【初心者向け】直帰率と離脱率の違いをわかりやすく解説!平均の数値や改善ポイントも紹介!

監修者

佐藤 祐介
佐藤 祐介

株式会社LIFRELL代表取締役。大手代理店、株式会社オプト、電通デジタルの2社でアカウントプランナーを経験。その後、株式会社すららネットでインハウスマーケターとして事業の立ち上げからマザーズ上場水準まで事業を伸長させる。マーケティング戦略の立案からSEO/WEB広告/SNS/アフィリエイト等の施策で売上にコミット。

専門家

深瀬 正貴
深瀬 正貴

Yahoo株式会社 法人マーケソリューション出身。 鎌倉の海のそばでオフィスFHを運営。 リスティングやSEOをはじめとしたデジタルマーケティングで100社以上の売り上げ課題を解決。
最近の趣味はブームに乗っかったように見えてしまう「焚き火ごはん」。

目次

ウェブサイトやブログの運営をしていると、「直帰率」と「離脱率」という二つの用語をしばしば耳にすることがあります。

これらはサイトのパフォーマンスを評価する上で重要な指標となりますが、両者の違いや意味を正確に理解していない人も少なくありません。

正確な解釈をすることで、サイト改善の方向性や施策の適切な判断が可能になります。


この記事では、直帰率と離脱率の違いをわかりやすく解説し、直帰率と離脱率の平均値や改善ポイントについても触れていきます。

直帰率と離脱率の意味をわかりやすく解説!

直帰率と離脱率、それぞれの違いを理解することで、ブログ分析が容易になります。
ここでは、直帰率と離脱率の意味について詳しくご紹介します。

直帰率について

直帰率とは、ウェブサイトやブログに訪れたユーザーが、他のページを閲覧せずにそのページからすぐに退出した割合を示す指標です。

例えば、直帰率が50%の場合、半数のユーザーがそのページを見た後、他のページを見ずにサイトを離れたことを意味します。
直帰率が高いと、そのページがユーザーの期待に応えられていない、またはユーザーが求める情報を得られなかった可能性が考えられます。

離脱率について

離脱率は、ウェブサイトの特定のページでユーザーがサイトを離れる割合を示す指標です。

具体的には、あるページを最後に見た後にサイトを退出したユーザーの割合を指します。
例えば、オンラインショップで商品一覧ページを見て、その後カートに商品を入れずにサイトを離れるユーザーの割合を知りたい場合、離脱率をチェックすることでその情報を得ることができます。
離脱率が高いページは、ユーザーの興味や期待を引きつける内容が不足している可能性があります。

直帰率と離脱率の違いは計算式の比較が分かりやすい!

計算式を比較することで、両者の理解が深まります。

直帰率と離脱率の計算式


【直帰率】
                    そのページがランディングページとしてのセッション数
直帰率=__________________________________________________     ×100
                                     そのページの全セッション数

【離脱率】
                    そのページが最後のページとしてのセッション数
離脱率=__________________________________________________     ×100
                                     そのページへの全ページビュー数

直帰率と離脱率の違いは計算すれば分かりやすい

直帰率と離脱率は似ているようで異なる指標です。

直帰率は、ユーザーがサイトに訪れてそのページから他のページを見ずに退出した割合を示すものです。

一方、離脱率は、ユーザーがサイト内で複数のページを閲覧した後、そのページからサイトを退出した割合を示すものです。

【実際の計算例】

例えば、あるページAに100回の訪問があり、そのうち50回がそのページから直接退出した場合、直帰率は以下のように計算されます。


直帰率=50/100×100=50%

同じページAにおいて、200回のページビューがあり、そのうち40回がそのページを最後にしてサイトを退出した場合、離脱率は以下のように計算されます。


離脱率=40/200×100=20%

このように、同じページでも直帰率と離脱率は異なる値となることが多いです。それぞれの指標が示す内容を理解し、適切に分析することが重要です。

直帰率と離脱率の平均値について

直帰率と離脱率の平均値は、ウェブサイトや業界、ページの種類によって大きく異なることがあります。

しかし、これらの平均値を知ることで、自身のウェブサイトのパフォーマンスを業界標準と比較し、最適化の方向性を見つける手助けとなります。

【直帰率の平均値】

直帰率の平均値は、業界やサイトの内容、訪問者の目的によって異なります。

例えば、ニュースサイトやブログでは、特定の記事を読む目的で訪れるユーザーが多いため、直帰率が高くなることが一般的です。

一方、Eコマースサイトやサービス提供サイトでは、ユーザーが複数のページを閲覧することが期待されるため、直帰率は低めになることが多いです。

【離脱率の平均値】

離脱率も、直帰率と同様に業界やサイトの内容によって平均値が異なります。

例えば、オンラインショップのカートページやチェックアウトページでは、離脱率が高くなることが一般的です。

これは、購入を迷っているユーザーや、必要な情報を入力するのが面倒と感じるユーザーがサイトを離れるためです。

【注意点】

直帰率や離脱率の平均値を参考にする際は、自身のサイトの目的や業界の特性を考慮しましょう。

また、これらの指標だけに固執するのではなく、コンバージョン率や滞在時間など、他の指標と組み合わせて分析することで、より正確なサイトの評価や最適化の方向性を見つけることができます。

