Instagram広告のターゲティングの種別と活用法

監修者

佐藤 祐介
佐藤 祐介

株式会社LIFRELL代表取締役。大手代理店、株式会社オプト、電通デジタルの2社でアカウントプランナーを経験。その後、株式会社すららネットでインハウスマーケターとして事業の立ち上げからマザーズ上場水準まで事業を伸長させる。マーケティング戦略の立案からSEO/WEB広告/SNS/アフィリエイト等の施策で売上にコミット。

専門家

深瀬 正貴
深瀬 正貴

Yahoo株式会社 法人マーケソリューション出身。 鎌倉の海のそばでオフィスFHを運営。 リスティングやSEOをはじめとしたデジタルマーケティングで100社以上の売り上げ課題を解決。
最近の趣味はブームに乗っかったように見えてしまう「焚き火ごはん」。

目次

今回は、Instagram広告のターゲティング機能について解説します。

Instagramの広告は、コアオーディエンス、カスタムオーディエンス、類似オーディエンスといった3つの主要なターゲティングオプションを提供しています。これらは、Facebook広告と同様の手法でターゲティングが行えます。

Instagramユーザーがサインアップする際、多くの情報を提供するため、これらのデータを利用して高精度なターゲティングが可能です。

マーケティング初心者の方や、ターゲティングの基本を理解したい方にとっても、Instagram広告のターゲティング機能は非常に役立ちます。それでは、詳細を見ていきましょう!

ターゲティングとは?

ターゲティングとは、ユーザーの活動データ、興味・関心、そして過去の行動履歴などを基に、広告を特定のユーザーグループに向けて配信する手法を指します。

つまり、ターゲティングを活用することで、自社の商品やサービスに関心を持ちそうなユーザーに焦点を当てた広告を展開することが可能です。これにより、ブランド認知や顧客獲得などの目標達成が効果的になります。

Instagramは膨大なユーザーが利用しているため、ターゲティングなしの広告は広範なユーザーにばらまかれてしまいます。しかし、ターゲティングを利用することで、購買意向の高いユーザー層に的確にアプローチし、無駄な広告費を節約することができます。

ターゲティングの利用には、まず明確なターゲットを設定することが重要です。ターゲットが定義されていないと、この効果を最大限に引き出すのは難しいため、しっかりとしたターゲット設定を心がけましょう。

Instagram広告ターゲティングの主な種類

Instagram広告でのターゲティング方法は、主に以下の3つのカテゴリーに分けられます。

  1. コアオーディエンス
  2. カスタムオーディエンス
  3. 類似オーディエンス

では、順を追って詳しくご紹介していきます。

1. コアオーディエンス

コアオーディエンスは、Instagram広告において重要な役割を果たします。ユーザーの位置情報やデータ、趣味・関心などを考慮し、広告の対象層を特定します。正確なコアオーディエンスの設定は、広告の効果的な配信を可能にします。

コアオーディエンスには、以下の2つの方法が存在します。

  1. ユーザー属性ターゲティング
  2. インタレストターゲティング

それぞれについて詳しく説明しましょう。

1.ユーザー属性ターゲティング

ユーザー属性ターゲティングは、Instagram広告においてユーザーの特定の属性に基づいて広告を配信する手法です。この方法は、InstagramとFacebookの連携を活かして、ユーザーの登録データやプロフィール情報にアクセスし、精緻なターゲティングが可能です。主なユーザー属性には地域、年齢、性別が含まれます。

▶︎地域ターゲティング
Instagram広告では、国や都道府県など、細かい地域単位での広告配信設定が可能です。ユーザーが投稿したコンテンツの位置情報やFacebookのユーザーデータを利用して、特定の地域に居住するユーザーをターゲットにできます。逆に、特定の地域を対象外とすることも実現できます。

▶︎年齢ターゲティング
年齢別に広告を配信することができます。Instagramの利用者は13歳から65歳以上まで幅広いため、特定の年齢層にアプローチすることが可能です。ただし、全てのユーザーが正確な年齢データを提供しているわけではなく、一部のユーザーについては推測が行われることもあります。

▶︎性別ターゲティング
広告の対象を全てのユーザー、男性、女性に絞り込むことができます。これにより、商品やサービスが特定の性別に向けられた場合、ターゲットを正確に設定できます。

▶︎属性ターゲティング
ユーザーの属性に基づいてターゲティングを行います。これには、特定の興味や関心、趣味、職業などが含まれます。Instagram広告では、Facebookのユーザーデータを元にして、ユーザーの関心や属性に基づく正確な広告ターゲティングが行えます。

