転職活動の注意点20選！気をつけることをプロが徹底解説します

本記事では、転職活動を始めようとしている方に向けて「転職における注意点」を20個厳選し、それぞれ解説しています。また、失敗しないための方法も紹介しているので、転職で気をつけることを知りたい方には必見の内容です。

【プロが教える】 転職活動の注意点20選

転職を考えている方の中には「転職活動をおこなう上で注意点や気をつけることはあるのか」と疑問に感じている方もいると思います。転職活動では転職準備から退職手続きまで、それぞれ気をつけなければいけない注意点がたくさんあります。

もちろん、注意点を意識すれば必ず転職が上手くいくわけではありませんが、一つ一つ意識して転職活動を進めていくことで効率的に転職活動を進めることができたり、ミスマッチのない転職を成功させたりすることにつながります。

本項では「転職活動前」「転職活動中」「内定・条件交渉」のフェーズに分けて、それぞれ注意すべき点を20個紹介していきます。また、その他にも転職活動を進める上で気をつけたいことや退職手続きに関する注意点などについても紹介していくので参考にしてみてください。

転職は中長期的な人生に関わるので、不利益を被らないようにできるだけ注意点は押さえて転職活動を進めたいですよね。その際、一番手間がかからないのが転職エージェントの利用です。

例えば転職活動前は自己分析や企業選びの軸を定めるなどしっかり選考対策を行うことと同時に、選考期間から逆算してスケジュールや金銭管理をするなど、転職の注意点は数も意識するタイミングも非常に難しいため、注意点もカバーしながら選考対策を行うことは第三者に任せた方がいいです。

特にリクルートエージェントは転職支援実績がNo.1で支援者数が50万人を超えているので、注意点を押さえつつの転職活動についてサポートノウハウが蓄積されています。

本記事で注意点の概要は把握しつつ、実際に転職活動を進めながらのサポートは転職エージェントの力に頼り、あなたは採否に直接関わる選考対策に注力できるようにしておきましょう。

それでは早速、転職の注意点を紹介していきます。

転職活動前に気をつけること

転職活動では事前準備が円滑に進めるための非常に重要な要素となりますが、具体的に何をしていけばいいのでしょうか?

また、転職準備をする際にはどのようなことに気をつけていけばいいのか疑問に感じている方もいると思います。

本項で紹介する転職活動前に気をつけることは、将来のキャリアを考えたり、転職活動に余裕を持って取り組んでいくために必要なことなので、しっかりと確認していきましょう。

1. 企業選びのポイントや注意点を把握しておく

転職するからには、後悔しない企業選びをして、いきいきと働きたいですよね。

転職後のミスマッチを減らすためには、企業選びのポイントや注意点を把握しておくことが大切です。

応募前に求人情報を確認する際には、「求人票」や「口コミサイト」、「企業担当のエージェント」などから情報を収集しますが、転職の目的によって見るべきポイントは異なるため注意が必要です。

私がおすすめするのは、転職エージェントから企業の情報を得ることと、エージェントのヒアリングを受けてあなたに合った企業を提案してもらうことです。

企業選びの際に転職エージェントは、以下の点で役立ちます。

企業選びにおける転職エージェントの利点：

企業選びを一人で行った結果「入ってみたら合わない･･･前職に戻りたい･･･」となるような事態を防ぎたいなら、上記のサポートを受けられる転職エージェントの利用をおすすめします。

また、転職活動が始まると応募企業の書類作成や選考対策に追われるので、転職エージェントにある程度企業を絞り込んでもらうことで、ミスマッチの不安を払拭し、時間短縮にもつながります。

特にリクルートエージェントは年間40万名以上、dodaは通算700万名以上の利用者数を誇り、求人数もトップの2社です。それだけの企業情報を保持し、転職者に適切な求人提案を行なってきた実績があります。まずは実績豊富なエージェントのサポートを受けるのがベストですので、登録をおすすめします。

