今回解説する「他の人はこちらも検索」は、2016年10月にGoogleが採用した便利な機能です。
関連するキーワードを提示し、ユーザーの検索を助けます。さらに、「他の人はこちらも検索」は、SEOの観点からも大変価値のある機能です。
なぜなら、「他の人はこちらも検索」を利用することにより、検索クエリだけからは読み取れないユーザーの深い悩みを把握したり、検索意図を明らかにしたりすることが可能になるからです。
これらの情報を利用し、ユーザーにピッタリのコンテンツを制作することができます。
この記事では、「他の人はこちらも検索」の特徴と仕組み、それをSEOにどのように活用するかを詳しく説明します。
「他の人はこちらも検索」とは
Googleの「他の人はこちらも検索」とは、ユーザーが検索したキーワードに連動するワードが、箱型で検索結果に表示される機能のことです。
国際的には「People also search for」と表現され、略して「PASF」とも呼ばれます。
Webサイトを訪れた後にブラウザバックを行うと、Googleは「ユーザーが求める情報が見つからなかった」と解釈し、次の検索を支援するために「他の人はこちらも検索」を表示します。
訪れたWebサイトの検索情報の直下に、箱型で6つのキーワードが表示されます。
これによって、ユーザーが欲しい情報に迅速に辿り着く手助けを行うのです。
「他の人はこちらも検索」が表示されるメカニズム
「他の人はこちらも検索」の表示は、検索結果の1位〜10位のWebサイトに限られ、2ページ目以降の検索結果には表示されません。
また、全てのWebサイトで表示されるわけではなく、例えば国や地方自治体の公式Webサイトでブラウザバックした場合は、「他の人はこちらも検索」が表示されないケースも存在します。
Webサイトにより表示内容が違うと指摘されている記事も存在しますが、現行のシステムでは検索結果の1位から10位まで、全て同じキーワードが提示されます。
さらに、表示されるキーワードは、検索結果ページの最下部に表示される「関連キーワード」と一致することが多いです。
これから判断して、元の検索キーワードとのつながりが強く、検索回数が多いキーワードが「他の人はこちらも検索」に優先して選ばれていると解釈されます。
デフォルトの表示も拡張機能で可能です
「他の人はこちらも検索」というセクションは、ブラウザバックをした時だけに現れる特殊な構造で、通常時は何も表示されません。
SEO戦略やコンテンツクリエーションの参照資料としてこの機能を頻繁に利用したい場合、Webサイトを訪れて何度もブラウザバックを繰り返すのは手間がかかります。
このような場合は、「Extract People also search phrases in Google」というChrome拡張機能をインストールすることで、通常はブラウザバック時にのみ現れる「他の人はこちらも検索」をいつでも確認できるようになります。
通常、この機能で表示されるキーワードは最大6つです。
しかし、この拡張機能を導入することで、一度にさらに多くのキーワードを確認することが可能です。
頻繁に使用する方や、ユーザーの検索意図を的確に把握したいと考えるコンテンツクリエーターには、この拡張機能が大変便利です。
「他の人はこちらも検索」以外の検索支援機能
Googleオートコンプリート
これは、ユーザが検索ボックスにキーワードを入力すると、関連のキーワード(サジェストキーワード)が自動的に表示される機能です。
主な目的は、ユーザのキーワード入力の労力を減らすことです。
この機能は、リアルタイムでユーザの入力に対する予測キーワードを提示し、実際に検索されたキーワードを候補として表示します。
さらに、検索場所、トレンドトピック、ユーザの過去の検索履歴も考慮に入れて候補が表示されます。
関連キーワード
これは、Googleの検索結果ページの最下部に表示される「他のキーワード」として表示される機能です。
ユーザーが検索したキーワードに基づき、関連性の高いキーワードを提示します。選定の仕組みはGoogleオートコンプリートと同じですが、こちらは「同義語」や「類義語」も表示される点が異なります。
他の人はこちらも質問(People Also Ask)
検索結果の1位から10位のどこかに、「他の人はこちらも質問(PAA)」というセクションが表示されることがあります。
これは、検索したキーワードに関連する一般的な質問とその回答が示される機能です。
表示される回答は関連するサイトのFAQやよくある質問、または本文から選ばれた関連性の高い一節が用いられます。
「他の人はこちらも検索」をSEOで効果的に利用するには
ウェブサイトを訪問した後で検索結果に戻る行動は、ユーザがウェブサイトから求める情報を得られなかった、または更に詳しい情報を求めたい場合と解釈されます。
これは「他の人はこちらも検索」に表示されるキーワードが、ユーザが「もっと知りたい」と感じる情報に密接に関連している可能性が高いということです。
これらのキーワードを参考にユーザの検索意図を満たすコンテンツを作成することで、読者の満足度が向上し、Googleからも高い評価を受ける可能性があります。
闇雲に「他の人はこちらも検索」に表示されるキーワードをコンテンツに組み込むのではなく、ユーザの検索意図をしっかりと考慮した上で、これらのキーワードを賢く活用することが重要です。
まとめ
「他の人はこちらも検索」は、一度訪れたWebページから検索結果に戻った際に関連するキーワードが表示される特徴的な機能です。
これによって様々な検索クエリがユーザの検索意図に基づいて表示され、うまく活用することで、コンテンツ作成時の情報不足を補う重要な手段となります。
SEOで最も大切なのは、ユーザーのニーズに応える質の高いコンテンツを提供することです。
この「他の人はこちらも検索」を効果的に使い、質の高いコンテンツをつくることを目指しましょう。