チャットボットのマーケティング活用!具体的な事例やメリット・デメリットを完全解説!

監修者

佐藤 祐介
佐藤 祐介

株式会社LIFRELL代表取締役。大手代理店、株式会社オプト、電通デジタルの2社でアカウントプランナーを経験。その後、株式会社すららネットでインハウスマーケターとして事業の立ち上げからマザーズ上場水準まで事業を伸長させる。マーケティング戦略の立案からSEO/WEB広告/SNS/アフィリエイト等の施策で売上にコミット。

専門家

深瀬 正貴
深瀬 正貴

Yahoo株式会社 法人マーケソリューション出身。 鎌倉の海のそばでオフィスFHを運営。 リスティングやSEOをはじめとしたデジタルマーケティングで100社以上の売り上げ課題を解決。
最近の趣味はブームに乗っかったように見えてしまう「焚き火ごはん」。

目次

チャットボットとは「チャット」と「ボット」を組み合わせた造語です。

人工知能を活用した「自動会話プログラム」のことで、効率的に顧客とコミュニケーションが取れるため、人気が出てきています。

今回はチャットボットの仕組みやメリット・デメリット、具体的な活用方法についても解説していきます。

チャットボットの基本情報!マーケティングでの活用方法は?

チャットボットはユーザーとからの問い合わせ内容を単語の組み合わせから認識することで、質問に答えたり、商品のおすすめポイントを伝えることができます。

チャットボットを導入することで、企業はカスタマーセンター以前で解決できる内容のサポートを提供することができます。

チャットボットとは

改めてチャットボットとは何かを解説します。

チャットボットは、人間との短い会話をするために設計されたChat(チャット)Robot(ロボット)のことで、人工知能を使用して、ユーザーの質問やリクエストを理解して対応します。

チャットボットは、サービスの流れを自動化し、カスタマーセンターなどの人的コストを削減することができるため、企業の間で人気が高まっています。

さらに、ユーザー特性に合わせた回答を提供できるため、売上や信頼の向上にもつながります。

スマートフォンや家電製品の問い合わせでWebサイトをチェックした時に「何かご質問はありませんか?」というチャットを見たことがある人も多いかと思います。

これがチャットボットです。

一瞬人が答えているように見えますが、実はチャットボットが行っているのです。

チャットボットの3つの仕組み

マーケティングで使用されるチャットボットには

・シナリオ型
・一問一答型
・AI型

の3種類があります。

「シナリオ型のチャットボット」

あらかじめ設定された一連の質問に従ってユーザーと対話するようにプログラムされています。

例えば、よくある質問に対する回答をしたり、商品やサービスを購入するまでの一連の流れを案内したりと、AIが主導を握ってユーザーをアシストします。

「一問一答型チャットボット」

自然言語処理ソフトウェアを使用してユーザーとコミュニケーションをとります。

キーワードを分析し、ユーザーの質問に即座に回答します。

ユーザーがたくさんの情報を入力すればするほど、チャットボットの回答の精度が高まっていきユーザーに最適な回答をすることができるようになります。

「AI型のチャットボット」

機械学習と人工知能を搭載しています。

このタイプのチャットボットは、ユーザーとのやり取りから学習し、時間の経過とともに精度を高めていくことが可能です。

これにより、AIチャットボットは、シナリオ型や一問一答型と比べて、より複雑な問い合わせに対応することができます。

各タイプのチャットボットにはそれぞれ長所と短所があります。

チャットボットを活用する前に、どのタイプのチャットボットが自社のマーケティング戦略に最も適しているのかを検討しましょう。

チャットボットのマーケティング活用方法5つ

チャットボットは、従来のマーケティングよりも個人に合わせたサービスを提供することができます。

ここではチャットボットのマーケティング活用方法を5つ紹介いたします。

活用方法①:HPに訪問したユーザーへの回答

チャットボットは、ユーザーの過去の検索と回答に基づいてパーソナライズしたおすすめを提供することができるため、過去に自社HPを訪問したユーザーに対して独自の回答をすることができます。

