広告の世界において、Meta(旧Facebook)のプラットフォームは非常に重要です。特に、Meta広告を配信する際には、Meta Business Suite(かつてのFacebook ビジネスマネージャ)を有効に活用することが鍵となります。その第一歩として、広告アカウントをMeta Business Suiteに統合することが必要です。これにより、広告運用の効率が大幅に向上します。
Instagram広告を考えている場合、Instagramアカウントも同様に連携しておくことが望ましいでしょう。この連携により、広告にInstagramアカウントの情報を組み込んだり、広告に対するコメントの管理が容易になるなど、多くのメリットが生まれます。
Meta Business Suiteに広告アカウントやInstagramアカウントを統合することで、登録されたユーザーは広告アカウントにアクセスできるようになったり、Instagramアカウントを連携することで、ブランドのアイコンを広告に使用したり、ユーザーからのコメントへの返信や管理が可能になります。
今回は、Meta広告を効果的に配信するためには欠かせない、Meta Business Suiteへの広告アカウントとInstagramアカウントの連携方法について、わかりやすく解説していきます。このステップを踏むことで、広告キャンペーンの管理がより簡単かつ効率的になり、結果としてより成功した広告運用が期待できるでしょう。
Meta Business Suiteに広告アカウントを連携する
まずは、Meta Business Suiteに広告アカウントを連携する方法を紹介します。連携方法は、広告アカウントの管理者が自社か他社かで異なります。
1 自社の広告アカウントを連携したい場合
2 他社の広告アカウントを連携したい場合
デジタル広告の運用において、Meta Business Suiteは重要な役割を果たします。そのため、自社の広告活動を効果的に管理するためには、自社の広告アカウントをMeta Business Suiteに連携することが必要です。この連携は、広告の運用をよりスムーズにし、結果を最大化するための一歩です。具体的には、「1.自社の広告アカウントをMeta Business Suiteに連携する方法」に従って操作します。これにより、自社の広告キャンペーンを一元的に管理し、効率的な広告運用が可能になります。
一方で、分析や他社の広告キャンペーンの管理を手助けする場合、他社の広告アカウントに一時的にアクセスする必要があります。このような場合は、「2.他社の広告アカウントをMeta Business Suiteに連携する方法」を用いて、他社の広告アカウントとの連携を行います。これにより、一時的に他社の広告アカウントへのアクセスが可能になり、分析や管理の作業が容易になります。
1.自社管理の広告アカウントを連携する
インハウスでの広告運用は企業にとって重要な戦略の一つです。この運用を円滑に進めるためには、自社が管理している広告アカウントをMeta Business Suiteに連携させることが極めて重要です。その手順について詳細に説明します。
手順①
Meta Business Suiteを開き、画面左のサイドバーで「設定」をクリックします。
手順②
「ビジネスアセット」を選択し、「アセットを追加」をクリックします。
手順③
「広告アカウント」を選択します。
手順④
「既存の広告アカウントを取得」をクリックします。
手順⑤
広告アカウントIDを入力し、「次へ」をクリックします。
広告アカウントIDは、広告アカウントにログイン時のURLで確認できます。
URLの「act=」以降の文字列が広告アカウントIDになります。
手順⑥
Meta利用規約および広告ポリシーの同意にチェックを入れて許諾し、「広告アカウントを取得」をクリックで設定完了です。自社の広告アカウントをMeta Business Suiteに連携できました。
2.他社の広告アカウントを連携する
他社の広告アカウントの分析や管理のサポートなどで、一時的に他社の広告アカウントにアクセスする必要が生じる場合の連携方法について詳しく説明します。
手順①
自社の広告アカウントをMeta Business Suiteに連携する方法」の手順④まで進みます。
手順②
「広告アカウントの共有をリクエスト」をクリックします。
手順③
広告アカウントIDを入力します。
広告アカウントIDは、広告アカウントにログイン時のURLで確認できます。
URLの「act=」以降の文字列が広告アカウントIDになります。
手順④
アクセス許可を選択する画面が表示されます。割り当てたいアクセス許可のスクロールバーを右にドラッグします。
他社の広告アカウントへのアクセスを許可する際には、どのようなレベルのアクセスを許可するかを慎重に考慮する必要があります。アクセス許可には主に2つのタイプがあります。
個別の操作ごとにアクセスを許可する「部分的なアクセス許可」と、すべての操作へのアクセスを許可する「全権限」です。
たとえば、アカウント分析が目的であれば「パフォーマンスを確認」を選択します。
それぞれの特徴を理解し、状況に応じて適切な選択をすることが重要です。
手順⑤
広告アカウントへのアクセスをリクエストするメールが、対象となる広告アカウントの管理者に紐づいているメールアドレス宛てに送信されます。このメールでアクセスを承認されると、広告アカウントへの連携が成立します。
Meta Business Suite同士を連携する
デジタルマーケティングの世界では、広告代理店と広告主の間の連携が成功のカギとなります。特に、広告代理店が広告主の広告アカウントにアクセスする必要がある場合、このプロセスをスムーズかつ効果的に行う方法が求められます。このような状況では、Meta Business Suiteを介した連携が非常に有効です。
広告主と広告代理店がそれぞれのMeta Business Suiteを連携することにより、広告キャンペーンの管理と実行が大きく改善されます。この連携により、広告代理店は広告主の広告アカウントにアクセスし、より効率的に広告運用を行うことができます。これは、特に複数のクライアントを持つ広告代理店にとって、時間の節約と効率の向上をもたらします。
