LPOの対策方法やおすすめツールを解説!実際のコンテンツ施策例も紹介

監修者

佐藤 祐介
佐藤 祐介

株式会社LIFRELL代表取締役。大手代理店、株式会社オプト、電通デジタルの2社でアカウントプランナーを経験。その後、株式会社すららネットでインハウスマーケターとして事業の立ち上げからマザーズ上場水準まで事業を伸長させる。マーケティング戦略の立案からSEO/WEB広告/SNS/アフィリエイト等の施策で売上にコミット。

専門家

深瀬 正貴
深瀬 正貴

Yahoo株式会社 法人マーケソリューション出身。 鎌倉の海のそばでオフィスFHを運営。 リスティングやSEOをはじめとしたデジタルマーケティングで100社以上の売り上げ課題を解決。
最近の趣味はブームに乗っかったように見えてしまう「焚き火ごはん」。

目次

Webサイト運営に関わる方なら、LPOという言葉を耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。

今回はLPOとは何か、対策方法やEFOとの違いなどを分かりやすく解説します。
また、ツールの使い方についても解説するので、自分のサイトの対策にすぐに取り入れることができます。

この記事を読んで、自分のサイトのランディングページを改善し、効果的に集客していきましょう。

LPO(ランディングページ最適化)とは?

LPO(ランディングページ最適化)とは、Landing Page Optimizationの略称で、訪問者がウェブサイトやオンライン広告をクリックした後に表示されるランディングページを最適化するためのプロセスを指します。

LPOはCV率を上げるためにLPを最適化すること

ランディングページの最適化は、CV(コンバージョン)率の向上に直結します。

コンバージョン率とは、訪問者が目標とするアクション(商品の購入、メール登録など)を完了した人数を全訪問者数で割ったものです。

コンバージョン率の平均は業界やウェブサイトの種類によって大きく異なりますが、一般的には1~5%が平均と言われています。

ランディングページ最適化は、より多くの訪問者を有効なリードや顧客に転換するために重要な戦略となります。

SEO(検索エンジン最適化)やEFO(エントリーフォーム最適化)との違い

LPO、SEO、EFOはすべてウェブサイトのパフォーマンスを向上させるための手法ですが、その意味合いは異なります。

・SEO

ウェブページが検索エンジンの結果ページで上位に表示されるようにすることに重点を置いています。

・EFO

入力完了までのステップを完結にする、入力漏れを指摘するなど訪問者がフォームを完了する確率を高めるための最適化を行います。

・LPO

ランディングページのデザインやユーザビリティ、コンテンツなどの全体的なユーザーエクスペリエンスを最適化し、最終的にはコンバージョン率を高めることを目指します。

LPOはSEOやEFOとは異なる視点で、より直接的にコンバージョンに影響を及ぼす要素です。

LPOを導入すると得られる効果

LPO(ランディングページ最適化)は、ウェブサイト訪問者のユーザー体験を向上させ、目標とするアクションをより多くの人が実行するようにする手法です。
その結果、以下のような効果が期待できます。

効果①:高精度で費用対効果を検証できる

ランディングページの最適化は、ウェブサイトのパフォーマンスを測定し、それに基づいて改善を行うための強力なツールとなります。

デザインや画像mボタンの配置などいくつかのパターンを用意してA/Bテストなどを利用することで、どの要素が訪問者の行動に影響を与えるのかを具体的に把握できます。

結果として、マーケティングの費用対効果(ROI)が高まり、より高精度の投資判断が可能となります。

効果②:売り上げアップやコンバージョン数アップが見込める

ランディングページ最適化の主な目標は、訪問者をコンバージョン(目標とする行動)に導くことです。

これは製品の購入、サービスへの登録、問い合わせの送信など、ビジネスの成長に直接寄与する行動を指します。
LPOを実施することで、訪問者が目標とするアクションをより頻繁に行うようになり、結果的に、売り上げやコンバージョン数の増加につながります。

LPOの6つの対策方法をわかりやすく解説

LPO(ランディングページ最適化)の主な目的は、ランディングページを訪れたユーザーがコンバージョン(目的の行動)に至る確率を高めることです。
以下に具体的な対策方法を2つご紹介します。