ユーザー属性ターゲティングを活用することで、広告がより具体的なターゲットにアプローチし、効果的な広告キャンペーンを展開することができます。

2.インタレストターゲティング

インタレストターゲティングは、Instagram広告において、ユーザーの興味や関心、過去の行動に基づいて広告を配信する手法です。

ユーザーがSNS上で行ったアクションや検索キーワード、フォローしているアカウントなどの情報を利用して、特定のテーマに興味を持つユーザーを絞り込みます。

以下に、インタレストターゲティングの主な要素を詳細に説明します。

▶︎興味・関心
ユーザーがInstagram上で表示したいいねやコメント、発見タブでの検索キーワード、フォローしているアカウント、使用頻度の高いハッシュタグなどの情報をもとに、ユーザーの興味や関心を洗い出します。これにより、ユーザーが実際に興味を持っている分野やトピックに関する広告を配信することが可能です。

▶︎行動
過去の行動に基づいて広告をターゲティングします。具体的な行動としては、アプリのダウンロード、特定の商品ページへの訪問、購買履歴などが考慮されます。これにより、ユーザーが過去に示した行動に基づいて、関連性の高い広告を提示することができます。

インタレストターゲティングは、ユーザーが自分の興味に基づいてInstagramを利用していることを踏まえ、より個別かつ効果的な広告を提供します。ユーザーの興味を正確に把握し、それに合わせて広告を配信することで、ユーザーエンゲージメントを高め、広告キャンペーンの成果を向上させることが期待できます。

2.カスタムオーディエンス

カスタムオーディエンスは、既存のユーザーデータを活用する優れた方法です。

既に取得しているユーザーデータを特定のグループとして設定し、彼らに対してのみ広告を表示させる、または逆に彼らを広告の表示対象から外すことができる機能です。

つまり、特定のユーザーグループにピンポイントでアプローチすることが可能で、これにより広告のパーソナライズ化やターゲット精度の向上が実現されます。

3.類似オーディエンス

類似オーディエンスは、カスタムオーディエンスのデータをベースに、似た特徴を持つ新しいユーザーグループを見つけ出す機能です。

例えば、あるECサイトが特定の商品の購入を目指しているとします。この商品のページに訪れ、購入まで至ったユーザーは、その商品に関心を持っており、コンバージョン(CV)が達成されています。
類似オーディエンスを活用すると、この商品の購入を達成したユーザーの属性や行動データを元に、新たなユーザーグループを見つけ出します。これにより、同じような商品に関心を持ち、同様の行動パターンを示すユーザーに広告を配信することが可能です。

特定のアイテムをよく検討し、他の商品も探索する傾向があるなど、購買行動に共通の特徴を持つユーザーに広告を表示することで、彼らが商品を購入する可能性を高めることができます。これにより、既存の高コンバージョンユーザーと同じような特性を持つ新しいユーザー層を見つけ出し、ターゲティングを最適化することができるのです。

重要なのは、「濃度」と呼ばれる指標で、これはどれくらい似ているユーザーに広告を配信するかを示します。1%から10%までの範囲で設定でき、1%の場合は最も似ているユーザーに焦点を当てます。

初めは1%からスタートして、結果を詳しく検証しながら段階的に広げていくと良いでしょう。これにより、目標ユーザーに最適な広告を届けることが可能です。

重要なポイント

Instagramの広告でのターゲティングに際して、一番気を付けるべき点は、対象ユーザーを過度に限定しないことです。

理由は、以下2つのポイントに集約されます。

1.CPC、CPMの価格が上昇するリスクがある

高度なターゲティングを追求しすぎると、競争が激化し、他の広告主との入札合戦が激化します。

同じ目標層に広告を表示するための競争が増加し、入札価格が競り上がるからです。

特に需要の高いユーザーグループを過度に絞り込むと、広告の表示機会が限られ、広告主同士が争う形となります。これにより、クリック単価(CPC)や印象単価(CPM)が上昇する可能性があります。

結果として、広告キャンペーンの効果的な実施に悪影響を与える可能性があるため、慎重なバランスが必要です。

2.自動最適化機能の効果が低下する

広告キャンペーンの初期段階で極端にターゲットを絞り込みすぎると、システムが必要なデータを適切に収集できなくなります。

広告主が選定したターゲットが限られていると、十分な広告データが得られず、プラットフォームの自動最適化機能が十分に発揮されません。これにより、広告のクリック率やコンバージョン率を向上させるための最適な戦略が見いだせなくなります。

初期段階では、十分なデータを収集し、プラットフォームが効果的に最適化する余地を残すことが重要です。適度な広がりを持たせ、データを基にキャンペーンを調整していくことが成功の鍵となります。

まとめ

今回は、Instagramにおける広告のターゲティング方法に焦点を当てて説明しました。

InstagramのターゲティングはFacebookのデータを取り入れることができるため、より高精度なターゲティング実施が可能です。

ぜひ、この特徴を最大限に利用してみてください。

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