Trueview広告という言葉を聞いたことがありますでしょうか?
あまり日常では耳にしないという方がほとんどだと思います。
この記事では、TrueView広告がどんな広告か?そして魅力やメリット、デメリットについてわかりやすく解説します。
YouTubeで動画を見る方にぜひ知っていただきたい情報です。
広告の出稿手順や、ユーザー体験を考慮した広告効果最大化のテクニックも紹介しますので、この記事を参考にTrueView広告の使い方をマスターして、ビジネスの成長につなげてくださいね。
YouTubeでのTrueview広告とは?
YouTubeのTrueView広告は、Googleが提供するYouTubeのサイト上に掲載される動画広告を指します。
YouTubeユーザーがよく目にする、動画の前後や間に流れる広告のことです。
TrueView広告は視聴者が興味があると思われる広告だけを視聴することを可能にします。
視聴者は広告をスキップしたり、特定の広告をクリックして詳細情報を閲覧することができ、これにより広告主は必要以上に広告費を支払うことなく、興味を持つ可能性が高い視聴者に対して広告を配信することができます。
Trueview広告に出稿するメリットとは
YouTubeのTrueView広告には、以下のようなメリットがあります。
メリット①:幅広いユーザーにリーチできる
YouTubeには全世界で非常に多くのユーザーがいるため、様々な年齢層、興味、嗜好を持っている多種多様なユーザーに届けることが可能です。
また、動画は視覚と聴覚の両方で情報を伝えることができるため、情報の伝達効率が高く、ユーザーへのインパクトも大きいのが特徴です。
メリット②:コストパフォーマンスに優れている
TrueView広告の特徴は視聴者が広告をスキップすることが可能であり、また広告料金が発生するのはユーザーが広告を30秒以上視聴した場合、あるいは広告をクリックして動画を視聴した場合のみです。
これにより、広告主は視聴者の関心が高い場面でのみ広告費を支払うことになります。
つまり、広告予算の無駄を大幅に削減し、よりコストパフォーマンスの高い広告展開が可能となります。
メリット③:ターゲットを細かく設定できる
YouTubeは視聴者の動画視聴履歴や検索履歴、デモグラフィックなどの情報を利用して、広告の配信ターゲットを設定することができます。
また、Googleの広告ネットワークと連携することにより、YouTube外でのユーザーの行動データも取り入れることが可能なのがメリットです。
これにより、広告主は自社の商品やサービスに最も関心がありそうなユーザーを精密にターゲティングすることで広告の効果を最大化し、より多くのリターンを得ることができるのです。
Trueview広告を出稿する際に考慮すべきデメリットとは
では逆に、Trueview広告を出稿する際のデメリットについて詳しく説明します。
デメリット①:広告がスキップされる
TrueView広告の特性上、視聴者は5秒後に広告をスキップすることができます。
これは視聴者にとってはありがたい機能ですが、広告主にとってはメッセージを十分に伝えられない可能性があります。
特に広告が長い場合や、広告の初めの数秒で視聴者の注意を引くことができない場合には、スキップされるリスクが高まります。
デメリット②:動画制作の技術が必要
YouTubeの広告は動画形式であるため、静止画やテキストだけで広告を作ることはできません。
これは動画の制作や編集の技術や経験を必要とします。
また、動画は文字や画像よりも多くの情報を伝えるため、ストーリーテリングやメッセージの明確さも重要となります。
これらのスキルがない場合、広告の制作に時間とコストがかかるかもしれません。
デメリット③:ネガティブな印象を持たれるかもしれない
YouTubeの広告はユーザーが動画を視聴する前や途中に表示されます。
これはユーザーの視聴体験を中断することになるため、広告が不適切や不快であると感じた場合、ユーザーはその広告や広告主に対してネガティブな印象を持つ可能性があります。そのため、広告の内容やターゲティングの設定には注意が必要です。
以上の点を考慮に入れつつ、TrueView広告の出稿計画を立てることが重要です。
広告のメッセージやデザイン、ターゲティングの設定などを適切に行うことで、これらのデメリットを最小限に抑えることができます。
Trueview広告の費用と相場を紹介
では、Trueview広告の費用はどのくらいかかるのでしょうか?
