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転職のWhatに注意!「何がしたいかわからない」を解消するための方法
転職したいけれど「何がしたいかわからない」「自分の適職がわからない」と感じている方々に向けて、失敗しやすい探し方と成功する探し方を解説します。さらに、キャリアのプロがやりたい仕事を見つける方法も紹介します。
転職したいけれど何がしたいのかわからない原因
転職で何がしたいかわからない原因は大きく分けて、「自己理解が足りない」、「業務理解が足りない」、「将来のゴールが設定できていない」の3つに分類されます。
自己理解が足りない状態とは
- 自分の強みや弱み、やりがいや苦痛が把握できていないこと
業務理解が足りない状態とは
- 仕事や職種ごとに求められるスキルがわからないこと
将来のゴールが設定できていない状態とは
- 将来どこで、どんな仕事をしてどんな生活を送りたいのかといった理想の状態がイメージできていないこと
ここからは、転職したいけれど何がしたいかわからない原因をより詳しく解説していきます。今のあなたの状況と照らし合わせながら、読み進めてください。
● 原因1: やりたいことや好きなことがない
● 原因2: 今の仕事にやりがいを感じない
● 原因3: 自分の強みや得意がわからない
● 原因4: 将来どうなりたいかがわからない
● 原因5: 自分でどうやって決めればいいかわからない
● 原因6: 結局何から始めればいいかわからない
原因1: やりたいことや好きなことがない
自己理解が不足していると、やりたいことや好きなことが見つからず、「自分は何に適しているのかがわからない」と感じることがあります。
特に20代前半では、仕事の経験が少なく、就職先も興味や関心でなんとなく選んでしまうことが多いのではないでしょうか?やりたいことや好きなことがわからないまま入社し、「とりあえず3年は働こうと思ったけど、やりたいこともないし、今の仕事が向いているとは思えない」と悩む人も多いです。
また、20代後半から30代前半でも、仕事の経験を積んでから改めて自分の将来のキャリアややりたい仕事について考えたときに、「そもそもどんな仕事がしたいのか」「本当にやりたい仕事ってなんだろう」と迷ってしまう方もいます。
原因2: 今の仕事にやりがいを感じない
仕事に目的や意義を見出せず、ただ言われたことだけをこなす「作業者」と化してしまいます。「仕事」としてではなく「作業」として取り組んでいると、やりがいや成功体験を感じられず、転職で何がしたいのかがわからなくなってしまうでしょう。
仕事にやりがいを感じられない原因としては、自己理解が不足し、仕事とのミスマッチが発生している可能性が高いです。
仕事にやりがいを感じられない理由として、以下の5つが挙げられます。
やりがいを感じられない理由:
- 仕事をやる意味を見出せない
- ミスを繰り返してしまう
- 評価されない・評価に納得できない
- 仕事に飽きた
- 追う目標がない
今の仕事にやりがいを感じられない方は、転職エージェントに相談してみてください。キャリアアドバイザーがあなたに合った求人を提案してくれることで、視野が広がる可能性があります。
原因3: 自分の強みや得意がわからない
自分の強みや得意なことを理解していると、頑張る方向性が定まりやすくなります。たとえ好きなことややりたいことが明確でなくても、自分が成果を出しやすい仕事を選ぶことで、モチベーション高く仕事に取り組むことができます。
逆に、自分の強みや得意なことを理解していないと、頑張る方向性を見つけることができず、「転職で何がしたいかわからない」と悩むことが多くなります。自分の強みや得意なことがわからない人におすすめなのが、自己分析を行うことです。
自己分析では、自分の過去の経験や思考を洗い出し、整理することで、自分の思考の癖やどんな行動で成果を出してきたのかが見えてきます。その結果、自分の強みや得意なことが自然に見つかります。
ただし、自己分析をする際には注意が必要です。一人で自己分析を行おうとすると、失敗する確率が高いことが多いです。自己分析はその名の通り、自分自身を分析する作業だからです。