直帰率が高い理由を解説

直帰率が高いということは、訪問者がサイトに到着してすぐに離れてしまっていることを示しています。
つまり、訪問者の期待やニーズに応えられていない可能性が高いということになります。
ここでは、直帰率が高い主な理由を詳しく解説します。

理由①:ページが重すぎて表示に時間がかかる

ウェブページの読み込み速度は、ユーザーエクスペリエンスに大きく影響します。


【原因】
大きな画像ファイル、不要なスクリプト、外部リソースの多用などがページの読み込みを遅くすることがあります。

【影響】
ユーザーは情報を迅速に取得したいと考えています。ページの読み込みに時間がかかると、ユーザーの興味や注意が散漫になり、他のサイトへ移動する可能性が高まります。
特にモバイルユーザーは、読み込み速度に敏感であり、遅延があるとすぐにサイトを離れる傾向があります。

一般的に、読み込み時間が3秒を過ぎると30%のユーザーが離脱すると言われています。

理由②:デバイスによってサイトが見づらい

近年、スマートフォンやタブレットなどのモバイルデバイスからのアクセスが増加しています。
そのため、デバイスごとの表示最適化が不可欠です。


【原因】
 サイトがレスポンシブデザインに対応していない、モバイル向けの最適化が不十分、タッチ操作に適していないUIなどが考えられます。
Googleはこれを「モバイルフレンドリー」と呼んでいます。

【影響】
 モバイルデバイスでの表示が不適切だと、ユーザーはコンテンツを正しく、また快適に閲覧することができません。
文字が小さすぎる、ボタンが押しにくい、レイアウトが崩れるなどの問題が生じると、ユーザーはサイトを離れる可能性が高まります。

理由③:ページ閲覧後の動線が分かりづらい

ウェブサイトの動線とは、ユーザーがサイト内でどのような流れで情報を取得し、どのようなアクションを取るかの流れを指します。以下は、動線の問題点とその影響についてです。


【原因】
 サイトのナビゲーションが複雑である、CTA(Call to Action)ボタンが目立たない、リンクが不足している、ページ間の関連性が低いなどが考えられます。

【影響】
 ユーザーが次に何をすべきか、どこへ進むべきかが分かりづらいと、サイト内での行動が停滞します。その結果、ユーザーは迷ってサイトを離れる可能性が高まります。

理由④:ユーザーが求めていた情報になかなか辿り着けない

訪問者がサイトに訪れる際には、特定の情報やサービスを求めていることが多いです。
以下は、情報提供の問題点とその影響についてです。


【原因】
 余分な情報がページ上部に記載してある、サイト内検索の機能が不十分、コンテンツの整理やカテゴリ分けが不適切、ページのタイトルやメタデータが不明確などが考えられます。

【影響】
 ユーザーが求めている情報に迅速にアクセスできないと、フラストレーションを感じることがあります。
その結果、他の情報源を探すためにサイトを離れる可能性が高くなります。

改善に向けて直帰率と離脱率を確認する方法を解説

ウェブサイトのパフォーマンスを向上させるためには、直帰率や離脱率などの指標を定期的に確認し、直帰率や離脱率が高い場合、その原因を分析することが重要です。

Google アナリティクスの場合はサイトコンテンツか概要から

  1. Google アナリティクスにログインします。
  2. 左側のメニューから 「行動」 をクリックします。
  3. 「サイトコンテンツ」 の中の 「すべてのページ」 を選択します。

ここで、各ページのページビュー数、平均滞在時間、直帰率などの指標を確認することができます。

離脱率を確認する場合は、「サイトコンテンツ」 の中の 「退出ページ」 を選択します。ここで、各ページの離脱率を確認することができます。

Google アナリティクス4(GA4)では確認できない

Google アナリティクス4 (GA4) は、従来の Google アナリティクスとは異なる新しい計測モデルを採用しています。

そのため、従来のような「直帰率」や「離脱率」という指標はGA4では直接提供されていません。

しかし、GA4では「エンゲージメント率」や「エンゲージメント時間」といった新しい指標が導入されており、これらを利用してユーザーのサイト内での行動を分析することができます。

具体的には、ユーザーがサイトにどれだけエンゲージしているか、どれだけの時間サイト内で過ごしているかなどの情報を取得することができます。
GA4を使用する際は、新しい指標を理解しましょう。

