Facebook & Instagram広告のネガティブコメント対策: 広告運用者ガイド

監修者

佐藤 祐介
佐藤 祐介

株式会社LIFRELL代表取締役。大手代理店、株式会社オプト、電通デジタルの2社でアカウントプランナーを経験。その後、株式会社すららネットでインハウスマーケターとして事業の立ち上げからマザーズ上場水準まで事業を伸長させる。マーケティング戦略の立案からSEO/WEB広告/SNS/アフィリエイト等の施策で売上にコミット。

専門家

深瀬 正貴
深瀬 正貴

Yahoo株式会社 法人マーケソリューション出身。 鎌倉の海のそばでオフィスFHを運営。 リスティングやSEOをはじめとしたデジタルマーケティングで100社以上の売り上げ課題を解決。
最近の趣味はブームに乗っかったように見えてしまう「焚き火ごはん」。

目次

Metaの広告を運用する過程で、広告にさまざまな種類のコメントがつくことはよくある現象です。これらのコメントに適切に対応することは、マーケティング戦略の成功において非常に重要です。

一般的に、コメントへの対応方法は以下の3つに大別されます。

  • コメントに返信する
  • コメントを非表示または削除する
  • コメントがついた広告自体を停止する

しかし、広告運用者としては、どのような状況でどの対応を選択すべきかを判断するのが難しいこともあります。

この記事では、Meta広告に対するネガティブなコメントをいくつかのカテゴリに分け、それぞれの状況に最も適した対応方法を検討していきます

コメントの種類の理解と適切な対応

コメントは貴重なフィードバックの源泉です。しかし、これらのコメントの中には、時にネガティブなものも含まれることがあります。そのため、それぞれのコメントの種類を理解し、適切な対応を取ることが、ブランドのイメージを守り、良好な顧客関係を構築する上で不可欠です

特にネガティブなコメントを3つのパターンに分け、それぞれにどのようなアクションを取るべきかを探っていきます。

  1. 広告の内容やサービスに対する批判コメント
  2. サービスに関して、事実に反する内容や誇大表現でのコメント
  3. 広告やサービス内容と全く関係がないようなコメント

それぞれのコメントの具体的な例と、推奨される対応方法、そしてその理由を詳しく説明していきます。

1. 広告の内容やサービスに対する批判コメント例)

  • このサービスに◯◯円なんて高すぎる!
  • (クリエイティブ記載の内容に対して)そんなに甘くない。美味しい話はない
  • (サービスのハード面訴求の広告に対して)ソフト面をもっと大事にしてほしい
  • (広告やランディングページから)◯◯についてわからないのが怖い

おすすめの対応:

コメントに誠実な返信を行う。コメント内容をサービスや広告コミュニケーションの改善に活かす。

サービスや広告クリエイティブに対する批判的なコメントは一般的な現象です。

これらのコメントは、しばしばサービスのネガティブな側面を指摘するものであり、広告運用者にとっては取り扱いが難しいこともあります。多くの場合、これらのコメントは「広告の成果に悪影響を及ぼすかもしれない」という懸念から、運用者によって迅速に非表示にされたり、削除されたりすることがあります。

確かに、ネガティブなコメントは短期的には広告の成果に影響を及ぼす可能性がありますが、これらのコメントを単純に無視することは、長期的な視点から見ると、重要な機会を逃すことになりかねません

実際、顧客からのフィードバックは、サービスやコミュニケーションの質を向上させるための貴重な情報源です。そのため、批判的なコメントは、それらを改善するための重要な手がかりとして捉えるべきです。

  • 「高い」というコメント:なぜ顧客が価格を高く感じるのかを考慮し、その後でサービスの価値と価格の妥当性について明確に伝える必要があります
  • 「このサービスを利用したからといって、すぐにうまくいくほど甘くない」というコメント:顧客の期待と実際のサービス内容との間にギャップがある場合、そのギャップを埋めるためのコミュニケーションを行います
  • 「◯◯についてもっと大事にしてほしい」というコメント:特定の側面や特徴に、より多くの注目を集めることを示唆しており、その側面を強調する新しい広告クリエイティブを検討し、顧客の関心を反映させることが有効です
  • 「◯◯についてわからないのが怖い」というコメント:広告やランディングページにおいて、該当する部分をより明確かつわかりやすく説明することで、顧客の不安を解消し、信頼を構築することができます