「何がしたいかわからない」と悩んでいると、「自分にはやりたいことがないんだ」と思い込んでしまいがちです。その結果、バイアスがかかってしまい、正しい自己分析ができず、強みや得意なことを深掘りする前に堂々巡りに陥ってしまうことがあります。また、結果がきちんと出ないまま終わってしまうことも少なくありません。
原因4: 将来どうなりたいかがわからない
「将来は何をしてどんな人になっていたいか?」といった理想の人生像が描けていないと、転職したいけれど何がしたいのかわからないと感じてしまいます。現在の会社で感じている不満やネガティブな感情を転職で解消しようとしているのであれば、それは誤りです。
本来、転職というのは将来やりたいことが明確にある状態で、それを逆算して手段としてキャリアチェンジやスキルアップを行い、理想を現実に変えていくステップです。だからこそ、将来やりたいことや理想の状態が描けていないと、手段(転職)も考えることができず、「転職したいけれど何がしたいかわからない」という状態に陥ってしまいます。
原因5: 自分でどうやって決めればいいかわからない
今まで自分で意思決定をしてきた経験がなく、物事の決め方がわからないと「転職したいけど何がしたいかわからない」と悩むことになります。意思決定の経験が少ないと、「決断」に対して恐怖を感じやすくなります。
例えば、親や周囲の期待を重視してきた人は、優秀で周りへの配慮がある一方で、自分自身で決める経験が少なくなりがちです。しかし、転職活動は「いつ転職するか」「どこにエントリーするか」「どこに入社するか」「今後どのようなキャリアを形成するか」といった意思決定の連続です。
終身雇用制度が崩壊しつつある現代において、「この企業に入社したら幸せ」「これくらいの年収があれば幸せ」といった転職の正解は存在しません。明確な正解がないからこそ、意思決定の経験が少ない人は「転職したいけど何がしたいかわからない」と悩むことになるのです。
原因6: 結局何から始めればいいかわからない
転職活動には、自己分析や業界・企業研究、書類作成など、やることがたくさんあります。現職で働きながら転職活動を行うと、尚更何から手をつければいいかわからなくなるでしょう。
「結局何から始めればいいの?」と悩む人は、まず自己分析を始めてください。自己分析をすることで、自分の現状や価値観、何がしたいのかが明確になるため、企業選定や面接での受け答えに非常に役立ちます。
結局何から始めればいいかわからない人は、まず以下の5つを考えてみましょう。
考えるべき5つのポイント
- なぜ現職や前職を選んだのか。その際の企業選びの基準は何だったのか
- 今回、なぜ転職活動を始めようと思ったのか
- 今回の転職で実現したいことは何か
- 転職先の選定要件を3点挙げるとしたら、それは何か。またその理由は何か
- 転職先を選ぶ上で、どのような観点や方向性で企業や仕事を探しているのか。その理由は何か
転職で「何がしたいか」を見つける方法
転職で何がしたいかわからない、やりたい仕事が見つからない人は、自分が幸せになるための仕事選びをすることをおすすめします。この際、仕事選びにズレや誤解があると、余計に悩んでキャリアのミスマッチを生んでしまいます。そうならないためには、「仕事とは何か」をきちんと認識しておくことが大切です。
・仕事とは
仕事とは、簡単に言えば他の人がやりたくないことを代わりにやり、その対価としてお金をもらうことです。自分ではできない、面倒だと思うようなことが仕事になっています。
友人や知人の話を聞いていると、他の業界や職種ならもっとワクワクして面白い仕事があるのでは?と思ってしまう人が多いのですが、実際はそうではありません。基本的にどの業界、会社、職種でも、働く上で大変なことや泥臭い部分はあるものです。隣の芝生は青く見えるように、他人の仕事はよく見えるだけです。
世の中の面倒なことが仕事になっているにも関わらず、お金をもらいながら楽しい仕事を探そうとするのは間違いです。音楽が好きでも、全員が作曲家や歌手になれるわけではありません。現代では多くの人が好きなことを仕事にしようとし過ぎています。
