近年、X(旧Twitter)やInstagramなどのSNSで目立ってきたのが、PR漫画の活用。
商品の紹介や体験をマンガで伝えるものから、オリジナルの恋愛やユーモア漫画まで、多岐にわたる内容で、読んでいる最中に、実はこれが広告だったと気付くことも少なくありません。
PR漫画を利用することで、消費者に押し付けがましく感じさせず、製品やサービスの情報を自然に伝える、新しいマーケティングの形が注目されています。
さらに、大量のフォロワーを持つ漫画家インフルエンサーがPR漫画を投稿することにより、その影響力を借りて多くの人々に伝わる可能性が高まっています。
この度、SNSやWeb上で公開された漫画家インフルエンサーのPR漫画の実例をいくつか紹介します。
これを見て、マンガを用いたマーケティングを考えている方には参考にしていただければ幸いです。
PRにマンガを使用する4つのメリット
01. ユーザーの目にとまりやすい
PR漫画はビジュアル要素を豊富に含むため、ユーザーの目を引きやすいです。
カラフルなイラストやキャラクター、魅力的なストーリーテリングが人々を引き寄せ、広告の中で目立つ存在となります。これにより、広告が無視されず、ユーザーの興味を引くことができます。
02. 内容をわかりやすく伝えられる
漫画は簡潔かつわかりやすい形式で情報を伝えるのに適しています。
視覚的な要素を組み込むことで、複雑なアイデアや製品の特徴を明確に表現できます。言葉だけの広告よりも、漫画は視覚的なメッセージを効果的に伝え、受け手に理解しやすい形式となります。
03. 多くの情報を一度に伝えられる
漫画は複数のパネルを組み合わせることで、多くの情報を一度に伝えることができます。
キャラクターの対話やアクションを通じて、製品のメリット、特長、使用方法などを同時に伝えることができます。これにより、広告スペース内で多くの情報を凝縮して伝えることができます。
04. 擬似体験効果を得られやすい
漫画は読者にストーリーの中に没入させ、擬似的な体験を提供するのに適しています。
製品やサービスを漫画の物語に組み込むことで、読者はその体験を共有し、製品の魅力を実際に感じることができます。これにより、製品の実際のメリットを伝えるだけでなく、読者との感情的なつながりを築くことも可能です。
PRにマンガを使用する3つのデメリット
01. 情報量に制限がある
PRマンガは視覚的なメディアであり、テキストよりも情報を制約された空間に配置する必要があります。このため、複雑な情報や詳細な説明を提供する際には制限が生じます。
特に専門的なトピックや製品に関する深い情報を伝える場合、情報が不足してしまう可能性があります。
02. 時間とリソースがかかる
漫画の制作には時間とリソースがかかります。
プロの漫画家やデザイナーを雇う必要がある場合、制作コストが高騰する可能性があります。また、ストーリーボード、キャラクター設計、カラーリングなどの段階的なプロセスが必要です。
そのためには、予算や計画の面で適切なリソースが必要です。
03. 不快だと思われる可能性がある
一部の視聴者や読者にとって、広告漫画はうるさい、うざい、または不快に感じる可能性があります。特に広告が過度に侵略的である場合、読者の嫌悪感を引き起こす可能性があります。
広告のストーリーテリングやキャラクターが不適切である場合、広告は逆効果となり、企業の評判に悪影響を及ぼすことがあります。
PRマンガを使用すると効果的なケース
PRマンガを使用すると効果的なケースをご紹介します。
商品体験レポート
漫画家インフルエンサーに商品を試してもらい、そのフィードバックをマンガ形式で共有します。
ただのメリットだけでなく、デメリットも明確に伝えることで、より信頼感を持たせ、読者に共感を呼び起こします。
子供用品、日用品、食品、美容関連、アプリなど、多岐にわたる商品の紹介に利用できる方法です。
イベントレポートマンガ
特定の店舗やイベントにインフルエンサーを招待し、その体験をマンガで伝えるプロモーション方法。
家族向けイベントなどでは、子供の反応や、保護者の視点からの便益も伝えることができます。
実際の写真と組み合わせることで、よりリアルな雰囲気を出すことも可能です。
オリジナル恋愛マンガ
恋愛マンガ風のスタイルで、商品を組み込んで描かれるストーリー。
商品をストーリーに自然に取り入れることで、読者にスムーズにプロモーションが行えます。
直接的な訴求は難しい反面、強く広告を感じさせないので、拡散の可能性が高まります。
美容、ファッション、飲食品など、多くのジャンルでの活用が考えられます。
オリジナルユーモアマンガ
ギャグセンスを活かしたマンガを制作してもらい、商品をテーマにしたユニークな内容を展開します。
読者が商品に興味を持たない場合でも、面白さに引き込まれることが多く、認知の拡大や認識の向上を促します。
さらに、商品の特徴を強調しながら面白く伝えるという方法も存在し、商品の理解を深めながらも広がりを持たせる内容も考えられます。
宣伝用マンガの制作や運用にかかる費用の相場
当然のことながら、宣伝用マンガの外部委託には費用がかかります。漫画広告の外部制作における費用の一般的な範囲は以下の通りです。
- 制作会社:1ページあたり5,000円から10,000円
- クラウドソーシング:1ページあたり5,000円から30,000円
- フリーランス:1ページあたり5,000円から30,000円
依頼費用は、選択した相手の実績や制作したい漫画の内容、および必要な作業量によって異なります。従って、明確な価格を一概に示すことは難しく、複数のクリエイターに見積もりを依頼し、自社の希望や予算に合った相手を見つけることが大切です。
PRマンガの効果的な活用方法
PRマンガは、漫画広告は紙媒体だけでなく、Web上でも見る機会が増えました。
デジタルマーケティングにおけるマンガと漫画広告の活用シーンの一例を挙げて解説します。
Webサイト・ランディングページ
WebサイトやLPに漫画を組み込むことで、訪問者に情報を魅力的な形式で提供できます。漫画を使うことで、ストーリー性や視覚的要素を活用し、訴求力を高め、ユーザーエンゲージメントを向上させることができます。
メルマガ
メルマガに漫画を取り入れることで、読者の興味を引き、クリック率を向上させることができます。マンガを用いてストーリーを伝え、商品やサービスに関する情報を魅力的に紹介することができます。
バナー広告
バナー広告にマンガを組み込むことで、視覚的な引力を高め、ユーザーの注意を引くのに役立ちます。クリエイティブな漫画を使って商品やキャンペーンの魅力を伝え、クリックスルー率を向上させることができます。
SNS
SNSは視覚的なコンテンツの共有に適しており、漫画はユーザーの関心を引くのに効果的です。ブランドのストーリーを短い漫画で伝え、ユーザーのエンゲージメントを促進するために使用できます。
YouTube
YouTubeはビデオコンテンツが主要なプラットフォームであり、アニメーション漫画広告は視聴者の関心を引きつけるのに適しています。ストーリーを通じて製品の魅力を伝え、視聴者に印象を残すことができます。
これらの事例は、デジタルマーケティングにおける漫画やマンガ広告の活用方法を示す一部です。漫画は視覚的で魅力的なコンテンツを提供し、ブランドのストーリーを効果的に伝えるのに役立ちます。適切に活用することで、ユーザーエンゲージメントを向上させ、製品やサービスの宣伝を効果的に行えます。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回取り上げた事例は一例に過ぎませんが、他にも様々なフォーマットの漫画広告が存在します。
SNSの漫画家を駆使したマーケティング戦略で大きな効果を期待するには、商品やターゲットに合わせた適切な漫画広告のフォーマットを選択することが鍵となります。