Facebook上で最も注目を集める動画広告といえば「Facebook動画広告」です。
動画広告の影響力は高く、広告を出す企業にとっては欠かせないものとなっています。
しかし、どうすれば効果的に動画広告を作成できるのでしょうか?
本記事では、Facebook動画広告の特徴や入稿規定、そして成功事例について解説します。Facebook動画広告に興味がある方はもちろん、初心者の方にもおすすめです。
一緒に学びながら、ビジネスをより一層盛り上げていきましょう!
Facebook動画広告とは?特徴を紹介
Facebook動画広告とは、SNS広告のFacebook広告のひとつであり、Facebookのプラットフォームを利用して広告主が自社の商品やサービスをビデオ形式で宣伝する広告のことです。
動画広告は、ユーザーエンゲージメントを促進し、リーチを拡大するための効果的な手段となっています。
ここでは、Facebook動画広告の主な特徴を3つ紹介します。
特徴①:ターゲット設定が細かくできる
Facebook動画広告の一つの大きな特徴は、非常に細かいレベルでのターゲット設定が可能であることです。
広告主は年齢、地域、性別、興味、行動パターンなどの多様なパラメータに基づいてターゲットオーディエンスを指定することができます。
これらのデータはユーザーのプロフィール情報やユーザーのFacebook上での行動から収集されます。
広告主はユーザーデータを利用して、ターゲットとするオーディエンスを詳細に定義することができます。
例えば、ある特定の地域に住む25-34歳の男性で、野球に興味があり、スポーツ関連のアプリを利用しているユーザーをターゲットにする…といった細かい設定が可能です。
特徴②:柔軟な予算設定ができる
また、Facebook動画広告は、予算の設定にも柔軟性を持っています。
日々の予算やキャンペーン全体の予算を自由に設定することができ、広告運用にかかるコストを予測しやすくなり、ビジネスの規模に合わせた広告運用が可能になります。
広告主は一日あたりの予算を設定することも、キャンペーン全体で使いたい予算を設定することも可能です。
また、広告の競争力を高めるために、広告の入札戦略を選択することも可能です。
例えば、広告の表示回数を最大化する戦略や、クリック数を最大化する戦略などがあります。
特徴③:拡散が期待できる
Facebookは数十億のアクティブユーザーを持つ世界最大のソーシャルネットワーキングサービスであるため、動画広告の拡散力は非常に大きいです。
ユーザーが広告に反応し、共有したりコメントしたりすることで、広告は自然とそのユーザーの友達にも広がります。
その結果、一つの広告が急速に広範囲に広がるケースもあり、この拡散力はFacebook動画広告の大きな魅力となっています。
また、動画は静止画像よりもユーザーの注意を引きやすいのが特徴です。
ユーザーが動画広告を視聴し、それに対して反応(「いいね!」やコメント、シェアなど)を示す可能性が高くなります。
Instagram広告やYouTube広告にはない、この「拡散」機能は魅力的です。
Meta社は、「利用者がFacebookで過ごす時間の約半分を動画が占めています」と言及しています。多くの人の目に留まり、拡散力が高い動画広告はブランドのストーリーを伝え、ビジネスを構築するのに適しています。
Facebook動画広告の種類を入稿規定と共に説明
Facebookでは、さまざまな形式の動画広告を提供しています。
それぞれの特徴と入稿規定について説明します。
フィード広告|Facebookのタイムライン上に表示
フィード広告は、ユーザーのニュースフィード(タイムライン)上に表示される動画広告です。
友達の投稿やお気に入りのページの更新情報と一緒に表示されます。
動画は自動再生され、音声はデフォルトではオフに設定されています。
ユーザーが動画をクリックまたはタップすると、音声がオンになり、フルスクリーン表示に切り替わります。
- ビデオフォーマット: .MP4 または .MOV
- アスペクト比: 1:1 または 4:5
- ビデオファイルサイズ: 最大4GB