しかし、好きだからといって仕事にできるかどうかは別問題です。消費者として好きなことと、供給者としてその仕事をして得られる待遇に満足するかはまったく関係ありません。このことを前提として認識しておくと良いでしょう。
仕事の前提を踏まえた上で、転職でやりたい仕事を見つけるためにすべきことを解説していきます。
● 転職したい理由を考える
● 自己分析で強み・得意を見つける
● 自己分析でやりがいを見つける
● 思い出に残っている出来事を書き出す
● モチベーショングラフを作成する
● 将来「どうなりたいか」を考える
● 将来「こうなりたくない」を考える
● 好きなことを動詞で書き出す
● どのような仕事があるのかを調べる
● プロに相談する
転職したい理由を考える
転職したいけど何がしたいかわからないと感じる人は、まず転職したい目的を改めて考えてみましょう。最初はぼんやりした目的でも構いません。そこから「なぜ?」を5回繰り返して、あなたが転職したい理由を明確に言語化してみてください。
転職したい理由が明確になれば、その目的を達成するためにどんな仕事が良いのか、何がボトルネックになっているのかが見えてくるはずです。ゴールを再確認できれば、ゴール到達へのロードマップを作ることができます。
ポジティブでもネガティブでも構わないので、まずは「そもそもなぜ転職したいのか」を自分自身に問いかけてみましょう。
自己分析で強み・得意を見つける
転職したいけど何がしたいかわからない人は、自己分析で強みや弱みを見つけ、自分が活躍できる仕事や環境を探してみましょう。まずは「自分が幸せになれる仕事選び」をすることをおすすめします。なぜなら、たとえやりたいことでなくても、幸せに働けていれば気持ちが前向きになり、その後の目標が自然と見つかりやすくなるからです。
皆さんも、暗く辛い気持ちでいる時より、明るい気持ちでいた時の方が向上心が生まれ、好循環に繋がった経験があるでしょう。加えて、「幸せ」の定義は人それぞれ異なりますが、職場での「幸せ」は多くの場合「自分が楽しく成果を出しながら働いている」ことです。
自分がやりたいことでもなく得意でもない仕事を続けていても、幸せにならないどころか辛いばかりです。つまり、自分の強みや得意を見つけてそれを活かせる仕事を選ぶことが、やりたいことを見つける一歩になるのです。
また、「やりたいこと」は過去の成功体験に結びついていることが多いです。例えば、これまで野球一筋で頑張ってきた人は「野球の強豪校に行きたい」「プロになりたい」といった目標が出てきますが、サッカーをやってきた人がいきなり「野球の強豪校に行きたい」と考えることは少ないでしょう。
「やりたいこと」と「今できること・自信があること」は結びつきやすいため、まずは自分の得意なことや適性のある環境や仕事を見つけることが重要です。しかし、強みや得意なことは自分にとって「当たり前にできていること」であることが多く、自分で見つけるのは難しいものです。
そこでおすすめなのが、マジキャリプロと一緒に自己分析を行うことです。
自己分析でやりがいを見つける
前のパートでは自己分析で強みを見つけることの重要性について紹介しましたが、自分が何にやりがいを感じるのか、どんな価値観を持っているのかを知ることも大切です。やりがいを持っているかどうかで、仕事への姿勢やモチベーションの維持が大きく変わるからです。
やりがいがないとモチベーションの維持が難しくなり、細かな部分に気を取られて会社や仕事に対して不満を感じやすくなります。例えば、人から感謝されるとやる気が湧いてくる人が、不動産の営業職に転職したとします。コミュニケーション力やコミットメント力を活かして成果を出すことは比較的容易ですが、数字にとらわれすぎて仕事にやりがいを感じにくく、モチベーションの維持に悩むことがあります。
強みを発揮できる仕事や環境に転職することは重要ですが、それだけでなく、やりがいも考慮して転職先を選ばないと、またすぐに転職したいと感じてしまうかもしれません。
思い出に残っている出来事を書き出す
何がしたいかわからない人は、幼少期から現在までの思い出を全て書き出してみましょう。やりたいことは何もない状態からいきなり思いつくものではなく、あなたのこれまでの経験から生まれるものです。