広告運用においては、広告アカウントだけでなく、Facebookページ、Instagramアカウント、ピクセルなど、多くのビジネスアセットへのアクセスが必要です。これらのアセットは広告の効果を高めるために不可欠であり、それぞれ異なる役割を持っています。Meta Business Suite同士を連携することにより、これらのビジネスアセットへのアクセス許可を一括で管理することが可能になります。この一括管理により、広告の配信プロセスがさらにスムーズになり、広告キャンペーンの効果を最大限に引き出すことができます。
設定は、広告主のMeta Business Suiteで行います。
手順①
Meta Business Suiteを開き、「設定」をクリックします。
手順②
「ビジネス設定」をクリックします。
手順③
「パートナー」を選択して「追加」をクリックし、「パートナーにあなたのアセットへのアクセスを許可」を選択します。
手順④
「パートナーのビジネスID」に広告代理店のMetaビジネスIDを入力して「次へ」を押して設定完了です。広告主と広告代理店のMeta Business Suiteの連携ができました。
「MetaビジネスID」は、Meta Business Suiteにログイン時のURLで確認できます。
URL末尾の「business_id=」以降、「&」の前までの数列がMetaビジネスIDになります。
Meta Business SuiteとInstagramアカウントを連携する
Instagram広告を活用する際、最も重要なステップの一つは、InstagramアカウントとMeta Business Suiteとの連携です。この連携を行うことで、広告の効果を最大限に高めることができます。
InstagramアカウントとMeta Business Suiteを連携すると、広告のブランドアイコンにInstagramのプロフィール情報を使用することが可能になります。これは、広告を見たユーザーに対して、よりパーソナライズされた印象を与えることができる大きなメリットです。また、広告に対するユーザーのコメントへの返信や削除も、この連携によって簡単に行えるようになります。これにより、ユーザーとのコミュニケーションがスムーズに進み、ブランドイメージの向上に繋がります。
Instagram広告を通じて新たなフォロワーを獲得する可能性も高まります。Instagramユーザーが広告に興味を持ち、その結果アカウントをフォローするケースは珍しくありません。そのため、広告戦略としてInstagramを利用する場合、事前にMeta Business Suiteにアカウントを連携しておくことは非常に重要です。
Instagramアカウントの連携は、Meta Business Suiteのデスクトップ版またはモバイルアプリのどちらからでも簡単に行うことができます。連携の手順は、それぞれのプラットフォームに応じて少し異なりますが、基本的には簡単な操作で完了します。これらの方法については、具体的な手順を順を追って紹介します。
Meta Business Suite(デスクトップ版)
手順①
Meta Business Suiteを開き、画面左のサイドバーで「設定」をクリックします。
手順②
「ビジネスアセット」を選択し、「アセットを追加」をクリックします。
手順③
ソーシャルの「∨」マークをクリックします。
手順④
「Instagramアカウント」を選択します。
手順⑤
Instagram利用規約、プライバシーポリシーおよびCookieポリシーの同意にチェックを入れて許諾し、「Instagramアカウントを取得」をクリックします。
手順⑥
Instagramアカウントのログイン画面が開くので、ユーザーネームとパスワードを入力します。
すでにInstagramにログインしている場合は、「〇〇(※)としてログイン」をクリックします。別のInstagramアカウントを連携したい場合は、「アカウントを切り替える」をクリックして再ログインします。
※〇〇には、ログインしているInstagramアカウントのユーザーネームハンドルが表示されています。
また、二段階認証がオンになっている場合は、セキュリティコードの入力を求められるので対応します。
手順⑦
「OK」をクリックで設定完了です。
Meta Business Suite(モバイルアプリ)
手順①
Meta Business Suiteのモバイルアプリを開き、「その他」をタップします。
手順②
「設定」をタップします。
手順③
「Instagram」をタップします。
手順④
「アカウントをリンク」をタップします。
手順⑤
Instagramメッセージの設定を任意選択し、「実行」をタップします。
手順⑥
Instagramアカウントのユーザーネームとパスワードを入力して「ログイン」をタップします。
手順⑦
「OK」をタップして設定完了です。
まとめ
Meta Business Suiteで広告アカウントを連携するプロセスは、その条件によって様々であり、少々複雑な面があります。特に、広告アカウントの設定は日常的に行うものではないため、一度学んだ手順を次に利用する時までに忘れてしまうことも珍しくありません。このような背景から、広告アカウントの連携方法を確実に把握しておくことは重要です。
さらに、Meta Business SuiteにInstagram広告アカウントを連携するメリットについては、まだ十分に認識されていない方も多いかもしれません。Instagramアカウントを連携することにより、広告のパフォーマンスが向上し、より多くのユーザーにリーチすることが可能になります。この点についての認識が低いために、これまでInstagramアカウントの連携を行ってこなかった方もいるでしょう。
広告アカウントとInstagramアカウントの連携は、Instagram広告を配信する際に欠かせない設定です。これはMeta広告の効果を最大化するために非常に重要なステップと言えます。Meta広告を配信する際には、この連携がスムーズに進むよう、適切な情報とガイダンスが必要です。
本記事では、このようなMeta Business Suiteでの広告アカウント連携の手順について、わかりやすく解説しています。この記事を参考にすれば、Meta広告の開始にあたり、広告アカウントとInstagramアカウントの連携をスムーズに行うことができるでしょう。特に初めてこのプロセスに取り組む方や、以前の手順を忘れてしまった方にとって、この記事は大変役立つ情報源となるはずです。