LP(ランディングページ)とは?特徴や効果をわかりやすく解説|現場で大事にされているポイントも

監修者

佐藤 祐介
佐藤 祐介

株式会社LIFRELL代表取締役。大手代理店、株式会社オプト、電通デジタルの2社でアカウントプランナーを経験。その後、株式会社すららネットでインハウスマーケターとして事業の立ち上げからマザーズ上場水準まで事業を伸長させる。マーケティング戦略の立案からSEO/WEB広告/SNS/アフィリエイト等の施策で売上にコミット。

専門家

深瀬 正貴
深瀬 正貴

Yahoo株式会社 法人マーケソリューション出身。 鎌倉の海のそばでオフィスFHを運営。 リスティングやSEOをはじめとしたデジタルマーケティングで100社以上の売り上げ課題を解決。
最近の趣味はブームに乗っかったように見えてしまう「焚き火ごはん」。

目次

「LP」って意味は知っているけど、どういうものなのか、どうやって効果的に活用すればいいのか分からない…という方に、今回はLPの詳細について解説します。

初めての方でも分かりやすいように、LPとは何かから、流入経路、そしてLPの重要性まで、詳細にお話していきます。

あなたもLPを活用して、より多くのビジネスチャンスを獲得しましょう。

2種類の意味合いを持つLP(ランディングページ)

ランディングページ(Landing Page)の名前は、その文字通り「着陸(ランディング)するページ」という意味を持ちます。

この言葉は、ユーザーがウェブサイトに「着陸」する、つまり初めて訪れるページを指すものとして、インターネットマーケティングの世界で生まれました。「LP」は「広義的なLP」「狭義的なLP」の二つの異なる意味合いを持っています。

広義的な意味合いのLP(ランディングページ)とは

LPは広義的な意味では、ユーザーがウェブサイトにアクセスした際に最初に訪れる、任意のページを指すこともあります。

広義的にはホームページで最初にアクセスされたページを指す

この意味合いでは、LPは以下のようなページも含むことになります。

  1. ホームページ

これは多くの場合、ユーザーがウェブサイトを訪れる際に最初にアクセスするページです。
ホームページは通常、ウェブサイトの全体的な概要が表記されていて、ユーザーが他のページへ移動するためのスタート地点となります。

  1. ブログ記事やニュース記事

ブログやニュース記事は、検索エンジンから直接の流入をしてもらうために有効なページです。
ユーザーは自分が持っている疑問や悩みに答えを求めて検索を行い、その結果としてブログ記事やニュース記事が検索結果に表示され「着地」するという流れになります。

  1. 製品やサービスの詳細ページ

ユーザーが特定の製品やサービスに関する情報を探している場合、その製品やサービスの詳細ページがLPとなることもあります。

広義的な意味でのLPは、ウェブサイトの各ページが「ユーザーが接触する最初の場所」ということになります。

流入経路を3種類紹介

では、広義的なLPの流入経路について深掘りしていきましょう。

経路①:自然検索によるアクセス

自然検索によるアクセスは、オーガニックトラフィックを指し、ユーザーが検索エンジンを用いて特定のキーワードを検索した際に、その結果として表示されるウェブページへの流入を指します。

この流入経路は、適切に実施されたSEO(検索エンジン最適化)をすることにより流入数が増大します。

SEOはウェブページを特定のキーワードやフレーズに対して、検索エンジンで高いランキングを得るように最適化する手法です。

その結果、ユーザーがそのキーワードを検索したときにウェブサイトが検索結果の上位に表示され、クリックされやすくなります。

経路②:リスティング広告によるアクセス

リスティング広告によるアクセスは、有料の広告を通じてウェブサイトへ流入するトラフィックを指します。

広告が表示されるのは、検索エンジンの結果ページ(SERP)で、ユーザーが特定のキーワードを検索したときにページの上部や横に表示されます。
Google広告やBing Adsなどが提供しています。

ユーザーが広告をクリックすると、設定されたランディングページに直接リダイレクトされます。

これらのランディングページは通常、特定の製品、サービス、またはアクションに対するユーザーに興味を持ってもらい、すぐに申込ができるようにデザインが工夫されています。

経路③:SNSからの流入

Google公式Xアカウント

SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)からの流入は、Facebook、X(旧Twitter)、Instagram、LinkedInなどのソーシャルメディアプラットフォームを通じてウェブサイトへのトラフィックを指します。

企業が自身のプロフィールページにウェブサイトへのリンクを掲載するか、投稿や広告にウェブサイトへのリンクを含めることで実現されます。

ユーザーがこのリンクをクリックすると、指定されたランディングページに遷移します。

SNSからの流入は、ブランドのフォロワーや広告のターゲットとなるユーザーに対して、メッセージを効率的に伝えることができます。

狭義的な意味合いのLP(ランディングページ)とは

では、狭義的な意味では、どのような意味合いになるのでしょうか。

狭義のLPとは|広告の遷移先のページのこと

広義で見ると、LP(ランディングページ)はウェブサイトへの訪問者が最初に「着地」するページを指しますが、狭義では特定の広告キャンペーンやマーケティング活動にリンクされ、特定の行動を促すために設計されたウェブページを指します。