さらに、求人に応募する際に企業がブラック企業でないかを調べる場合には、「安全衛生優良企業マーク推進機構」の認定がされているかどうかで判断するのも一つの方法です。

2. 自分のキャリアの希望を明確にする

転職活動を円滑に進めたり、転職後のミスマッチをなくすために最も重要なのは、自分の将来のキャリアを明確にすることです。将来のキャリアの希望を明確にすることで、転職の軸やキャリアプランもはっきりしてきます。

また、キャリアの希望を明確にするためには何をすれば良いか気になる方も多いでしょう。具体的には、以下のようなことを行うと良いでしょう。

将来のキャリアの希望についてどこまで考えれば良いか分からない方も多いと思いますが、「仕事をする目的や理想の状態を明確にして実現に必要なキャリアプランを立てること」までしっかり考えていくことが理想です。

ですので、転職活動を始める前には、情報の整理や自己分析をしっかりと行い、将来のキャリアの希望を明確にしてから転職活動を進めるようにしましょう。

3. 転職活動期間の目安を把握しておく

転職活動を行う際には、どの程度の期間を想定するかによって、転職活動のスピード感や働きながら転職するかどうかの判断が大きく変わってくるため、事前に期間を想定しておくことが重要です。

転職活動期間の目安としては「3ヶ月以内」「3ヶ月～6ヶ月以内」「6ヶ月以上」の3つのパターンに分かれることが多いですが、転職活動期間は転職準備や進み具合で予定と実際の期間に差が出ることがあります。

特に転職難易度が高い場合には、転職活動が長期化してしまう可能性があり、スキル習得が必要となる場合は、スキル習得から転職活動の期間を見積もって転職期間の設定をする必要があるでしょう。

そのため、希望の転職活動期間の目安を明確にした上で、転職エージェントに希望の転職をするためにどの程度の期間が必要か確認し、どのように転職活動を進めていくのかを考えていくようにしましょう。

4. 退職後の転職活動では生活費に余裕を持つ

転職活動には「退職してから転職活動を行う」か「働きながら転職活動を行う」の2つの選択肢がありますが、退職してから転職活動を行う場合は生活費に余裕を持っておくことが重要です。

一般的には、会社を辞めてから3ヶ月から半年程度は生活できるだけの貯金を確保するのが望ましいとされています。しかし、人によって適切な金額は異なるため、費用を算出する際には「月の生活費×転職期間＋転職活動費用」で大まかな金額を把握しておきましょう。

特に、未経験職種への転職やスキル習得・資格取得が必要な場合、転職活動が長期化することがあります。このため、貯金には余裕を持っておくことが大切です。

退職後に転職活動を行う人の中には、転職活動が長引いて生活費に余裕がなくなり、収入を得るために妥協してしまうケースもあります。そのため、生活費には余裕を持つか、働きながら転職活動を行うことも検討しましょう。

5. 自分の市場価値や適正年収を把握しておく

転職活動を進める上で、方向性や具体的な行動指針、希望する年収などの条件を設定するためには、自分の市場価値や適正年収を正確に把握しておくことが重要です。

転職市場における市場価値は、業界や職種によって評価基準が異なることが多く、年齢や経験、実績・スキルなど複数の要因を相対評価します。そのため、適正年収も市場全体の年齢・スキル感や実績での比較で判断する必要があります。

また、企業の規模やニーズの高さによって提示される年収が変動することもあります。そのため、市場価値や適正年収を把握したい場合は、転職エージェントやキャリア相談サービスを活用して転職のプロに相談するのがおすすめです。

転職活動を本格的に始めるか迷っている方には、適正年収診断を提供している転職エージェントを活用して、自身の市場価値や適正年収を確認してみるのも良いでしょう。

自分の市場価値や適正年収を知りたいという方は、一度転職エージェントに相談してみることをおすすめします。転職エージェントは人材価値を熟知しているため、あなたの現在地や目指すべきキャリアプランを一緒に考えてくれます。

転職活動中に気をつけること

転職活動を進める際には、希望条件の設定や企業の情報収集、面接時のマナーや質問事項に関して気をつけるべき点がいくつかあります。

それぞれのポイントを意識することで、面接での印象を良くし、転職の成功率を高めることができます。また、転職後のミスマッチを防ぐことにもつながるため、以下の点を確認しておきましょう。

