ウェブサイトやアプリの運営において、トラフィックの分析は欠かせない要素となっています。
その中でも「ユニークユーザー(UU)数」という指標は特に重要ですが、具体的にはどのようなものなのか、また他の指標とはどのように異なるのか、初めての方には難しく感じるかもしれません。
この記事では、ユニークユーザー数の定義や他の指標との違い、そしてユーザーを増やす方法について詳しく解説します。
ユニークユーザーとは
ユニークユーザー(UU)は、特定の計測期間内にあるWEBサイトにアクセスしたユーザーの総数を示す指標です。
「Unique User」の略で「UU」とも呼ばれます。WEBページの分析において多くの指標が存在しますが、ユニークユーザーの特徴として、同じ計測期間内で同一のユーザーが何度も訪れても、カウントは「1」として扱われます。
ユニークユーザー数の計測の仕方
ユニークユーザー数は、特定の期間内に特定のWEBサイトを訪れた異なるユーザーの総数を示す指標です。
この指標は、同じユーザーが何度もサイトを訪れても1回としてカウントされるため、サイトの実際の訪問者数を知るための重要な指標となります。例えば、1日に10回同じユーザーが訪れた場合、ユニークユーザー数は1とカウントされ、ページビュー数は10とカウントされます。 |
ユニークユーザー数の計測は、主にWEBサイトのアクセスログ解析ツールを利用して行われます。
アクセスがあるたびに、その情報はWEBサーバーにログとして保存されます。このログ情報をもとに、Googleアナリティクスや他の解析ツールを使用してユニークユーザー数を計測します。
計測の際には、ユーザーのブラウザに保存されるCookieやIPアドレス、ホスト名などの情報を利用して、同一のユーザーかどうかを判断します。これにより、同じユーザーによる複数回のアクセスを1回としてカウントすることができます。
ユニークユーザー数の目安
ユニークユーザー数は、WEBサイトの人気や認知度を示す指標として非常に有用です。
高いユニークユーザー数は、多くの人々がそのサイトを知っていること、または興味を持って訪れていることを示します。また、ユニークユーザー数とページビュー数の比較を通じて、1人のユーザーが平均でどれだけのページを閲覧しているのかを知ることができます。
この情報は、サイトのコンテンツの魅力やユーザビリティの評価に役立ちます。ユニークユーザー数の目安としては、同じ業界やカテゴリの他のWEBサイトとの比較や、過去のデータとの比較を行うことで、その数値が適切であるかどうかを判断することができます。
新しいアプリの宣伝キャンペーンを開始するにあたり、6ヶ月で1000回のダウンロードを目標としましょう。アプリ業界のランディングページの変換率(CVR)は、大体5%とされています。このデータを基に、20人の訪問者のうち1人がアプリをダウンロードすると見込まれます。この計算に基づくと、6ヶ月での1000回のダウンロード目標を達成するためには、合計20,000人の訪問者が必要です(1000ダウンロード x 20人)。さらに細かく分解すると、1ヶ月あたり約3,333人、1週間あたり約833人の訪問者が必要となります。 |
このアプローチを使用すると、特定の目標(この場合はアプリのダウンロード)に合わせて、期間ごとのユニークユーザーの目標を設定することができます。
セッション数・ページビュー数の違いとは
ユニークユーザー(UU)とは、特定の期間内にウェブサイトやアプリを訪れた異なるユーザーの数を指します。
このユニークユーザーの対義語としては「リピートユーザー」が挙げられます。リピートユーザーは、特定の期間内に複数回同じウェブサイトやアプリを訪れるユーザーを指す言葉です。
【ユニークユーザー数とセッション数・ページビュー(PV)数の違い】
ユニークユーザー数(UU) | ある期間内にウェブサイトやアプリを訪れた異なるユーザーの数。1人のユーザーが何度訪れても、1回としてカウントされます。 |
