今回はマーケティングオートメーション(MA)について、詳しく解説します。MAとは、マーケティング活動を自動化するために使われる機能やツールのことです。
最近では多くの企業がMAを導入し、業務の効率化や成果の向上に繋げています。
しかし、MAを導入するには何が必要で、どうやって導入すればいいのでしょうか?また、導入することで得られるメリットやデメリットについても解説します。
この記事を読めば、MAについてより詳しく知ることができるはずです。ぜひご一読ください!
マーケティングオートメーション(MA)とは
MAとは
マーケティングオートメーション(MA)は、企業がマーケティング活動を効率化し、効果的に実行するためのソフトウェアや技術のことです。
MAは、リードの獲得や顧客との関係構築、セールスの促進などのタスクを自動化することで、マーケティングチームの作業負荷を軽減し、成果を最大化することを目的としています。
MAが普及した理由
以下の要因が、MAの普及に大きく貢献しています。
背景①:デジタルマーケティングの発展
インターネットの普及に伴い、デジタルマーケティングが急速に発展し、企業がオンラインで顧客との関係を築く重要性が増しています。MAは、このデジタルマーケティングの効果を最大化するツールとして注目されています。
背景②:顧客ニーズの多様化
顧客ニーズが多様化し、個々の顧客に合わせたパーソナライズされたマーケティングが求められるよられるようになりました。MAは、大量の顧客データを活用して、個々の顧客に適切なコンテンツを提供することができるため、この要求に応える効果的なソリューションとして広まりました。
背景③:データ分析技術の進化
データ分析技術の進化により、企業はより高度なマーケティング戦略を実行できるようになりました。MAは、リアルタイムでデータを収集・分析し、最適なマーケティング活動を自動で提案する機能を持っており、効果的な戦略を実現する上で重要な役割を果たしています。
背景④:コスト削減と効率化の要求
企業は、コスト削減と効率化を求められる状況にあります。
MAは、マーケティングチームの作業負荷を軽減し、ターゲットに対するリーチやエンゲージメントを向上させます。顧客獲得のコストを下げ、一人当たりの購入額を上げることで、コストパフォーマンスを改善する効果があります。
背景⑤:クラウドコンピューティングの普及
NTT東日本によると、「クラウドコンピューティングとは、クラウドコンピューティングとは、ソフトウェア・ハードウェアなどを自社で所有・管理せず、貸与を受ける形でその機能だけを使用する利用形態」です。
クラウドコンピューティングの普及により、企業はインフラを自社で保有することなく、高度なMAソリューションを手軽に導入できるようになりました。これにより、中小企業でもMAを導入しやすくなり、普及が加速しています。
MAとSFA・CRMの関係性
MA(マーケティングオートメーション)、SFA(営業支援システム)、CRM(顧客管理システム)は、それぞれ異なる目的で開発されたシステムですが、企業のマーケティングや営業、顧客管理において相互に関連し、連携して機能します。
MA(マーケティングオートメーション)とは
マーケティング活動を自動化・効率化するためのシステムで、リード生成、リード管理、メールマーケティング、SNSマーケティングなどの機能があります。
SFA(営業支援システム)とは
営業活動を効率化・効果的に行うためのシステムで、リードのフォローアップ、商談管理、見込み顧客のスコアリング、営業の成果分析などの機能があります。
CRM(顧客管理システム)とは
顧客情報の一元管理と顧客対応の効率化を目的としたシステムで、顧客情報の登録・管理、顧客対応履歴の記録、顧客対応のルーチン化などの機能があります。
これら3つのシステムは、連携して企業のマーケティング、営業、顧客対応の効率化と効果最大化を実現します。
例えば、MAで生成されたリード情報がCRMに蓄積され、営業チームがSFAを使ってリードをフォローアップするというプロセスが一般的です。
MA・SFA・CRMが連携する事例
リード生成と顧客情報の一元管理
MAシステムを使ってウェブサイトやランディングページからリードを獲得し、リード情報を自動的にCRMシステムに登録します。
これにより、顧客情報が一元管理され、営業チームやマーケティングチームが必要な情報に容易にアクセスできます。
リードスコアリングと営業フォローアップ
MAシステムでリードの行動や属性をもとにスコアリングを行い、SFAシステムにリードのスコアを共有します。
営業チームはSFAシステムを使って、スコアの高いリードを優先的にフォローアップし、効率的な営業活動を展開できます。
効果測定と戦略最適化
MAシステムの分析機能を活用してマーケティング活動の効果を測定し、そのデータをCRMシステムやSFAシステムと共有します。
これにより、営業チームとマーケティングチームはデータに基づいて戦略を最適化し、連携してより効果的なマーケティングと営業活動を展開できます。
【MAの機能】MAがリードにどのような良い影響を与えるの?