特に、他のユーザーからの「いいね!」や賛同コメントが付いている場合、それはその批判内容に共感する人が多いことを意味します。これらのコメントは、サービスや広告に対する具体的な改善点を示している可能性が高いため、真剣に検討し、改善策を講じることが重要です

批判的なコメントは、サービスそのものへの貴重なフィードバックとして捉えるべきです。一つ一つのコメントに対してできる限り返答し、顧客の声を理解し、それをサービスの質向上に役立てることが理想的です。顧客がコメントをするということは、そのサービスに対する関心があることの表れです。批判の原因となった問題を解決すれば、その顧客が将来的にサービスを利用したり、商品を購入したりする可能性も高まります。

コメント内容が事実に基づいている場合、サービスに対するネガティブな指摘であっても、反射的に削除や非表示にするのではなく、長期的なサービスの成長を見据えた対応が求められます。コメントに対して誠実に返答すること、コメント内容をサービス改善のために活用すること、さらには広告クリエイティブやランディングページの改善に取り組むことが推奨されます。

2. サービスに関して、事実に反する内容や誇大表現でのコメント

例)

  • 詐欺だ
  • こんなもの導入しても意味がない
  • (サービス提供者が)倒産したらどうするんだ!?

おすすめの対応:

コメントに返信する形で正しい情報を提供する

例のような過大な表現で否定されるコメントや、提供しているサービス内容と異なることを指摘される場合があります。これらのコメントに対する適切な対応は、広告の効果を最大化し、ブランドの信頼性を保つ上で重要です

まず、コメントに返信して正しい情報を提供することが重要です。コメントに含まれる誤解や誤情報に対し、丁寧かつ詳細に事実を伝えることで、コメントをした人、そして他のユーザーの両方に正確な情報を提供できます。これは、一人のユーザーが抱える疑問や誤解が他の多くの人にも影響を与える可能性があるため、特に重要です

しかし、会社の方針やガイドラインにより、個々のコメントに迅速に対応することが難しい場合もあります。このような状況では、誤解や不信感を他のユーザーに与えるリスクを考慮して、コメントを非表示にするか削除することが適切な対応となることがあります。ただし、このような措置をとる場合でも、根本的な問題に対処するための継続的な取り組みが必要です。

また、サービス内容を誤解するコメントが多い場合、それは広告が適切なターゲットユーザーに届いていない可能性を示唆しています。このような状況では、ターゲティングの見直しが必要になるかもしれません。ターゲットユーザーを正確に特定し、適切なメッセージを伝えることが、広告の効果を高める鍵となります

3. 広告やサービス内容と全く関係がないようなコメント

例)

  • 関係ないGIF・画像など
  • 関係ないサイトや記事へのURL
  • 関係ない時事ネタ・社会問題に絡めて批判
  • (日本向け・日本語での配信で)外国語で長文何か書いてある

おすすめの対応:

コメントを非表示にする。(場合によっては削除)

サービス内容や広告にほとんど関係のないコメントが付くこともあります。これらのコメントは、広告を見る他の人々に不快感を与えたり、混乱を招いたりする可能性があるため、慎重に対処する必要があります

特に、他のユーザーが不快に感じるような内容のコメントは、サービスのイメージだけでなく、広告の受け止め方にも悪影響を及ぼす可能性があります。このような場合、広告の品質とユーザー体験を保護するために、コメントを削除または非表示にする対応が適切です

非表示にすると、コメントをしたユーザーとその友達にはコメントが表示されますが、他のユーザーには見えない状態になります。一方、削除すると、そのコメントは完全に消去され、誰にも見えなくなります。どちらの対応を取るかは、状況に応じて判断する必要があります。