ただ単に思い出を羅列するのではなく、「印象に残っている出来事」「その時何を感じたか」「その時どのような行動を取ったのか」をセットで書くことがポイントです。書き出した後、それぞれの共通点を見つけてみましょう。
共通点を見つけることで、以下のようなやりたいことのヒントが見えてきます。
やりたいことのヒント:
● 好きなこと・嫌いなこと
● 得意なこと・苦手なこと
● どういう時にどのような感情が出てくるか
● どういう時にどのような行動をとるのか
モチベーショングラフを作成する
モチベーショングラフを作成することで、どんな時に何が原因でモチベーションが上がるか、下がるかがわかるため、おすすめです。
・モチベーショングラフとは
モチベーショングラフとは、感情曲線とも言われていて、感情・幸福度を縦軸、時間を横軸にして自分の人生を振り返り、グラフにするものです。
感情が大きく動いた時にどのような出来事があったか、その出来事に対してどのような行動をしたのかを振り返ることで、自分の価値観に気づくヒントになります。そして、感情の上下があったポイントを書き出し、それらの共通点を見つけることで、以下のことが見えてきます。
モチベーショングラフでわかること:
● どういう人と働くとやる気が出る・出ないか
● どういう環境で働くとやる気が出る・出ないか
● どういう仕事がやる気が出る・出ないか
将来「どうなりたいか」を考える
将来のありたい姿を考えることで、転職でやりたいことのヒントを得ることができます。キャリアにおける将来像は、「ありたい姿(being)」と「何をしていたいか(doing)」の2つを言語化することで考えられます。
「ありたい姿(being)」では、どのような人間性を持ち、どのような状態になっていたいのかという観点で言語化してみましょう。尊敬する人を複数書き出して、その理由と共通点を見つけ出しましょう。
「何をしていたいか(doing)」では、ありたい姿を実現するにはどのような仕事に就けばいいのかという観点で言語化してみます。ありたい姿を叶えるためには、どんな会社でどのような経験を積んでおく必要があるのかを書き出すことで、転職を通じてやりたいことが見えてきますよ。
将来「こうなりたくない」を考える
一つ前のパートで、「ありたい姿」について紹介しましたが、逆に「こうなりたくない」から考えることもできます。思考には「目的思考(目的を達成したいからやる)」と「逃避思考(こうなりたくないからやる)」の2つがあります。あなたの原動力が目的から来るものなのか、逃避から来るものなのかで適切な考え方も変わります。
今までの経験を振り返って、あなたが頑張った経験の原動力が逃避(こうなりたくない)から来るのであれば、「将来はこうなりたくない」をベースに考えてみるのも良いでしょう。以下のポイントを書き出してみてください。
「こうなりたくない」から見つける方法:
- どんな人間性のビジネスパーソンになりたくないか
- どのような状態になりたくないか
- あなたが尊敬しない人(苦手な人)はどんな人か
- 1~3を回避するには、どのような人間性・状態になっていれば良いか
- 4になるために(1~3にならないために)どのようなスキル・経験が必要か
好きなことを動詞で書き出す
あなたの好きなことは、転職でのやりたいことに繋がります。好きなことを名詞ではなく、動詞で思いつく限り書き出してみましょう。名詞で書き出すとその「好きなもの」にとらわれてしまい視野が狭くなってしまいますが、動詞で書き出すことで実際の仕事での業務に結びつけやすくなり、やりたいことが見えてきます。
例えば、学生時代に居酒屋のバイトにやりがいを感じ、その仕事が好きだったとします。この場合、あなたの好きなことは「お酒」ではなく、「接客を通じてお客様から直接感謝される」ことかもしれませんし、「忙しいピーク時でも効率的に注文を回す」ことかもしれません。好きなことが変わることで、やりたいことも異なってきます。
あなたの行動を通じてうまくいったことや褒められたことを振り返ることで、やりたい仕事のヒントが見えてきます。
どのような仕事があるのかを調べる
