ファーストビューとは?目を惹く効果的なデザインをご紹介

監修者

佐藤 祐介
佐藤 祐介

株式会社LIFRELL代表取締役。大手代理店、株式会社オプト、電通デジタルの2社でアカウントプランナーを経験。その後、株式会社すららネットでインハウスマーケターとして事業の立ち上げからマザーズ上場水準まで事業を伸長させる。マーケティング戦略の立案からSEO/WEB広告/SNS/アフィリエイト等の施策で売上にコミット。

専門家

深瀬 正貴
深瀬 正貴

Yahoo株式会社 法人マーケソリューション出身。 鎌倉の海のそばでオフィスFHを運営。 リスティングやSEOをはじめとしたデジタルマーケティングで100社以上の売り上げ課題を解決。
最近の趣味はブームに乗っかったように見えてしまう「焚き火ごはん」。

目次

ウェブサイトやアプリを訪れた際、最初に目にする画面部分を「ファーストビュー」と言います。

このファーストビューは、ユーザーがその後のコンテンツに興味を持ち続けるかどうかを決定する非常に重要な部分となっています。では、どのようなデザインがユーザーの目を引き、興味を持たせることができるのでしょうか。

この記事では、ファーストビューの意味とその重要性を解説し、効果的なデザインのポイントをご紹介します。

ファーストビューとは?

ファーストビューとは、Webサイトを訪れた際に、最初に目に入る部分を指す言葉です。

具体的には、ページを開いたときにスクロールすることなく表示されるエリアのことを指します。

この部分は、サイトの印象を大きく左右するため、非常に重要なエリアとなります。ファーストビューには様々なコンテンツが配置されることがありますが、一般的にはメインビジュアルやヘッドコピー、CTAボタンなどが含まれます。

特に、メインビジュアルは大きな写真やイラストとして配置されることが多く、ユーザーの注意を引きつける役割を果たします。

このファーストビューがユーザーに与える印象は、その後のサイトの利用意向に大きく影響するため、デザインやコンテンツの選定には十分な注意が必要です。

ファーストビューの重要性とは

多くの研究によれば、ユーザーはWebサイトにアクセスした際、わずか3秒以内にそのサイトが自分にとって有益かどうかを判断します。

この短い時間内に、サイトの目的や提供する価値を明確に伝えることができなければ、訪問者はすぐにサイトを離れてしまう可能性が高まります。

特に、コーポレートサイトの直帰率は40~60%、ランディングページの場合は70%以上とも言われています。

デバイスの種類や画面のサイズによっても、ファーストビューの見え方や印象は大きく変わります。

パソコンの画面は横長であるのに対し、スマートフォンの画面は縦長です。このようなデバイスごとの特性を考慮し、それぞれのデバイスに適したデザインやレイアウトを選択することも、ファーストビューの効果を最大化するための重要な要素となります。

Webサイトのファーストビューで効果を上げるポイント

Webサイトのファーストビューが魅力的でなければ、訪問者はすぐにサイトを離れてしまう可能性が高まります。そのため、ファーストビューの設計には特に注意が必要です。

ポイント①:他のページに誘導する導線を考える

ファーストビューは、訪問者をサイト内の他のページやセクションに誘導する起点としても機能します。

そのため、明確な導線を設定することが重要です。例えば、商品の購入を促すボタンや、関連するコンテンツへのリンクなどを配置することで、訪問者の次のアクションをスムーズに導くことができます。

導線のデザインや配置にも工夫が必要で、訪問者が自然と目を引く位置や色を使用することで、クリック率を向上させることができます。

ポイント②:伝えたいメッセージを強調する

ファーストビューでは、サイトの主要なメッセージや提供する価値を明確に伝えることが重要です。情報が多すぎると、訪問者は混乱してしまう可能性があります。

したがって、訴求内容をシンプルにし、最も重要なメッセージを強調することで、訪問者の関心を引きつけることができます。

また、訴求内容の裏付けとして、具体的なデータや実績を示すことで、説得力を高めることができます。

ポイント③:読み込み速度を確認する

Webページの読み込み速度は、ユーザーのサイト離脱率に大きく影響します。

特にファーストビューにおいては、美しい大きな画像や動画を使用することで魅力的なビジュアルを提供することができますが、それらのコンテンツが高解像度であると、ページの表示に時間がかかるリスクがあります。