基本的には、コメントしたユーザーが広告を再度目にしたときに「削除された」と感じることで、再度同様のコメントを投稿するリスクを避けるために、非表示にすることが推奨されます。これにより、広告の品質を守りつつ、不要なトラブルを避けることができます。

ただし、コメントをしたユーザーのFacebookやInstagramの友達がターゲティングに含まれている場合、彼らにそのコメントが見えないようにするために、削除するという判断も考慮に入れるべきです。このように、状況に応じて最適な対応を選択することが、広告運用における効果的な管理の鍵となります

コメントの確認方法と対応の手順

次に、Meta広告管理画面でのコメントの確認方法と対応の手順について、分かりやすく説明します。

コメント確認方法

Meta広告管理画面から以下の手順で確認し、管理する方法を詳しく説明します。

手順①.

広告管理画面上で、列をプリセットの[エンゲージメント]を選択すると何件コメントが付いているか確認できます。

手順②.

広告タブで、「投稿へのコメント」がある広告の「編集」をクリック。

手順③.

右上の「シェア」をクリックし、「Facebook投稿(コメント付き)」または「Instagram投稿(コメント付き)」をクリック。

該当広告の表示と、ついているコメントが閲覧できます。

コメントへの返信の手順

手順①.

Facebookページにログインし、右上のプロフィール写真をクリック。

手順②.

「すべてのプロフィールを見る」をクリックし、切り替えるページを選択。

手順③.

フィードより対象の投稿のコメントを確認。

手順④.

コメントの下の「返信」をクリック。返信内容を入力してEnterキーを押します。

広告に対するコメントへの返信において、一貫性と公平性は非常に重要です。コメントにどのように対応するかについては、以下の点を特に注意しておく必要があります。

まず、広告に対するコメントに返信をする際は、コメントがポジティブであれネガティブであれ、一定の基準に従って対応することが重要です。返信する際の基準を明確に設定し、それに基づいてすべてのコメントに対応するよう努めましょう

また、一部のコメントにのみ返信すると、他のユーザーが「なぜ自分のコメントには返信がないのか」と不満を感じる可能性があります。これは、特にネガティブなコメントや批判的なコメントに対して、応答しないとユーザーの間での不公平感を生じさせる可能性があるため、特に注意が必要です。

また、Facebookページの権限によって、可能な対応が異なることに注意してください。

クラシックページ(旧デザイン)の名称新デザインの名称ダイレクトメッセージへの返信ページのコメントへの返信、既存のコメントの編集や削除削除とブロック
管理者全権限のあるFacebookへのアクセス許可
編集者部分的権限のあるFacebookへのアクセス許可
モデレーターメッセージ返信、コミュニティのアクティビティへのアクセス許可
広告、インサイトのタスクへのアクセス許可
広告管理者広告、インサイトのタスクへのアクセス許可
アナリストインサイトのタスクへのアクセス許可

コメントへの返信を行う場合は、全権限のあるFacebookへのアクセス許可、部分的権限のあるFacebookへのアクセス許可、あるいはメッセージ返信、コミュニティのアクティビティへのアクセス許可が必要となります。

また、新デザインの権限の確認方法は下記の通りです。

手順①.

Facebookページへログイン。

手順②.

アイコン右側の「管理」をクリック。

手順③.

左メニューの「プロフェッショナルボード」より「ページアクセス」を選択。

手順④.

新デザインのページより、「ページのアクセス」を選択し自分の名前を確認。

非表示または削除の手順

手順①.

コメントを確認する手順と同様に、「Facebook投稿(コメント付き)」から、該当コメントを見つけます。

手順②.

該当コメントの横にある「・・・」マークをクリックし、「コメントを非表示にする」または「削除」を選択します。

  • 非表示に設定した場合、コメントをしたユーザーとその友達にはそのコメントが引き続き表示されますが、他のユーザーには表示されません。
  • 削除した場合、そのコメントは広告から完全に消去され、誰にも見えなくなります。
  • Instagram広告の場合、特定のコメントのみを非表示にする機能は提供されていません。広告マネージャーを通じて、広告に対する全てのコメントを非表示にすることは可能ですが、個別のコメントに対応するオプションはありません。

これらの設定に関する詳細な手順は、「広告のコメントをオフにするには: (Instagramのみ)」のガイドラインで提供されています。このガイドラインを参照することで、Instagram広告におけるコメントの管理方法について、より詳細な情報を得ることができます。

広告の停止・複製の手順

手順①.

