ファインド広告とは?ディスプレイ広告との違いなどの特徴を紹介

監修者

佐藤 祐介
佐藤 祐介

株式会社LIFRELL代表取締役。大手代理店、株式会社オプト、電通デジタルの2社でアカウントプランナーを経験。その後、株式会社すららネットでインハウスマーケターとして事業の立ち上げからマザーズ上場水準まで事業を伸長させる。マーケティング戦略の立案からSEO/WEB広告/SNS/アフィリエイト等の施策で売上にコミット。

専門家

深瀬 正貴
深瀬 正貴

Yahoo株式会社 法人マーケソリューション出身。 鎌倉の海のそばでオフィスFHを運営。 リスティングやSEOをはじめとしたデジタルマーケティングで100社以上の売り上げ課題を解決。
最近の趣味はブームに乗っかったように見えてしまう「焚き火ごはん」。

目次

「ファインド広告」をご存知ですか?それは、Googleのディスプレイ広告の中でも特に注目を浴びている配信方法の1つです。

もしかしたら、最近Googleで検索をする際やYouTubeを視聴する際に、目にしているかもしれませんね。

今回の記事では、ファインド広告に焦点を当て、配信場所やメリット、そして効果を最大限に引き出すポイントについて詳しく解説しています。

さらに、Googleディスプレイ広告との違いについても触れているので、ぜひ参考にしてみてください。

ファインド広告の活用方法をマスターし、効果的な広告運用を実現しましょう。

ファインド広告はGoogleフィード面に配信する広告

ファインド広告は、Googleの各種フィード面での配信ができる新たな広告フォーマットです。これには、GoogleアプリのディスカバリーフィードやYouTube、Gmailのプロモーションタブなどが含まれます。
利用者が日々のニュースを見たり、メールを確認したり、YouTubeで動画を視聴したりする間、自然に彼らの視界に入る形で広告が表示されます。

Googleファインド広告の配信場所を紹介

Googleファインド広告は、その効果的なターゲティングと広い配信範囲で、ビジネスのオンラインマーケティング戦略に新たな可能性をもたらします。

具体的には、Google Discover、YouTube、Gmailの3つの主要なプラットフォームで配信されます。

配信場所①:GoogleDiscover|ターゲティングに強み

Google DiscoverはGoogleアプリのホームページやChromeブラウザの新しいタブページに表示される、ユーザーの関心に基づいたコンテンツフィードです。

このフィードは、ユーザーがGoogleで行った検索、閲覧したウェブページ、そしてGoogleが推定したユーザーの興味に基づいてパーソナライズされます。

広告は自然とコンテンツフィードの一部として表示され、ユーザーの関心や行動に適応した形で配信されるため、ユーザーの関心を引きやすくなっています。

この強力なターゲティングと幅広いリーチは広告主にとって大きな強みとなります。

配信場所②:YouTubeホームフィールド|動画コンテンツにつなげよう

YouTubeは世界で最も大きな動画共有プラットフォームで、毎日数億人以上のユーザーが利用しています。

ファインド広告は、YouTubeホームフィールド、すなわちユーザーがYouTubeを開いた時に最初に表示されるページに配信されます。

ホームフィールド広告はインパクトがあり、ユーザーの関心を引く動画コンテンツへとつなげることができます。

また、YouTubeの視聴データを基にしたユーザーターゲティングにより、ユーザーの興味や関心に合わせた広告を表示することができます。

これにより、広告は自然とユーザーのYouTube体験に統合され、より高いエンゲージメントを生みます。

配信場所③:Gmailのプロモーション・ソーシャルタブ|利用者が多いGmailに広告掲載

ファインド広告のもう一つの主な配信場所は、Gmailのプロモーションとソーシャルタブです。
Gmailは世界中で広く利用されている電子メールサービスで、毎日何億人ものユーザーがアクセスしています。

Gmail内の広告は、ユーザーがメールをチェックする際に自然と目に入るため、広告の視認性が高いという利点があります。
また、Gmailはプライベートな通信チャネルであるため、ユーザーとの信頼関係を築く上で重要な役割を果たします。

プロモーションタブは、ユーザーが商用メールを一元管理できる場所であり、ソーシャルタブはソーシャルメディアからの通知をまとめて表示する場所です。

Googleディスプレイ広告との違いとは?