Googleの2017年の調査によれば、ページの読み込み速度が5秒遅れると、直帰率が90%上昇する可能性があるとされています。そのため、ターゲットとなるユーザーが主に使用するデバイスを考慮し、画像や動画の容量を適切に調整することが重要です。

ポイント④:過剰な宣伝や関連性のない広告は控える

ファーストビューは、サイトやサービスの主要なメッセージや価値を伝える場所です。

しかし、関連性のない広告や宣伝要素を過度に取り入れることは、ユーザーの混乱や不信感を引き起こす可能性があります。特にファーストビューにおいては、ユーザーの注意を散らす要因となり、サイトの主要なメッセージが伝わりにくくなる恐れがあります。

もし広告や宣伝要素を掲載する場合は、それがユーザーの体験を損なわないように、適切な位置や量で配置することが求められます。

ポイント⑤:メディア記事はアイキャッチを工夫する

メディア記事のファーストビューにおいて、アイキャッチ画像は非常に重要な役割を果たします。

記事の内容と連動したアイキャッチを選択することで、ユーザーの興味や関心を引き付けることができます。

例えば、記事のテーマや内容に合わせて、関連性の高い写真やイラストを選ぶことで、ユーザーは記事の内容を予測しやすくなります。

また、アイキャッチ画像だけでなく、メニューバーやグローバルナビゲーションもユーザーにとって分かりやすく設定することで、サイト内の他のページやサービスへの遷移もスムーズになります。

直帰率が上がってしまうファーストビューの失敗例とは

失敗例①:デザインが洗練されすぎていて読み込み速度が遅い

デザインが複雑すぎると、ユーザーは内容を理解するのが難しくなります。

例えば、洗練されたデザインを目指して英語表記が多用されたり、アニメーションが長すぎると、ユーザーにとっては内容がわかりにくくなります。また、デザインが複雑であると、ページの読み込みが遅くなることもあり、これが直帰率の上昇につながる可能性があります。

失敗例②:ターゲットの設定が不明確で直帰率が上がる

ターゲットの設定が不明確である場合、多くのユーザーが訪問するサイトでも、具体的な顧客像が明確でないと、訴求ポイントがずれてしまう可能性が高まります。

ターゲットが明確でないと、ユーザーにとっての価値が伝わりにくくなり、結果的に直帰率が上昇する恐れがあります。ペルソナの動きを具体的に捉えることで、どのように訴求すればよいか、またサイトの改善点が明確になります。

ファーストビューのデザイン8選

Webサイトのトップページには、ユーザーにとって価値が高い情報を提供することが求められます。

しかし、企業の理念や複雑なコピーを前面に出しすぎると、ユーザーが求めている情報とのマッチングが難しくなります。

ファーストビューで提供する情報は、訪れたユーザーがすぐに理解できるものでなければなりません。ユーザーがサイトの目的や提供するサービス・商品をすぐに把握できるようにすることが重要です。

デザイン例①:スプリットスクリーンレイアウトを取り入れる

(出典:どこでも待合室 https://dokodemo.app/ja/

スプリットスクリーンレイアウトは、一つの画面を左右二つに分けるデザインです。

このデザインでは、左右それぞれに異なるコンテンツやビジュアルを配置することで、ユーザーに強い印象を与えることができます。特に、二つの異なるサービスや選択肢を提示したい場合に効果的です。

デザイン例②:サイドバーを左右に固定して配置する

(出典:au https://dokodemo.app/ja/

サイドバーを固定して配置するデザインは、最近よく見かけるものです。

このデザインの特徴は、メニューが常にサイドに表示されるため、ユーザーが次のアクションを取りやすい点にあります。また、上部に配置するよりも、写真やビジュアルのインパクトを最大限に活かすことができます。

ただし、スマートフォンなどの縦長のデバイスでは、このデザインが適していない場合もあるため、デバイスごとの最適化が必要です。

デザイン例③:大きな文字や独自のフォントを使う

(出典:三菱地所リクルーティングサイト https://fresh.mec.co.jp/

タイポグラフィは、Webサイトのデザインにおいて非常に重要な要素の一つです。

特にファーストビューにおいて、大きな文字や独自のフォントを使用することで、サイトの雰囲気やブランドのイメージを強く打ち出すことができます。ユーザーの注意を引きつけ、メッセージを効果的に伝えるためには、文字の大きさや配置、色合いなどの細部にまでこだわることが求められます。