それぞれのポイントを意識することで、転職活動をスムーズに進め、満足のいく転職を実現しましょう。

1. 希望条件は高く設定しすぎない

転職活動を進める際には、希望条件を高く設定しすぎたり、特定の条件にこだわりすぎると、該当する求人が少なくなり、エージェントを利用しても求人紹介が難しくなる可能性があります。

理想の条件を掲げるのは良いことですが、その条件が本当に適切か、該当する企業がどれくらいあるのかを考慮することが大切です。条件設定が適切でなければ、自分にとって最適な求人を見つけることが難しくなります。

希望条件を設定する際には「希望条件を具体的にイメージすること」「条件に優先順位をつけること」「譲れない条件と妥協できる条件を明確にすること」を意識すると良いでしょう。これにより、状況に応じて条件の調整がしやすくなります。

また、転職活動においては「優先度が高い条件や譲れない部分以外はこだわりすぎない」ことを意識することで、よりスムーズに進めることができるでしょう。

2. 応募や面接前に企業情報を調べる

転職活動中に求人応募や面接を行う前には、しっかりと企業に関する情報を調べておくことが重要です。これにより、面接を成功させ、転職後のミスマッチを防ぐことができます。

企業について調べる際には、「求人票」「企業サイトやSNS」「口コミサイト」などの公開情報を確認し、疑問点があれば「企業担当のエージェント」に質問するのが良いでしょう。

事前に情報収集をしておくことで、面接で志望動機について話す際に企業情報を踏まえた話ができ、面接での逆質問でも調べればわかる情報を避けることができます。

特に面接では、事前に情報を調べたかどうかが面接官に伝わります。情報収集をしっかり行い、受け答えを丁寧にすることで、面接の印象を良くし、通過率を上げることができるでしょう。

3. 面接では持ち物や服装にも気を遣う

転職面接に行く際には、持ち物や服装にも気を遣うことが重要です。これにより、面接での印象を良くし、TPOを考えて行動できるという印象を与えることができます。

例えば、「スーツに皺がないか」「靴の手入れはしているか」「TPOに合わせた服装かどうか」「小物のデザインが適切か」など、細かい部分にも気を遣うことが大切です。これにより、性格や細やかさを判断される可能性もあるため、意識しておくと良いでしょう。

また、面接に私服で来ても良い場合でも、カジュアルすぎる服装はTPOを意識していないと判断される可能性があるため、基本的にはスーツやオフィスカジュアルの範囲にとどめておくのがおすすめです。

持ち物や服装は転職面接だけでなく、ビジネスシーン全般で相手に与える印象に関わってきます。TPOに合わない服装をしてしまうと、マイナスな印象を与えかねませんので、相手に不快な印象を与えないように心掛けましょう。

4.仕事内容や社風・福利厚生などを確認する

「思っていた仕事内容と違った」「職場の環境や雰囲気が想像していたより悪かった」といった転職後のミスマッチを防ぐために、仕事内容や社風、福利厚生などはしっかり確認するようにしましょう。

特に、仕事内容は求人に記載されている内容だけでなく、関連業務や他の業務も発生する可能性があります。同じ仕事をしている人が具体的にどのような業務に取り組んでいるのか、事前に確認しておくことが大切です。

また、社内の人間関係や会社の労働環境を判断するために、社員の雰囲気などを確認するのも重要です。実際に働いている人とコミュニケーションを取れるのは主に面接の場面なので、この機会をしっかり活用しましょう。

さらに、就業時間や残業時間、フレックス制度の有無など、働き方に関する情報も重要です。面接では時期による残業時間の程度や福利厚生の詳細についても確認しておくことが、ミスマッチを防ぐために必要です。

5. 転職理由はポジティブな内容にする

転職を考える理由には、「仕事内容や給与、待遇への不満」「スキルアップやキャリアアップが望めない」「人間関係の問題」「残業が多い」など、ネガティブなものが多いかもしれません。

しかし、面接の場面では相手にネガティブな印象を与えないように、同じ転職理由でも「新しい仕事に挑戦したい」「年収をアップさせたい」「働き方を変えたい」など、ポジティブな言葉に置き換えて伝えることが重要です。