これらの機能は、MAシステムの主要なコンポーネントであり、リード獲得から営業成約までのプロセスを効率的かつ効果的に管理するために使用されます。
オンラインプログラミングスクールにおけるMA機能の具体例を以下に説明します。
リードジェネレーション
顧客データベースや見込み顧客リストを作成する機能で、ウェブサイト訪問者やSNSフォロワーなどからリードを獲得します。ウェブフォーム、ランディングページ、コンテンツマーケティング、SEO、SEM、SNSマーケティングなどの手法を用いてリードを獲得します。
ウェブフォーム
無料のプログラミング入門ガイドや体験レッスンへの登録フォームをウェブサイトに設置し、訪問者から名前やメールアドレスなどの情報を収集します。
コンテンツマーケティング
プログラミング言語の比較や学習方法に関するブログ記事を定期的に公開し、訪問者の興味を引き付け、メール購読や体験レッスンの申し込みにつなげます。
リード管理
獲得したリードのデータを一元管理し、顧客情報や行動履歴を分析する機能です。リードデータの整理や更新、セグメンテーションを行い、効果的なマーケティング施策を展開できるようにサポートします。
データベース管理
獲得したリードの情報を整理し、重複やエラーを排除。正確なリードデータを用いて効果的なマーケティング施策を展開します。
セグメンテーション
プログラミング経験や興味のある言語などの属性情報をもとにリードをグループ化し、各グループに合ったメールコンテンツを配信します。
リードナーチャリング
リードが購買に至るまでのプロセスを支援する機能で、リードの関心やニーズに合わせた情報提供やコンテンツ配信を行います。メールマーケティングやSNSマーケティングなどの手法を用いて、リードとのコミュニケーションを継続し、リードの購買意欲を喚起します。
メールマーケティング
無料ガイドや体験レッスンに登録したリードに対して、関連する情報やコース紹介を含むメールを定期的に送信し、リードの関心を維持・高めます。
コンテンツ
訪問者の興味や経験に応じて、ウェブサイト上のおすすめコースや記事を変更し、関心を引き付けます。
リードクオリフィケーション
リードの購買意欲や適合度を評価する機能で、営業チームがフォローアップすべきリードを特定します。リードスコアリングやプロファイリングなどの手法を用いて、営業リソースを最適に配分することができます。
リードスコアリング
コースページの閲覧回数や資料ダウンロード履歴などの行動データに基づいてリードに点数を付与し、購買意欲の高いリードを営業チームに引き渡します。
プロファイリング
職業や業界などの属性情報をもとに、営業チームが対象とするべきリードを特定します。
オートメーション
今までの流れにMAを追加することでさらに効果をあげることができます。
マーケティング業務を自動化する機能で、リードの獲得から育成、クオリフィケーションまでのプロセスを効率化します。メールキャンペーンやSNS投稿、リマーケティングなどのアクションを自動化し、マーケティング施策の効果を最大化します。
メールキャンペーン自動化
リードが特定の行動(例:特定コースページの閲覧)を行った際に、自動的に関連するメール(例:そのコースの割引情報)を送信する設定を行います。
SNS投稿自動化
新しいブログ記事の公開や学習者の成功事例、キャンペーン情報のシェアを定期的に行うようにスケジュールを設定し、SNSでの露出を高めます。
リマーケティング
訪問者がオンラインプログラミングスクールのウェブサイトを離れた後も、関連する広告を表示し、再訪問やコースへの登録を促します。
MAを導入する7つのメリット
MAを導入することで、以下のようなメリットがあります。
メリット①:効率化と作業負荷の軽減
MAは、メールマーケティングやソーシャルメディアマーケティング、リード管理などのタスクを自動化することで、マーケティングチームの作業負荷を軽減します。これにより、チームはより戦略的な業務に集中し、マーケティング活動全体の効率化を実現できます。
メリット②:顧客ターゲティングの精度向上
