こんにちは!「ロジックツリー」という言葉を聞いたことがありますでしょうか?
仕事をしていると、ロジカルに考えなければいけないシーンが結構あって、その中でロジックツリーは、事象の分析、問題の特定、目標設定、課題解決までまとめることができるフレームワークです。
ロジックツリーの使い方をマスターして、論理的に考える力を覚えましょう!
ロジックツリーとは?
ロジックツリーとは、問題を木の幹と枝葉に例えてツリー状に表現し、問題が起きていることの原因や解決策を論理的に導くフレームワークです。
1つの物事を細かく分解していくことによって、問題の原因や解決策を洗い出しやすくすることができる便利なツールです。
ロジックツリーを使用するメリット4点
ロジックツリーを使用することで、主に4つのメリットがあります。
メリット1.問題の全体を把握できる
問題をツリー状に描くことで問題の全体像が把握できるようになります。
チームメンバーの中で問題の解釈が異なる、といった認識のずれを解消することができます。
メリット2.問題の原因を特定できる
ロジックツリーを利用すれば、問題を掘り下げることが容易になるため、関連している原因が一目でわかるようになります。
メリット3.優先順位がわかる
ツリー上に問題を表すことで、解決の優先順位がつけやすくなることもメリットです。
この問題は影響度が大きいから先に進め、影響が小さいものは次に回す、などのスケジュールが立てやすくなります。
メリット4.チーム全体で共通言語化できる
問題の全体像が一覧表示されているためチームメンバー間で共有がしやすくなります。
解決するための経緯や背景がひと目で分かるため、問題解決のために各メンバーが共通言語で動きやすくなります。
ロジックツリーのパターン4つ
ロジックツリーには、目的に応じて4つのタイプがあります。
要素分解ツリー
要素分解ツリーとは、物事の要素を分解していき、要素を網羅的に把握するためのロジックツリーです。
カテゴリーをさらに細かく分類していくことで様々な要素が存在することがわかります。
原因追求ツリー
原因追求ツリーとは、問題に対して原因を並べ、根本的な原因が何かを突き止めるために使用します。
問題に対して、なぜこんなことが起きたのかがわからない時、原因追及ツリーを使って原因を特定していきます。
問題解決ツリー
問題解決ツリーは、問題に対して改善策を挙げていくためのツリーです。
原因究明ツリーと考え方が似ていますが、問題解決ツリーは次の具体的なアクションを導き出すためのロジックツリーです。
KPIロジックツリー
KPIロジックツリーは、主要な業績指標(KPI)を可視化し、組織の目標に対する進捗を追跡するための図表です。これは、組織のパフォーマンスを評価し、戦略的な意思決定をサポートするのに役立ちます。
ロジックツリーの作り方
では、ロジックツリーの作り方について解説します。
1.全体像をざっくり作る
ここで大雑把な流れを書きだしましょう。
まだ細かいことを気にする必要はありません。筋が通っていなくてもOKです。
細かいことはのちのステップで洗い出すので、とにかく数を出すことを徹底しましょう。
2.ブレインストーミングを行う
ブレストの段階でも細かいことを気にする必要はありません。
アイデアを練るというより、アイデアの数を出すことが大事です。
全く役に立たなそうなアイデアや第三者の無責任なアイデアも気にすることなく、どんどんメモしていきましょう。
意外なところから気づきがあることが多々あるからです。
3.因果関係が繋がっているかをチェック
ロジックツリーは左側をスタートして右側に向かって解決策を細分化していく流れです。
その際、原因と解決策が因果関係でつながっているかをチェックしましょう。
4.解決策の優先順位を付ける
そして最後に、一番右側に上がった解決方法に優先順位を付けていきます。
問題解決に関して影響の大きいものから優先順位を付けます。
優先順位を付けることで解決策のフローがまとまり、実行しやすくなります。
ロジックツリー作成時の注意点
ロジックツリーを作成する際には、注意すべき点があります。
失敗することのないよう、以下の点に気をつけましょう。
MECEであるか?
MECEとは「重複がなく、漏れがないこと」をさしています。
問題を要素分析していくロジックツリーには抜け漏れがあってはいけません。
M:Mutually(相互に)E:Exclusive(重複せず)C:Collectively(全体的に)E:Exhaustive(漏れがない)
この中で「重複せず」がポイントです。
例えば、年齢・性別による分類は単独の分類であれば重複はありませんが、複合的に考えると「10代の男性」と「10代の女性」で年齢項目が重複してしまいます。
この点には注意が必要です。
ただ、状況によりMECEを保つことが難しいことがあります。
100%の完璧を目指すのではなく、7割位のMECE感を目標にすると良いでしょう。
問題の定義を明確に
問題の定義が明確にできていないと、ロジックツリー全体が間違った方向に向かってしまいます。
そのため、最初の段階で問題となる部分は何かをすり合わせておくことが重要です。
仮説を立てる
要素を分解する際に大事なのが仮説を立てることです。
目に見える原因が特定できない場合、原因を仮説立てることにより、改善アクションを導き出すことができます。
包有関係・因果関係を意識する
ツリーの左右の要素の関係性を意識しましょう。
要素を分解するツリーでは右の要素の合計が左の要素とイコールである必要があります。
また、原因追求ツリーなどでは、右の要素が原因、左の要素、という関係を保ちましょう。
改善のアクションへと掘り下げる
問題解決ツリーにおいて、ロジックツリーの目的は課題改善のアクションを見つけることです。
最終的に業務内容に反映させるため、自分たちが何をやらなければいけないか、というゴールを意識して作成するといいでしょう。
以上の注意点を押さえて、ロジックツリーを作成しましょう。
では、実際に使用できるロジックツリーのテンプレートを紹介します。
ロジックツリーのテンプレート2選
まずはロジックツリーとはどんなものかを知るために、無料テンプレートをダウンロードできるサイトを2つご紹介します!
bizroute
実はエクセルでもロジックツリーが作成できることをご存知でしょうか?
エクセルでロジックツリーを作成する場合は、SmartArtを使用するか、図形描画で作成するのが簡単です。
こちらのサイトにいくつかテンプレートが用意されているので試してみると良いでしょう。
ferret
ferretはパワーポイント版のテンプレートがダウンロードできます。
パワポで一からデザインするのは大変なので、こういったテンプレートを元にご自身でカスタマイズすると工数が削減できます。
ワンクリックでパワポをダウンロードできます。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
ロジックツリーは問題の原因を特定し、視覚的に解決するためのフレームワークです。
事象の分析、問題の特定、目標設定、課題解決までまとめることができるため、論理的に物事を考える時にはおすすめのツールです。
今回ご紹介したテンプレートの中からご自身の使いやすいものを選んで試してみると良いでしょう。
問題の解決を明確にしたい時、ぜひロジックツリーを活用してみてください。
関連(外部サイト):ロジックツリー作成ツール【書き方と無料テンプレート付き】(ミロジャパン)