- ビデオの長さ: 最小1秒、最大241分
フィード広告には広告の見出し、説明文、CTA(例えば「ショッピング」「詳細を見る」などのボタン)を設定することができます。
インストリーム広告|Facebook広告で動画を視聴する際に表示
インストリーム広告は、Facebookの動画コンテンツ中に挿入される形式の広告です。
ユーザーがFacebookの動画を視聴している最中に表示され、ターゲットユーザーにリーチするのに効果的な手段となっています。
- ビデオフォーマット: .MP4 または .MOV
- アスペクト比: 16:9~1:1
- ビデオファイルサイズ: 最大4GB
- ビデオの長さ: 5-15秒(デスクトップ)、5秒-10分(モバイル)
インストリーム広告は通常、動画コンテンツの開始時、中間、または終了時に表示されます。
そのため、メッセージは短くてわかりやすいものにすると良いでしょう。
ストーリーズ広告|Facebookのストーリーズに表示
ストーリーズ広告は、ユーザーがFacebookストーリーズを閲覧している間にフルスクリーンで表示される広告形式です。
ユーザーの注目を引きつけて直接的な行動を促すことが可能です。
- ビデオフォーマット: .MP4 または .MOV
- アスペクト比: 9:16
- ビデオファイルサイズ: 最大4GB
- ビデオの長さ: 1秒〜最大120秒
ストーリーズ広告はスマートフォンの画面全体を使用するため、見やすくてクリックしやすい内容を作成することが重要です。
また、ストーリーズ広告は通常24時間後に表示されなくなるため、タイムリーなメッセージを発信する場合に特に効果的です。
その他の詳しい詳細についてはFacebook広告の公式ガイドをご覧ください。
Facebook動画広告の作り方・配信方法をわかりやすく解説
Facebookの動画広告を作成し、配信するにはいくつかのステップが必要です。
以下に手順を説明します。
手順①:アカウントの設定
- Facebookアカウントを開設、または既存のアカウントにログイン
- Facebookビジネスマネージャアカウントの設定
- 支払い方法を設定
まず初めに、Facebookのビジネスアカウントが必要です。
まだアカウントを持っていない場合は、Facebookのビジネスマネージャーから新規に作成します。
まずはビジネスの情報(ビジネス名、住所など)を入力し、アカウントに対するアクセス権限を設定します。
次に、広告アカウントを設定します。
ビジネスマネージャーの「設定」ページから「広告アカウントの設定」をクリックし、必要な情報(アカウント名、通貨、時間帯など)を入力します。
この段階でも、広告アカウントへのアクセス権限を複数のユーザーに割り当てることが可能です。
手順②:キャンペーンの作成
- キャンペーンの目的を設定(例:ブランド認知度向上、リーチ拡大など)
- 予算を決定
- ターゲット層を定義(例:年齢、性別、地域、興味など)
広告アカウントの設定が完了したら、次は広告キャンペーンを作成します。
キャンペーンは広告の中の最も大きな単位で、広告の目標(例えば、ブランドの認知度向上、ウェブサイトへのトラフィック増加など)を設定します。
まず、ビジネスマネージャーの「広告マネージャー」から「新規作成」をクリックします。次に、目標を選択します。動画広告であれば、「動画再生」や「リーチ」などが適しています。
次に、予算とスケジュールを設定します。
日々の予算またはキャンペーン期間全体の予算を選択できます。
また、広告の配信スケジュール(例えば、すぐに配信を開始する、特定の日付に配信を開始するなど)も設定できます。
キャンペーンの作成後、次に広告セット(ターゲットオーディエンス、広告の配信場所、広告の予算とスケジュール)を作成します。
広告セットでは、ターゲティング、予算、スケジュールを設定します。
ターゲティングは地域、年齢、性別、ユーザーの興味などが設定できます。
予算やスケジュールの設定では、広告配信の最適化や入札戦略、請求のタイミングなどが設定できます。
次に、広告クリエイティブ(広告の見た目やメッセージ)を作成します。