MAは、顧客の行動データや属性データをリアルタイムで収集・分析し、ターゲットに合わせた最適なコンテンツやアプローチを提案します。これにより、顧客へのアプローチの精度が向上し、コンバージョン率やリテンション率の向上が期待できます。
メリット③:ROI(投資対効果)の向上
効率的なマーケティング活動により、リード獲得や顧客との関係構築が円滑に進みます。また、効果測定機能を使って、マーケティング活動の成果を定量的に把握することができます。これにより、投資対効果が向上し、企業の利益につながります。
メリット④:データに基づく意思決定
MAは、マーケティング活動の効果を詳細に分析し、データに基づく意思決定をサポートします。これにより、企業はより効果的なマーケティング戦略の立案や改善が可能になります。
メリット⑤:セールスとマーケティングの連携強化
MAとSFA、CRMの連携により、セールスチームとマーケティングチームが効果的に情報共有や連携を行うことができます。これにより、営業活動やマーケティング活動の効果が最大化され、企業全体のパフォーマンスが向上します。
メリット⑥:顧客ライフサイクルの管理
MAシステムは、顧客ライフサイクル全体を管理し、それぞれのフェーズに応じたマーケティング施策を実施できます。顧客の獲得から維持、アップセル、クロスセルまで、顧客価値を最大化するための戦略を展開することが可能です。
メリット⑦:A/Bテストや多変量テスト
MAシステムを活用して、メールキャンペーンやランディングページのA/Bテストや多変量テストを容易に実施できます。これにより、最適なコンテンツやデザインを見つけ出し、効果的なマーケティング活動を展開することができます。
MAを導入する6つのデメリット
デメリット①:導入コスト
MAシステムの導入には、初期費用や月額費用が発生します。また、カスタマイズや独自の機能追加が必要な場合は、追加コストがかかることがあります。これらのコストが企業の予算に適合するか慎重に検討する必要があります。
デメリット②:分析スキルや知識が必要
MAシステムを効果的に活用するには、マーケティング戦略やデータ分析、システム操作に関する知識やスキルが必要です。適切な知識やスキルを持ったスタッフがいない場合、MAシステムを十分に活用できない恐れがあります。
デメリット③:システムとの整合性
既存のCRMやSFAなどのシステムとMAシステムがうまく連携できない場合、データの一元管理や効率的な業務プロセスが実現できません。導入前にシステム間の整合性を確認し、必要に応じてカスタマイズや調整を行う必要があります。
デメリット④:社内の抵抗
MAシステムの導入により、業務プロセスが変更されることがあります。これにより、社内で抵抗感や不安が生じることがあります。十分な説明や研修を通じて、スタッフの理解を得ることが重要です。今まで、管理していた名刺をツールに情報を入力する等のタスクも生まれます。
デメリット⑤:情報セキュリティ
MAシステムは、顧客情報や業務データを一元管理するため、情報セキュリティが重要です。システム導入時には、セキュリティ対策を十分に検討し、顧客情報の漏洩や不正アクセスを防ぐ必要があります。
デメリット⑥自動化のリスク
MAシステムに過剰に依存し、すべてのマーケティング活動を自動化しすぎると、顧客とのコミュニケーションが冷淡になり、顧客満足度が低下する恐れがあります。自動化と人間のコミュニケーションのバランスを適切に保つことが重要です。
MAを比較・検討・導入するまでの流れ
MA(マーケティングオートメーション)を比較・検討・導入するまでの流れを以下に説明します。
手順①:ニーズの明確化
導入するMAツールが自社のビジネスやマーケティング戦略に適合するかどうかを検討するため、まずはニーズを明確化します。
どのような機能が必要か、どの程度の予算が許容されるか、どのような目標を達成したいかなどを整理しておきましょう。
手順②:市場調査
MAツールの市場を調査し、主要なプロバイダーや機能を把握します。ツールの特徴や価格帯、サポート体制などを比較し、リストアップします。
手順③:評価基準の設定
導入候補のMAツールを評価するための基準を設定します。機能性、拡張性、使いやすさ、価格、サポート体制などが評価基準となります。
