インフィード広告の種類や費用を徹底解説!媒体ごとの特徴もわかりやすく紹介

監修者

佐藤 祐介
佐藤 祐介

株式会社LIFRELL代表取締役。大手代理店、株式会社オプト、電通デジタルの2社でアカウントプランナーを経験。その後、株式会社すららネットでインハウスマーケターとして事業の立ち上げからマザーズ上場水準まで事業を伸長させる。マーケティング戦略の立案からSEO/WEB広告/SNS/アフィリエイト等の施策で売上にコミット。

専門家

深瀬 正貴
深瀬 正貴

Yahoo株式会社 法人マーケソリューション出身。 鎌倉の海のそばでオフィスFHを運営。 リスティングやSEOをはじめとしたデジタルマーケティングで100社以上の売り上げ課題を解決。
最近の趣味はブームに乗っかったように見えてしまう「焚き火ごはん」。

目次

広告を掲載することを考えた場合、目立って目にしやすいものが理想ですが、サイトの中で違和感を感じてしまう広告よりも、自然な形で掲載できた方がいいですよね。

『インフィード広告』は自然な広告の一つで、コンテンツにマッチした形で表示されることで、ユーザーにとって自然に馴染みます。
でも、一体どのような特徴があるのでしょうか?
今回は、インフィード広告について解説します。
メリットやデメリット、そして各媒体ごとに特徴や費用についても分かりやすく説明するので、広告運用初心者の方にもオススメです。

インフィード広告とは?

まず、インフィード広告とは何でしょうか?
ここでは、ディスプレイ広告やネイティブ広告との違いを理解することで、インフィード広告の理解を深めていきます。

インフィード広告(in-feed ads)の意味とは?

サイバーエージェント「2021年国内動画広告の市場調査」

インフィード広告とは、主にSNSやウェブサイトのフィード(情報配信箇所)に表示される広告形態の一つです。

FacebookのニュースフィードやX(旧Twitter)のタイムライン、ウェブサイトのブログ記事一覧などに見られる、これらのフィード内に自然に溶け込む形で表示されます。

ユーザーが自然な流れでコンテンツを閲覧している中に広告が含まれている形式で、広告であることを一見して認識できないようなデザインが特徴です。

しかし、一般コンテンツとの違いを明確に示すために「広告」「Sponsored」や「Advertisement」などの表記をすることで、広告であることを明示することがガイドラインで示されています。

サイバーエージェントの調査から分かるように、インフィード広告の人気は年々高まっています。

ディスプレイ広告との違い

ディスプレイ広告とは、ウェブページの一部に表示されるビジュアルな広告で、一般的にはバナー広告として知られています。


ディスプレイ広告はページの内容とは独立して存在し、広告であることが明確です。

一方、インフィード広告はウェブページのフィード部分に挿入され、そのページやフィードのコンテンツと一貫したスタイルとフォーマットで表示されます。

例えば、ニュース記事とニュース記事の間に、デザインは同じでも「広告」と表記されているものがあります。
これがインフィード広告で、ユーザー体験を中断することなく広告を表示することができます。

ネイティブ広告との違い

ネイティブ広告は、その配信プラットフォームのコンテンツと自然に統合する形式の広告を指します。
ネイティブ広告の中には「インフィード広告」「検索エンジンの結果ページでの広告」「レコメンデーションウィジェット」などが含まれます。

つまり、インフィード広告はネイティブ広告の中の一つと考えます。
例えば、ネイティブ広告=炭酸飲料、インフィード広告=コーラと考えていただくとわかりやすいでしょう。

インフィード広告は「フィード内に表示される広告」であり、ネイティブ広告はその「配信プラットフォームに溶け込む広告全般」を指しています。

インフィード広告で広告を出稿する4つのメリット

出稿媒体に馴染みやすい

インフィード広告は、出稿媒体のデザインやレイアウトに自然に統合するよう設計されています。


これにより、広告がユーザーにより自然な形で提示され、押し付けがましさを感じさせず、ユーザーの体験を中断させることなく広告情報を伝えることができます。

さらに、インフィード広告は、コンテンツの一部であるかのように見せることで、広告が見られる可能性を高め、ユーザーの関心を引く可能性を高めます。
また、この形式の広告は、広告としての見た目を減らすことで、ユーザーが広告を無意識にスキップする「バナー盲」の影響を軽減することができます。