活用方法②:ユーザーの行動履歴から案内

マーケティングオートメーション(MA)や顧客管理(CRM)の技術を組み合わせて活用することで、ユーザーの行動履歴に基づいたガイダンスを提供することができます。

顧客が企業のサービスや製品を利用する際に、チャットボットはユーザーの行動を分析し、パーソナライズされた推奨事項や提案を提供するようにプログラムすることができます。

活用方法③:HPに訪問したユーザーに最適な商品提案

先ほどのHP訪問者への回答と同じく、過去に自社HPを訪問したユーザーに対して最適な商品提案をすることができます。

これにより、ユーザーの購買意欲がさらに高まり、コンバージョンのアップに繋げることができます。

活用方法④:顧客エンゲージメントの育成

チャットボットは自然言語理解(NLU)技術を搭載しているため、より自然な方法で顧客と対話することができます。これにより、会話がより適切で有意義なものになるため、顧客エンゲージメントが高まります。

また、自社に関連するさまざまな有益情報を定期的に送信することで、企業は既存顧客との関係を保つことが可能になります。

活用方法⑤:見込み客の獲得

チャットボットの活用によって、より多くの見込み客を獲得することもできます。

AI技術を活用することで、製品やサービスに関心のある潜在顧客を特定し、その顧客に合ったオファーや割引を提供できます。

チャットボットのマーケティングにおける6つのメリット

ここでは、チャットボットがマーケティングに有効な理由と、6つのメリットについてご紹介します。

メリット①:ターゲット層の把握

人口統計、消費者の嗜好、ユーザーの行動に関するデータを収集することで、チャットボットはターゲット層についてより深く理解することができます。

チャットボットから集まったデータから、回答内容を把握することができます。

また、ユーザーを細分化できるため、ユーザー特性に合わせた返答をしやすくなります。

メリット②:離脱の防止

チャットボットは、ユーザーが探しているものを瞬時に把握し、質問に即座に回答することで、コンバージョン率を高めることができます。

また、チャットボットは24時間365日利用できるため、カスタマーサポート担当が不在の場合でも、ユーザーにサービスを提供することができます。

メリット③:リード獲得

チャットボットは、ユーザーとの会話の中で、ニーズや興味に関する貴重な情報を収集でき、リード獲得ができます。

購買意欲の高いユーザーを判断して「問い合わせ」や「資料請求」を促すことで、そのユーザーをコンバージョンに結びつけます。

メリット④:自社サービスの改善

チャットボットは、既存のサービス手順を合理化し、顧客体験をより良いものにできます。

例えば、現在稼働しているカスタマーサポートの中の定型業務をAIで自動化することで、カスタマーサービス担当者が、他の業務に集中できるようになります。

また、ユーザーとの会話の中で得た、サービスや商品に関する改善点に関するデータを分析することでPDCAサイクルが効率的に回せるため、自社サービスの改善に繋げることができます。

