされるページのURLを直接ブラウザのアドレスバーに入力し、正しいページにリダイレクトされるかどうかを確認します。またはリンクや検索結果からリダイレクトされるページにアクセスしてください。
方法②ブラウザの開発者ツールを使用
主要なブラウザ(Google Chrome、Firefox、Safariなど)の開発者ツールを開き、ネットワークタブを表示します。該当するページのURLを入力してネットワークタブのリクエストとレスポンスを確認し、リダイレクトが発生した場合は、ネットワークタブにリダイレクトのステータスコードやリダイレクト先のURLが表示されます。
方法③オンラインツールを使用
オンラインのリダイレクトチェッカーツールを使用すると、指定したURLへのアクセス時に発生するリダイレクトを検出し、詳細な情報やステータスコードが提供されます。
方法④SEOツールの使用
SEOツールやウェブサイト分析ツールを使用してリダイレクトの有無や設定状況の確認が可能です。ページのステータスコードやリダイレクトチェーンを表示し、問題のあるリダイレクトを特定できます。
以上の方法を使用し、もしリダイレクトが意図した通りに動作していない場合は、設定やコードを再確認し、必要に応じて修正してください。
リダイレクトはどのような優先順位になっている?
1.サーバーサイドリダイレクト
サーバーサイドリダイレクトが最も優先されます。Webサーバーの設定やプログラムによって処理されるため、リクエストがリダイレクトされる前にユーザーエージェント(ブラウザなど)に通知します。
2.クライアントサイドリダイレクト
クライアントサイドリダイレクトは、HTMLのメタリフレッシュタグやJavaScriptのリダイレクトコードを使用して実行されます。ブラウザによって処理されるため、リクエストがサーバーに到達してからリダイレクトが発生します。
3.キャッシュされたリダイレクト
ブラウザやプロキシサーバーなどがリダイレクトをキャッシュした場合、そのキャッシュされたリダイレクトが最優先になることもあります。キャッシュはリクエストをサーバーに送信する前に確認されるため、サーバーサイドやクライアントサイドのリダイレクトよりも効率的です。
以上が一般的な優先順位ですが、環境や設定によって異なる場合もあります。
異なる種類のリダイレクトが同時に設定されている場合は、優先順位が特定の状況やブラウザの実装によって変化します。
重要なポイントはリダイレクトが正しく設定されていることと、ユーザーエクスペリエンスを損なわないようにすることです。
必要に応じて適切なリダイレクト方法を選択し、テストと監視を行って適切に設定しましょう。
まとめ
リダイレクト設定は、Webページの削除やURLの変更、一時的なアクセス不能などに有効な手法です。
これにより、ユーザーはアクセスエラー画面ではなく、新しいページや代替ページに案内されるため、離脱や検索エンジンからの評価の低下を防ぐことができます。
・新旧ページのリダイレクトは同じテーマのページ同士で行う
・リダイレクトループに注意
・リダイレクトの維持期間は1年以上に設定
以上の点に留意してリダイレクトを設定してください。
適切なリダイレクト設定によりユーザーの利便性を向上させ、検索エンジンからの評価も維持しましょう。
リダイレクトについて理解し、自社サイトの運用に活かしましょう。
「その他代表的なHTTPステータスコードについて」はこちらの記事をご覧ください。