Googleディスプレイ広告とファインド広告は、両者ともにGoogleの広告プラットフォームの一部であり、ユーザーに対してビジュアルな広告を提供します。

配信面、広告形式、ターゲティングの方法などにおいてGoogle広告と明確な違いがあります。

配信面の違い

広告タイプ配信面
Googleディスプレイ広告Googleディスプレイネットワークに参加する数百万のウェブサイトやアプリケーション・ニュースサイト、ブログ、特定のテーマや興味に基づくサイトなど
ファインド広告Googleの主要なプラットフォーム: Google Discover, YouTube, Gmailのみ・ユーザーの日常の行動の一部として統合された形での配信

Googleディスプレイ広告は、多種多様なウェブサイトやアプリケーションに広告を配信することで、広範囲のオーディエンスに対してメッセージを伝えます。

一方、ファインド広告はGoogleのプラットフォームを中心に配信され、ユーザーの日常の行動や興味に合わせた広告表示を行うことで、よりパーソナライズされた情報を提供します。

ターゲティングの違い

広告タイプターゲティング
Googleディスプレイ広告・ユーザーの興味、デモグラフィック情報、ウェブサイトの閲覧履歴に基づく・特定のキーワードやトピックに基づくターゲティング可能・特定のウェブサイトやアプリケーションを指定するターゲティングも可能
ファインド広告・Google Discover, YouTube, Gmailがユーザーの行動と興味を理解していることを利用・ユーザーが見たいと思っている時、最も関心が高いと予測されるコンテンツと共に広告表示・配信先のコントロールができない

Googleディスプレイ広告のターゲティングは幅広く、多様なオーディエンスへの広告配信が可能です。

一方、ファインド広告はGoogleのプラットフォームが提供するユーザーの行動と興味に基づく洗練されたターゲティングを利用します。
これにより、広告はユーザーが最も関心が高いと予測されるコンテンツと共に表示され、効果的な広告配信が可能になります。

クリエイティブの違い

広告タイプクリエイティブ
Googleディスプレイ広告・シングル画像が基本
ファインド広告・シングル画像とカルーセルフォーマットが利用可能

Googleディスプレイ広告は、静止画、動画、リッチメディアなど、様々な形式の広告を作成することが可能で、自由度が高くなっています。

一方、ファインド広告はレスポンシブ広告の形式を採用しており、広告主が素材を提供するだけでGoogleが自動的に最適な広告を生成します。

Googleファインド広告のメリットは何が挙げられるのか

Googleファインド広告は、効率的なターゲティング、広範なリーチ、そしてユーザー体験への自然な統合といった点で数多くのメリットを提供します。

メリット①:多くのユーザーがいるサービスに配信できる

Googleファインド広告の最も大きなメリットは、広告がGoogleの主要なプラットフォーム、つまりGoogle Discover、YouTube、Gmailに配信されるという点です。

これらのプラットフォームは全世界で何億人ものユーザーに使われており、それぞれが独自のユーザーベースとエンゲージメント特性を持っています。

これにより、広告主は自社のメッセージを広範で多様なオーディエンスに対して効果的に届けることができます。
また、ユーザーがこれらのプラットフォームを日常的に利用しているため、広告は自然な形でユーザーの日常生活の一部となり、高いエンゲージメントを期待できます。

メリット②:ターゲティングの精度が高い

Googleファインド広告のもう一つのメリットは、高精度なターゲティングです。

Googleのアルゴリズムは、ユーザーの検索履歴、閲覧したウェブサイト、ユーザーの興味や好みに基づいて、パーソナライズされた広告を提供します。

広告はユーザーの関心の高いトピックやタイミングに合わせて配信され、結果としてクリックスルー率やコンバージョン率が高まる可能性があります。

メリット③:コンバージョンに基づいた自動入札

Googleファインド広告は、広告主が設定したコンバージョン目標に基づいて自動入札を行うことができます。

広告主が具体的なビジネス目標、例えばリード獲得、商品の購入、アプリのダウンロードなどを達成するために、最適なCPC(コストパークリック)を自動的に決定します。

この機能は、広告主が自社の広告戦略に最適な入札戦略を選択し、コンバージョンを最大化するために役立ちます。

さらに、自動入札機能により、広告主は入札管理の手間を省くことができ、より戦略的な広告活動に注力することが可能になります。

Googleファインド広告にはデメリットもある?

Googleファインド広告には多くのメリットがありますが、一方で広告主にとって考慮すべきいくつかのデメリットも存在します。

デメリット①:配信面の指定や除外ができない

ファインド広告の一つのデメリットは、広告が配信される面(Google Discover, YouTube, Gmail)を指定または除外することができない点です。

これは、特定のプラットフォームに焦点を当てた広告戦略を立てたい場合や、特定のプラットフォームでの広告表示を避けたい場合に制約となります。

広告主はGoogleのアルゴリズムによる自動配信に頼ることになり、配信面の制御は限定的となります。

デメリット②:審査が厳しい

Googleファインド広告はGoogleのポリシーに厳格に従う必要があり、その審査は比較的厳しいと言われています。

Google広告で通った審査がファインド広告では許可されない、ということも起こります。

広告のテキストやイメージに制限があるため、広告主はクリエイティブ制作時に細心の注意を払う必要があります。
また、審査時間も予測が難しく、タイムリーな広告配信を求めるキャンペーンにとっては制約となることもあります。