メリット⑤:コンバージョンの向上

チャットボットは、ユーザーのニーズを予測して商品やサービスを提案するため、コンバージョンをの向上にも役立ちます。

また,サイト訪問回数や滞在時間を把握しユーザーに最適なアプローチをすることで、コンバージョン率を向上させることができます。

メリット⑥:パーソナライズした情報提供

マーケティングにチャットボットを活用することで、ユーザーとのコミュニケーションをよりパーソナライズすることも可能です。

ユーザーの興味や好みに応じてそれぞれにマッチした情報を提供することができます。

チャットボットがユーザーの特性を理解することで、ユーザーは自分のことを理解してくれたと感じ、実際に人間と会話しているような体験ができるのです。

チャットボットマーケティングの問い合わせでの4つのメリット

では次に、チャットボットがユーザーの問い合わせに対応する際のメリット4点をお伝えします。

メリット①:24時間365日対応

チャットボットの問い合わせの最大の魅力は、24時間365日対応できることです。

これにより、ユーザーは営業時間に関係なく問い合わせができ、即座に回答が得られるため、利便性が高くなります。

また、チャットボットは人間よりも数多くの問い合わせに対応できるため、カスタマーサービス担当の負担を軽減することができます。

メリット②:人件費のカット

問い合わせにチャットボットを導入することで、人件費の削減にもつながります。

チャットボットが人間より前に対応することで解決できる内容も多いため、カスタマーサービス担当にかかる人件費の削減ができます。

また、カスタマーサポートは、人材の確保や育成に時間がかかる場合もありますが、チャットボットは育成に長い時間をかけることなく、比較的迅速に導入することが可能です。

メリット③:回答レベルの統一化

チャットボットは、対応レベルを高い水準で標準化できます。

これにより、すべての問い合わせに対して均一の対応を行うことができ、安定したサポートを提供することができます。

「あの人はこういったのにあなたはダメなのか?」といったサービスの違いによるクレームを少なくすることができます。

メリット④:多言語対応

最後に、チャットボットは、多言語対応で対応できるメリットがあります。

これは、チャットボットの最大の強みとも言えるでしょう。どの国からのユーザーにも対応できるため、顧客層を広げることができます。

チャットボットマーケティングの3つのデメリット

ここまでチャットボットのメリットを数多く紹介してきましたが、実はチャットボットにはデメリットもあり、導入を検討する際に注意する点がいくつかあります。

デメリット①:導入の設定に時間がかかる

チャットボット導入のデメリットは、導入の設定に時間がかかることです。

チャットボットが自然言語を理解できるようにアルゴリズムを設定する必要があります。

これにはどうしても時間とコストがかかってしまうのがデメリットと言えるでしょう。

デメリット②:導入コストや月額の運用コスト

チャットボットの導入にかかる費用に加え、月々の運用コストが発生します。

また、チャットボットがユーザーをサポートしきれない場合は、最終的にカスタマーサービス担当者を雇う必要があります。

そちらのコストも考慮しなければいけないのがデメリットです。

デメリット③:チャットボットの性能差による回答の質

デメリットの3つ目として、チャットボットが提供する回答の質はシステムの性能に左右されます。

ユーザーからの質問をチャットボットが理解できなかったり、適切な回答ができなかったりした場合、企業の信頼に悪影響が及ぶ可能性があります。

言語読み取り能力=チャットボットの性能と言っても過言ではありません。

チャットボットマーケティングの成功事例!

こちらで、チャットボット活用による売上向上や業務の効率化に関する実際の成功の事例を取り上げます。

株式会社LIGUNA| 問い合わせの7~8割削減を実現

株式会社LIGUNAはスキンケア商品の開発及び通信販売を手がけており、顧客からの繰り返しの質問や問い合わせに時間を取られる状況に直面していました。

この課題を解決する目的で、さまざまなオプションを検討。中でも利便性、手頃な価格、しっかりとしたサポートが提供される「ChatPlus」を採用しました。

一度「ECサイトへのログインができない」「ログインIDの紛失」といった質問が月60~70件も寄せられていたのが、チャットボットに関連したサポート機能を追加してから、月数回にまで減少。そして、チャットボットだけで解決できなかった場合のフィードバックを元に、シナリオを日々ブラッシュアップし、未解決の声を大きく減少させました。

現在、5つのサイトでチャットボットを導入しています。

・ECサイト向け

・ECサイト連動のLINE

・実装前のテストサイト

・企業の別ブランドサイト

・社内用FAQサイト

相鉄不動産販売株式会社| 問い合わせのハードルを低減し、前年比で150%の増加現

相鉄不動産販売株式会社は、相鉄沿線エリアの不動産取引とリノベーション事業を展開。多くの顧客がスマートフォンで物件検索をする一方、問い合わせフォームは非効率なものでした。

そこで、「スマホで手軽にコンタクトが取れる方法が必要」と感じ、チャットボットの採用を考えました。

彼らは、手軽に設置できる「IZANAI」というチャットボットを採用。物件に関する基本情報を取得する段階で、チャットボットが非常に効果的であることがわかりました。

通常、不動産業者への問い合わせには少しの緊張が伴いますが、そのハードルが低くなった結果、特に女性からの問い合わせが増え、全体の問い合わせは前年比で約150%増加しました。

チャットボットマーケティングで問い合わせの質アップを目指そう!

チャットボットはユーザー体験を向上させるために今後注目されるツールです。

人間が対応する基本的な業務の部分を請け負うという役割だけではなく、顧客データ収集によってマーケティング効果や、問い合わせに対する回答の質を向上させるためにこれからもいろいろなサービスが登場するでしょう。

ぜひチャットボットの導入を検討し、自社の問い合わせの質を向上させましょう。

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