これは広告クリックやメールマーケティングからのリンク、SNSの投稿等から訪問者が遷移する先のページで、一般的には製品の購入、メール登録、ダウンロード、問い合わせ等のコンバージョンを目指して最適化されています。

広告を運用する上でLPとどう連携させ、活用すれば良いのか知りたい方は、「広告におけるLPについて」の記事にて詳しく触れています。

LPを設置する目的とは?

ランディングページの主な目的は、訪問者をコンバージョンへと導くことです。

“コンバージョン”とは、訪問者が特定のアクション(例えば製品の購入、メール登録、問い合わせなど)を行うことを指します。

ランディングページは通常、一つの特定のアクションに焦点を当ててデザインされ、訪問者がそのアクションを行うことだけを目的としています。

このため、ランディングページは通常、必要な情報を明確かつ効果的に提供し、ユーザーにアクションを取ることを容易にするための構成がなされています。
具体的な目的はキャンペーンやビジネスの目標によりますが、以下のような目的が一般的です。

  • 製品やサービスの販売促進
  • メールリストへの登録促進
  • イベントへの参加申し込み
  • ダウンロード(例えば、eBookやホワイトペーパー)
  • 問い合わせや見積もりのリクエスト

ホームページとの違いとは

ホームページランディングページ
主な目的・ウェブサイト全体の紹介・訪問者のナビゲーション訪問者が特定のアクションを取ることの促進
設計の特徴さまざまな部分への簡単なナビゲーションが可能特定のアクションに対する直接的な呼びかけ(CTA)が存在し、他のページへのナビゲーションは最小限に抑えられる
効果ブランドの紹介・全体的なウェブサイトのナビゲーション目的の明確さと直接的なアクションの呼びかけにより、一般的にコンバージョン率が高い

LP関連の施策に力を入れて取り組むべき理由

LPが重要な理由は主に2つあります。

理由①:コンバージョン率の向上に有効だから

ランディングページ(LP)は、一つの特定のアクションに焦点を当ててデザインされ、ユーザーがアクションを取りやすいように設計されています。

この特定のアクションがコンバージョンと呼ばれる行動で、訪問者が商品の購入、メール登録、ダウンロードなどのアクションを取ることを意味しており、達成されることにより、企業の収益やビジネスの成果に直接寄与します。

そのため、LPの最適化に注力することで、ビジネス全体のコンバージョン率が向上します。

理由②:LP次第で広告の集客が無駄になってしまうため

広告をクリックして訪れたユーザーが、LPの内容に魅力を感じずにすぐにページを離れてしまうと、その広告費用は無駄になってしまいます。

LPは広告の投資対効果(ROI)を大きく左右します。つまり、ユーザーが訪れた後の行動を左右する大切な「接点」であり、良質なLPはユーザーの関心を引き付け、目指す行動に誘導します。

せっかく「無料キャンペーン中!」という広告に惹かれてクリックしたのに、LPにキャンペーンの内容が全く記載されていなかったらそのページを離脱してしまいますよね。

LPの内容が不十分な場合、ユーザーは目的のアクションを行わずに離脱し、広告の効果が薄れてしまいます。
そのため、広告のROIを最大化するためには、LPの設計と最適化に力を入れることが不可欠なのです。

LP(ランディングページ)を制作・運用する上での注意点

では、LP制作と運用上の注意点を5つ挙げます。

注意点①:効果を出すにはLPの効果を振り返り、長期的に改善を行う必要がある

ランディングページ(LP)は一度作成したら終わりではなく、定期的に効果を分析し、必要な改善を続けることが重要です。

ユーザーの行動パターンや好みは時間と共に変化するため、それに応じてLPも更新する必要があります。
Google Analyticsやその他の分析ツールを用いて、ユーザーの滞在時間、離脱率、コンバージョン率などを分析することで、何がうまくいっていて何が改善の余地があるのかを見つけ出せます。

また、A/Bテストを活用して、ヘッドライン、画像、CTAボタンのテキストや配置など、ページのさまざまな要素の効果をテストをし、PDCAを回すことが重要です。

注意点②:画像や動画を多用すると表示時間が長くなる

LPの表示速度は、その成功に大きな影響を及ぼします。画像や動画を多用すると、そのページの読み込み時間が長くなる可能性があります。

表示速度が遅いと、訪問者は待つことなくページを離れてしまうことが多いです。Googleによれば、ページの読み込み時間が1秒から3秒に増加すると、離脱の可能性が32%も増えるとのことです。