ユーザーに見てもらいやすい

インフィード広告はユーザーの目に触れやすい位置、つまりユーザーが自然にスクロールしているフィード内に表示されます。これにより、広告はユーザーの注目を引きやすくなり、閲覧ストレスも軽減します。

さらに、インフィード広告は一般的にユーザーの閲覧パターンに従って配置されるため、ユーザーが自然に広告を見つけやすい位置にあることが多いです。
これは、ユーザーが広告を見逃す可能性を減らし、広告のクリック率を向上させる可能性があります。

また、ユーザーが特定のウェブサイトやアプリを頻繁に使用している場合、そのプラットフォーム内で複数回表示されるインフィード広告は、ユーザーがその広告を見て信頼性を感じる「ザイオンス効果」を与える可能性が高まります。


これは、広告がそのプラットフォームの一部として認識されるためです。

潜在層・準顕在層にアプローチできる

インフィード広告は、商品やサービスを積極的に検索していないユーザー、すなわち潜在層や準顕在層に対して効果的にアプローチできます。

検索をしなくても自然に広告を表示することができるため、広告主は、広告を通じて製品やサービスの認知度を向上させるだけでなく、新たな顧客層を開拓することが可能となります。

これは、ユーザーが自分自身が必要としているものを自覚していない場合や、自分の知らない新たな製品やサービスを探している場合に特に効果的です。

検討サイクルが長い商品・サービスと相性が良い

一部の商品やサービスは、購入または契約に至るまでの検討期間や決定期間が長いものがあります。

【理想的なサービスの具体例】高価な家電製品、自動車、不動産、保険や金融サービス

これらの広告はユーザーの日常的なフィード閲覧の一部となるため、長期的にユーザーの意識に存在感を維持しつつ、製品やサービスに対する関心を刺激することが可能だからです。

さらに、インフィード広告は、ユーザーがその広告の存在を意識せずに情報を吸収できるため、購入意欲を自然に高める可能性があります。

これにより、ユーザーが購入決定を行う際に、その製品やサービスを前向きに考慮する確率が上がります。

インフィード広告で考えられる2つのデメリット

デザインによっては不快感を与える

インフィード広告は、そのデザインと配置がユーザーの体験に自然に溶け込むことが重要です。


しかし、デザインと配置が不自然な場合、ユーザーは広告を迷惑だと感じるかもしれません。特に、広告が本来のコンテンツと大きく異なるデザインやスタイルを持つ場合、あるいは広告がユーザーの興味や好みと一致していない場合、これらの広告はユーザー体験を中断する可能性があります。


これは、ユーザーにとって不快感を与え、ブランドに対するネガティブな印象を形成する可能性があります。

例えば、デジタル系の記事を読んでいるのに、育児関係などの広告が途中で目に入ると違和感を感じると思います。

こういった違和感には注意が必要になります。

関心がないユーザーからもクリックされる

インフィード広告は、ユーザーが自然にコンテンツを閲覧しているフィード内に表示されます。これにより、関心のないユーザーからのクリックも増える可能性があります。

これは、広告が魅力的であったり、誤ってクリックされたり、あるいはユーザーが広告であることに気づかなかった結果である可能性があります。

この結果、広告主は意図しないユーザーに向けて広告費を支払うことになり、広告効果が薄れる可能性があります。

【媒体ごと】インフィード広告のそれぞれの特徴や費用

インフィード広告の費用は一般的に以下の通りです。


・クリック課金型(CPC):1クリックあたり10~70円
・インプレッション課金型(CPM):1,000回表示あたり200~800円
・エンゲージメント課金型(CPE):1エンゲージメントあたり50~300円
・期間保証型課金型(CPD):想定されるクリック数×10~50円

では媒体別に特徴と費用感を解説していきます。

Google広告

Google広告のインフィード広告は、Googleディスプレイネットワーク内のさまざまなウェブサイトやアプリ、さらにはYouTubeやGmailなどのGoogle関連メディアで表示されます。


広告配信時にレスポンシブ広告を選択し、画像・広告の見出し・説明文を設定するとGoogleが自動で最適な組み合わせを表示してくれます。

【要確認】Google広告の注意点

ただし、現在Google広告はYahoo広告と違い、インフィード広告を設定しておらず、あくまでも「レスポンシブ」が基本になっています。


したがって、配信する側がインフィード配信をするという選択ができず、掲載先のメディアがフィードを採用している場合にのみインフィード広告が表示されるという仕様になっています。