たとえ現在の会社がブラック企業であっても、面接で会社の不満を直接伝えると「不満があればすぐ転職するのか」「ネガティブなことばかり考える人なのか」といった印象を与えかねません。

転職理由を伝える際には、「キャリア実現のために必要だった」「努力したけれど今の会社では難しかった」といった形で、転職が必要であることを納得してもらえるように工夫して伝えましょう。

6. 面接時の逆質問の内容には注意する

面接で求職者が面接担当者にする逆質問は、企業のことを知るとともに、企業への興味関心をアピールするために有効な手段です。しかし、逆質問の内容をよく考えずに質問すると、逆にマイナスな印象を与えてしまうことがあります。

例えば、「事前に調べればわかるような質問」「面接官が答えづらい質問」「残業や休日、有給、待遇、昇給などの条件に関する深掘りした質問」などは避けたほうが良いでしょう。

転職の目的によっては、残業時間や働き方などについて質問することも重要ですが、あまりに細かく聞きすぎると、自分のメリットばかりを考えているような印象を与えてしまいます。

そのため、逆質問の内容は優先順位をつけて、面接で聞くべきかどうかを精査しましょう。面接で聞きにくいことは、面接が終わった後にエージェントを通じて確認するのが良い方法です。

7. SNSの発信や面接前後のマナーには細心の注意を払う

普段からSNSでの発信内容やマナーを意識することは大切ですが、特に転職活動中は「SNSでの発信内容」や「面接前後の会社付近での行動やマナー」に一層注意を払う必要があります。

転職面接では直接会社に出向くことが多いため、企業の周りでの行動やマナーに気をつける必要があることは昔から言われています。最近では、企業がSNSで個人の人柄をチェックするケースも増えているため、SNSでの発言にも気をつけておきましょう。

SNSの情報を見られることに抵抗があるかもしれませんが、企業も面接だけでは普段の性格や考え方がわからないため、入社後に問題が起きないように不適切な発言をしていないかSNSもチェックすることがあるということを理解しておいてください。

また、SNSの情報発信で気をつけるべきことは「相手が不快になる発言をしないこと」「特定の誰かを非難するような言葉は使わないこと」など、基本的なマナーを守ることです。普段からこれらに注意していれば特に問題ありませんので、安心してください。

内定や条件交渉で気をつけること

転職活動がうまくいって無事に内定をもらえた場合でも、内定の回答期限や条件の確認、入社時期の調整などに関していくつか気をつけておいた方が良いことがあります。

内定を承諾しても退職時期が決まらないと内定取り消しになる可能性もあるため、内定承諾に関する回答期限の伝え方や提示された条件確認のポイント、条件交渉の際の注意点について紹介していきます。

1. 内定をもらった時にはしっかりと回答期限を確認する

「面接が終わった後に無事に内定をもらえたけれど、他にも選考が進んでいてそちらの企業にも興味がある」という場合、他の企業の面接スケジュール次第では内定を保留する必要が出てきます。

内定をもらってから回答を保留する場合には理由を伝える必要がありますが、その際には下手に嘘はつかずに「他にも選考が進んでいて納得できる選択をしたいので選考結果が出るまで待ってほしい」という形で正直に伝えるようにしましょう。

また、内定承諾の期限は選考の進み具合によって変わりますが、選考スケジュールを把握した上で自分から「いつの何時までに回答します」と期限を設定することが大切です。

2. 提示された仕事内容や条件に相違がないかを確認する

内定時には企業から労働条件が提示されますが、その際に面接時に確認した仕事内容や条件と違いがないかをしっかり確認することが重要です。

具体的には、「労働契約の期間や試用期間の有無」、「具体的な仕事内容と業務範囲」、「雇用形態」、「年収や給与の内訳」、「労働時間や休日などのその他条件面」を確認しましょう。

もし、面接で聞いた内容と異なる部分があったり、条件面で気になる点がある場合は、しっかり確認することが大切です。転職エージェントを利用している場合は、エージェントを通じて労働条件に間違いがないか確認してもらいましょう。