「転職したいけど何がしたいかわからない」と悩む人は、選択肢としてどのような仕事があるかを知らないことが多いでしょう。例えば、営業職一つとっても、有形・無形商材、法人・個人営業、新規開拓やテレアポなど、さまざまな種類があり、具体的な業務内容や1日のスケジュールも異なります。
せっかくやりたいことや興味のあることを見つけても、それを具体的な業務内容に結びつけないと、転職後にやりたい仕事が見えてきません。自己分析で自分自身を知ることも重要ですが、選択肢となる仕事が何であるかを把握することも大切です。
プロに相談する
これまで自己分析や、選択肢としてどんな仕事があるかを知ることの重要性について説明してきました。正直、これを全て一人で行うのは難しい上に、何から手をつけていいかわからないこともあるでしょう。
「転職したいけど何がしたいかわからない」と悩む人は、キャリア・転職のプロに相談することで、自己分析からやりたいこと探し、企業選び、転職支援まで一貫してサポートを受けることができます。
転職したいけど何がしたいかわからない人の特徴
今まで数千人もの転職相談に乗ってきましたが、「転職したいけど何がしたいかわからない」と悩む人には、以下の5つの特徴のどれかに当てはまる傾向があります。この5つの考え方や特徴に当てはまる人は、何かしたいと思っても、その考え方や価値観が障壁になる可能性が高いです。自分を客観視するヒントにもなるので、自分の考えや価値観と照らし合わせて読んでみてください。
● 失敗することを恐れている
● 他人と比較してしまう
● あるべき論が強い
● 自己肯定感が低い
● 目先の条件で選択しがち
失敗することを恐れている
失敗を恐れる人は、転職で何がしたいかわからないと悩む傾向にあります。なぜなら、失敗に対する恐怖心から、何事にも挑戦できなかったり、挑戦しても初動が遅くなってしまうからです。その結果、失敗を恐れずに挑戦する人に比べて経験が不足し、自分が何に向いているか、何にやりがいを感じるかがわかりにくくなります。
転職で何がしたいかわからないと悩んでいる人は、失敗を恐れず、まずは興味のあることや目の前のことに挑戦してみてください。
他人と比較してしまう
よく他人と比較してしまう人も、転職したいと思っても何がしたいかわからないと悩んでしまいます。なぜなら、他人の華やかな部分ばかりに目が行き、あなた自身のやりたいことや興味があることから遠ざかってしまうからです。さらに、他人と比較することで自分との差を感じ、ネガティブになってしまうこともあります。
その結果、自分の強みがわからなくなり、転職で何がしたいのかが見えなくなってしまうケースが多いです。そもそも得意なことや経験は人それぞれ違いますし、隣の芝は青く見えるものです。やりたい仕事を見つけるという観点では、他人と比較しても意味がありません。
あるべき論が強い
あるべき論というのは「大学まで出させてもらったから大手企業に就職するべき」「正規雇用で働くべき」「女性は結婚するべき」といった考えです。このあるべき論にとらわれている人は、仕事でやりたいことがわからずに悩む傾向が強いです。
なぜなら、このあるべき論をもとに人生の決断をしてきたため、そこにあなたの意思が含まれていないからです。
そもそも人生において、あるべき論で正解を語ることはできません。本人が正解だと思ったことが正解なのです。親世代の人はあるべき論で物事を語るケースが多いですが、あなた自身の意思に従って決断してみてください。「こうあるべき・するべき」という考えから解放されることで、本当にやりたいことを見つけるきっかけになりますよ。
自己肯定感が低い
自己肯定感が低い人は、ネガティブな思い込みから物事にチャレンジしにくく、仕事で何がしたいかわからないと悩んでしまいます。というのも、自己肯定感が低い人はこれ以上傷つかないように「自分は他者よりも劣っている」と無意識のうちに思い込む防衛戦略をとるため、意欲的に行動に移せないからです。
自己肯定感が低い人は何事も「自分なんて・・・」と考えてしまうので、自分自身で可能性や選択肢を狭めてしまいます。結果として、わずかに残った選択肢の中からやりたいことを探そうとするため、「転職したいけど何がしたいかわからない」という状態に陥ってしまいます。