Google広告ではレスポンシブを設定したからといって全ての掲載メディアでインフィード配信ができるわけではないため注意が必要になります。

Googleのインフィード広告は、広告主が広告の見た目を自由にカスタマイズできるため、広告が自然にウェブサイトやアプリのフィードに統合されるようにすることが可能です。

また、Googleの広告プラットフォームは、詳細なターゲティングとレポーティング機能を提供し、広告のパフォーマンスを細かく分析することが可能です。

Google広告の費用

Google広告は主にクリック単価(CPC)または千回表示単価(CPM)のモデルを採用しています。

つまり、広告がクリックされた回数や表示された回数に基づいて広告費が発生します。広告主は予算を設定し、その範囲内で広告を配信することができます。

料金相場は、広告のジャンルによって異なりますが、受注単価の高い金融、保険、美容、投資、転職などのジャンルで広告料が高くなるという傾向があります。

Yahoo!広告

Yahoo!広告は、Yahoo! JAPANの各種サービス内で表示される広告を管理します。


Yahoo! JAPANは日本国内で高い利用者数を誇り、Yahoo!ニュースやYahoo!ショッピングなどの各種サービスは多くのユーザーに利用されています。

Yahoo!広告のインフィード広告は、これらのサービスのフィード内に表示され、自然なユーザーエクスペリエンスを提供します。
広告主は広告のデザインを自由にカスタマイズでき、自社のブランドイメージに合わせた広告を作成することが可能です。

Yahoo!広告の費用

Yahoo!広告もGoogle広告と同じく、主にCPCまたはCPMのモデルを採用しています。
そのためGoogleの費用感を参考にしていただくと良いでしょう。

Facebook / Instagramのインフィード広告

FacebookとInstagramは、その巨大なユーザーベースと詳細なユーザーデータを利用して、ターゲットに合わせた広告配信を可能にします。


インフィード広告は、ユーザーのニュースフィードやタイムラインに自然に表示され、ユーザーのスクロール動作に溶け込んだ形で広告を提示します。

広告主は、テキスト、画像、ビデオ、カルーセル(複数の画像またはビデオ)など、さまざまな広告フォーマットを利用することができます。
また、ユーザーのデモグラフィック、興味、行動などに基づいて広告をターゲティングすることができます。

Facebook / Instagram広告の費用

FacebookとInstagramの広告は、主にCPC(クリック単価)やCPM(千回表示単価)のモデルで課金されます。
広告主は予算を設定し、その範囲内で広告を配信することができます。

クリック課金型の場合、1クリックあたり20~70円、インプレッション課金型の場合、1,000回表示あたり200~800円程度が相場になります。

YouTubeのインフィード動画広告

YouTubeのインフィード動画広告は、YouTubeのホームフィードや購読フィード、関連ビデオセクションなどに表示されます。


広告は一般的に視聴者がビデオを探している間に表示され、その関心を引きつける機会を提供します。

インフィード広告は、一般的には動画フォーマットであり、広告主はストーリーを伝える独自の方法で視聴者の注意を引くことができます。

また、広告主は視聴者のデモグラフィック、興味、視聴履歴などに基づいて広告をターゲティングできます。

YouTube広告の費用

YouTubeの広告は、主にCPV(視聴回数単価)またはCPM(千回表示単価)のモデルで課金されます。広告主は予算を設定し、その範囲内で広告を配信することができます。

1再生あたりの相場は業界によって異なりますが、2円〜20円くらいが相場となっています。

TikTokのインフィード広告

TikTokは、その短い動画コンテンツとユーザー生成コンテンツで爆発的に人気となったプラットフォームで、そのインフィード広告はユーザーがスクロールするフィードに自然に表示されます。

TikTokの広告は、全画面で表示され、サウンドオンで再生されるため、視覴的および聴覚的に強力なインパクトを提供します。
これにより、広告主はクリエイティブな動画広告を通じてユーザーの関心を引きつけることが可能となります。

さらに、広告主は広告に直接的な呼びかけを含めることができ、ユーザーに特定のアクション(例えば、ウェブサイトへの訪問、アプリのダウンロードなど)を促すことができます。

