Facebookの広告戦略において、”クリエイティブ(広告コンテンツ)”の役割は極めて大きいです。
Facebookの広告クリエイティブは、画像(バナー)とテキストの組み合わせで表示され、どれだけクリックを引き寄せるかが鍵となります。
そこで気になるのは「ライバル企業はどのような広告を展開しているのか?」という疑問です。
この疑問に答える便利なサービスがFacebook広告ライブラリです。
このツールを使用すれば、企業がどのような広告をFacebookで展開しているのかを瞬時に確認できます。
以下で、詳しい使い方を解説します。
Facebook広告ライブラリとは?
広告ライブラリは、Facebookが広告活動の透明性を高める目的で提供しているサービスで、Instagram、Facebook、Audience Network、Messengerで公開されているすべての広告を、誰でも自由に閲覧できるものです。
Facebook広告ライブラリで確認できる内容は?
広告ライブラリを利用すると、以下の2点を主に確認することができます。
- 広告主のFacebookページ情報
- 公開されている広告内容
それでは、具体的に各項目を深掘りしてみましょう。
1.広告主のFacebookページ詳細
Facebookライブラリを活用することで、まずは広告を出稿している元(広告主)のFacebookページの詳細を確認することができます。
主な詳細として以下の4点が挙げられます。
- Facebookページの名称、ID、業種
- Facebookページの「いいね!」の数
- Facebookページのフォロワー数
- Facebookページの設立日
- ページ名の変更履歴
- ページの管理者や管理者の居住国
- 社会問題、選挙または政治に関連する広告での合計消化金額
ページの透明性セクションの右上の詳細をクリックすると、ページ名の変更履歴などの詳細情報を見ることができます。
2. 公開されている広告のクリエイティブ内容
公開されている広告に関して、以下の5つのポイントを主に確認することができます。
- 広告の掲載開始日
- 広告クリエイティブ(画像やテキスト部分)
- 広告が表示されているプラットフォーム(Instagram、Facebook、Audience Network、Messenger)
- 広告のリンク先URL
- 広告のフォーマット(写真広告、動画広告、カルーセル広告、リード獲得広告、ダイナミック広告など)
実際に広告やCTAをクリックすることで、リンク先を確認することができます。
さらに、広告の表示状態から、その広告が動画なのか、カルーセルなのか、あるいはダイナミック広告なのかなど、広告の種類も判別することができます。
Facebook広告ライブラリの活用法
それでは、具体的な使い方を見ていきましょう。
①広告ライブラリを開く
②検索フィルタで「すべての広告」を選ぶ
③検索ボックスにキーワードやFacebookページ名を打ち込み、該当するページを選択
この手順で、簡単に広告内容を確認することができます。競合企業がどのようなデザインのバナーで、どの配信サイトに広告を出しているかが一目瞭然です。
広告を出稿する際、他社の広告を参考にして、クリエイティブのアイディアを得ることができます。
Facebook広告ライブラリの注意点
1.成人向け広告の閲覧にはログインが要求される
アルコールやギャンブルなど、年齢制限が設けられている広告を見るためには、成人としてのログインが求められます。
2.表示内容が実際と異なる場合がある
クーポンが付与された広告に関しては、クーポンが無効となっているため、実際の表示とは異なることが考えられます。
また、ダイナミック広告の場合、一部の内容のみが検索やインデックスの対象となっており、全ての内容が表示されるわけではありません。
3.配信終了後の広告は閲覧不可
広告ライブラリで確認可能なのは、現在アクティブな広告のみとなります。一度配信が終了した広告は、表示されなくなります。
ただ、社会的な問題に関する広告は例外で、広告の公開日から7年間のアクティブ・非アクティブな広告の情報を見ることができます。
競合の広告動向をチェックしたい場合、定期的に確認し、記録しておくと良いでしょう。
4.社会問題や政治関連の広告情報はより詳細確認できる
社会問題や選挙、政治に関連する広告については、広告の出資者、広告費用の金額範囲やターゲットとなったユーザー層など、より詳細な情報が提供されています。
まとめ
広告ライブラリは、他社の広告戦略を理解する上で非常に有効なツールとなります。
私たちの会社でも、競合分析の際に頻繁に利用しています。
広告のクリエイティブだけでなく、ランディングページや広告の目的(例:資料請求や会員加入など)など、多くの情報を得ることができます。
このサービスは誰でも手軽に使えるので、気になる企業の広告を調査してみることをおすすめします。SNS広告戦略の参考として、大いに役立つことでしょう。