セッション数 | ユーザーがウェブサイトやアプリを訪れてから離れるまでの1回の活動を指します。1人のユーザーが何度も訪れると、その都度セッションとしてカウントされます。 |
ページビュー数(PV) | ウェブサイトの特定のページが表示されるたびにカウントされる数。1つのセッション中に複数のページを閲覧すると、その都度PVとしてカウントされます。 |
これらの指標を理解し、適切に分析することで、ウェブサイトやアプリの利用状況やユーザーの行動を正確に把握することができます。
ユニークユーザー数を調べるには
ユニークユーザー数を分析するならGoogleアナリティクス
Googleアナリティクスは、ウェブサイトのトラフィックやユーザー行動を分析するための無料ツールです。
このツールを使用すると、ユニークユーザー数やページビュー数などの様々なデータを取得することができます。
特に、ユニークユーザー数を知りたい場合、Googleアナリティクスは最も信頼性が高く、多くのウェブマスターやマーケターに利用されています。
ユニークユーザーとアクティブユーザーとの違い
アクティブユーザーは、一定期間内にサイトやアプリを活発に利用しているユーザーの数を示す指標です。ユニークユーザーがサイトの訪問者数を示すのに対し、アクティブユーザーはその中でどれだけのユーザーが実際に活動しているかを示す指標となります。
ユニークユーザーと新規ユーザーとの違い
ユニークユーザーは、一定期間内にサイトを訪れた異なるユーザーの数を示すもので、新規ユーザーはその期間内に初めてサイトを訪れたユーザーの数を示します。つまり、新規ユーザーはユニークユーザーの一部となります。
ページ別ユニークユーザー数の違い
ウェブサイト内の各ページには、異なるユニークユーザー数が存在します。
例えば、トップページと商品ページ、ブログページなど、それぞれのページで訪れるユーザーの数や属性が異なるため、ページ別のユニークユーザー数を分析することで、どのページがユーザーにとって魅力的であるか、またどのページが改善の余地があるかを知ることができます。
インスタグラムのユニークユーザーを分析する「インサイト機能」
インスタグラムは、ビジネス活動を行うユーザーに向けて、詳細な分析機能を提供しています。この「インサイト機能」を活用することで、投稿や広告の効果を具体的な数字で把握することが可能です。
特に、ユニークユーザー数は「ユニークアカウント」として表示され、それぞれの投稿や広告をクリックしたユーザーの総数を示しています。これに対して、広告がどれだけの回数表示されたかを示す指標は「インプレッション」と呼ばれます。
さらに、投稿や広告を実際に閲覧したユーザーの数を「リーチ」として、また、投稿や広告からユーザープロフィール画面がどれだけ閲覧されたかを「プロフィールビュー」という指標で確認することができます。
インスタグラムをビジネスツールとして活用する際には、これらの指標を適切に解析し、効果的な広告戦略や情報発信を行うことが求められます。
ユニークユーザーを増やす方法
ユニークユーザー数を増加させるためには、まず自社サイトの認知度を高めることが不可欠です。
以下は、ユニークユーザー数を増やすための具体的な方法です。
リスティング広告の最適化
これまで注力していなかったキーワードをターゲットにして、ユーザーの目に触れる機会を増やすことが重要です。
SNSを活用する
SNSを利用して情報を拡散し、フォロワーやユーザーを自社サイトに誘導することで、新しいユーザーを獲得することができます。
既存ユーザーへのアプローチ
過去にサイトを訪れたが、最近アクセスが少なくなってしまったユーザーに対して、メルマガや特別なクーポンの提供などを通じて再度サイトを訪れるきっかけを作ることが効果的です。
まとめ
ユニークユーザー数は、一定期間内にウェブサイトやアプリを訪れた異なるユーザーの数を示す指標です。これは、ページビューやセッション数などの他の指標とは異なり、実際の訪問者数を把握するためのものです。ユーザーを増やすためには、ターゲット層の特定やコンテンツの最適化など、さまざまな施策が必要です。