TikTok広告の費用

TikTokの広告は、主にCPM(千回表示単価)のモデルで課金されます。


また、TikTokは広告主に対して詳細なターゲティングオプションを提供し、デモグラフィック、興味、行動などに基づいて広告をターゲティングすることが可能です。

広告主は予算を設定し、その範囲内で広告を配信することができます。
クリック課金は1クリックあたり30~100円、インプレッション課金は1,000回表示ごと100~1,000円、再生課金は1再生あたり5~60円程度が目安となります。

インフィード広告で効果を出すための戦略

ユーザーを惹きつけるクリエイティブを複数パターン作る

インフィード広告の効果を最大化するためには、視覚的に魅力的で関心を引くクリエイティブを作成することが重要です。


そして、広告の成功を最大化するためには、単一の広告クリエイティブに頼らず、複数のパターンを作成し、それぞれのパフォーマンスをテストしましょう。異なる視覚的要素、コピー、CTA(Call To Action)を使った広告を作成し、それぞれの広告がどの程度のクリック数やコンバージョンを引き出せるかを評価します。


このようなA/Bテストを通じて、どの要素が最も効果的であるかを確認し、最適な広告クリエイティブへとチューニングしていきます。

誘導先のサイトにもユーザーを惹きつける工夫をする

広告をクリックしたユーザーを最終的なコンバージョンにつなげるためには、広告から誘導されるランディングページが重要な役割を果たします。


ユーザーが広告からランディングページに移動したとき、その体験はシームレスであるほど広告の効果が高くなります。

つまり、広告で約束された内容や体験がランディングページで一貫して提供され、ユーザーの期待が裏切られることがないようにしなければなりません。

ランディングページはシンプルで使いやすく、主要な情報やCTA(申込ボタンなど)が明確で見つけやすいように設計することが重要です。

また、ユーザーが求める情報をすぐに見つけられるようにすることで、ユーザーがサイトを離脱せずに滞在し続ける確率を高めることができます。

さらに、ランディングページのパフォーマンスも定期的に評価し、必要に応じて調整を行うことが重要です。
これにより、広告クリックから最終的なコンバージョンへのパスがスムーズになり、広告のROI(投資対効果)を最大化することができます。

媒体を使い分けて適切な訴求が求められる

インフィード広告の成果は、媒体の使い分けに大いに依存します。
各プラットフォームは独自のユーザー情報、使用パターン、そしてコンテンツの形状を持っています。
そのため、広告のメッセージとデザインは特性に応じて最適化するのがよいでしょう。

【具体例】

FacebookとInstagramは視覚的に魅力的な広告が特に効果的で、ビデオや画像を用いてストーリーテリングを行うのが効果的です。

Google広告では、広告はウェブ検索の結果として表示されるため、ユーザーの具体的な問い(検索クエリ)に対応する情報提供が重要となります。

また、媒体の選択は、ターゲットとするオーディエンスのデモグラフィックによっても左右されます。

【具体例】

若い世代をターゲットにする場合、TikTokやInstagramが効果的なプラットフォームとなる可能性があります。
一方、ビジネス向けの商品やサービスを提供する場合、Facebook、LinkedIn、Twitterのようなプラットフォームが適切な選択となるかもしれません。

したがって、広告キャンペーンの計画段階では、どの媒体が最も目標とするオーディエンスに適しているか、またそれぞれの媒体でどのように広告メッセージを最適化するかを検討することが重要です。

これにより、広告の訴求力を最大化し、インフィード広告から得られる成果を最大限に引き出すことが可能となります。

まとめ:インフィード広告は広告運用初心者にもおすすめ

この記事では、インフィード広告についての基礎知識から、効果的な配信方法まで幅広く解説しました。

インフィード広告は媒体に合わせて自然な形で配信され、ユーザーに対して広告感を与えずにプロモーションを行うことができます。
企業組織のマーケティング担当者の方はもちろん、広告運用初心者の方にもおすすめの広告手段です。

ただし、配信先や運用方法によっては逆効果になることもあるため、注意が必要です。
まずは媒体の特性を理解し、ターゲット層に合わせた配信先と配信方法を選びましょう。

素晴らしい広告成果が得られるよう、自社の商品特性や広告の目的によって最適なインフィード広告の形式を選んでください。

    WEB広告無料相談会フォーム


    プライバシーポリシーに同意する