また、提示された条件に間違いがなかったが、気になる点がある場合は「条件が決定された経緯や理由」をエージェントを通じて確認しておくと、認識の齟齬をなくしてより納得できる転職につながります。

3. 提示条件に納得できないときはエージェントに相談する

労働条件が提示された際に納得できない場合、条件交渉をすることが必要になりますが、転職エージェントを利用しているのであれば、エージェントに仲介して条件の交渉をしてもらうのがベストです。

提示条件でよく納得できない点としては、「契約期間・入社時期に関すること」、「勤務地、就業場所に関すること」、「賃金に関すること」、「残業時間や休日に関すること」などがあります。特に入社時期、勤務場所、賃金に関して交渉する際は注意が必要です。

入社時期は、働きながらの転職か退職後の転職かで設定期間は大きく変わりますが、内定をもらってから2~3週間後に入社となるケースや、働きながらの場合には内定後1ヶ月~2ヶ月程度となるケースもあります。

また、勤務地・就業場所・想定年収はあくまで想定の情報なので、面接で話がなかった場合でも提示されたらそれが企業側からの内定条件です。提示された年収も企業があなたに対する現時点での評価を反映しています。

もし提示条件に納得できない場合は、その条件が決まった背景をエージェントを通じて確認し、現在の条件では承諾できない理由をしっかりと伝えた上で交渉を進めましょう。

内定後の条件交渉は非常に重要ですが、経験がない方も多いため不安に感じるかもしれません。しかし、転職エージェントを活用することで、条件交渉も間に入って対応してくれるため、安心して転職活動に取り組めます。積極的にエージェントを活用すると良いでしょう。

その他に転職活動で気をつけること

転職活動を進める上で「転職活動前」「転職活動中」「内定や条件交渉」以外にも「転職活動中の行動」、「資格に関する認識」、「退職手続き」、「退職後の年金・保険手続き」など、気をつけておかなければならない点は多々あります。

本項では、その他の転職活動で気をつけるべき注意点について詳しく紹介していきますので、ぜひ参考にしてください。

1. 転職活動をしていることは周りには話さない

働きながら転職活動を進めている場合、同僚や友人に転職活動をしていることを話してしまう方も多いですが、思いもよらないところから会社にバレてしまう可能性があるため、慎重に行動することが大切です。

また、転職活動をしていることを話していないとしても、以下のような理由で会社の人に転職活動をしていることがバレてしまう可能性もあるので注意が必要です。

転職活動がバレてしまうと、引き留めにあったり転職活動ができないように仕事量を増やされたりする可能性があり、仮に転職をしなかったとしても、その後の会社での立場や上司との関係性に影響を及ぼす可能性があります。

したがって、転職活動を始めることを話すとしても家族や信頼できる友人などの一部に限り、働きながら転職をする際にはバレないように注意しながら進めていくようにしましょう。

2. 資格があるからといって転職が有利になるとは限らない

転職活動を進める中で資格の取得を積極的に行う方も多いですが、資格には「転職に役立つ資格」、「キャリアアップに有利になる資格」、「取得しても大きな影響はない資格」など様々な種類があります。

資格はあくまでスキルを客観的に証明するものであり、専門性の高い資格であれば職種によっては取得していることで評価されるケースもありますが、選考においては経験や実績の方が優先されることが多いです。

特に、初級資格や希望職種に関連性の低い資格は取得しても転職ではあまり役立たないことがあるため、資格の取得を目指すのであれば特定の職種で取得が推奨されるような資格を優先的に取得することが重要です。

また、選考で評価される資格は「士業に関する資格」や「仕事に直接役立つ中級～上級の資格」であることが多いため、資格取得を目指す場合にはどのような資格が良いのか事前に調べておくことが大切です。

3. 退職をする際には就労規則や退職の流れを把握しておく

転職活動が順調に進み、無事に内定をもらえたとしても、退職時の就業規則や退職の流れを把握しておかなければスムーズに手続きを進めることができず、内定が取り消される可能性もあります。