手順④:製品デモやトライアルの利用
候補となるMAツールの製品デモやトライアル版を利用します。実際に機能を試し、使いやすさや互換性を確認します。
手順⑤:ベンダーとの交渉
最終的に選定したMAツールのベンダーと交渉し、価格や契約内容を詰めます。カスタマイズや追加機能の要望、サポート体制の充実度などを確認しましょう。
手順⑥:導入計画の立案
導入前の準備や導入後の運用方法を計画します。スタッフの研修やデータの移行、組織内の役割分担など、導入に伴うタスクを明確化しましょう。
手順⑦:導入と運用
導入が完了したら、MAツールを運用していきます。運用を開始したら、継続的にデータを分析し、改善点を見つけて運用を最適化していくことが重要です。
手順⑧:成果の測定と改善
MAツールの導入による成果を定期的に測定し、運用の改善を行います。リード獲得数、コンバージョン率、ROI(投資対効果)などの指標をもとに、運用の効果を検証します。
また、新しい機能や戦略が必要になった場合、柔軟に導入していくことが望ましいです。
手順⑨:検証とフィードバック
導入後のMAツールの運用を継続的に検証し、組織内のステークホルダーからフィードバックを収集します。このフィードバックをもとに、改善やカスタマイズを行い、より効果的な運用を目指します。
手順⑩:継続的な最適化
マーケティング環境や業界動向は常に変化しているため、継続的に最適化を行うことが重要です。ツールの機能アップデートや新しいマーケティング戦略の取り入れなど、柔軟に対応しましょう。
これらのステップを経て、MAツールを比較・検討・導入し、効果的なマーケティング活動を展開していくことができます。
導入後も継続的な改善や最適化を行うことで、MAツールのパフォーマンスを最大限に引き出し、ビジネスの成長を支えることができます。
マーケティングオートメーション(MA)選びを失敗しないための5つの比較ポイント
MA(マーケティングオートメーション)ツールを比較する際に重要なポイントを以下にまとめます。
ポイント①:機能性
各MAツールが提供する機能を比較し、自社のニーズに合ったツールを選択します。リードジェネレーション、リード管理、リードナーチャリング、リードクオリフィケーション、オートメーションなど、必要な機能が網羅されているかを確認しましょう。
ポイント②:使いやすさ
操作性やユーザビリティを考慮し、簡単に運用できるツールを選びます。また、チームメンバーがすぐに学習できるインターフェイスやドキュメントが整備されているかも重要です。
ポイント③:拡張性
ビジネスが成長するとともに、必要な機能やツールが増えることが予想されます。将来的に機能を追加できるか、他のソフトウェアやAPIと連携できるかを確認しましょう。
ポイント④:価格
予算に合ったMAツールを選択することが重要です。料金プランや追加コストが明確であることを確認し、総費用が予算内に収まるか検討しましょう。
ポイント⑤:サポート体制
問題が発生した際に迅速かつ適切なサポートが受けられるかを確認します。サポートの種類(チャット、電話、メールなど)や対応時間、言語対応、専任担当者の有無などを比較しましょう。
マーケティングオートメーション(MA)用語14選
用語①:シナリオ
シナリオとは、MAツールで使用する自動化プログラムのことを指します。
具体的には、特定のアクションに対して自動的に返信や反応をするプログラムを指します。例えば、特定のキーワードが含まれたメールが届いた際に、自動的に特定の返信メールを送信するシナリオが考えられます。
用語②:スコアリング
スコアリングとは、リードの質を評価するための指標のことを指します。
MAツールでは、リードの属性や行動履歴などをもとに、スコアリングを行い、優先度の高いリードを抽出することができます。
用語③:リスト
リストとは、顧客や見込み客の名前や連絡先などの情報が記載されたデータのことを指します。
MAツールでは、リストをインポートして、メールやキャンペーンのターゲティングに利用することができます。
用語④:ホットリード
ホットリードとは、購買意欲が高く、購入に至る可能性が高い見込み客のことを指します。