手順③:クリエイティブ動画の追加
- 動画広告を作成または既存の動画をアップロード
- 動画のタイトルと説明文を記入
- コール・トゥ・アクション(CTA)を設定
広告キャンペーンと広告セットの設定が完了したら、次は広告クリエイティブを作成します。ここでは、実際に表示される広告のビジュアルとメッセージを設定します。
「広告の作成」セクションに移動し、「広告フォーマット」を選択します。動画広告の場合、「シングルイメージまたは動画」を選択します。
次に「メディア」セクションで「動画/スライドショーの追加」をクリックします。
次に、アップロードする動画を選択します。
動画はあらかじめ指定された入稿規定に従って作成しておく必要があります。
動画のアップロードが完了したら、「次へ」をクリックします。
各広告の詳細な入校規定についてはFacebook広告公式ガイドをご覧ください。
手順④:サイズの調整
- 動画のサイズやアスペクト比を広告掲載場所に適したものに調整
- サムネイル画像を選択またはアップロード
動画のアップロードが完了したら、動画の表示サイズを調整しましょう。
動画のサイズは、動画が表示される場所(例えば、フィード、ストーリーズ、インストリーム広告など)によって異なるため、それぞれの広告に適したサイズに調整することが重要です。
「メディア」セクションにある「縦長または横長のビデオをクロップ」オプションを使用すると、動画のサイズを手動で調整することができます。
広告に合わせたサイズ(例えば、1:1(正方形)や9:16(縦長)など)を選択できます。
サイズの調整が完了したら、「次へ」をクリックします。
そして、広告のテキスト(広告の見出し、説明文、コールトゥアクションボタンなど)を入力し、「確定」をクリックします。
以上で広告の作成は完了です。
手順⑤:申請・支払い・配信
次に、広告の申請を行い、支払い方法を設定して広告の配信をスタートします。
流れは以下の通りです。
- 広告の最終チェックと申請
- 予算とスケジューリングの設定
- 支払い情報の確認と送信
- 広告が承認されたら配信開始
最後に「広告のレビュー」セクションで広告のプレビューを確認し、すべてが正しいことを確認します。問題がなければ、「確定」をクリックします。
これにより申請のプロセスが始まります。申請は通常、24時間以内に完了します。
支払方法を設定していない場合は、この時点で設定しましょう。
ビジネスマネージャーの「設定」ページから「支払い設定」をクリックし、支払い方法(クレジットカード、デビットカード、PayPalなど)を追加します。
広告が承認されると、自動的に配信が始まります。
配信されると、広告マネージャーから広告のパフォーマンスを追跡することができます。
視聴回数、再生率、クリック数など、さまざまな指標を確認し、必要に応じて広告の最適化を行うことが可能ですので、こまめにチェックを行い、広告の効果を最大化しましょう。
Facebook動画広告の課金方式と費用相場を理解しよう
Facebookでは、広告の目標に応じて異なる課金方式を選択することができます。
選択肢としてクリック課金(CPC)、インプレッション課金(CPM)、ThruPlayによる課金があります。
Facebook動画広告の課金方式
クリック課金
クリック課金(Cost Per Click, CPC)とは、広告をクリックしたユーザーごとに課金される方式です。
広告の目的がウェブサイトへのトラフィックを増加させることや、特定のアクション(例えば、購入や登録)を促すことの場合はこの方式が効果的です。
CPC=消化金額÷クリック回数
インプレッション課金
インプレッション課金(Cost Per Impression, CPM)とは、広告が1000回表示されるごとに課金される方式です。
広告のリーチ(見られた人数)を最大化したいときや、ブランド認知度を高めたいときに有効です。
CPM=消化金額÷インプレッション(表示回数)
ThruPlayによる課金
ThruPlayによる課金とは、ユーザーが広告動画を最後まで(もしくは15秒以上)視聴した場合にのみ課金される方式です。