インストリーム広告
スキップ可能なインストリーム広告
非スキップ型インストリーム広告
(出典:YouTubeヘルプ「動画広告フォーマットの概要」https://support.google.com/youtube/answer/2375464?hl=ja&sjid=1069003821922807128-AP)
インストリーム広告|スキップ可否を選択可能
インストリーム広告は、YouTube動画の開始前・途中・終了後に表示されますが、5秒後にスキップすることが可能なものと、15秒間スキップできないもの(非スキップ型)の2種類に分けることができます。
スキップ可能なインストリーム広告は、視聴者が5秒後に広告をスキップできる形式の広告です。
広告は最長で6分までの長さが可能ですが、視聴者が最初の5秒を超えて広告を視聴した場合、または広告に対して何らかのアクション(クリック等)を行った場合にのみ広告費が発生します。
一方、非スキップ型インストリーム広告は、視聴者が広告をスキップすることができない形式の広告です。
この広告は15秒までとなっていて、視聴者は広告を最後まで見る必要があります。
インストリーム広告の費用相場
インストリーム広告の課金方式は、動画視聴課金(CPV)方式となっています。
費用相場はスキップ型の場合は再生あたり2~25円程度、、非スキップ型の場合は広告1,000回表示あたり400~600円程度となっています。
スキップ型の場合、広告を30秒以上視聴、または広告がクリックされた場合に1再生とカウントされます。
インフィード広告
(出典:YouTubeヘルプ「動画広告フォーマットの概要」https://support.google.com/youtube/answer/2375464?hl=ja&sjid=1069003821922807128-AP)
インフィード広告|検索時に表示される
インフィード広告は、ユーザーがYouTubeで検索した結果ページや動画フィード、モバイル版YouTubeのホーム画面などに表示される広告形式です。
広告主は広告動画にタイトル、説明文、サムネイル画像を設定し、視聴者が広告をクリックすると広告動画が再生されます。
視聴者がYouTubeで検索を行うと、検索結果の一部としてインフィード広告が表示されます。
この形式の広告は視聴者が検索している内容に関連するために関心を引きやすいのが特徴です。
また、広告主は広告のターゲティング設定を通じて広告が表示される視聴者の属性や興味・嗜好を細かく設定することが可能です。
インフィード広告の費用相場
インフィード広告の料金は視聴者が広告をクリックして動画を視聴した場合にのみ発生します。費用は多くの要素によって変わりますが、一般的なCPV(Cost Per View)の範囲は約10円〜30円程度とされています。
バンパー広告
(出典:YouTubeヘルプ「動画広告フォーマットの概要」https://support.google.com/youtube/answer/2375464?hl=ja&sjid=1069003821922807128-AP)
バンパー広告|6秒以内の広告
バンパー広告は、6秒以下の短い動画広告で、YouTube動画の開始前や途中に挿入されます。視聴者はバンパー広告をスキップすることができません。
バンパー広告は短いため、メッセージはシンプルでインパクトのあるものが求められます。
特にブランドの認知度向上やイベントの告知など、短いメッセージを広く伝えたい場合に有効です。
バンパー広告の費用相場
バンパー広告の費用はCPM(Cost Per Mille, 1,000回の表示あたりの費用)方式で計算されます。具体的な金額は様々な広告の要素により変わりますが、一般的なCPMの費用は約500円〜1,000円とされています。
アウトストリーム広告
(出典:YouTubeヘルプ「動画広告フォーマットの概要」https://support.google.com/youtube/answer/2375464?hl=ja&sjid=1069003821922807128-AP)
アウトストリーム広告|Google動画パートナーのウェブサイトやアプリに表示
アウトストリーム広告は、YouTube以外のGoogle動画パートナーのウェブサイトやアプリに表示される動画広告形式です。
デバイスが音声を再生できる場合には音声付きで再生され、視聴者が広告上をマウスオーバーするか、広告をタップすると音声が再生されます。
YouTubeの視聴者だけでなく、YouTube以外のウェブサイトやアプリのユーザーに対しても広告を表示することができます。
これにより、YouTubeを利用していないユーザーにも広告を届けることが可能となり、幅広いリーチを獲得することができます。
アウトストリーム広告の費用相場
アウトストリーム広告の費用はvCPM(viewable Cost Per Mille, 閲覧可能な1,000回の表示あたりの費用)方式で計算されます。具体的な金額は様々な要素により変わりますが、一般的なvCPMの範囲は約300円〜1,000円とされています。
アクション広告
アクション広告|コンバージョンに特化
アクション広告は、視聴者が広告から直接アクション(購入、登録、ダウンロードなど)を取ることを目的とした広告形式です。