目先の条件で選択しがち
目先の条件で選択しがちな人は、転職で何がしたいかわからないと悩みます。なぜなら、目先の条件で選択する人は、中長期的なイメージを持てず、短期的な損得勘定で意思決定をしてしまうからです。目先の条件で意思決定をすると、目的と手段が混同し、「何がしたいかわからない」という状態に陥りやすくなります。
以下に、目先の条件で選択する人とそうでない人の具体的な思考と判断の例を紹介します。
×目先の条件で選択する人
- 思考:「WEBマーケターってかっこいい」
- 判断: WEBマーケターになることが目的になる
◎目先の条件で選択しない人
- 思考:「将来は場所を選ばずに働きたい」
- 判断: PC一台で仕事ができる職種や業界に転職する
このように目先の条件で仕事を選ぶと、目的と手段が混同し、転職で何がしたいかわからなくなりがちです。
転職が失敗する仕事の選び方〜Whatに注意~
転職を考える際に、「What (何をしたいか)」に重きを置いて仕事・求人・会社を選ぶと、失敗することがあります。納得のいく転職を実現するためには、「How (どのように働くか)」を中心に選び、最終的には「Who (誰と働くか)」を相対比較の基準にするのが良いでしょう。
そもそも、転職の選定ポイントは以下の4つです。
<仕事選びの2W2H>
・ What 何をするか、何の業界か、商材が何か
・How どのように働くか、どんな仕事内容か、どんなスキル・経験が積めるか
・Who 誰と働くか
・How much 給与・年収はいくらか
私の経験から言うと、これまでサポートしてきた転職者の中で、男性は4番のHow muchを重視して転職に失敗するケースが多いです。
一方で、女性や20代の方は1番のWhatを重視して失敗するケースが多い傾向にあります。
今回は、分かりやすい4番のHow much (給与・年収)よりも、1番のWhat (何がしたいか)にこだわると転職活動が失敗する理由について解説します。
Whatで選ぶと失敗しやすい業界4選
転職におけるWhatとは「何をするか」のことで、つまり興味のあるテーマややりたいこと、分野を指します。
初めて転職する多くの人はWhatから考え始めるため、「転職で何をしたいかわからない」「転職でやりたいことが見つからない」といった問題に直面しやすいのです。
これまで多くの転職相談を受けてきた結果、What (何がしたいか)でミスマッチが起きやすいテーマには一定の傾向があることが分かりました。
私はこれらを「転職ミスマッチ四天王」と呼んでいます。
<ミスマッチ四天王>
● スポーツビジネス
● 女性の美
● 英語を使う・グローバル
● 教育
これらの分野は華やかなイメージがあり、若手層に人気があります。しかし、転職市場・会社員市場を見渡すと、このテーマに盲信する人は興味が長続きせず、仕事に対するモチベーションを保てなくなるため、離職に至るケースが多いのです。
もちろん、この4つの分野自体を否定しているわけではありません。これらの分野に対して熱い想いと具体的な戦略を持ち、しっかり成果を出してキャリアを築いている人もいます。
ただし、Whatだけで仕事選びをすると、転職後にイメージと違う事態に直面し、「こんなはずではなかった!」と感じてミスマッチが生じてしまいます。その結果、早期離職を繰り返し、キャリアに大きな傷がついてしまうのです。
転職が成功する仕事の選び方〜Howに着目~
転職においては、What(何がしたいか)の業界や商材ではなく、仕事内容や働き方、どのようなスキルや経験が積めるかというHowに着目することで、納得のいく結果を得やすくなります。
これだけではイメージしにくいかもしれません。そこで、先ほど紹介したミスマッチ四天王から、実際にどのような業態・職種が転職先として考えられるのかをご紹介します。
● スポーツビジネス
┗スポーツ小売業の店舗接客・販売
┗スポーツマネジメント会社のマネージャー
● 女性の美
┗ビューティーアドバイザー
┗アパレル販売
● 英語を使う・グローバル
┗翻訳事務所スタッフ
┗メーカー・卸商社のバイヤー・営業
● 教育
┗塾講師・教室長
┗英会話スクール個人営業