また、大きなタイポグラフィは情報の優先順位を明確にし、ユーザーがサイトの内容を迅速に把握する手助けとなります。

タイポグラフィ(英: typography)は、活字(あるいは一定の文字の形状を複製し反復使用して印刷するための媒体)を用い、それを適切に配列することで、印刷物における文字の体裁を整える技芸である。 wikipediaより

デザイン例④:複数の画像を重ねる

(出典:株式会社I-ne https://salanaru.jp/

このデザインは、さまざまな画像やボタンを重ね合わせることで、洗練された印象を与えるものです。

しかし、不規則なレイアウトとフラットなデザインの組み合わせは、ユーザーにとってボタンの遷移先が分かりにくくなる可能性があります。そのため、ボタンが明確に「クリック可能」であることを示す工夫が求められます。

特に、特定の商品やブランドのイメージを強調したい場合や、訴求内容が一つに絞られたランディングページなどで効果的です。

デザイン例⑤:オリジナルのイラストを大きく配置する

(出典:株式会社Ami grand「MR.CLEAN」 https://mrclean.work/

イラストは、テキストだけでは伝えきれない情報や雰囲気を視覚的に表現する強力なツールです。

ファーストビューにおいて、イラストを大きく配置することで、サイトのテーマやコンセプトを一目で伝えることができます。

また、オリジナルのイラストを使用することで、サイトの独自性やブランドの個性を強調することが可能です。ユーザーの興味を引きつけるためには、鮮やかな色彩やユニークなデザインのイラストを選ぶことがおすすめです。

デザイン例⑥:動画やアニメーションでストーリーを伝える

(出典:パティスリーエメラ https://patisserie-emera.jp/

動画やアニメーションは、静止画よりも情報伝達の効果が高いと言われています。

動的なコンテンツは、訪問者の注意を引きつけ、サイトのメッセージやストーリーを効果的に伝えることができます。

特に、製品の使い方やサービスの特徴を視覚的に示す場合、動画やアニメーションは非常に有効です。ただし、過度な動画やアニメーションはページの読み込み速度を遅くする原因となるため、適切なバランスを取ることが重要です。

デザイン例⑦:人物やイラストを配置する

(出典:株式会社ワコール https://www.wacoal.jp/

人物の写真やイラストを大きく表示することで、ユーザーとのコミュニケーションを強化することができます。

人物の表情や姿勢は、サイトのメッセージやブランドの価値を感情的に伝える役割を果たします。例えば、笑顔の人物を配置することで、ポジティブな印象を与えたり、専門家やリーダーの写真を使用することで、信頼性や権威性をアピールすることができます。

人物を大きく見せることで、ユーザーの感情や興味を引き出し、サイトへの関心を高める効果が期待できます。

デザイン例⑧:メインビジュアルをユニークな形に切り抜く

(出典:株式会社TIME MACHINE「おかねチップス」 https://okanechips.mei-kyu.com/

メインビジュアルは、訪問者の最初の印象を形成する重要な要素です。

個性的な形に切り抜かれたビジュアルは、サイトの独自性やブランドの特徴を強調することができます。

一般的な四角い画像よりも、ユニークな形状のビジュアルは目を引き、訪問者の興味を引きつける可能性が高まります。このようなデザイン手法は、競合他社との差別化を図る際に特に効果的です。

まとめ

ファーストビューは、ウェブサイトやアプリの第一印象を形成するキーとなる部分です。

効果的なファーストビューのデザインには、明確なメッセージの伝達、視覚的な魅力、そしてユーザビリティの高さが求められます。

具体的なデザインのポイントとしては、大きくてわかりやすいキャッチコピー、魅力的なビジュアル、そして直感的なナビゲーションが挙げられます。

これらの要素を組み合わせることで、ユーザーの興味を引きつけ、サイトやアプリ内でのアクションへと導くことができます。ファーストビューのデザインには十分な注意を払い、ユーザーの期待に応えるコンテンツを提供することが重要です。

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