視聴者のエンゲージメントを重視する動画広告に特に適しています。
ThruPlayの単価=消化金額÷ThruPlayの回数
動画広告の費用相場
Facebookの動画広告の費用相場は様々な要素によって影響を受けます。
ターゲットオーディエンス、広告の競争状況、広告の品質、課金方式などによって費用が変わります。
課金方式 | 課金のタイミング | 向いている商材 | 費用の目安 |
クリック課金 | ユーザーが広告をクリックする度 | 広告クリックで直接利益が生じる商材(例:ECサイト) | 1クリックあたり約100円〜200円 |
インプレッション課金 | 広告が1000回表示される度 | ブランド認知度向上を目指す商材 | 1000回表示あたり100円〜500円 |
ThruPlay課金 | 動画が最後まで視聴される度 | 動画の全編視聴を通じて情報伝達やブランドイメージ向上を目指す商材 | 動画視聴1回あたりの費用は大きく変動し、動画の品質やターゲットオーディエンスによる |
例えば、広告の競争が激しい業界や、より購買力の高いターゲットオーディエンスをターゲットにした場合、広告費は上昇する傾向があります。
一方で、広告の品質が高く、ユーザーのエンゲージメントが高い場合、広告のコストは下がる傾向があります。
以上のように、Facebook動画広告の費用相場は多くの要素によって影響を受けます。
そのため、広告戦略を計画する際にはこれらの要素を考慮に入れ、適切な予算を設定することが重要です。
また、広告のパフォーマンスを定期的に確認し、必要に応じて調整を行うことで、広告のROI(投資対効果)を最大化することができます。
Facebook動画広告の成功事例3選
Facebook動画広告は、さまざまな業界で広く利用され、高い成果を上げています。
以下に、その成功事例を3つご紹介します。
事例①:インビザライン・ジャパン株式会社
インビザラインは、透明なマウスピースを使った歯列矯正を提供する企業です。彼らはFacebookの動画広告を活用し、製品の特長と利便性を強調したコンテンツを配信しました。
結果として、動画広告キャンペーンは大成功を収め、コンバージョン(具体的なアクション、例えば製品の購入やサイトへの登録など)が大幅に増加しました。
さらに、Facebookの詳細ターゲティング機能を活用することで、理想的な顧客層へ的確にアプローチすることができました。
事例②:The Fight Is In Us
“The Fight Is In Us“は、COVID-19の回復者から血漿を集めるためのキャンペーンです。
彼らはFacebookの動画広告を通じて、回復者が献血することで他の患者を助けられるというメッセージを広めました。
動画広告は、視覚的に鮮明で感情的なメッセージを伝えることができ、多くのユーザーの共感を得ることができました。
これにより、血漿献血の登録者数が大幅に増加し、COVID-19との闘いに大きく貢献しました。
事例③:Forever9 Games
Forever9 Gamesは、モバイルゲーム「Human Evolution Clicker Game」の開発者です。
彼らはFacebook動画広告を用いて、ゲームのユニークな特徴と楽しさを広く伝えることに成功しました。
動画広告により、ユーザーはゲームの操作感や進行の様子を具体的に把握することができ、ダウンロードにつながりました。
また、Facebookの広範なユーザーデータを活用し、最も反応の良いターゲット層への配信を最適化することで、アプリのインストール数を大幅に増やすことができました。
まとめ
この記事では、Facebook動画広告について詳しくご紹介しました。
動画広告は、視聴者の関心を引き付け、製品、サービス、ブランドの紹介に最適です。
動画広告にはストーリーズ、フィード、インストリームの3種類の動画広告があります。
広告を成功させるためには、ターゲットの興味を引き付け、スキップされない動画クリエイティブを作ることが重要です。
具体的な入稿プロセスや成功事例を参考にしながら、Facebook動画広告を活用しましょう。