What(何がしたいか)から仕事を選ぶと、上記のような業態・職種が選択肢に挙がります。しかし、これらの職種が本当にやりたい仕事なのか、やりがいを感じられるのかはわかりませんよね。
Howに含まれる仕事内容・やりがい・大変さ・自分の適性などを考慮しないと、大変な仕事ばかりを任されて、いつまでもやりたい仕事ができないという状況に陥ってしまいます。
さらに、何がしたいかわからない人は希望の職種が明確に定義されていないことが多いため、途中で自分の目指すキャリアがわからなくなり、仕事に対するやりがいを見失ってしまうことがよくあります。
転職における仕事選びでHowが重要な理由
転職における仕事選びでHowが重要な理由は、業界経験よりも職種経験が重視される転職市場の特性にあります。転職市場では即戦力として活躍できる人材が評価され、採用されるため、前職が違う業界であっても、募集する職種での高い専門性があれば採用されるのです。
実際、私の周りのサッカーや野球などのスポーツジムやリーグの運営事務局の社長や専門職に就いている人たちは、リクルート出身の先輩が多く、スポーツ業界経験者ではありません。同様に、教育関連会社の経営陣やマーケティングのスペシャリストも教育業界出身者ではないです。彼らは子供の頃からスポーツが好きだったり、教育に対して熱い想いを持っていますが、業界出身者ではないのです。
つまり、スポーツに関わる仕事がしたいからスポーツ業界、教育に関わる仕事がしたいから教育業界を選ぶというのは、入社後に「こんなはずじゃなかった!」というギャップを感じる原因になりがちです。
もちろん、本当にその業界に貢献したいのであれば、その業界に今足りていない課題に目を向け、その課題を解決するためにはどうすればいいのかを考えるべきです。考えた結果、解決策を提示できるような業界に逆張りで修業に行くという選択肢もありだと思います。
本当にやりたいことに対しては、直接その業界に関わることだけを目的にせず、長期的な継続性や実効性を意識することで、より良い選択ができるようになります。
転職におけるHowを実現する方法
ここまで、やりたいこと (What) に着目するのではなく、どのように働くか (How) に着目すべきであるとお伝えしてきました。
しかし、「では、あなたの強みは何ですか?」 「どのように働きたいですか?」と聞かれて、すぐに答えられる人は少ないのではないでしょうか。
そこで重要になるのが自己分析を行い、自分のことを客観的に深く理解することです。しかし、転職エージェントとして多くの転職者の相談に乗ってきた中で感じるのは、客観的に自分を理解するのは難しいということです。
どうしても主観が入ってしまうため、得意なことを当たり前だと感じて得意だと認識できなかったり、理想の自分が入ってしまう場合があります。
理想のキャリアプランを実現する方法
自己分析を通して理想のキャリアプランができたら、実際に転職先を選んでいく段階になりますが、その際には以下の2つの視点も必要です。
● マーケットの魅力度
● マーケット内での競争優位を得られるか
マーケットの魅力度とは、自分が参入する価値があるかどうかを判断する視点です。たとえば、「儲かっているか?」「今後成長が見込めるか?」「将来的になくなるリスクが低いか?」などです。キャリアにおいては「自分自身がやりたいことか?」という観点もマーケットの魅力度に含まれます。
マーケット内での競争優位とは、その業界・職種・企業内で「競争相手に勝ち続けられるか」という視点です。これは「長期間辞めずに続けられるか?」にもつながります。競争に負けて衰退している場所では、長く続けられる可能性は低いですよね。
キャリアプランを実現するためには、それぞれの場所で定着し、活躍できることが重要ですが、そのためには自分が頑張れるだけの合理的な理由が必要です。私は、その理由があることで「なんだかんだで一定のやりがいを感じられる状態」になれると考えています。
何がしたいかわからないまま転職するリスク
「転職はしたいけど、何がしたいかわからない」という状態でそのまま転職を進めてしまうことには、以下のリスクがあります。
● 選考を通過できない
● ミスマッチで早期退職してしまう