ファインド広告の入稿規定に関する詳細

Googleファインド広告は入稿規定が他の広告より厳しいため注意が必要です。

ファインド広告における入稿規定

ファインド広告の入稿規定は以下の通りです。

通常の画像1枚+広告文の規定

広告見出し:半角40文字、全角20文字以下で3~5つまで設定可能

説明文:半角90文字、全角45文字以下で5つまで設定可能

会社名:半角25文字、全角12文字以下で1つ設定可能

行動を促すフレーズのテキスト:候補から自動で選択・表示される

遷移先URL:広告とリンクさせるURLを1つ設定できる

画像の規定

横長(1:1.91):推奨サイズ幅1200px × 高さ628px、最小サイズ幅600px × 高さ314px

スクエア(1:1):推奨サイズ幅1200px × 高さ1200px、最小サイズ幅300pz × 高さ300px

縦長(4:5):推奨サイズ幅960px × 高さ1200px、最小サイズ幅480px × 高さ600px

ファイルサイズ:最大5MBまで

ロゴの規定

サイズ(正方形):推奨 幅1,200px × 高さ1,200px、最小 幅128px × 高さ128px

ファイルサイズ:最大5MBまで

ファインドカルーセル広告における入稿規定

カルーセル広告の入稿規定は以下になります。

広告見出し:半角40文字、全角20文字以下で3~5つまで設定可能 

説明文:半角90文字、全角45文字以下で5つまで設定可能 ※画像ごとの設定不可

会社名:半角25文字、全角12文字以下で1つ設定可能

行動を促すフレーズのテキスト:候補から自動で選択・表示される

遷移先URL:広告とリンクさせるURLを1つ設定できる ※カードごとに設定可能

画像の規定

横長(1:1.91):推奨サイズ幅1200px × 高さ628px、最小サイズ幅600px × 高さ314px

スクエア(1:1):推奨サイズ幅1200px × 高さ1200px、最小サイズ幅300pz × 高さ300px

ファイルサイズ:最大5MBまで

ロゴの規定

サイズ(正方形):推奨 幅1,200px × 高さ1,200px、最小 幅128px × 高さ128px

ファイルサイズ:最大5MBまで

Googleファインド広告運用時のポイントを押さえよう

Googleファインド広告を成功させるためには、いくつかの重要なポイントを押さえる必要があります。

ポイント①:ネガティブなイメージの画像を設定しない

ファインド広告のイメージはユーザーの最初の注目点であり、その印象がクリックスルー率やエンゲージメントに大きく影響します。

そのため、ネガティブな印象を与える可能性のあるイメージは避け、代わりにポジティブで魅力的なビジュアルを選択することが重要です。
また、イメージは広告のメッセージと一致している必要があり、ユーザーに誤解を与えるようなものは避けるべきです。

ポイント②:設定を短期間で変更しない

Googleファインド広告の運用においては、短期間で頻繁に設定を変更することは避けるべきです。

設定変更により、広告のパフォーマンスが変動する可能性があり、その結果を確認するには一定の時間が必要です。
頻繁な設定変更はその分析を難しくし、適切な最適化が困難になる可能性があります。
設定は慎重に選択し、一定期間経過後にその効果を分析・修正しましょう。

ポイント③:オーディエンスターゲティングを上手く活用する

Googleファインド広告はユーザーの行動や興味に基づいて広告を配信します。

この機能を最大限に活用するためには、広告主自身が自社のターゲットオーディエンスをよく理解し、その興味や行動を反映した広告設定を行うことが必要です。
ターゲットオーディエンスに対して最も関連性が高くなることで、クリックスルー率やエンゲージメントを高めることができます。

Googleは、「適切なオーディエンスを増やすためのベストプラクティス」を公開しています。

【現場でよくある事例!】Google広告の「説明文」の作り方とは?ユーザーに刺さる文章の作り方

ファインド広告に関して解説してきましたが、運用現場でよく起こる事例として「ディスプレイ広告はキャッチコピーをおろそかにしがち」という内容があります。

せっかく素敵なクリエイティブを制作したのに、そこに書かれている文言があまりよろしくないケースが多いのです。

ユーザーに刺さる文章を作成するコツは以下の点です。

・検索キーワードを上手く使い、検索意図に沿った文面が必要
・疑問形式の文で関心を引き出す工夫が大切
・痛み点や困りごとに訴求する共感性のある表現が重要
・特徴や効果、事実を数字やデータを用いて具体的に示す
・短文の断片的なフレーズでinicioのアピールポイントを示唆する
・「今すぐ登録」「最短30秒」など行動喚起する強いCall to Action

自分語り口調ではなく、常にユーザー視点でのコピーが必要です。検証しながら言い回しや述語を改善していくことで、クリック率とコンバージョン率の向上が期待できます。

まとめ

この記事では、ファインド広告について詳しく解説しました。

ファインド広告の特徴としては、一つのキャンペーンでユーザーに幅広く配信できることや、ネイティブな広告形式でユーザーの興味を引きやすいという点があります。
また、自動入札がコンバージョンに基づいて行われるため、効果的な広告運用ができます。

ただし、ファインド広告には配信面の指定やデバイスの指定、コンテンツターゲットなどができないという制約もあります。

ファインド広告を賢く活用することで、効果的な広告キャンペーンを展開し、ユーザーの関心を引きつけることができます。

ぜひこの記事をもう一度読み直して、効果の高いファインド広告を活用してみてください。

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