退職に関する法律では、内容が証明できる状態で退職届が受理されてから2週間経てば退職できますが、実際には就業規則に沿って手続きを行うことが一般的です。

特に、退職する際には引き継ぎ資料の作成や引き継ぎ業務が必要で、「1ヶ月～3ヶ月前までに申し出ること」と就業規則で定められていることが多いです。そのため、希望してすぐに退職できるわけではないことに注意しましょう。

転職活動を始める前に退職に関する就業規則をしっかりと確認しておき、内定をもらってから内定企業に入社時期を待ってもらうことにならないように、退職時期の調整をしっかりと行うことが大切です。

4. 情報漏洩や営業機密の取り扱いには気をつける

働きながら転職活動を進める場合や退職後であっても、企業の内部情報の漏洩がないように個人情報や営業機密の取り扱いには細心の注意を払わなければなりません。

特に、現職中に転職活動を行っている場合、企業の競合他社への転職が禁止されていることが多く、企業の経営や内部事情に関する情報や営業上で取り扱っている機密情報を守る義務があります。

退職後であれば競合企業への転職は問題ありませんが、企業の内部情報を外部に持ち出すと法的に訴えられる可能性があることを忘れないでください。

どちらの場合も、転職活動を行う際には「自分の利益になるからといって業務上で知り得た情報を外部で話さない」や「顧客情報などの取り扱いには最新の注意を払う」など、情報が漏洩しないようにすることが大切です。

5. 退職した後の転職活動では年金や保険手続きを忘れずにやる

転職をする際には、退職後から次の企業への転職までに14日以上経過すると「社会保険・厚生年金」を「国民健康保険・国民年金」に切り替えなければいけません。

そのため、退職後に転職活動を行う場合や退職日から入社日までに2週間以上の期間が空く場合には、役所で保険や年金の切り替え手続きを忘れないようにしましょう。

もし、退職日から入社日までの期間が2週間前後で保険や年金の切り替え手続きが必要かわからない場合には、一度役所の窓口で相談するのが確実です。

また、保険や年金の手続きを行う際には、企業から「雇用保険被保険者証・年金手帳・源泉徴収票」を受け取り、必要に応じて「離職票・厚生年金基金加入員証」などを送ってもらう必要があります。退職時には必要な書類の有無を確認しておきましょう。

転職活動を進めていく上で失敗しないためのポイント

これまで「転職活動を進める上で気をつけるべき注意点」について紹介してきましたが、ここでは「転職活動を成功させるためのポイント」についてお伝えします。

納得のいく転職を実現するために、以下の内容は重要なのでぜひ参考にしてみてください。

本当に今の会社では目的が達成できないのかを考える

転職を考える方の中には「今の会社では希望のキャリアは実現できない」と感じている方が多いですが、本格的に転職活動を始める前に「本当に今の会社では目的が達成できないのか」を考えることは重要です。

面接において、現在の会社で本当に希望を実現できないのか、あるいは希望を実現するためにどのような努力をしたのか質問される可能性があります。その答えによって、面接での印象が大きく変わることもあります。

ですから、転職を考える際には「今の会社で希望のキャリアは本当に叶えられないのか」や「不満に対して自分の努力で改善できないのか」をじっくり考えることが大切です。もし判断に迷ったら、転職エージェントに相談してみるのも良いでしょう。

また、考えた結果「転職はしないで今の会社で頑張る」という選択をして希望するキャリアを実現した方もいます。転職を考える際には十分に検討してから活動を進めるようにしましょう。

志望動機は企業ごとにしっかりと作り込む

転職活動をする際、効率を重視して志望動機を使い回す方も多いかもしれませんが、志望動機は応募する企業ごとにしっかりと作り込むことが大切です。

転職理由が明確であれば似た内容になることもありますが、企業は多くの応募者の志望動機を見ているため、使い回しをしているかどうか、意欲的に応募しているかを見抜くことができます。