● 最悪、転職自体が難しくなる
順番に説明していきますね。
選考を通過できない
何がしたいかわからないまま、「今の職場を早く辞めたい」といった理由で「なんとなく良さそう」な求人に応募しても、結局は志望動機を話す必要があります。その場でそれらしい理由をつけて面接で伝えたとしても、面接官は多くの転職者を見てきているため、「なんとなくで応募してきたんだな」「現職を辞めたいだけだな」とすぐに見抜かれてしまいます。
企業が人を採用する理由は「利益をあげるため」なので、利益を出してくれそうな人を求めています。そのために、「なぜこの会社でこの仕事をしたいのか」が明確であるかどうかが判断基準の一つになります。これが自分の中で明確でないと、企業から採用したいと思われる確率が低くなり、選考を通過しにくくなります。
ミスマッチで早期退職してしまう
「この仕事をしたい」と思えないまま内定を獲得したとしても、入社後にミスマッチで辛くなる可能性があります。たとえば、業界のイメージが先行して実際の仕事を頑張れるかどうかを考慮していないと、「思っていたのと違った」と後悔し、早期退職につながるリスクがあります。
転職理由や志望動機が明確でなくても採用する企業は、「誰でもいいから人手が欲しい」と考えているような、離職率が非常に高い企業である可能性があります。程度によってはブラック企業の可能性もあるでしょう。
このような企業に入社してしまうことも、何がしたいかわからないまま転職するリスクの一つです。
最悪、転職自体が難しくなる
何がしたいかわからないまま転職をして、ミスマッチが起きて退職する。
この流れが複数回続いてしまうと、最終的には転職自体が難しくなってしまうリスクがあります。なぜなら、早期退職を繰り返している人を企業は基本的にネガティブに捉えるからです。採用や教育にもコストが掛かるため、早期退職は企業にとって損失と言えます。そのため、そうした可能性がある人を採用する確率は低くなるのです。
このように、ミスマッチによる早期退職はキャリアの可能性を狭めてしまいます。
何がしたいかわからない人は、そのまま転職を進めるのではなく、仕事の選び方を見直し、キャリアプランをしっかりと考える必要がありますね。
転職したいけど何がしたいかわからない人によくあるQ&A
数多くのキャリア相談の中で、「何がしたいかわからない」という悩みを抱える人は非常に多いです。実際によく聞かれる質問を2つ紹介します。
同じ悩みを感じている人は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
Aさんの場合
Aさん
転職したいのですが、やりたいことが分かりません。こんな状態でも転職はできますか?
回答
転職自体は可能です。
しかし、転職先で定着し、長く働き続けるためには、やりがいを見つけることが重要です。
Bさんの場合
Bさん
何がしたいか分からないので、とりあえず転職で有利になりそうな資格を取ろうと思っています。
回答
資格だけを取るのはおすすめできません。
転職市場では資格よりも実務経験が優先されるからです。また、転職で有利になる資格は非常に少ないです。役に立たない資格を取るのは時間とお金の無駄になってしまうので、よく考えたほうが良いでしょう。
資格を取る前に、一度自分の将来像から逆算したキャリアプランを設計し、その上で資格が必要であれば取るという順序で行動することをおすすめします。
「キャリアプランの考え方が全くわからない・・」という方は、一度プロに相談してみてください。
転職したいけど何がしたいのかわからないのなら
「転職したいけど何をしたいのかわからない」「どんな仕事や業界が向いているのか分からない」 という状態であれば、1人で考えても良い選択はできません。
悩んでただ時間を浪費するのなら、その道の専門家である転職エージェントに相談してみましょう。第三者視点の自己分析を通して、自分ではわからなかった適職を見つけられます。
その後は自己分析をもとに求人の紹介をしてくれるので、ミスマッチが少ない転職ができます。また、履歴書・職務経歴書の書き方や応募企業に合わせた面接対策など、転職に必要なすべてのこ とをサポートしてもらえます。