MAツールでは、スコアリングなどをもとに、ホットリードを抽出することができます。
用語⑤:MQL
MQL(Marketing Qualified Lead)とは、マーケティング部門が扱う見込み客のことを指します。
MAツールでは、リードの質を評価し、MQLとしてマーケティング部門に引き渡すことができます。
用語⑥:SQL
SQL(Sales Qualified Lead)とは、営業部門が扱う見込み客のことを指します。
MAツールでは、MQLから更にリードの質を評価し、SQLとして営業部門に引き渡すことができます。
用語⑦:SAL
SAL(Sales Accepted Lead)とは、営業部門が承認した見込み客のことを指します。
MAツールでは、SQLから更に営業部門のニーズに合わせて、SALとして引き渡すことができます。
用語⑧:トラッキング
トラッキングとは、ウェブサイトやメールなどのアクション履歴を追跡することを指します。
MAツールでは、トラッキングデータを収集し、スコアリングやターゲティングなどに利用することができます。
用語⑨:Cookie
Cookieとは、ウェブサイトの利用履歴などの情報を一時的に保存するためのデータのことを指します。
MAツールでは、Cookieを利用して、ウェブサイトやメールのトラッキングなどを行うことができます。
用語⑩:オプトイン
オプトインとは、利用者が自発的に同意した場合に限り、メールや広告などの情報を送信することができるという規定のことを指します。
MAツールでは、オプトインの設定を行い、同意を得た利用者に対してのみメールを送信することができます。
用語⑪:オプトアウト
オプトアウトとは、利用者が自分自身でメールや広告などの情報を受信しないようにすることを指します。
MAツールでは、オプトアウトの設定を行い、利用者がオプトアウトを選択した場合には、以降のメール送信を停止することができます。
用語⑫:データクレンジング(リストクレンジング)
データクレンジングとは、リスト内の誤った情報や重複した情報などを取り除くことを指します。
MAツールでは、データクレンジング機能を利用して、リストの品質を高めることができます。
用語⑬:HTMLメール
HTMLメールとは、テキストだけでなく、画像やリンク、装飾などを含む、見た目が豊かなメールのことを指します。
MAツールでは、HTMLメールの作成が可能であり、ターゲティングやスケジューリングなどを行うことができます。
用語⑭:API
API(Application Programming Interface)とは、アプリケーション同士が情報を共有するためのインターフェースのことを指します。
MAツールでは、APIを利用して、外部サービスとの連携やカスタマイズを行うことができます。
マーケティングオートメーション(MA)ツールでおすすめ5選
ツール①:Marketo
Marketoは、Adobeが提供する包括的なマーケティングオートメーションツールです。
リード管理、メールマーケティング、リードナーチャリング、リードスコアリングなど、一通りの機能が揃っています。
また、Adobeの他の製品との連携が可能で、広告や解析などの分野でも活用できます。大規模企業や中堅企業向けのツールとして人気があります。
ツール②:Hubspot
Hubspotは、インバウンドマーケティングに特化したMAツールで、CRMやCMSも含まれています。
コンテンツマーケティング、SEO、SNSマーケティング、メールマーケティングなど、あらゆる機能が網羅されています。
また、使いやすいインターフェイスと豊富なサポートが特徴で、中小企業から大企業まで幅広く利用されています。
無料版もあるので、MAツールがどのようなものかを知りたい時にはおすすめです。
ツール③:B→dash
B→dashは、日本国内向けのMAツールで、特に日本のマーケットに適した機能が備わっています。
マーケティングオートメーションやメールマーケティング、ランディングページ作成、リード管理などが可能です。また、日本語対応のサポートが充実しており、日本企業におすすめです。