したがって、高解像度の画像や動画を使用する際は、そのファイルサイズを最小限に抑えるための最適化(圧縮など)が必要です。

また、必要以上に多くのメディアコンテンツをページに詰め込むのではなく、必要なものだけを用いるようにしましょう。

LPの目的は訪問者をコンバージョンに導くことですので、その目的を阻害する要素は排除することが大切です。

注意点③:スマートフォンでの閲覧にも対応させる

最近のユーザーはスマートフォンを用いてウェブサイトを閲覧することが一般的です。

そのため、ランディングページ(LP)はスマートフォンに対応したデザインであることが重要です。
モバイルフレンドリーなLPを作成することで、より広い範囲のユーザーからアクセスを得られ、全体のコンバージョン率を向上させることができます。

反対に、モバイルでの閲覧に適していないLPは、ユーザー体験を悪化させ、結果としてコンバージョン率を低下させる可能性があります。

注意点④:必ずしも成果が上がるわけではない

LPはコンバージョン率の向上を目指す強力なツールであるとはいえ、必ずしも成功を保証するわけではありません。

効果的なLPを作成するには、目標とするアクションを明確にし、ユーザーがそのアクションをとるための障壁を取り除くことが重要です。

しかし、そういった施策を適切に行ったとしても、LPの効果はその広告の品質や、競合他社との相対的な立ち位置、市場環境など、多くの外部要素にも影響されます。

したがって、LPの成功を確実なものにするためには、ページ内のネックはもちろん、外部要因などの要素も理解して適応するような戦略を立てる必要があります。

注意点⑤:商材自体の価値を上げる

LPの最も重要な目的は、訪問者に特定のアクションを起こさせることです。

しかしこれを達成するためには、ただ説得力のあるデザインとコンテンツを提供するだけでなく、提供している商品やサービス自体の価値が高いと認識させることが重要です。

LPで強調すべきは、商品やサービスが顧客の問題をどのように解決するか、その特徴とメリット、そしてそれがなぜ他の選択肢よりも優れているのか、です。
顧客がその価値を理解して納得することができれば、その結果としてコンバージョンが発生するのです。

したがって、LPの設計と最適化に時間とリソースを費やすと同時に、提供する商品やサービス自体の価値を向上させる努力も続けることが大切です。

これにより、LPを通じて得た初めての顧客が長期的な顧客となり、その結果、全体のビジネスの成長に貢献します。

商品自体の価値に注目する上で、競合他社と比較して自社独自の強みを正確に理解することも重要です。
「競合他社の戦術などを調べる上で役立つマーケティング情報サイトについて」の記事でまとめていますので、ぜひこちらも合わせて参考にしてください。

【現場でよくある事例!】LPのデザインは何を重視する?

LPの作成のコツについて解説をしてきましたが、では、実際現場で重要視するべきポイントとはなんでしょうか?

結論から言うと「ストーリー」が重要なんです。
先ほどお伝えした、商品やサービスが顧客の問題をどのように解決するか、その特徴とメリット、そしてそれがなぜ他の選択肢よりも優れているのか、という部分以外に「その課題がどのように発生したか、そしてその課題が解決した後の未来」までをストーリーにして伝えることが重要です。

なかなかこのような情報までをLPに入れることは難しいのですが、今までお伝えした技術面デザイン面とあわせて、ストーリーも重要であることを覚えておいてください。

ランディングページで効果的にストーリーを伝えるためのポイントは以下の通りです。

・冒頭で目的や提供価値を明確にする
ユーザーの痛み点に訴求する導入部が大切です。

・ストーリー展開に則して節を設ける
問題提起→解決策提示→メリット紹介、といった流れで段落を設計します。

・見出しを戦略的に配置する
見出しで文章の切れ目をつけ、内容を整理しやすくします。

・データや具体例を用いて訴求力を高める
数字やケーススタディで説得力を持たせることが効果的です。

・画像や動画を活用する
テキストだけでなく、視覚的コンテンツを取り入れることでイメージしやすくなります。

・呼びかけるトーン訴求元に合わせる
ターゲットに応じて、丁寧語調や強い調子など文章トーンを変えていきます

こうしたストーリーテリング手法を駆使しながら、ランディングページならではの訴求効果を高めていきましょう。

まとめ:LPとはサービスを紹介するページのこと

この記事では、LP(ランディングページ)について詳しく解説しました。

LPは、商品やサービスの紹介を1ページにまとめ、購入や問い合わせなどのアクションを促すために作成されるページです。

LPの作成には、流入経路や目的を意識し、ユーザーにアピールするコンテンツやデザイン、UX(ユーザー体験)など様々な要素が必要です。


LPを改善することで、流入数が少なくてもコンバージョン数の増加につながる重要なツールでもあります。

LPの作成方法に悩んだり、初めてLPを作成しようという方は、この記事をもう一度読み直して、効果的なLP作成に役立ててみてください。

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