コメントの付いた広告を停止します。

手順②.

該当広告を「クイック複製」で複製し、新しいものを配信オンにします。

「広告主」権限を使って広告を停止したり、複製したりする方法は、技術的には比較的簡単に実施できるため、多くの広告運用者が利用するかもしれません。しかし、いくつかのデメリットがあり、必ずしもおすすめできる手法ではありません

  • 広告を停止したり複製したりすると、それまでの広告が獲得していたインプレッションやエンゲージメントのデータがリセットされます。
  • 複製して同じ内容の広告を再配信した場合、必ずしも以前と同じ配信ボリュームが得られるとは限らず、配信効果に影響を及ぼす可能性があります。

対象ユーザーの報告・ブロックの手順

手順①.

Facebookページにログインし、右上のプロフィール写真をクリック。

手順②.

「すべてのプロフィールを見る」をクリックし、切り替えるページを選択。

手順③.

画面の右上にある写真をクリックし、「設定とプライバシー」をクリックから「設定」をクリック。

手順④.

左側メニューで「プライバシー」をクリック。

手順⑤.

ブロックするユーザーを検索、もしくは直接 ブロックするユーザーを探して、「ブロック」をクリック。

特定のユーザーから関連性のないネガティブなコメントが繰り返される場合、最終的な対処方法として該当ユーザーをブロックする選択肢があります。しかし、この手段にはいくつかの懸念点があるため、慎重な検討が必要です

  • ブロックされたことは対象となったユーザーに通知されず、Facebookページの投稿の閲覧、ページへのタグ付けやグループへの招待、メッセージの送信、Facebook上でページを検索することもできなくなります。
  • ブロックは、ユーザーから見るとあまり好印象を与えない対応です。特にユーザーがブロックされたことに気づいた場合、他のソーシャルメディアでの投稿などを通じて、不満を表明するリスクがあり、ブランドのイメージに悪影響を与える可能性があります。
  • ユーザーをブロックすることは、非常に極端な対応であり、どうしようもない場合の最終手段として捉え、ブロックする前に、他の対処方法(例えばコメントの非表示や削除、適切な返答など)を検討することが重要です。

まとめ

Meta広告を運用していると、避けられないのがユーザーからのネガティブなコメントです。これらは広告運用の一部であり、時に挑戦的なものとなり得ます。

批判に対して単に非表示や削除を行うことは、ユーザーからの生の意見を見逃すことになり、広告運用における大きな機会を失うことになります。広告の成果を追求することは重要ですが、それだけではなく、ユーザーとの接点を通じてリアルな声を拾い上げ、サービス改善に活かすことも、広告運用の大きな魅力です

広告に対するネガティブなコメントは、サービスや製品に対する直接的なフィードバックを提供します。これらのコメントを無視することは、価値あるインサイトを見逃すことになり、サービスの改善という長期的な観点から見れば大きな損失です。批判的なコメントは、ユーザーの期待や懸念を理解し、より良いサービスを提供するための重要な手がかりとなります

したがって、目先の広告成果にのみ焦点を当てるのではなく、ユーザーの意見に真摯に向き合うことが求められます。これは、単なる問題対応ではなく、サービスの長期的な発展とユーザー満足のための重要なステップです。ユーザーの声に耳を傾け、それをサービス改善に活かすことで、より高い顧客満足とブランドの信頼を築くことができます。

Meta広告運用においては、短期的な成果と同じくらい、ユーザーとの関係構築という長期的な目標にも重きを置くことが重要です。ネガティブなコメントは、サービスの弱点を理解し、改善するための貴重な機会を提供します。この機会を活かして、より良いサービスを提供することが、長期的な成功に繋がるのです。