ツール④:SATORI
SATORIは、日本国内で開発されたMAツールで、リード管理、スコアリング、ナーチャリングなどの基本機能が揃っています。
また、AIを活用した機能も搭載されており、より効果的なマーケティング活動が実現できます。SATORIは、中小企業から大企業まで対応できるツールとして人気があります。
ツール⑤:Kairos3
Kairos3は、AIを活用したMAツールで、リード管理、メールマーケティング、ナーチャリングなどの機能が搭載されています。
AIによるレコメンデーションや予測分析が可能で、効果的なマーケティング活動を行うことができます。また、日本語対応のサポートが充実しており、日本の企業にも適しています。
マーケティングオートメーション(MA)を使いこなすステップ9選
マーケティングの現場にいると、ただただMAツールを導入して、使い方をマスターできていないクライアントが非常に多いです。
高額の費用を投入したものの、実際はただ「管理画面を集約させただけ」「メルマガを送るだけ」のツールになってしまっているケースです。
MAツールは各メーカーによって使い方が違うため、操作方法を覚えるだけでマスターした気になってしまっています。
マーケティングオートメーションツールを使いこなすためには、以下のステップを考慮に入れましょう。
ステップ①:目標の設定
まず、どのような目標を達成したいのかを明確に設定します。
例えば、リードの生成、販売プロセスの効率化、顧客エンゲージメントの向上などが考えられます。
ステップ②:ターゲットオーディエンスの理解
ターゲットオーディエンスのニーズや特性を把握し、それに基づいてカスタマイズされたコンテンツやキャンペーンを設計します。
ステップ③:データの統合
マーケティングオートメーションツールを他のマーケティングツールやCRMシステムと統合させ、データの一元化を実現します。
顧客データの正確なトラッキングと分析が可能になります。
ステップ④:セグメンテーション
ターゲットオーディエンスをさまざまな要因(購買履歴、地理的な位置、行動データなど)に基づいてセグメント化し、パーソナライズされたコンテンツとメッセージを配信します。
ステップ⑤:キャンペーンの自動化
メールマーケティング、ソーシャルメディア投稿、広告キャンペーンなど、異なるチャネルでのキャンペーンを自動化します。
ステップ⑥:ワークフローの設計
マーケティングオートメーションツールを使用して、さまざまなワークフローを設計します。
リードのナーチャリング、リードスコアリング、セグメンテーション、トリガーベースのアクションなどが含まれます。
ステップ⑦:A/Bテスト
キャンペーンやコンテンツの効果を測定するためにA/Bテストを実施し、最適な戦略を見つけます。テスト結果に基づいて最適化を行います。
ステップ⑧:成果の分析
マーケティングオートメーションツールは多くのデータを生成します。このデータを分析し、キャンペーンの成果を評価し、次のステップを計画します。
ステップ⑨:システムの最適化
マーケティングオートメーションツールの設定やワークフローを定期的に見直し、最適化しましょう。新しい機能やインテグレーションを活用することも重要です。
マーケティングオートメーションツールを成功裏に使いこなすには、戦略的なアプローチと継続的な改善が欠かせません。
ツールの使い方ではなく、何をするかを軸においてマーケティング施策を進めるように心がけてください。
まとめ:マーケティングオートメーションは特徴を理解して使いこなそう
この記事では、マーケティングオートメーションについて詳しく解説しました。
MAを導入することで、効率的なマーケティング活動が可能になり、企業の成長につながります。
しかし、MAにもデメリットがあるため、導入前にしっかりとした計画と評価が必要です。この記事には、MAを導入する流れやポイントも含まれていますので、MA導入を検討している方はぜひ参考にしてください。
MAは補助的なツールであり、人間の感性やアイデアが大切なマーケティング活動において活用することが求められます。
MAを活用しながら、より良いマーケティング活動を実現しましょう。