方法①:広告とファーストビューの文言を一致させる

広告のクリックからランディングページに訪れたユーザーは、広告で訴求した内容とページ上の情報が一致していることを期待しています。

もし、広告とランディングページの内容が大きく異なる場合、ユーザーは混乱を感じてしまい、ページを離脱する可能性があります。

例えば「無料キャンペーン中!」という広告をクリックして、ページを見たら普通にアプリのダウンロードページだったら…もう離脱しますよね。
結構有名なホテルチェーンがこの広告を長いこと出していたりするんです。

この問題を解消するためには、広告の文言とランディングページのファーストビュー(ユーザーがページにアクセスしたときに最初に見る部分)の文言を一致させ、一貫性を持たせることが重要です。
これにより、ユーザーは自分が求める情報が得られると感じ、ページを離脱することなく目的の行動に進みます。

そして、LPの構成をどのように組むかも非常に重要です。

方法②:LPに記載するリンクを少なくする

ランディングページに多くのリンクがあると、ユーザーの注意が散漫になり、コンバージョンへの行動が薄れる可能性があります。
そのため、ランディングページ上のリンクは最低限に抑えることが望ましいです。

ユーザーがページを訪れた目的は、製品やサービスの購入、資料のダウンロード、お問い合わせの送信など特定の行動をとることであり、その行動に直結しないリンク、例えば参考のページや外部のページなどはページから削除しましょう。

方法③:コンテンツにストーリー性を持たせる

ランディングページコンテンツにストーリー性を持たせることで、ユーザーは製品やサービスにより深く共感し、関心を持ちやすくなります。

ストーリー性のあるコンテンツは、製品やサービスの特長だけでなく、それがユーザーの生活をどのように改善するのか、どのような体験を提供するのかを具体的に描き出すことができます。

例えば、製品の使用例を描いたストーリーや、実際のユーザーの声を引用することで、訪問者に製品やサービスの価値をリアルに伝えることができます。


これにより、ユーザーは自分自身をそのストーリーに投影し、製品やサービスに対する興味や信頼感を深めることができます。

方法④:申込フォームで離脱させない工夫をする

申込フォームは、ランディングページの最も重要な部分の一つであり、ここでユーザーが離脱してしまうとコンバージョンの機会を逃すことになります。
そこで、フォームの設計には以下のような工夫が求められます。

【入力項目を最小限にする

ユーザーにとってフォームの入力は負担であるため、必要な情報だけを聞くようにしましょう。
必須でない項目は明示的にオプションとすることで、ユーザーの負担を軽減できます。

【ユーザーのプライバシーを尊重する

ユーザーの個人情報を扱うときは、その取扱いについて明確に説明し、ユーザーの信頼を得ることが重要です。

【フォームの送信ボタンに具体的な文言を使う

「送信」ではなく、「無料体験を申し込む」など、何が起こるのか具体的に示すことで、ユーザーは行動を起こしやすくなります。

方法⑤:LPの最下部に会社情報を載せる

ランディングページの最下部に会社情報を掲載することは、訪問者に対する信頼性の向上に寄与します。

具体的な企業名、住所、連絡先などの情報を明示することで、訪問者はその企業が実在し信頼できるものと認識します。
この信頼感が訪問者をリード(見込み顧客)や顧客へと変換する一助となります。

また、特に ECサイトやサービス提供サイトなどで重要になるのが、プライバシーポリシーと利用規約の明示です。
これらは法律で必要とされる情報であり、またユーザーにとっても自身の個人情報がどのように取り扱われるのかを知るための重要な情報源となります。

方法⑥:効果を測定し改善する

ランディングページ最適化(LPO)は、一度設定したら完了というものではありません。定期的にパフォーマンスを測定し、その結果に基づいて改善を繰り返すことが必要です。

具体的には、Google Analyticsなどのウェブ解析ツールを使用して、ランディングページの訪問者数、滞在時間、コンバージョン率、離脱率などの指標を監視します

また、A/Bテストやマルチバリエートテストを実施して、ランディングページの各要素(見出し、画像、CTAボタンなど)がパフォーマンスにどのように影響しているのかを理解しましょう。

LPO対策の際に重要な3つのポイント

ランディングページの最適化(LPO)は、デジタルマーケティングにおける重要な要素の一つであり、その対策は成功の鍵となります。
以下に、特に重要な3つのポイントについて詳しく解説します。