直帰率と離脱率を改善する前に知っておくべきポイント

直帰率や離脱率を改善する際には、単に数字を下げることだけを目的とするのではなく、サイトの目的やユーザーのニーズを考慮することが重要です。

ポイント①:直帰率はとにかく低い方がいいわけではない

直帰率が高いことは、必ずしも悪いことを意味しないことがあります。

例えば、ブログ記事やFAQページなど、ユーザーが求める情報を一つのページで完結して提供している場合、ユーザーはそのページだけで目的を達成し、サイトを離れることが考えられます。
そのため、直帰率を評価する際は、ページの内容や目的を考慮し、コンテキストを理解することが重要です

ポイント②:コンバージョンへの貢献度も考慮する

直帰率や離脱率だけを見てサイトのパフォーマンスを判断するのではなく、それらの指標がコンバージョン(購入、問い合わせ、登録などの目的達成)にどれだけ貢献しているかを考慮することがポイントです。

例えば、直帰率が高くても、そのページからのコンバージョン率が高い場合、ページは十分に機能していると言えます。

ポイント③:離脱率はサイト全体ではなくCVに近いページを気にする

サイト内のすべてのページの離脱率を気にするのではなく、コンバージョンに直接関連するページ(例:商品ページ、カートページ、チェックアウトページなど)の離脱率に注目することが効果的です。

これらのページでの離脱率が高い場合、ユーザーの購入意欲や行動を妨げる何らかの要因が存在する可能性が高いため、詳細な分析や最適化が必要となります。

直帰率を改善すべきページを紹介!

直帰率が高いページは、訪問者がそのページから他のページを見ずにサイトを離れてしまっていることを示しています。
以下に直帰率を改善すべきページのタイプを詳しく紹介します。

改善ページ①:セッション数と直帰率の高いページ

これらのページは多くのユーザーが訪れるにも関わらず、その大部分がすぐにサイトを離れてしまっています。

例えば、トップページやランディングページ、人気のブログ記事などがこれに該当することが多いです。
これらのページは、サイトの入り口としての役割を果たしているため、直帰率を下げることで全体のユーザーエクスペリエンスやコンバージョン率の向上が期待できます。

改善ページ②:滞在時間が著しく短いページ

滞在時間が非常に短いページは、ユーザーが求めている情報やサービスを提供できていない可能性が高いです。

例えば、商品詳細ページやサービスの説明ページ、FAQページなどがこれに該当することが考えられます。
ユーザーがページの内容を十分に理解することなく離れてしまうと、サイトの目的(商品の購入、問い合わせの送信など)を達成することが難しくなります。
これらのページを特定したら、具体的な改善策を考えることが次のステップとなります。

ページのデザインやコンテンツの質、ユーザビリティの向上など、多岐にわたる要因を検討し、テストや分析を行いながら最適化を進めることが重要です。

直帰率や離脱率の具体的な改善方法について

直帰率や離脱率を改善するための方法は多岐にわたります。以下に、具体的な改善方法を詳しく紹介します。

①ページの読み込み速度を向上させる

画像の最適化、不要なスクリプトの削除、キャッシュの活用などでページの読み込み速度を向上させることができます。

②レスポンシブデザインの導入

モバイルデバイスやタブレットからのアクセスが増えているため、デバイスごとの表示を最適化することが重要です。

③明確なCTA(Call to Action)の配置

ユーザーが次に何をすべきかを明確に示すボタンやリンクを配置することで、サイト内での動線を明確にします。

④サイト内検索の最適化

検索機能を強化し、ユーザーが求める情報に迅速にアクセスできるようにします。

⑤コンテンツの質を向上させる

ユーザーが求める情報を提供するためのコンテンツの充実や、分かりやすい文章、視覚的な要素の追加などを行います。

⑥ナビゲーションの見直し

サイトのメニューやカテゴリ構造をシンプルにし、ユーザーが迷わずに情報にアクセスできるようにします。

⑦ユーザーフィードバックの収集と反映

ユーザーからのフィードバックを収集し、サイトの問題点や改善点を明確にします。

⑧A/Bテストの実施

異なるデザインやコンテンツのバージョンをテストし、どちらがユーザーにとって効果的かを検証します。

⑨外部リンクの最適化

サイト外へのリンクは新しいタブで開くように設定することで、ユーザーがサイトを離れるリスクを減少させます。

⑩アナリティクスの活用

Google アナリティクスなどのツールを使用して、ユーザーの行動やトラフィックの流れを分析し、問題点や改善点を特定します。

まとめ

直帰率と離脱率は、ウェブサイトのユーザーの行動を評価するための重要な指標です。

直帰率は、ユーザーがサイトに訪れて1ページのみを閲覧し、すぐに去ってしまう割合を示し、離脱率は特定のページから他のページへの移動無しでサイトを去るユーザーの割合を示します。

高い直帰率や離脱率は、コンテンツやデザインの問題、ユーザビリティの低さなどが考えられます。

常にユーザーの視点に立ち、サイトの内容や構造の最適化を心がけることで、これらの率を改善し、より多くのユーザーにサイト読んでもらえるように頑張りましょう!