YouTubeやInstagramなどと並び、人気のSNS「TikTok(ティックトック)」。プライベートの思い出や娯楽動画を投稿する方が多い印象ですが、マーケティングの一貫としてTikTokを取り入れている企業もあります。本記事では、TikTokの概要やTikToker(ティックトッカー)について解説します。これからTikTokをマーケティングに活用しようとしている企業担当の方は、ぜひ参考にしてください。
ティックトックとは
TikTok(ティックトック)とは、中国のByteDance(バイトダンス)社が2016年に提供を開始した、世界最大規模の動画配信サービスです。ダウンロード数は世界で20億を超えており、若い世代を中心に人気を集めています。
180秒以内の動画ならBGMやエフェクトを使って簡単に編集ができるため、誰でも気軽に動画を投稿できます。投稿に対して「いいね」や「コメント」を残すことで、世界中の人々と繋がることが可能です。
また、TikTokはフォロワーが少なくても投稿がバズる可能性があります。TikTokのファーストビューでは、TikTok側がレコメンドした「おすすめのフィード」が表示されます。このおすすめのフィードは、フォロワー数などに関係なく、あくまでユーザーの視聴履歴などから絞り込まれます。つまり、自身のフォロワー数が少なくてもおすすめのフィードに乗る可能性があるということです。そのため、良いコンテンツを投稿すれば、バズを起こせる可能性が高まるといえるでしょう。
TikTokは一般ユーザーだけでなく企業やブランドが活用する事例も増えています。特に10〜20代のユーザーが多いことから、若い世代の認知度や利用者を増やしたい企業には、有効に活用できるツールといえるでしょう。
多くのフォロワーを獲得しているティックトッカー
TikToker(ティックトッカー)とは、TikTokで動画を配信するユーザーのことを指します。人気のあるティックトッカーは10〜20代の若い世代に多く、上位に位置するティックトッカーのフォロワー数は数百万人以上に渡ります。ここでは、人気のティックトッカーやその特徴を紹介します。
見逃せない女性ティックトッカー
女性ティックトッカーは、面白さやクオリティの高さに加えた「可愛いらしさ」で人気を獲得している方が多いです。ここでは、特に人気の高いティックトッカーを3人ご紹介します。
女性①:景井 ひな
景井(かげい)ひなさんは、ホリプロデジタルエンターテインメント所属のタレント兼インフルエンサーです。フォロワー数は1,000万人を超えており、女性ユーザーでもっとも多いフォロワー数を獲得しています。投稿動画はクオリティと面白さを両立しており、キャラクターだけでなく動画そのものが評価されています。高い分析力からトレンドを意識した動画を制作しており、日本だけでなく世界に向け発信をしているティックトッカーです。
女性②:おじゃす[おじゃす]
おじゃすさんは、ツインプラネット所属のティックトッカーです。カナダと日本のハーフで、その顔立ちとは裏腹に「関西弁」を話すことが話題となり注目を集めています。TikTokのフォロワー数は420万人と日本国内ではトップクラスを誇っています。マルチな才能を活かして、SNSだけではなくテレビへの出演など、タレントとしての活躍も期待されているティックトッカーです。
女性③:Hinata
Hinata(野々山ひなた)さんは、クラージュキッズ所属の高校生ティックトッカーです。フォロワー数は280万人で、その可愛らしいルックスから人気を集めています。リップシンクという口パク系の動画やダンス動画が多く、比較的手軽に見ることができるショートムービーが多いです。TikTokの活動だけでなく、モデルや子役など幅広く活動しており、これからの活躍が期待されるティックトッカーです。
それぞれ個性や才能を活かして活躍している方ばかりです。女性ティックトッカーはコスメやファッション、生活雑貨などを取り扱う企業との相性が良いため、該当する企業の方はぜひ女性ティックトッカーを活用してみてください。
男性ティックトッカー