ポイント①:ファーストビューにこだわって顧客を惹きつける

statcounter「Screen Resolution Stats Worldwide」

ファーストビューはランディングページを訪れたユーザーが最初に目にする部分で、その印象がユーザーがページを離脱するかどうかを決定します。

そのため、ファーストビューはシンプルで美しいデザインが必要であり、また、サイトが提供する価値やユーザーが得られるメリットをわかりやすく伝える必要があります。
これにより、ユーザーの興味を引き、次の行動に移る動機づけを行います。

statcounterのデータから、2023年10月までのモニターのシェア率トップは1920px(縦)×1080px(横)が10.58%でトップであることが分かります。しかし、近年ではスマホでの閲覧も増えているため商品やサービスのターゲットに合わせて制作することが重要になります。

ポイント②:ユーザビリティを意識する

ランディングページのユーザビリティとは、ユーザーがページ上で目的のアクションを取るための使いやすさのことを指します。

具体的には、情報の見つけやすさ、ページの読みやすさ、ナビゲーションのわかりやすさなどが該当します。
また、ユーザーが求める情報を提供し、それがすぐに理解でき、アクションを起こしやすい状況を作り出すことが重要です。

このためには、ヘッドライン、ナビゲーション、CTAボタンをシンプルにわかりやすくするなどの工夫が必要になります。

LPの作成時やLPに行き詰まった時は、「ユーザーテスト」がおすすめです。

ポイント③:テスト検証と改善を繰り返す

成功するランディングページは一度に作られるものではありません。

多くの場合、その効果は試行錯誤を経て確立されます。
A/Bテストやマルチバリエートテストを使用してランディングページの異なる要素を試し、ユーザー行動に対するその影響を測定します。

そして、そのデータに基づいてランディングページを改善し、調整を行います。
ページのパフォーマンスは常に監視しながら、必要に応じて改善を繰り返すことが重要です。

LPO施策の成功事例を2つご紹介

LPO施策の成功事例を見てみると、その有効性や具体的な対策がより理解しやすくなります。
以下に、実際にLPOを成功させた2つの企業の事例をご紹介します。

事例①:ひまわり生命|イラストを利用したわかりやすいデザイン

ひまわり生命は、LPOの一環としてランディングページのデザインを大幅に改良しました。具体的には、商品説明を短文とイラストで分かりやすく伝えることに重点を置きました。

これにより、保険の内容を一目で理解できるようになり、ユーザーの興味を引くことができました。

結果として、ランディングページのコンバージョン率は大幅に向上し、新規契約数も増加することに成功しました。

ユーザビリティと情報の可視性を重視したことで、訪問者が求める情報を簡単に探し出せるようになった良い事例です。

事例②:SBI証券|テスト検証により課題発見

SBI証券は、A/Bテストを用いてランディングページの最適化を試みました。

具体的には、同じページの異なるバージョンを作成し、どの要素がユーザーの行動に影響を与えるのかを検証しました。

このテストの結果、特定のCTA(Call to Action)ボタンの色や配置、見出しの文言などがコンバージョン率に大きな影響を与えることが明らかになりました。

テストのデータを元にランディングページを改善することで、大幅なコンバージョン率の向上を実現しました。

この事例からは、テストと改善の繰り返しが、ランディングページの最適化において重要な手段であることがわかります。

検証を行うことで、目に見えないユーザーの行動や傾向を掴み、それに基づいた改良を行うことができます。

計測・分析おすすめのLPOツール

LPO(ランディングページ最適化)を成功させるには、ユーザーの行動を正確に把握し、分析することが重要です。
そのためには効率的なツールの利用が欠かせません。

計測分析①:User Insight

User Insightは、ユーザーの行動分析ツールで、ランディングページ上でユーザーがどのような行動をとっているのかを視覚化します。
ヒートマップ機能を使えば、どの部分がユーザーの注意を引き、どこをクリックしているのかを把握することができます。

さらに、セッションリプレイ機能を使えば、個々のユーザーの行動を動画で再生し、ページのどの部分で離脱しているのか、どの部分を読み飛ばしているのかといった詳細な行動を理解することができます。
これにより、ランディングページの改善点を具体的に把握し、より効果的な最適化を行うことが可能となります。