通常、CTA(Call To Action)ボタンが含まれており、視聴者が広告から広告主のウェブサイトやアプリに直接移動することができます。
アクション広告は、視聴者が直接広告からアクションを取ることを可能にし、視聴者を広告主のウェブサイトやアプリに誘導し、購入や登録などの目的を達成することがスムーズになります。
このため、特定のアクションを目指すキャンペーンにおいてはアクション広告が効果的です。
アクション広告の費用相場
アクション広告の料金は、視聴者が広告をクリックして広告主のウェブサイトやアプリに移動した場合、または特定のアクションを取った場合にのみ発生します。
費用は多くの要素によって変わりますが、一般的なCPC(Cost Per Click)の範囲は約50円〜200円で、CPA(Cost Per Action)の範囲は広告主の業界やターゲットとするアクションにより大きく変動します。
マストヘッド広告
(出典:YouTubeヘルプ「動画広告フォーマットの概要」https://support.google.com/youtube/answer/2375464?hl=ja&sjid=1069003821922807128-AP)
マストヘッド広告|YouTubeのトップページに大きく表示される
マストヘッド広告は、YouTubeのホームページのトップ部分に大きく表示される広告形式です。
この広告はホームページ上部に表示されるため、訪れたすべてのユーザーの目に触れる機会があります。
広告のサイズも大きく、動画と静止画を組み合わせることができます。
非常に目立つため、大規模なプロモーションや新製品のローンチなど、一度に多くの視聴者に広告を届けたいときに有効です。
マストヘッド広告の費用相場
マストヘッド広告は、1日単位で購入されることが多いです。
その費用は地域や日付などによって大きく変わりますが、一般的には数十万円から数百万円となることが多いです。
高額な広告のため、具体的な料金はGoogleの営業担当者に相談してから案内されることが一般的です。
Trueview広告の種類別入稿規定・動画サイズを解説
それぞれの規定と動画サイズについて以下に説明します。
広告形式 | 配信先 | 動画の長さの上限 | 推奨アスペクト比 | リマーケティングが可能か |
スキップ可能なインストリーム | YouTube 動画、Google 動画パートナー | 12秒〜3分推奨(10秒以上必要) | 16:9(9:16、1:1) | 可能 |
TrueView ディスカバリー | YouTube ホームフィード、YouTube 検索 | 上限なし | 16:9 | 可能 |
スキップ不可のインストリーム | YouTube 動画、Google 動画パートナー | ~15秒以内 | 16:9(9:16、1:1) | 不可能 |
バンパー | YouTube 動画、Google 動画パートナー | ~6秒以内 | 16:9(9:16、1:1) | 不可能 |
アウトストリーム | Google 動画パートナー(GVP) | 記載なし | 16:9(9:16、1:1) | 可能 |
マストヘッド | – | 記載なし | 16:9 | – |
Trueview広告の出し方をわかりやすくご紹介
YouTubeのTrueView広告の掲載は、以下のステップで行われます。
動画を作成してアップロードする
まずは、広告として使用する動画を作成します。動画は視聴者の注意を引きつけ、メッセージを伝えるための重要なステップです。
動画を作成したら、その動画をYouTubeチャンネルにアップロードします。
キャンペーンや広告グループの設定をする
次に、Google Adsで新しいキャンペーンを作成します。
キャンペーンタイプとして「ビデオ」を選択し、広告目標(認知度向上、製品・ブランドの検討、ウェブサイトのトラフィック向上など)を設定します。
その後、広告グループを作成します。広告グループでは、広告を表示する対象のオーディエンス(年齢、性別、興味・関心など)を設定し、入札戦略(視聴回数、視聴率、クリック数など)を選択します。
動画の設定をして広告を掲載する
最後に、広告グループ内で広告を作成します。
広告として使用する動画を選択し、その動画のフォーマット(インストリーム広告やビデオディスカバリ広告)を設定します。
さらに、広告の詳細(ヘッドライン、説明文、表示URLなど)を入力し、広告の掲載を開始します。
以上が、YouTubeのTrueView広告の出稿方法です。
出稿後は、広告のパフォーマンスを分析し、随時広告の設定を調整することで、より効果的な広告の効果を出すことができます。
まとめ
この記事では、TrueView広告について解説しました。
TrueView広告は、視聴履歴やデモグラフィック情報などからターゲットを切り分けて広告配信が可能です。
ターゲットをしっかり設定することで、費用対効果が高い広告運用ができます。
また、動画広告の市場規模も増加しているため、今後ますます需要が増えることが予想されます。
ただし、配信された広告をスキップされることもあるため、広告を制作する際はユーザー体験を考慮したクオリティの高く、関心が持たれやすい広告を作る必要があります。
TrueView広告を上手に活用し、多くのユーザーに訴求することで、ビジネスチャンスを大きく広げましょう。