世界で活躍している男性ティックトッカーも多く存在しています。ここからは、話題性が高く今後の活躍も期待されるクリエイターを紹介します。
男性①:バヤシ Bayashi
バヤシさんは、株式会社mobb所属の料理系ティックトッカーです。TikTokのフォロワー数は国内1位の4,900万人を超えています。また、人気クリエイターに贈られる「TikTok CREATOR OF THE YEAR」を2021年、2022年と2年連続で受賞しており、名実ともにTikTok界のトップを走り続けている動画クリエイターです。テンポの良い調理シーンと美味しそうに食べる動画がコンテンツの特徴で、家庭では真似できない大胆な調理シーンが人気を集めています。
男性②:じゅんや
じゅんやさんは、Collab Asia所属のティックトッカー兼YouTuberです。TikTokのフォロワー数は国内2位の4,300万人を超えています。また、YouTubeの登録者数も2,700万人を超えており、動画配信系コンテンツではトップクラスの人気を誇っています。コンテンツの特徴は、体を張るおもしろネタ系の動画です。メントスコーラや風船を使った動画が多く、娯楽の最上級ともいえるコンテンツを配信しています。海外の方からのコメントが多く、国内だけではなく世界中から支持されているティックトッカーです。
男性③:Buzz Magician Shin シン
シンさんは、世界で活躍するstar creation所属のマジシャン兼クリエイターです。TikTokのフォロワー数は970万人を超えており、公式マークのついたアカウントでは日本でNo.1。有名ティックトッカーとコラボしてマジックのネタバラシをする動画をメインに配信しています。また、短時間な動画ばかりであるため、隙間時間でもクオリティの高いマジックを視聴できるところが人気のポイントです。
以上の方々は特に、男性特有の豪快さを利用したエンタメ系の動画で人気を集めているティックトッカーばかりです。エンタメ関連の事業を行っている企業はぜひ男性ティックトッカーを活用してみてください。
カップル系コンテンツのティックトッカー
有名なカップル系ティックトッカーは、何気ない2人の日常や個性をコンテンツにすることで高い人気を誇っています。代表的な3組のカップル系ティックトッカーをご紹介します。
カップル①:いちえ(夜のひと笑い)
いちえさんは、相方のこうさんと共に株式会社Carry Onに所属するカップル系ティックトッカーです。2人はすでに破局していますが、フォロワー数は230万人とカップル系アカウントでは最も多く、今もなお人気の高いカップル系ティックトッカーとして活動しています。2人の何気ない会話や日常をベースに、ドッキリやロケ企画などさまざまな動画を配信しています。10代〜30代前半と幅広い層のユーザーに支持されているティックトッカーです。
カップル②:なこなこcp
なこなこcpのなごみさんとこーくんさんは、ASOBISYSTEM所属のカップル系ティックトッカーです。フォロワー数は140万人で、今一番勢いのあるカップル系ティックトッカーと言われています。カップルの日常をメインに動画を配信しており、日常に映る2人のルックスやおしゃれな姿が人気を集めています。SNS以外ではアパレルやコスメブランドもプロデュースしており、TikTokだけでなくさまざまなジャンルで活躍しているクリエイターです。
カップル③:ゆたせなcp
ゆたせなcpのセイナさんとユウタさんは、GROVE株式会社に所属するカップルインフルエンサーです。TikTokやYouTubeを主な活動拠点とし、SNSの総フォロワー数は180万人を超えています。特に2人のファッションやダンス、個性的な雰囲気を好むコアなファンが多く存在します。2人のふんわりとした雰囲気で人気を集めている話題のカップル系インフルエンサーです。
カップル系ティックトッカーは、そのカップルにしか表現できない個性で人気を集めている方が多くいます。また、男女でおしゃれな雰囲気を出すことでブランディングに成功している例も存在します。ファッション系や音楽など、男女問わないエンタメを提供している企業はぜひカップル系ティックトッカーを活用してみましょう。