計測分析②:ミエルカヒートマップ

ミエルカヒートマップは、Webサイトの訪問者がどの部分に最も関心を持ち、どこをクリックしているのかをヒートマップとして表示するツールです。

色の強弱で訪問者の関心度を視覚的に表現し、ページのどの部分が効果的で、どの部分が改善が必要なのかを把握するのに役立ちます。

また、スクロール分析機能を使えば、訪問者がページのどこまでスクロールして内容を見ているのかを知ることができます。
これにより、重要な情報が見落とされていないか、または見込み客がページを最後まで閲覧しているかどうかを確認できます。

テスト実施でおすすめのLPOツール

LPO(ランディングページ最適化)の一環として、ページデザインやコンテンツ、ユーザー体験をテストすることは非常に重要です。

テスト①:DLPO

DLPOは、ランディングページの最適化を行うための全面的な支援ツールです。
DLPOの一番の特徴は、A/Bテストが非常に簡単に設定できることです。テストの設定は、専門的な知識を必要とせず、誰でも簡単に行うことが可能です。

さらに、DLPOは、ユーザーの閲覧デバイスによって異なるデザインのランディングページを表示する機能も提供しています。これにより、デバイスごとのユーザー体験を最適化することが可能となります。

テスト②:SiTest

SiTestは、ランディングページの分析・テスト・改善を一括で行えるツールです。ユーザー行動の分析から、ランディングページの問題点を発見し、その解決策を提案してくれます。

その中でも、A/Bテストやマルチバリエートテストの機能が充実しており、手軽に多数のバリエーションでテストを行うことができます。
SiTestでは、テスト結果を元に自動で最適なランディングページを表示する自動最適化機能も提供しており、コンバージョンの向上に寄与します。

実装の効率化おすすめのLPOツール

ランディングページの最適化(LPO)を行うにあたり、分析やテストだけでなく、その結果を基に実際にページの改善を行う作業も重要なプロセスとなります。
以下では、実装の効率化を図ることができるツールとして、Squad beyondCVXを紹介します。

実装①:Squad beyond

Squad beyondは、ランディングページの制作・運用を一括して行うことができるツールです。
豊富なテンプレートと直感的な操作性により、プログラミングの知識がなくてもランディングページの制作・修正が可能となっています。

さらに、独自のエディタを利用することで、素早くランディングページのレイアウトを変更したり、コンテンツを追加・削除することができます。
これにより、効率的にランディングページの最適化を進めることができます。

実装②:CVX

CVXは、マーケティングに特化したランディングページ制作ツールです。
無駄なコードを排除し、高速表示を実現するとともに、SEO対策にも強いという特徴があります。

CVXのエディタはドラッグ&ドロップ方式を採用しており、誰でも簡単にページをデザインできます。
また、レスポンシブデザインに対応しているため、スマホやタブレットなどの様々なデバイスで適切に表示されます。

さらに、A/Bテストやアクセス解析機能も内蔵しており、改善のサイクルを効率的に回すことが可能です。

このような特徴から、CVXはランディングページの最適化だけでなく、制作から運用までをトータルにサポートするツールとして推奨されています。

LPの利便性を高めるならコンテンツ導入がおすすめ

今回ご紹介したツールは運用現場でもよく使われています。
こうしたツールで検証することも重要なのですが、実は最も重要なLP施策が「コンテンツ」なんです。

実際にヒートマップで離脱箇所を検証しても、その後どう改善していいかわからずそのまま…というケースをよく見かけます。

そんな場合は思い切ってLPのコンテンツをガラリと変えてしまうのも一つの方法です。

LPは商品の紹介などをメインとする場所ではありますが、その中で必要な要素が「ユーザーの共感」です。
LPを見ていて「あ、これあるな〜」とユーザーに思わせることがLPOの本質部分といえるでしょう。

そのためには、自社の商品やサービスを「どういうシチュエーションで使うか」を具体的に表現してみましょう。
可能であればそのストーリーを作成してしまうのがベストです。

こういった施策には企画力と文章力が必要になるため、ハードルが上がってしまいますが、しっかりとしたLPOのためにぜひコンテンツの充実も検討してみてください。

まとめ:ユーザーのニーズに最適化してLPOを成功させよう

この記事では、LPOとは何かについて、詳しく解説してきました。
LPOを実践するためには、常に効果測定をしてPDCAサイクルを回すことが重要です。

改善施策や検証項目を確認した上で、コンバージョン率やセッション数、直帰率などの数値を把握しましょう。

そして、LPOのツールもご紹介しましたので、これらの情報を素早く活用し、効果的なLPOを成功させましょう。

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