志望動機をしっかり作り込むことで、面接でも自分の転職の軸と企業を選んだ理由を親和性を持たせて話すことができ、より説得力のある志望動機を伝えることができます。

面接ではスキルや実績だけでなく、応募した理由や企業への思いも評価されます。興味のある企業に応募する場合は、しっかりと志望動機を作り込むようにしましょう。

転職活動は転職エージェントを積極的に活用する

転職活動を始める際には、効率的に進めるために転職エージェントを積極的に活用することをお勧めします。

転職エージェントでは「転職やキャリアに関する相談」「希望に沿った求人紹介」「面接時のアドバイス」「内定時の条件交渉」など、様々な転職活動に関する支援を受けることができます。

他にも「転職サイトの活用」「LinkedInやWantedlyの活用」などの方法もありますが、転職エージェントを利用することで、より効率的に転職活動を進めることが可能です。

「相談しながら転職活動を進めたい方」「転職活動を効率的に進めたい方」「失敗やミスマッチを防ぎたい方」は、転職エージェントを活用すると良いでしょう。

特に、大手転職エージェントを活用することで、幅広い求人の中から希望の求人を探すことができます。

転職エージェントを活用していく上での注意点

転職エージェントを利用することで効率的に求人探しや転職活動を進めることができますが、利用する際にはいくつか注意しておきたい点があります。

本項では、希望に沿う求人をより効率的に探し、エージェントとの信頼関係を構築して円滑に転職活動を進めるために重要なポイントを紹介します。

転職エージェントは目的に合わせて複数登録する

転職エージェントを活用する際には、目的に合わせてエージェントを登録することや複数のエージェントを併用することが、効率的に求人を探す上で重要なポイントとなります。

転職エージェントには「幅広い求人を取り扱っている大手転職エージェント」「業界や職種に特化した転職エージェント」「未経験者向けやハイクラスといった特定のコンセプトを持って運営している転職エージェント」など、様々な種類があります。

そのため、年収アップやキャリアアップを目指す転職ではハイクラス向けエージェントを利用したり、IT業界の求人を探しているのであればIT業界やIT職種に特化したエージェントを利用するなど、目的に合わせたエージェント選びが重要です。

また、転職エージェントは特定のエージェントのみが取り扱っている非公開求人もあるため、3社から5社程度に登録しておくと、より効率的に求人を探すことができます。

転職エージェントに対して嘘はつかない

転職エージェントを利用する際に最も大切なのはエージェントとの信頼関係です。そのため、エージェントに対して嘘をつかないことを意識しましょう。

求職者の中には、複数のエージェントを利用していることを隠すために嘘をつく方もいますが、転職活動の行動から併用しているかどうかはエージェントにはわかりますし、エージェントの併用は一般的なことなので嘘をつく必要はありません。

また、転職理由や転職に関する考え方についても正直に話さないと、エージェントとしても適切な支援が難しくなり、場合によっては求人紹介が困難になる可能性があります。

たとえ転職を考えたきっかけがネガティブな理由であったとしても、正直に話し、どのように転職活動を進めるかを相談することで、エージェントも最大限の支援をしてくれるでしょう。

しかし、嘘をつくことで信頼関係が築けないばかりか、「嘘をつく人＝企業に紹介することがリスクになる」と判断され、求人の紹介自体が受けられなくなる可能性もありますので注意しましょう。

他のエージェントで応募した求人には応募しない

転職エージェントを併用する方は多いですが、複数のエージェントを利用している場合には「他のエージェントで応募した求人には応募しない」ことが大切です。

複数のエージェントで同じ求人に応募すると、エージェントや企業の担当者がどちらの応募を優先するか確認するために余計な手間がかかったり、面接設定が重複して予定が混乱するなど、迷惑をかけてしまうことがあります。

また、企業側から見ても「二重応募をするほど管理能力がない人材」や「企業やエージェントへの配慮が足りない人材」と判断され、結果的に不合格となる可能性もあります。

そのため、求人に応募する際には、応募企業の名前や求人情報をしっかりと管理し、別のエージェントから既に応募した求人を紹介された場合には、正直に他のエージェントで応募したことを伝えるようにしましょう。

転職エージェントはうまく活用すれば転職活動の強力なサポーターとなりますが、ビジネスとしての信頼関係で成り立っているため、互いに信頼関係を築くことを意識して利用することが重要です。