動物系コンテンツのティックトッカー
TikTokでは、動物系のコンテンツで人気を獲得しているティックトッカーも存在します。飼い主との日常や動物の可愛い仕草などで人気を得ているティックトッカーをご紹介します。
動物①:Panna
トイプードルのPannaちゃんは、TikTokフォロワー数が970万人の有名ティックトッカーです。スマホで曲を流すと手招きしながら踊る姿が話題となり、その愛くるしさから多くのファンを獲得しています。
動物②:ピザトル PIZZATORU
ピザトルちゃんは「ショウガラコ」という種類のサルで、TikTokフォロワー数は430万人
の有名ティックトッカーです。珍しいサルの生態や日常を投稿しているため、興味本位でフォローする方も多く順調にフォロワー数を伸ばしています。
動物③:柴犬コマリ
柴犬コマリちゃんは、TikTokフォロワー数650万人の人気ティックトッカーです。見た目は普通の柴犬ですが、飼い主の編集やアイディアでクオリティの高い動画を配信しています。現在はTikTok活動を休止していますが、Instagramやアメーバブログ、楽天ルームなどさまざまなコンテンツで活動中です。
ビジネス①:ガリレオ
ガリレオさんは、株式会社Z世代の代表を務めるフォロワー数32万人のビジネス系ティックトッカーです。時事ネタや株式投資、ゴシップなどさまざまな情報を発信しています。また、TikTokを用いたSNSマーケティングの書籍を出版しており、TikTokを活用することでビジネスを成功に導くノウハウが学べると評判です。TikTokをマーケティングに活用したい方におすすめのティックトッカーです。
ビジネス②:鴨頭嘉人(かもがしらよしひと)
鴨頭嘉人さんは、株式会社東京カモガシラランドの代表を務める人気YouTuberです。TikTokではYouTube動画の切り抜きを投稿しており、現在フォロワー数は15万人と徐々に人気を獲得しています。情報発信に対する熱意や表現方法が多くのユーザーの心に刺さると評判です。人生観や人との付き合い方など「自己啓発」に関する情報がメインですが、経営者としてのノウハウも多く発信しています。
ビジネス③:ブレークスルー佐々木
ブレイクスルー佐々木さんは、株式会社Lugiaの代表を務めるYouTuber兼ティックトッカーです。TikTokのフォロワー数は31万人で、教育系の発信内容が多いことから若い世代を中心に人気を獲得しています。また、発信内容の多くは明日からでもすぐに使える実践的な内容ばかりです。
以上が、ビジネス系で人気の高いティックトッカーの3名でした。発信内容はタメになることばかりであるため、隙間時間で手軽に有益な情報を収集したい方はぜひ視聴してみてください。
注目すべきティックトッカーの共通点とは
人気ティックトッカーの共通点は、以下の2点です。
- ターゲティングが的確なところ
- 個性を活かしているところ
まず人気ティックトッカーに共通しているポイントは、自身の強みを把握したうえで的確なターゲティングを実施しているところです。自分自身の得意なことや人より秀でた部分を把握して、自身の強みが最も刺さるユーザーへ確実に届くように発信しています。
また、自身の個性を最大限活かし「差別化」できることも共通点といえるでしょう。どんなに良い発信をしても、同じようなアカウントばかりではフォロワーも分散してしまいます。しかし、人気ティックトッカーは競合との差別化を図ることで、目に留まる情報発信を可能にしています。
以上のことから、自身の強みを活かして唯一無二の情報発信を的確なユーザーへ届けることが、人気ティックトッカーに共通するポイントといえるでしょう。
まとめ
TikTokは娯楽のイメージが強いSNSですが、ティックトッカーは戦略を練って自身の価値を見出し、最大限ユーザーへ届ける努力をしています。また、その努力がユーザーのファン化を促進し、人気ティックトッカーへと成長させているのです。
相性の良いティックトッカーと上手く連携を取ることで、自社製品やサービスのマーケティング戦略の強化を行えます。SNSマーケティングでTikTokを活用中の企業担当者は、本記事をぜひ参考にしてみてください。